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第4章 神聖の試練編
49話 決着です!
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実は吸血鬼になった時に、翼を出す事が出来るようなったんですよね。
まぁ翼自体の機能は、空を飛ぶ時のちょっとした補助程度で大した意味は無いし、今まで殆ど使った事はありませんでしたけど。
街中でこれ見よがしに翼を生やし、2度も吸血鬼と言われた白い肌……そんな自ら自身の正体をバラす様な事はしません。
まぁ、翼があると無いとでは空中での機動力がそれなりに変わりますが。
スピードだけを追求した場合はあまり変化がありませんしね。
吸血鬼の翼と言えば、殆どの人がスタンダードな蝙蝠の翼を想像するでしょう。
事実、僕の翼もそんな感じだったのですが……この身体になった時にフェルをイメージに創り上げました。
それによって翼にも霊鳥の要素が反映され、現在の翼には真っ白な羽毛が生えているんですよね。
それに機能についても変化がありました。
もともと、精密操作のための補助的な機能しか無かった僕の翼は、霊鳥の要素が加わった事によって魔力媒体と化したのです。
この翼のおかげで操れる魔力量が跳ね上がりましたからね。
まぁ、そんな僕の翼ですが翼自体の形は変わっていません。
しかし、見ようによっては天使の翼に見えなくも無い。
まぁそんな訳で、巨乳美女さんが驚愕で動きを止めるのも無理のない事です。
「嬢ちゃんの正体って何なんだよ?
その翼……形は高位の吸血鬼のモノに似ているが」
翼を広げ、上空に留まる僕を見上げながら巨乳美女さんが聞いてきますが……
「そうですね、僕の正体ですか……それは僕が聞きたいくらいですね!!」
何しろ僕自身、既に自身が何者なのかよく分かりません。
これはもう、笑うしか無いでしょう……
ステータスの種族欄は始祖種吸血鬼となっていますが、その隣に霊鳥って括弧付きでありますし。
年齢すら、?マークに成り果ててしまっていますからね。
流石の僕でも、この状態で自分は人間だと言い張る事は出来ません。
「まぁ、そう簡単にゃ教えるはずねぇよな。
まぁいいさ、いずれ教えてもらう事にするからよっ!」
いずれ、ですか? う~ん、どう言う事でしょうか?
と言うか、その時に僕は何と答えれば良いのでしょうか?
まぁ良いでしょう、今はそんな事よりも僕の力を見せるのが先決です。
ふふふ、遂にお披露目ですか。
皆んなが驚いてくれるか楽しみですね。
「空中だからって油断してんなよっ!」
ぬ、さっきのが最速では無かった様ですね。
空中にいる僕に向けて魔力弾を飛ばし、それを避けた一瞬の隙で、僕の背後に踵を振り上げた状態で現れました。
ここは上空数十メートルはあると言うのに流石ですね。
これは避けきれません。
「落ちなっ!」
振り下ろされる踵に対し、自らの翼で全身を包み隠す様に覆って防御。
流石に地面に激突すれば痛そうですね……
「ほっ、と」
「チィッ」
落下途中で翼を開き急停止した僕を見て、巨乳美女さんが舌打ちを漏らした。
「まだまだ!」
「僕もただやられている訳ではありませんよっ!」
空中を蹴って落下し来る巨乳美女さんに向けて仕掛けておいた仕掛けを発動する。
「なっ!?」
その瞬間。
巨乳美女さんが、僕とは違う方向に向かって方向転換して地面に落下しました。
「磁力って知ってますか?」
「磁力だと?」
「そうです。
早速貴女が僕の翼を蹴りつけた際に、貴方の右足をプラス。
地面をマイナスとして、それぞれが引き合う様に細工させてもらいました」
けどまぁ、これでは一瞬の時間稼ぎにしかならないでしょう。
「ふ~ん、だが、この程度じゃあオレを捉える事は出来ねぇぜ!」
案の定、巨乳美女さん体から魔力が迸る。
その膨大な魔力が、彼女を縛っていた磁気の魔力を消し飛ばしました。
けど……
「それで十分です。
重力魔法!」
「うおっ!?
