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第4章 神聖の試練編
55話 万事解決です!
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お金もある、土地もある、技術もある、力もある。
そんな僕達が現在唯一持っていないのも、それは人手。
幾らお金があろうと、家を建てる土地があろうと人手が無くては何も始まりません。
現在僕達にはその人手が無い、これは由々しき事態なのです。
当初の僕の考えでは不遇な奴隷達を仲間にしたりする予定だったのですが。
それは組織としての土台をしっかりと作り上げた後の事です。
まずは、僕の様に吸血鬼に間違われたり、迫害を受けている人々を受け入れる為の場を作らなければなりませんからね。
まぁ、最初から奴隷を買っても良いのですが……それは僕のポリシーに反します。
そもそも、不遇な立場にある奴隷を仲間にする際には奴隷の身分から解放するつもりですしね。
がっつり現代日本で道徳教育を受けて生きて来た僕にとって、奴隷制度はそこまで潔く受け入れられる事では無いのです。
あっ、因みに道徳教育を僕が学んだのは勿論学校などでは無く、家の使用人兼家庭教師と小説や漫画、アニメなどによってです。
とまぁ、そんな訳で買った奴隷達を解放する際に仲間になるか、自由に生きるかを選択して貰うつもりです。
しかし、仲間になるにしても、受け入れる場所が無ければお話にもなりません。
よって、まずは十分な人手を確保し組織としての土台を築き上げる必要があるのです。
まぁ、尤もその初歩の初歩から躓いてしまっている訳なのですが……
土台が完成していないうちから奴隷達を買うつもりは無い。
これは既にコレール達に説明しています。
だからこそ良い打開策を見出せずに皆んなで頭を抱えているのです。
フェルとリュグズール以外……
「あのよ、詳しい事はよくわかんねぇが、取り敢えず人手が必要なんだよな?
だったらオレ達が配下を召喚すれば良いんじゃねぇか?」
誰もが打開策を見出せずに、沈黙のみが場を支配する中。
リュグズールがさも当然とばかりに言い放ちました。
その瞬間。
一様に俯き、頭を抱えていたコレール達がハッと顔を上げ、信じられないとばかりにリュグズールを凝視する。
「ま、まぁなんだ、言ってみただけだからな」
その、視線にリュグズールは一瞬たじろぎ、言い訳する様に苦笑いを浮かべました。
「まさか、リュグズールが……」
「確かにそうすれば全て解決しますね……何故思い付かなかったのでしょうか?」
「まさか、リュグズールに諭される事になるとは……」
そんなリュグズールを蚊帳の外に、コレール達3人は各々のに驚いた様な表情でリュグズールの案をそう評価しました。
う~ん、さっぱり分かりません。
コレール達には、伝わっている様ですが一体どう言う事なのでしょうか?
「配下とは、我らが従えている従属達の事です。
言ってしまえば眷属の下位互換のようなものです」
そんな僕の疑問を察のか、コレールがすかさず説明してくれました。
「従属は眷属とは違い、主人である我々が死のうと彼らが死ぬ事はありません」
そこでコレールが一度言葉を切ると、すぐさま競う様にオルグイユが口を開く。
「ですが、その一点以外は基本的に従属も眷属も違いはありません」
「しかし、従属にはある法則が存在します」
オルグイユに対抗する様に声を挟むアヴァリス。
「法則、ですか?」
「はい、眷属は主人とかけ離れた種族の者でもなる事は可能です。
しかし、従属は主人と接点のある種族しかなる事が出来ないのです」
確かに吸血鬼?
である僕の眷属の皆んなは、オルグイユとフェル以外は種族的に言えば全く関係が無いと言えます。
しかし、これが眷属では無く従属では成り立たないと言う訳ですね。
例えば、吸血鬼であるオルグイユの従属は吸血鬼かそれに類する種族。
龍種であるコレールの従属であれば龍、竜か又はそれに類する種族といった具合でしょう。
そして、そんな従属がコレール達にはいると。
確かに、これで人手の問題は一気に解決する事になりますね。
「どうしたのですか?」
問題が解決し万事解決のはずなのに、何故かコレール、オルグイユ、アヴァリスの顔が優れません。
「問題が解決した事は非常に喜ばしい事なのですが……まさか、リュグズールに諭される事になるとは」
えっ、そこですか?
