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第8章 世界樹決戦編
124話 戦争です
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天に向かって聳え立つ世界樹。
世界樹の後ろに沈もうとしている太陽と茜色に染まった夕焼け。
「こうして見ると綺麗ですね」
今朝、世界樹を見ていた部屋の同じソファーに腰掛け、頬杖をついて静かに1人ごちる。
か…カッコイイっ!!
これって傍から見れば超絶カッコイイんじゃないでしょうか!?
「どうかなされたのですか? お嬢様」
「ひぁ!?」
ついつい、ニヤけていると突然背後からそんな声が聞こえてきました。
滅茶苦茶ビックリしました。
いつの間にかメルヴィーがソファーの後ろに立って、僕の顔を横から覗き込んでいて……
誰だって、ビックリする筈です。
つまりっ! 僕が変な声を出したのも不可抗力なのです!!
「メルヴィー……いつから見てましたか?」
「お嬢様が、むふふっとニヤけていらっしゃる所からです」
つまりは、カッコいいポーズをとってニヤニヤしていたのを見られていたと……
「うぅ…恥ずかしいです」
「眼福です」
「えっ?」
今メルヴィーが何か言ったのに、羞恥心に悶えていて聞き逃しました。
こ、こうなれば仕方ありませんね……
「そ、それで、他の皆んなはどうしたのですか?」
必殺、話題逸らし!!
これぞ、困った時の伝家の宝刀です!
「ふふふ、私はお嬢様専属メイドですので。
実は雑事は皆様にお任せして、私はお嬢様にお飲み物をお持ちしたのです」
成功ですね。
何故か微笑ましいものを見るような感じで微笑まれましたが、話題は逸らせました。
それにしても雑事って……一応、役職上コレール達はメルヴィーの上司なのですが。
だって、最高幹部ですし。
まぁでも、コレールは兎も角、他の男性陣は尻に敷かれている感はありますね。
「如何なさいますか?」
うんうん、と頷いているとメルヴィーがそう聞いてきました。
しっかりとカートまで持って来ていたようですね。
「う~ん、じゃあコーヒーを下さい。
あっ、砂糖とミルクは多めでお願いします」
「かしこまりました」
王国の件もどうにかなりましたし、今日は遅くなりそうですからね。
しっかりとカフェインを摂っておかなければなりません。
尤も、超越者に至った事で睡眠なしでも活動出来る身体になったのですが。
それにしても、あの後の会談は円滑に進みましたね。
どうしてかは分かりませんが、ネルウァクス帝が僕たちの傘下に降るなんて言い出しましたけど。
それでもって、今日の内にイヴァルさんとの顔合わせも終わり。
気付いた時には、僕達ナイトメアの参加2国間での同盟が締結されていましたけど。
円滑に会議は進みました。
途中、僕達の傘下に降ると言い出した辺りで流石に声をあげようとした十剣の皆さんでしたが。
大賢者さんに連れて行かれて。
戻ってきた頃には、全員が僕達の前に跪いて忠誠を誓ってましたし。
会議は踊る、されど進まず。
なんて事一切無く、円滑に終わりました。
それはもう、フランス革命時の各国諸侯が目を剥くだろう速さで。
2国の主君が、まさに理解者と言った様子で握手を交わしている姿を思い出し。
苦笑いを浮かべながら、メルヴィーが入れてくれたコーヒーを優雅に飲む。
「んっ、美味しい」
口内に広がる仄かな苦味に、まろやかな甘み。
これは……お店を開いてもやって行けそうな程ですね。
「光栄です」
そう言って一礼したメルヴィーと一緒にコーヒーを飲みつつ、夕焼けに染まる世界樹を眺めていると。
ナイトメア各所に指示を出しに行っていた皆んなが1人、1人と戻ってきました。
「お嬢様、準備が整いました」
そして、太陽が沈むかという時。
最後に戻ってきたコレールは開口一番、そう言って一礼しました。
「わかりました」
コレールに頷き返して、メルヴィーが入れてくれたコーヒーを飲み干して立ち上がり。
世界樹を、そしてその中にいる敵を見据えながら窓際まで歩いて後ろを振り向く。
真剣な面持ちで、横一列に整列している皆んなの姿。
「では、行くとしましょう。
戦争の時間です」
僕の背後では、太陽が沈みきり。
雲の隙間から覗く月明かりだけが輝いていました。
世界樹の後ろに沈もうとしている太陽と茜色に染まった夕焼け。
「こうして見ると綺麗ですね」
今朝、世界樹を見ていた部屋の同じソファーに腰掛け、頬杖をついて静かに1人ごちる。
か…カッコイイっ!!
