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第6章 フェーニル王国編
83話 モフモフ天国が僕を待っているっ!!
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無事にお城に到着し、僕達の乗った魔動車を目にした、お城にいた人々からどよめきが起きる。
皆んなが皆んな目を見開いて、魔動車を心底驚いた感じで凝視する。
僕は非常に機嫌が良かった。
けど、それも台無しです。
只でさえ気乗りしないお城なのに……ちょっと気が紛れていたのに……
「ふん、何だその目は?
獣風情がこの神聖な王宮にいるだけで重罪だというのに……貴様らも、その様な害獣を連れていては程度が知れるな」
シアとノアに向かって蔑む様な視線と共に言い放つ金髪蒼眼の王道少年。
年は10歳程度と言ったところでしょう……さて、コイツ殺しちゃっていいでしょうか?
「お、お嬢様! 落ち着いて、っ!」
不穏な雰囲気を感じ取ったメルヴィーが焦った様子で僕を抑える為に、抱き寄せようとしてきますが、視線で黙らせました。
「フ、フリード王子殿下!
この方々はネルウァクス帝国からいらした、リーヴ商会の皆様ですぞ!!
今回の商談を台無しになさるおつもりか!?」
そう、この男はフェーニル王国の第一王子フリード。
流石に、殺したく思ってもそんな立場の人に簡単に手を出すほど僕はバカではありません。
ふぅー、取り敢えず、この人の相手は接待役の宰相補佐のおじさんに任せましょう。
そして、メルヴィーに謝らなければ。
メルヴィーは何も悪くないのに、睨んでしまいましたからね。
「お前は確か、ネーブルと言ったな」
「はい、宰相閣下の補佐をさせていただいております」
「ならば覚えておくと良い。
そのリーヴ商会とやらは、我がフェーニル王国には相応しくない、とな。
そもそも、この俺が名を知らん奴らなど論外だ」
こんなアホな子の相手をしないといけないとは……宰相補佐官のネーブルさん頑張って下さい。
「だが、そこのお前。
お前が、この俺のモノになるのならば、このフェーニルでの活動を認めてやってもいいぞ?」
「メルヴィー、さっきは睨んでしまってごめんなさい」
僕の方を見て何やら喚いているアホな子は放置して、メルヴィーに向かって頭を下げて謝罪しました。
「い、いえ!
むしろご褒美……コホン、お嬢様が心を痛める必要はございません」
何やら聞いてはいけないことを聞いてしまった気がしますが……
まぁメルヴィーも誤魔化しましたし、聞かなかった事にしましょう。
「お、お前っ! この俺が話しかけてやっているんだぞ!!」
「シア、ノア、大丈夫ですか?」
「お嬢様、心配してくれるんですね!」
「はい、ご心配頂きありがとうございます」
「でも、こうなったのも僕のせいですし……」
ノアとシアは、気分が乗らない僕を元気づけようと、いつも人前に出るときは隠している耳と尻尾を出してくれていたのです。
そのせいで、こんな不愉快な奴に……
「では、こうしましょう。
お嬢様、今夜は私達2人と一緒にお休みになっては頂けませんか?」
「わかりましたっ!」
落ち込んでいると、ノアが魅力的な提案をしてきました。
シアも嬉しそうに頷いていますし。
これで2人への償いにもなり、僕も、もふもふ天国を味わえる!
即答以外ありえませんっ!!
今回は状況が状況だけに、いつもなら口を挟んできそうなオルグイユとメルヴィーも何も言って来ません。
決定ですね!
「こ、この俺を無視してどうなるのか分かっているのかっ!!」
そうと決まれば、こんなところで時間を無駄にしている暇はありません。
早く仕事を終わらせて帰るとしましょう。
「ではコレール、早く終わらせて帰りましょう!」
「ええ、そう致しましょう」
ノアとシアの、モフモフな尻尾と狐耳……ふふふ、ニヤニヤが止まりません!
モフモフ天国が僕を待っているっ!!
「大国フェーニルの第一王子であるこの俺に対する無礼……必ず後悔させてやるっ!!」
ん? 喚いていた第一王子が、何やらテンプレじみたセリフを残して走り去って行ってしまいました。
まぁ、どうでも良いですね。
「ではネーブル殿、そういう訳なので案内の方よろしくお願いします」
「え、ええ。
ですが、よろしかったのですか?」
「と言いますと?」
「第一王子殿下にあの様な態度、問題になるやもしれませんぞ?」
ネーブルさんが、脅す様にコレールにそんなことを言いました。
その言葉に、コレールは軽く笑みを浮かべ……
「問題ありません。
我々に害意を向けて来るのであれば、我々もそれなりの対応を取らせてもらうだけの事ですので」
絶対の自信を持ってそう言い放ちました。
皆んなが皆んな目を見開いて、魔動車を心底驚いた感じで凝視する。
僕は非常に機嫌が良かった。
けど、それも台無しです。
只でさえ気乗りしないお城なのに……ちょっと気が紛れていたのに……
「ふん、何だその目は?