まぁ、コレール達は頭脳明晰なぶん、色々と深読みしすぎていたのでしょう。
その分、悪く言えば単純、よく言えば純粋なリュグズールは、すぐにその可能性にたどり着く事ができたのでしょう。
僕的には別にそんなに気にする事では無いと思うのですが……
しかし、コレール達は心底驚いた様ですね。
「まぁ問題が解決したならそれで良いじゃねぇか」
「ん、リュグズールの、言う通り」
リュグズールとフェルの言葉に微妙な表情になりながらもコレール達も同意します。
僕もフェル達と同じ意見です。
「皆んなの従属さん達ですか……楽しみです! 早く見たいですっ!!」
コレールの従属はやっぱり龍なのでしょうか? それとも竜でしょうか?
オルグイユの従属は多分吸血鬼でしょうね。
でもフェルの従属ってどんな種族になるのでしょう? 霊鳥の従属、想像もつきません!
アヴァリスの従属は?リュグズールは?
ふふふ、楽しみですっ! 考えるだけでワクワクてし来そうです!!
「承知致しました。
では早速、従属達を呼ぶと致しましょう」
コレールはニッコリと微笑みつつそう言うと、一度指を鳴らしました。
すると、一瞬の浮遊感と共に視界が切り替わる。
目の前に広がるのは、草原に佇む要塞と化した僕のホーム。
ナイトメアの総本部となる深淵の試練、第200階層が僕たちの眼前に現れました。
確かに、ここがナイトメアの総本部となる以上この場所以上に適した場所はないでしょう。
とは言え、これだけ壮大になってしまっては落ち着きませんね。
やっぱり、もう一回層下にプライベート空間を作り上げる必要がありそうです。
まぁ今は、それよりも先にみんなの従属さん達の事ですけどね!
「ん、エル、楽しそう」
思わず胸の前で手を握っていると、不意にフェルに頭を撫でられました。
だって、これからコレール達の従属さんを見る事が出来る。
その上、これで本格的に活動を開始する事が出るのです!
楽しくない訳がありません!!
しかし、そうですよね。
今の僕の身長はフェルよりも小さいのですよね……
「では、まずは私が従属を召喚するとしましょう」
コレールのその言葉で少し受けたショックは吹き飛びました。
ふふふ、楽しみです。
一体どんな種族が出てくるのでしょうか?
カッコイイ種族やもふもふな種族。
ファンタジーお馴染みの種族に想いを馳せながら、眼前に広がっていく魔法陣を眺めました。
そんな僕達が現在唯一持っていないのも、それは人手。
幾らお金があろうと、家を建てる土地があろうと人手が無くては何も始まりません。
現在僕達にはその人手が無い、これは由々しき事態なのです。
当初の僕の考えでは不遇な奴隷達を仲間にしたりする予定だったのですが。
それは組織としての土台をしっかりと作り上げた後の事です。
まずは、僕の様に吸血鬼に間違われたり、迫害を受けている人々を受け入れる為の場を作らなければなりませんからね。
まぁ、最初から奴隷を買っても良いのですが……それは僕のポリシーに反します。
そもそも、不遇な立場にある奴隷を仲間にする際には奴隷の身分から解放するつもりですしね。
がっつり現代日本で道徳教育を受けて生きて来た僕にとって、奴隷制度はそこまで潔く受け入れられる事では無いのです。
あっ、因みに道徳教育を僕が学んだのは勿論学校などでは無く、家の使用人兼家庭教師と小説や漫画、アニメなどによってです。
とまぁ、そんな訳で買った奴隷達を解放する際に仲間になるか、自由に生きるかを選択して貰うつもりです。
しかし、仲間になるにしても、受け入れる場所が無ければお話にもなりません。
よって、まずは十分な人手を確保し組織としての土台を築き上げる必要があるのです。
まぁ、尤もその初歩の初歩から躓いてしまっている訳なのですが……
土台が完成していないうちから奴隷達を買うつもりは無い。
これは既にコレール達に説明しています。
だからこそ良い打開策を見出せずに皆んなで頭を抱えているのです。
フェルとリュグズール以外……
「あのよ、詳しい事はよくわかんねぇが、取り敢えず人手が必要なんだよな?