これって傍から見れば超絶カッコイイんじゃないでしょうか!?
「どうかなされたのですか? お嬢様」
「ひぁ!?」
ついつい、ニヤけていると突然背後からそんな声が聞こえてきました。
滅茶苦茶ビックリしました。
いつの間にかメルヴィーがソファーの後ろに立って、僕の顔を横から覗き込んでいて……
誰だって、ビックリする筈です。
つまりっ! 僕が変な声を出したのも不可抗力なのです!!
「メルヴィー……いつから見てましたか?」
「お嬢様が、むふふっとニヤけていらっしゃる所からです」
つまりは、カッコいいポーズをとってニヤニヤしていたのを見られていたと……
「うぅ…恥ずかしいです」
「眼福です」
「えっ?」
今メルヴィーが何か言ったのに、羞恥心に悶えていて聞き逃しました。
こ、こうなれば仕方ありませんね……
「そ、それで、他の皆んなはどうしたのですか?」
必殺、話題逸らし!!
これぞ、困った時の伝家の宝刀です!
「ふふふ、私はお嬢様専属メイドですので。
実は雑事は皆様にお任せして、私はお嬢様にお飲み物をお持ちしたのです」
成功ですね。
何故か微笑ましいものを見るような感じで微笑まれましたが、話題は逸らせました。
それにしても雑事って……一応、役職上コレール達はメルヴィーの上司なのですが。
だって、最高幹部ですし。
まぁでも、コレールは兎も角、他の男性陣は尻に敷かれている感はありますね。
「如何なさいますか?」
うんうん、と頷いているとメルヴィーがそう聞いてきました。
しっかりとカートまで持って来ていたようですね。
「う~ん、じゃあコーヒーを下さい。
あっ、砂糖とミルクは多めでお願いします」
「かしこまりました」
王国の件もどうにかなりましたし、今日は遅くなりそうですからね。
しっかりとカフェインを摂っておかなければなりません。
尤も、超越者に至った事で睡眠なしでも活動出来る身体になったのですが。
それにしても、あの後の会談は円滑に進みましたね。
どうしてかは分かりませんが、ネルウァクス帝が僕たちの傘下に降るなんて言い出しましたけど。
それでもって、今日の内にイヴァルさんとの顔合わせも終わり。
気付いた時には、僕達ナイトメアの参加2国間での同盟が締結されていましたけど。
円滑に会議は進みました。
途中、僕達の傘下に降ると言い出した辺りで流石に声をあげようとした十剣の皆さんでしたが。
大賢者さんに連れて行かれて。
戻ってきた頃には、全員が僕達の前に跪いて忠誠を誓ってましたし。
会議は踊る、されど進まず。
なんて事一切無く、円滑に終わりました。
それはもう、フランス革命時の各国諸侯が目を剥くだろう速さで。
2国の主君が、まさに理解者と言った様子で握手を交わしている姿を思い出し。
苦笑いを浮かべながら、メルヴィーが入れてくれたコーヒーを優雅に飲む。
「んっ、美味しい」
口内に広がる仄かな苦味に、まろやかな甘み。
これは……お店を開いてもやって行けそうな程ですね。
「光栄です」
そう言って一礼したメルヴィーと一緒にコーヒーを飲みつつ、夕焼けに染まる世界樹を眺めていると。
ナイトメア各所に指示を出しに行っていた皆んなが1人、1人と戻ってきました。
「お嬢様、準備が整いました」
そして、太陽が沈むかという時。
最後に戻ってきたコレールは開口一番、そう言って一礼しました。
「わかりました」
コレールに頷き返して、メルヴィーが入れてくれたコーヒーを飲み干して立ち上がり。
世界樹を、そしてその中にいる敵を見据えながら窓際まで歩いて後ろを振り向く。
真剣な面持ちで、横一列に整列している皆んなの姿。
「では、行くとしましょう。
戦争の時間です」
僕の背後では、太陽が沈みきり。
雲の隙間から覗く月明かりだけが輝いていました。
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