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第5章 瀑水の試練編
65話 嵐の前の静けさでしょうか?
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という訳で……
「やって来ました!
ビーチ!!」
青い空に、白い砂浜。
そして、透明度が高くキラめく海!
強化された嗅覚に、この潮の匂いは少々キツイですが。
それも耐性を上げれば問題ないので気にならない!
「まさか、この僕が水着を着てビーチに来る日が来ようとは……」
地球にいた時からは想像もできない現状ですね。
「お嬢様、お待ち下さい!」
女性メンバー全員で水着に着替えさせられ、着せ替え人形にされそうだったので逃げて来たのですが。
どうやら追いついて来たようですね。
白磁のように白くきめ細かい肌を惜しみ気も無く晒し。
青い髪と同じ色のビキニを身につけて、ビーチを駆けるメルヴィー。
このビーチにいる男どもの視線を独占するには十分すぎる程の破壊力!!
しかし、その数秒後に更なるどよめきが巻き起こりました。
「1人じゃ危ないぜ、お嬢」
「リュグズールの言う通りですよルーミエルお嬢様」
「あぁ! 皆さん、ルーミエル様を穢らわしい男どもの目からお守りするのです!!」
メルヴィーの後を追ってリュグズール、アヴァリス、オルグイユが姿を現す。
スレンダーでスラッとした体型のメルヴィーに対し、この3人はボンキュボン!
まさしく、グラマー体型をしています。
そんな3人が、その胸を揺らしながら走って来るのですから……それはもう大量の視線を集めます。
特に、男の人は鼻の下を伸ばしてだらし無いアホヅラを晒していますね。
しかし、そんなメルヴィー達を凄まじい速度で追い越し、飛びついて来る2つの影。
「もふ、もふ!」
あぁ! なんて素晴らしいのでしょうかっ!!
潮風でベタつくことも無いフワサラなこの毛並み!
癒されます!!
「でも、ノアとシアの水着姿を見れなくて残念です」
僕に飛びついて来た2つの影。
白狐の姉妹であるノアとシアは現在、真っ白な狐の姿をしています。
非常に癒されるので僕としては大歓迎なんですが。
このビーチにいる男の人達にとっては大きな損失と言えるでしょう。
この場にいながら、この2人の水着姿を拝む事が出来ないとは……哀れなり。
「ノア、シア。
貴女達ずるいですよ」
未だに鼻の下を伸ばしている男共に仏の心情でいると、駆けつけたメルヴィーが恨めしそうな視線を2人に向ける。
「メルヴィーの言う通りですよ」
「私より先に水着姿のルーミエル様に抱きつくなんて!」
同じく追いついたアヴァリスとオルグイユも恨めしそうな目を。
尤も、オルグイユに至っては目が血走っていて少し怖いですが……
「お嬢が1人じゃねぇならそれでいいと思うんだけどなぁ」
そして、意気投合している3人に呆れた様な顔で呟く常識人。
全くもって僕もリュグズールに同意です!
まぁ、僕自身は1人でいてもいいと思っているのですが。
因みに、オルグイユはまるで海外モデルが着ていそうなセクシーな赤いタンキニ。
アヴァリスは前でクロスになっている黄色のパレオ。
リュグズールは紫のバンドゥビキニ。
僕自身は、これまた真っ白なワンピース型の水着を着せられています。
何と言うか、僕だけ色合いが無くて面白くありません。
次は、メルヴィーが着ているような薄い青か、淡い黄色がいいですね。
……少し前までは考えられない思考回路ですね。
やはり、僕はもう男ではなく、女だと言う事なのでしょう。
両手に花ならぬ、両手にモフなノアとシアの毛並みを堪能しつつ。
何やら語り合い始めた3人をリュグズールと共に見ていると、先程とは違った黄色い溜息がこだましました。
先程とは打って変わって、ビーチにいる女性達が頬を赤く染め。
男達はその様子を見て面白く無さそうに鼻を鳴らす。
そして、その視線の先にいるのは……
鍛え上げられ、締まりに締まった肉体美。
真っ黒な生地に瞳の色と同じ金色のメッシュの入った水着。
グレーのラッシュガードを前を開けた状態で羽織っている美男子。
「遅くなってしまい、申し訳ありません」
コレールは周囲の視線を完全に無視して一礼しました。
非常に様になっているこの光景に、崩れ落ちた女性が多数いたのは間違いでは無いでしょう。
「いえ、大丈夫ですよ。
それよりも、似合っていますよコレール」
「勿体無きお言葉。
お嬢様の麗しきお姿を拝見でき光栄に思います」
ビーチでなおこの重さのコレールの態度。
まさに従者の鏡!
ですが、今日は遊びに来ている訳ですし、もう少し気軽にして欲しいのですが。
「でも、確かにコレールが遅れるのは珍しいですね。
何か問題でもありましたか?」
「はい。
実は、お嬢様方をお待ちしていたところ、数人の犬に絡まれてしまいまして」
「それは災難でしたね」
それにしても、犬ですか。
さて、どこの手の者でしょうか?
「いえ、有象無象の雑兵です。
それよりも、お嬢様のお耳に入れておきたい情報が手に入りました」
「情報ですか?」
「はい。
実はここ最近、近海で船が消えると言う怪現象が起こっているらしく。
とある商会の者が巨大な何かが海中を蠢いているのを見たとか。
そのせいで、商人達が怯えてしまい海運業が滞っているらしいのです」
怪現象。
それに巨大な何か、ですか。
「ではやはり」
「はい、その可能性が濃厚かと」
「では、ここに入れば何か起こるかもしれませんね」
コレールから視線を外し前を向くと、変わり無く透明度の高い美しい海。
リゾートであるビーチが何故か少し不吉に思えます。
「これが世にいう、嵐の前の静けさと言うものでしょうか?」
「やって来ました!