だったらオレ達が配下を召喚すれば良いんじゃねぇか?」
誰もが打開策を見出せずに、沈黙のみが場を支配する中。
リュグズールがさも当然とばかりに言い放ちました。
その瞬間。
一様に俯き、頭を抱えていたコレール達がハッと顔を上げ、信じられないとばかりにリュグズールを凝視する。
「ま、まぁなんだ、言ってみただけだからな」
その、視線にリュグズールは一瞬たじろぎ、言い訳する様に苦笑いを浮かべました。
「まさか、リュグズールが……」
「確かにそうすれば全て解決しますね……何故思い付かなかったのでしょうか?」
「まさか、リュグズールに諭される事になるとは……」
そんなリュグズールを蚊帳の外に、コレール達3人は各々のに驚いた様な表情でリュグズールの案をそう評価しました。
う~ん、さっぱり分かりません。
コレール達には、伝わっている様ですが一体どう言う事なのでしょうか?
「配下とは、我らが従えている従属達の事です。
言ってしまえば眷属の下位互換のようなものです」
そんな僕の疑問を察のか、コレールがすかさず説明してくれました。
「従属は眷属とは違い、主人である我々が死のうと彼らが死ぬ事はありません」
そこでコレールが一度言葉を切ると、すぐさま競う様にオルグイユが口を開く。
「ですが、その一点以外は基本的に従属も眷属も違いはありません」
「しかし、従属にはある法則が存在します」
オルグイユに対抗する様に声を挟むアヴァリス。
「法則、ですか?」
「はい、眷属は主人とかけ離れた種族の者でもなる事は可能です。
しかし、従属は主人と接点のある種族しかなる事が出来ないのです」
確かに吸血鬼?
である僕の眷属の皆んなは、オルグイユとフェル以外は種族的に言えば全く関係が無いと言えます。
しかし、これが眷属では無く従属では成り立たないと言う訳ですね。
例えば、吸血鬼であるオルグイユの従属は吸血鬼かそれに類する種族。
龍種であるコレールの従属であれば龍、竜か又はそれに類する種族といった具合でしょう。
そして、そんな従属がコレール達にはいると。
確かに、これで人手の問題は一気に解決する事になりますね。
「どうしたのですか?」
問題が解決し万事解決のはずなのに、何故かコレール、オルグイユ、アヴァリスの顔が優れません。
「問題が解決した事は非常に喜ばしい事なのですが……まさか、リュグズールに諭される事になるとは」
えっ、そこですか?
まぁ、コレール達は頭脳明晰なぶん、色々と深読みしすぎていたのでしょう。
その分、悪く言えば単純、よく言えば純粋なリュグズールは、すぐにその可能性にたどり着く事ができたのでしょう。
僕的には別にそんなに気にする事では無いと思うのですが……
しかし、コレール達は心底驚いた様ですね。
「まぁ問題が解決したならそれで良いじゃねぇか」
「ん、リュグズールの、言う通り」
リュグズールとフェルの言葉に微妙な表情になりながらもコレール達も同意します。
僕もフェル達と同じ意見です。
「皆んなの従属さん達ですか……楽しみです! 早く見たいですっ!!」
コレールの従属はやっぱり龍なのでしょうか? それとも竜でしょうか?
オルグイユの従属は多分吸血鬼でしょうね。
でもフェルの従属ってどんな種族になるのでしょう? 霊鳥の従属、想像もつきません!
アヴァリスの従属は?リュグズールは?
ふふふ、楽しみですっ! 考えるだけでワクワクてし来そうです!!
「承知致しました。
では早速、従属達を呼ぶと致しましょう」
コレールはニッコリと微笑みつつそう言うと、一度指を鳴らしました。
すると、一瞬の浮遊感と共に視界が切り替わる。
目の前に広がるのは、草原に佇む要塞と化した僕のホーム。
ナイトメアの総本部となる深淵の試練、第200階層が僕たちの眼前に現れました。
確かに、ここがナイトメアの総本部となる以上この場所以上に適した場所はないでしょう。
とは言え、これだけ壮大になってしまっては落ち着きませんね。
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だって、これからコレール達の従属さんを見る事が出来る。
その上、これで本格的に活動を開始する事が出るのです!
楽しくない訳がありません!!
しかし、そうですよね。
今の僕の身長はフェルよりも小さいのですよね……
「では、まずは私が従属を召喚するとしましょう」
コレールのその言葉で少し受けたショックは吹き飛びました。
ふふふ、楽しみです。
一体どんな種族が出てくるのでしょうか?
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