最強幼女は惰眠を求む! 〜神々のお節介で幼女になったが、悠々自適な自堕落ライフを送りたい〜

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第8章 世界樹決戦編

117話 カッコいいポーズ!!

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「おぉ!  あれが噂の世界樹ですかっ!!」

 目の前に広がるのは、天まで届きそうな程とにかくバカでかい大樹と、それを円形に囲う数十本の木の姿。

「中央のものが世界樹、その周囲を囲うものが若木と呼ばれております」

 悪魔のお仕置きが執行されて1週間。
 存分に、惰眠を貪り、温泉につかり、そしてもふもふを堪能しました。

 グラトニーのネコ耳が禁止されてしまったので、どうなる事かと思いましたが。
 ノアとシアに加え、アヴァリスまでもが何故かかなり気合の入った様子で、僕にもふもふを堪能させてくれました。
 おかげで僕、満足です!

「それで、あそこに?」

 ソファーに腰掛けて足を組み、頬杖をついてキリッとした顔……きまりました!
 神界で皆んなと一緒に考えたカッコいいポーズ、素晴らしい!!

「はい。
 あの中に魔教団の拠点が存在すると思われます」

 そんな僕の側に控えたコレールがお腹に手を添えながら、軽く腰を折る。
 今が夜で、僕が左手にワインの入ったグラスでも持っていれば完璧ですね。
 残念ながら、ワインは過保護な保護者眷属達に却下されてしまいましけど……

「魔教団の拠点から転移で違う場所に移動している可能性は?」

「転移の魔力は感知されていません。
 その可能性は限りなく低いかと」

「もし仮にあの者がいなければ、私が見せしめにあの場にいる魔教団の者共を血祭りにあげて見せましょう」

 左側にあるソファーに座っていたオルグイユが殺意を漲らせた笑みを浮かべてそう言い放ちました。
 僕の後ろでも何やら殺意な溢れてますし……

 この吸血鬼2人をここまで怒らせるとは、ちょっとだけ魔教団が哀れに思えてきますね。
 まぁ、アイツらが吸血鬼を玩具にしてくれたのは確実なので、一切容赦はしませんが。

「しかし、世界樹ですか。
 アレってやっぱり……」

「ん、八大迷宮の、一つ」

「ですよね。
 ここまでハッキリと神気を発していれば、彼らが崇めるのも当然ですかね?」

「いや、アイツらには神気なんて感じれないぞ?」

 リュグズールから驚愕のカミングアウトです。

「リュグズールの言う通りです。
 彼らだけで無く、にすら至っていない存在には神気を感知する事は不可能です」

 えっ?  僕、到達者になる前でも普通に感知できたたんですけど。
 確かに到達者に至り、更には超越者になった事で、よりハッキリと感知できる様にはなりましたが……

「ん、エルは、特別」

「そ、そうですか……」

 フェルに頭を撫でられました。
 まぁ、頭を撫でられるのは好きですし、特別と言われて悪い気はしませんね!

 多分、僕が到達者に至る前に神気を感知出来たのは、フォルクレスのせいです。
 直接神と会い、神々の、それも大神達の加護があったのも一因でしょう。

「しかし世界樹とは、また面倒な場所に逃げてくれたものですね。
 鎖国国家エルラシル、世界樹を信仰するエルフの国ですか」

「はい。
 アレサレムやネルウァクスの使者も入国すら許されずに追い返されたそうです」

「若木を介した世界樹の結界ですか……」

 各国との国交を一切持っていないにも関わらず、エルラシルが存続している一番の要因。
 眠りについている大神の魔力を利用して展開される超大規模結界。

 確かに、勇者ですらアレではあの結界を突破する事は至難の技でしょうね。
 尤も、僕たちにしてみれば大したモノでもありませんが。

「まぁ、結界は大した問題でも無いですし、別に正面から行く必要もありませんね。
 問題は、エルラシルのすぐ隣にあるこの国が、アレサレムのと言う事ですね」

 火炎の迷宮があるアルテット公国もアレサレムの属国。
 そして、大地の試練があるエルラシルの目と鼻の先にあるこの国もアレサレムの属国。

「偶然の可能性もありますが、調べる必要がありそうですね」
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