獣風情がこの神聖な王宮にいるだけで重罪だというのに……貴様らも、その様な害獣を連れていては程度が知れるな」
シアとノアに向かって蔑む様な視線と共に言い放つ金髪蒼眼の王道少年。
年は10歳程度と言ったところでしょう……さて、コイツ殺しちゃっていいでしょうか?
「お、お嬢様! 落ち着いて、っ!」
不穏な雰囲気を感じ取ったメルヴィーが焦った様子で僕を抑える為に、抱き寄せようとしてきますが、視線で黙らせました。
「フ、フリード王子殿下!
この方々はネルウァクス帝国からいらした、リーヴ商会の皆様ですぞ!!
今回の商談を台無しになさるおつもりか!?」
そう、この男はフェーニル王国の第一王子フリード。
流石に、殺したく思ってもそんな立場の人に簡単に手を出すほど僕はバカではありません。
ふぅー、取り敢えず、この人の相手は接待役の宰相補佐のおじさんに任せましょう。
そして、メルヴィーに謝らなければ。
メルヴィーは何も悪くないのに、睨んでしまいましたからね。
「お前は確か、ネーブルと言ったな」
「はい、宰相閣下の補佐をさせていただいております」
「ならば覚えておくと良い。
そのリーヴ商会とやらは、我がフェーニル王国には相応しくない、とな。
そもそも、この俺が名を知らん奴らなど論外だ」
こんなアホな子の相手をしないといけないとは……宰相補佐官のネーブルさん頑張って下さい。
「だが、そこのお前。
お前が、この俺のモノになるのならば、このフェーニルでの活動を認めてやってもいいぞ?」
「メルヴィー、さっきは睨んでしまってごめんなさい」
僕の方を見て何やら喚いているアホな子は放置して、メルヴィーに向かって頭を下げて謝罪しました。
「い、いえ!
むしろご褒美……コホン、お嬢様が心を痛める必要はございません」
何やら聞いてはいけないことを聞いてしまった気がしますが……
まぁメルヴィーも誤魔化しましたし、聞かなかった事にしましょう。
「お、お前っ! この俺が話しかけてやっているんだぞ!!」
「シア、ノア、大丈夫ですか?」
「お嬢様、心配してくれるんですね!」
「はい、ご心配頂きありがとうございます」
「でも、こうなったのも僕のせいですし……」
ノアとシアは、気分が乗らない僕を元気づけようと、いつも人前に出るときは隠している耳と尻尾を出してくれていたのです。
そのせいで、こんな不愉快な奴に……
「では、こうしましょう。
お嬢様、今夜は私達2人と一緒にお休みになっては頂けませんか?」
「わかりましたっ!」
落ち込んでいると、ノアが魅力的な提案をしてきました。
シアも嬉しそうに頷いていますし。
これで2人への償いにもなり、僕も、もふもふ天国を味わえる!
即答以外ありえませんっ!!
今回は状況が状況だけに、いつもなら口を挟んできそうなオルグイユとメルヴィーも何も言って来ません。
決定ですね!
「こ、この俺を無視してどうなるのか分かっているのかっ!!」
そうと決まれば、こんなところで時間を無駄にしている暇はありません。
早く仕事を終わらせて帰るとしましょう。
「ではコレール、早く終わらせて帰りましょう!」
「ええ、そう致しましょう」
ノアとシアの、モフモフな尻尾と狐耳……ふふふ、ニヤニヤが止まりません!
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「大国フェーニルの第一王子であるこの俺に対する無礼……必ず後悔させてやるっ!!」
ん? 喚いていた第一王子が、何やらテンプレじみたセリフを残して走り去って行ってしまいました。
まぁ、どうでも良いですね。
「ではネーブル殿、そういう訳なので案内の方よろしくお願いします」
「え、ええ。
ですが、よろしかったのですか?」
「と言いますと?」
「第一王子殿下にあの様な態度、問題になるやもしれませんぞ?」
ネーブルさんが、脅す様にコレールにそんなことを言いました。
その言葉に、コレールは軽く笑みを浮かべ……
「問題ありません。
我々に害意を向けて来るのであれば、我々もそれなりの対応を取らせてもらうだけの事ですので」
絶対の自信を持ってそう言い放ちました。
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