ビーチ!!」
青い空に、白い砂浜。
そして、透明度が高くキラめく海!
強化された嗅覚に、この潮の匂いは少々キツイですが。
それも耐性を上げれば問題ないので気にならない!
「まさか、この僕が水着を着てビーチに来る日が来ようとは……」
地球にいた時からは想像もできない現状ですね。
「お嬢様、お待ち下さい!」
女性メンバー全員で水着に着替えさせられ、着せ替え人形にされそうだったので逃げて来たのですが。
どうやら追いついて来たようですね。
白磁のように白くきめ細かい肌を惜しみ気も無く晒し。
青い髪と同じ色のビキニを身につけて、ビーチを駆けるメルヴィー。
このビーチにいる男どもの視線を独占するには十分すぎる程の破壊力!!
しかし、その数秒後に更なるどよめきが巻き起こりました。
「1人じゃ危ないぜ、お嬢」
「リュグズールの言う通りですよルーミエルお嬢様」
「あぁ! 皆さん、ルーミエル様を穢らわしい男どもの目からお守りするのです!!」
メルヴィーの後を追ってリュグズール、アヴァリス、オルグイユが姿を現す。
スレンダーでスラッとした体型のメルヴィーに対し、この3人はボンキュボン!
まさしく、グラマー体型をしています。
そんな3人が、その胸を揺らしながら走って来るのですから……それはもう大量の視線を集めます。
特に、男の人は鼻の下を伸ばしてだらし無いアホヅラを晒していますね。
しかし、そんなメルヴィー達を凄まじい速度で追い越し、飛びついて来る2つの影。
「もふ、もふ!」
あぁ! なんて素晴らしいのでしょうかっ!!
潮風でベタつくことも無いフワサラなこの毛並み!
癒されます!!
「でも、ノアとシアの水着姿を見れなくて残念です」
僕に飛びついて来た2つの影。
白狐の姉妹であるノアとシアは現在、真っ白な狐の姿をしています。
非常に癒されるので僕としては大歓迎なんですが。
このビーチにいる男の人達にとっては大きな損失と言えるでしょう。
この場にいながら、この2人の水着姿を拝む事が出来ないとは……哀れなり。
「ノア、シア。
貴女達ずるいですよ」
未だに鼻の下を伸ばしている男共に仏の心情でいると、駆けつけたメルヴィーが恨めしそうな視線を2人に向ける。
「メルヴィーの言う通りですよ」
「私より先に水着姿のルーミエル様に抱きつくなんて!」
同じく追いついたアヴァリスとオルグイユも恨めしそうな目を。
尤も、オルグイユに至っては目が血走っていて少し怖いですが……
「お嬢が1人じゃねぇならそれでいいと思うんだけどなぁ」
そして、意気投合している3人に呆れた様な顔で呟く常識人。
全くもって僕もリュグズールに同意です!
まぁ、僕自身は1人でいてもいいと思っているのですが。
因みに、オルグイユはまるで海外モデルが着ていそうなセクシーな赤いタンキニ。
アヴァリスは前でクロスになっている黄色のパレオ。
リュグズールは紫のバンドゥビキニ。
僕自身は、これまた真っ白なワンピース型の水着を着せられています。
何と言うか、僕だけ色合いが無くて面白くありません。
次は、メルヴィーが着ているような薄い青か、淡い黄色がいいですね。
……少し前までは考えられない思考回路ですね。
やはり、僕はもう男ではなく、女だと言う事なのでしょう。
両手に花ならぬ、両手にモフなノアとシアの毛並みを堪能しつつ。
何やら語り合い始めた3人をリュグズールと共に見ていると、先程とは違った黄色い溜息がこだましました。
先程とは打って変わって、ビーチにいる女性達が頬を赤く染め。
男達はその様子を見て面白く無さそうに鼻を鳴らす。
そして、その視線の先にいるのは……
鍛え上げられ、締まりに締まった肉体美。
真っ黒な生地に瞳の色と同じ金色のメッシュの入った水着。
グレーのラッシュガードを前を開けた状態で羽織っている美男子。
「遅くなってしまい、申し訳ありません」
コレールは周囲の視線を完全に無視して一礼しました。
非常に様になっているこの光景に、崩れ落ちた女性が多数いたのは間違いでは無いでしょう。
「いえ、大丈夫ですよ。
それよりも、似合っていますよコレール」
「勿体無きお言葉。
お嬢様の麗しきお姿を拝見でき光栄に思います」
ビーチでなおこの重さのコレールの態度。
まさに従者の鏡!
ですが、今日は遊びに来ている訳ですし、もう少し気軽にして欲しいのですが。
「でも、確かにコレールが遅れるのは珍しいですね。
何か問題でもありましたか?」
「はい。
実は、お嬢様方をお待ちしていたところ、数人の犬に絡まれてしまいまして」
「それは災難でしたね」
それにしても、犬ですか。
さて、どこの手の者でしょうか?
「いえ、有象無象の雑兵です。
それよりも、お嬢様のお耳に入れておきたい情報が手に入りました」
「情報ですか?」
「はい。
実はここ最近、近海で船が消えると言う怪現象が起こっているらしく。
とある商会の者が巨大な何かが海中を蠢いているのを見たとか。
そのせいで、商人達が怯えてしまい海運業が滞っているらしいのです」
怪現象。
それに巨大な何か、ですか。
「ではやはり」
「はい、その可能性が濃厚かと」
「では、ここに入れば何か起こるかもしれませんね」
コレールから視線を外し前を向くと、変わり無く透明度の高い美しい海。
リゾートであるビーチが何故か少し不吉に思えます。
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