な、なんだこりゃ? いきなり身体が重くなったぞ!」
「貴女の周囲の重力だけを数十倍に跳ねあげました。
まだまだ重くなりますよ」
重力の重さに耐えきれずに地面に罅が走り、陥没する。
普通の生物なら既に潰れていてもおかしくないんですけどね……
「チィッ、仕方ねぇな。
後で治してやるから恨むなよ!」
重力に耐えきれずに片膝をついた巨乳美女さんの纏う魔力が更に跳ね上がる。
彼女を捉えている重力圏外に、多数のドス黒い紫色の球体が発生し、少しずつ煙になる様に空気中に溶けていく。
「毒、ですか…」
「ご名答!
けど、ただの毒じゃねぇぞ、オレの毒は神すら殺す!!」
確かに、球体から紫の毒が滴り落ちて、ぐちゃぐちゃに溶けている地面を見ればその脅威は凄まじい。
それ程の毒が気化し無色・無臭で襲い掛かる。
確かに、気付いた時にはあの世なんて事になりかねません。
「まぁ、僕には関係ありませんけどね」
「ん、そりゃどう言う意味だ?」
「凍りつけっ!」
僕がそう言葉を紡いだ瞬間。
1キロ四方の亜空間が一瞬にして凍りつき、白銀の世界と化しました。
これらが、僕が新たに習得した3つの魔法の2つ。
重力魔法と氷結魔法です。
「たく、なんて魔力してんだよ!」
僕の氷結魔法で凍りつかないとは……まぁ予測はしていましたが。
しかし、空気中に気化していた毒は凍りつきました。
これで毒を警戒する必要はありません。
では、そろそろフィナーレと行くとしましょう!
「いきますよ……」
魔力を一気に解き放つ。
先程までのそれとは比較になら無い魔力が迸り、空気と弾けて紫電する。
翼の補助で制御出来る魔力量が跳ね上がった事で完成した僕の魔法。
人類では抵抗する事も出来ない強大な自然の力、星屑の一撃。
「星天魔法」
コレールの展開する亜空間に穴をこじ開け、それを召喚する。
「おいおいおい、マジかよ……」
巨乳美女さんが、僕の頭上に現れたそれを見て苦笑いを浮かべて唖然と呟く。
「落ちろっ!」
そんな彼女を上空から見下ろし、腕を振り下ろしました。
そして、僕の横を凄まじい音と共に通過していく巨大な岩石。
大気を燃やし発光しながら落下する隕石が亜空間の地面に激突した瞬間。
亜空間を凄まじい光が包み込みました。
まぁ翼自体の機能は、空を飛ぶ時のちょっとした補助程度で大した意味は無いし、今まで殆ど使った事はありませんでしたけど。
街中でこれ見よがしに翼を生やし、2度も吸血鬼と言われた白い肌……そんな自ら自身の正体をバラす様な事はしません。
まぁ、翼があると無いとでは空中での機動力がそれなりに変わりますが。
スピードだけを追求した場合はあまり変化がありませんしね。
吸血鬼の翼と言えば、殆どの人がスタンダードな蝙蝠の翼を想像するでしょう。
事実、僕の翼もそんな感じだったのですが……この身体になった時にフェルをイメージに創り上げました。
それによって翼にも霊鳥の要素が反映され、現在の翼には真っ白な羽毛が生えているんですよね。
それに機能についても変化がありました。
もともと、精密操作のための補助的な機能しか無かった僕の翼は、霊鳥の要素が加わった事によって魔力媒体と化したのです。
この翼のおかげで操れる魔力量が跳ね上がりましたからね。
まぁ、そんな僕の翼ですが翼自体の形は変わっていません。
しかし、見ようによっては天使の翼に見えなくも無い。
まぁそんな訳で、巨乳美女さんが驚愕で動きを止めるのも無理のない事です。
「嬢ちゃんの正体って何なんだよ?
その翼……形は高位の吸血鬼のモノに似ているが」
翼を広げ、上空に留まる僕を見上げながら巨乳美女さんが聞いてきますが……
「そうですね、僕の正体ですか……それは僕が聞きたいくらいですね!!」
何しろ僕自身、既に自身が何者なのかよく分かりません。
これはもう、笑うしか無いでしょう……
ステータスの種族欄は始祖種吸血鬼となっていますが、その隣に霊鳥って括弧付きでありますし。
年齢すら、?マークに成り果ててしまっていますからね。
流石の僕でも、この状態で自分は人間だと言い張る事は出来ません。
「まぁ、そう簡単にゃ教えるはずねぇよな。
まぁいいさ、いずれ教えてもらう事にするからよっ!」
いずれ、ですか? う~ん、どう言う事でしょうか?
