最強幼女は惰眠を求む! 〜神々のお節介で幼女になったが、悠々自適な自堕落ライフを送りたい〜

フウ

文字の大きさ
上 下
48 / 375
第4章 神聖の試練編

48話 戦闘開始です!!

しおりを挟む
 白く輝く四角形の壁。
 そこを通り抜けると、そこに広がるのはコレールが構築した1つの亜空間。
 
 まるで僕が神々と会った神界の様な真っ白な空間。
 一面1キロメートルの立方体と、それなりの広さと言えるでしょう。

 この空間内であれば誰にも迷惑を掛ける事はありませんし、草原が焼け野原になる事ありません。
 我ながら素晴らしいアイデアです!

 因みに今回この場所をコレールに用意してもらった理由としては、僕の魔力の温存という理由が挙げられます。

 なんと言ってもセルケトさんはコレール達と同格。
 全力万全で無いと負けるどころか、殺されかねません。

 決して僕では作れないと言う訳では無いのです!
 だって、僕の空間魔法のレベルは上限であるLV10ですからね!!

 因みに、火・水・風・土・雷の五属性は基本属性とされ、得意不得意はあれど訓練次第では誰でも習得が可能です。

 それぞれのLVを上限である10まで達すれば、火炎・瀑水・暴風・大地・雷鳴と言う上位属性になるのです。

 しかし、その基本属性とは別に聖・闇、そして空間と言う3つの属性が存在し、この3つの属性に関しては誰もが習得できる訳ではありません。

 この3属性は、それぞれに生まれた瞬間に適性がある無しで習得が出来るかどうかが決まってしまうのです。

 それに、LVを10にまで上げたとしても条件を満たさないと上位属性が解放されないらしいですしね。

 それぞれの上位属性を省く、火・水・風・土・雷・聖・闇・空間の8個の属性をまとめて基本8属性。

 とまぁ、これがこの間の勉強で覚えた魔法属性についての説明なのですが……
 結局の所僕には〝等価交換〟があるので、それらを完全に無視して全ての属性を使う事が可能なのです!!

「うぉ!  なんだここはっ!?」

「ここは、コレールが展開している亜空間です。
 この場所なら、周囲への被害を考慮する必要はありませんからね」

「はぁ……セルケト、貴女十万年前も同じ事を言っていましたよ」

「ん、そうだったか?
 まぁ細かい事は良いじゃねぇか!  ここでなら確かに本気でやれそうだ!!」

 巨乳美女さんことセルケトさんの戦闘狂を彷彿とさせる言葉。
 呆れた様にモフミミ美女さんが苦笑いを浮かべていますね。

 どうやらバトルジャンキーな巨乳美女さんとは違って、モフミミ美女さんは穏和な性格のようです。

 僕も暴力的な事はあまり好きじゃありませんが。
 けどまぁ、僕の力を証明しなければならない訳ですしね!
 早速闘いを始めるとしましょうか!!

「じゃあ僕達以外の皆んなは、この結界の中にいて下さい」

 亜空間への入り口付近に結界を展開させる。
 勿論、展開する結界は滅光結界。
 これで万が一にも皆さんに危害が及ぶ事は無いでしょう。

 まぁ、僕が本気で滅光魔法を使えばどうなるのかイマイチ想像がつきませんが。
 今回は滅光魔法を使うつもりは無いので、その心配はありません。

 つまり、これで心置きなく戦い合う事が出来るという訳ですっ!!

「驚きました。
 まさかこれ程の結界を一瞬で展開出来るとは……」

 僕の展開した結界を見たモフミミ美女さんが嬉しい感想を述べてくれました。
 やっぱり滅光結界って凄いですよね!!

 因みに、結界内にいるモフミミ美女さんの声が聞こえるのは、音の振動を遮断していないからです。

 やろうと思えば完全に音を遮断する事も出来ますが。
 その場合は空気も遮断してしまいますし、音が無いと無音映画みたいになって退屈でしょうからね。

「ん?  どう言う事だ九尾、ただの結界じゃ無いのか?」

「ええ、私がお城の周囲に展開していた結界とは比べ物になら無い強度です」

「なっ!?  それ程か……」

「ええ、これ程の結界を見せられては、その実力は十分証明されたと言うしかありません。
 ふふふ、まさか戦う事なくこれ程の力を見せられるとは思っていませんでした」

 ん?  これは雲行きが悪くなってきましたね……まさか、このまま戦う事なく第一の試練が終了するなんて事に……

「そう言う事ですので、ルーミエルさん。
 第一の試練、クリアおめで」

「じゃあ、心置きなく勝負出来るって訳だな!!」

 第一の試練クリアを言い渡そうとしたモフミミ美女さんの言葉を遮って、巨乳美女さんが声をあげました。

 ナイスです!  僕は決して戦闘狂ではありませんが……ここまでやる気にさせられて闘わないってのはナシです!!

「では、早速戦いを始めるとしましょう。
 戦闘開始です!!」

 ここは巨乳美女さんの勢いに合わせて無理やり乗り切るしかありませんね!

「えっ!  で、ですから」

「九尾殿、諦めて下さい」

 なおも言い募ろうとするモフミミ美女さんをコレールが呼び止めてくれました。

「お嬢様は、平和主義者を名乗っておいでですが、紛れも無い戦闘狂でもあります」

「ん、何を言っても、無駄」

 なっ!?  なんて失礼な事を……僕は歴とした平和主義者だと言うのに。
 それに僕のどこが戦闘狂なのですか!?
 これはコレールには後でお仕置きが必要ですね。

 う~ん、そうですね。
 コレールには1ヶ月程の間、ナイトメアの舵を取って貰うとしましょう。

 組織運営は途轍も無く大変なのですからね。
 ……それに僕も楽が出来ますし。
 まぁそれは置いておいて、眼前の敵に集中するとしましょう!

「いくぜ!」

 巨乳美女さんがそんな声と共に、視界からきえると錯覚する様な鋭さで姿勢を落す。
 地面すれすれを滑空する様に一瞬での切迫。

「オラァッ!」

 怒声と共に放たれた蹴り。
 腕を間に挟む事で防御しますが……地面と垂直に放たれた蹴によって上空に吹き飛ばされました。

 スピードはなかなか、ですが……

「軽い蹴りですね」

 上空に吹き飛ばされた勢いを殺しつつ空中に留まり、巨乳美女さんを見下ろしながら自然とポツリと言葉が漏れる。

 そんな僕を見て、巨乳美女さんが驚愕の表情を浮かべて動きを止めました。
 戦闘中に動きを止めるなんて致命的ですが……今の僕の姿を見れば、それも仕方無い事かもしれませんね。

「おいおい、マジかよ……」

 僕の背に展開される一対の翼。
 純白な羽が生えた、光を反射して白銀に光る様に見える翼を見て、彼女は唖然と呟きました。
しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る

神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】 元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。 ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、 理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。 今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。 様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。 カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。 ハーレム要素多め。 ※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。 よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz 他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。 たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。 物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz 今後とも応援よろしくお願い致します。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました

向原 行人
ファンタジー
 僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。  実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。  そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。  なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!  そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。  だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。  どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。  一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!  僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!  それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?  待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ! ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。 ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。 だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。 クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。 まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。 閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。 追伸、 雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。 気になった方は是非読んでみてください。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

処理中です...