と言うか、その時に僕は何と答えれば良いのでしょうか?
まぁ良いでしょう、今はそんな事よりも僕の力を見せるのが先決です。
ふふふ、遂にお披露目ですか。
皆んなが驚いてくれるか楽しみですね。
「空中だからって油断してんなよっ!」
ぬ、さっきのが最速では無かった様ですね。
空中にいる僕に向けて魔力弾を飛ばし、それを避けた一瞬の隙で、僕の背後に踵を振り上げた状態で現れました。
ここは上空数十メートルはあると言うのに流石ですね。
これは避けきれません。
「落ちなっ!」
振り下ろされる踵に対し、自らの翼で全身を包み隠す様に覆って防御。
流石に地面に激突すれば痛そうですね……
「ほっ、と」
「チィッ」
落下途中で翼を開き急停止した僕を見て、巨乳美女さんが舌打ちを漏らした。
「まだまだ!」
「僕もただやられている訳ではありませんよっ!」
空中を蹴って落下し来る巨乳美女さんに向けて仕掛けておいた仕掛けを発動する。
「なっ!?」
その瞬間。
巨乳美女さんが、僕とは違う方向に向かって方向転換して地面に落下しました。
「磁力って知ってますか?」
「磁力だと?」
「そうです。
早速貴女が僕の翼を蹴りつけた際に、貴方の右足をプラス。
地面をマイナスとして、それぞれが引き合う様に細工させてもらいました」
けどまぁ、これでは一瞬の時間稼ぎにしかならないでしょう。
「ふ~ん、だが、この程度じゃあオレを捉える事は出来ねぇぜ!」
案の定、巨乳美女さん体から魔力が迸る。
その膨大な魔力が、彼女を縛っていた磁気の魔力を消し飛ばしました。
けど……
「それで十分です。
重力魔法!」
「うおっ!?
な、なんだこりゃ? いきなり身体が重くなったぞ!」
「貴女の周囲の重力だけを数十倍に跳ねあげました。
まだまだ重くなりますよ」
重力の重さに耐えきれずに地面に罅が走り、陥没する。
普通の生物なら既に潰れていてもおかしくないんですけどね……
「チィッ、仕方ねぇな。
後で治してやるから恨むなよ!」
重力に耐えきれずに片膝をついた巨乳美女さんの纏う魔力が更に跳ね上がる。
彼女を捉えている重力圏外に、多数のドス黒い紫色の球体が発生し、少しずつ煙になる様に空気中に溶けていく。
「毒、ですか…」
「ご名答!
けど、ただの毒じゃねぇぞ、オレの毒は神すら殺す!!」
確かに、球体から紫の毒が滴り落ちて、ぐちゃぐちゃに溶けている地面を見ればその脅威は凄まじい。
それ程の毒が気化し無色・無臭で襲い掛かる。
確かに、気付いた時にはあの世なんて事になりかねません。
「まぁ、僕には関係ありませんけどね」
「ん、そりゃどう言う意味だ?」
「凍りつけっ!」
僕がそう言葉を紡いだ瞬間。
1キロ四方の亜空間が一瞬にして凍りつき、白銀の世界と化しました。
これらが、僕が新たに習得した3つの魔法の2つ。
重力魔法と氷結魔法です。
「たく、なんて魔力してんだよ!」
僕の氷結魔法で凍りつかないとは……まぁ予測はしていましたが。
しかし、空気中に気化していた毒は凍りつきました。
これで毒を警戒する必要はありません。
では、そろそろフィナーレと行くとしましょう!
「いきますよ……」
魔力を一気に解き放つ。
先程までのそれとは比較になら無い魔力が迸り、空気と弾けて紫電する。
翼の補助で制御出来る魔力量が跳ね上がった事で完成した僕の魔法。
人類では抵抗する事も出来ない強大な自然の力、星屑の一撃。
「星天魔法」
コレールの展開する亜空間に穴をこじ開け、それを召喚する。
「おいおいおい、マジかよ……」
巨乳美女さんが、僕の頭上に現れたそれを見て苦笑いを浮かべて唖然と呟く。
「落ちろっ!」
そんな彼女を上空から見下ろし、腕を振り下ろしました。
そして、僕の横を凄まじい音と共に通過していく巨大な岩石。
大気を燃やし発光しながら落下する隕石が亜空間の地面に激突した瞬間。
亜空間を凄まじい光が包み込みました。
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