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第4章 神聖の試練編
44話 やって参りました!!
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翌朝、フェルに包まれて目を覚ましました。
爽やかな朝の余韻に浸っていると……突如姿を現したオルグイユによって拉致。
お風呂で体を洗われ、着替えに髪のセットなど朝支度の全てをオルグイユにされました。
体を洗われてる辺りで、やっと意識が明瞭になって来たのですが……途轍も無く恥ずかしい!!
けどまぁ、何処ぞの貴族令嬢みたいで、貴重な経験が出来たので良しとしましょう。
そうこうしている内にコレールによって作られた朝食がテーブルに並ぶ。
因みに、この間フェルはずっと夢の中でした……羨ましいです。
今日は早起きしたので、僕もまだ少し眠たいですし。
しかし、そうも言ってられません。
少し……かなり残念ですが、寝ぼけているフェルを連れて、帝都のお屋敷に転移しました。
因みに、今回はコレールではなく、転移魔法を使ったのは僕!
実は今朝、朝支度の時に暇だったので等価交換で買っておいたのですっ!!
今までもコレールの転移魔法で移動する事は結構ありましたが。
やっぱり自分で使うと新鮮な感覚ですね。
転移の時に感じる違和感が全く感じませんでしたし。
まぁ、それはさておき……遂にやって参りました、地下室!!
「どう思いますか?」
「ん、当たりだと、思う」
「この神聖な気配は、まず間違い無いでしょう」
フェルとオルグイユの証言も取る事が出来ましたし……やっぱりこの場所は、八大迷宮の一角で間違い無い様ですね。
「では、早速……」
2人の言葉に頷きつつ、この場に施されている隠蔽魔法を吹き飛ばそうとすると……両脇を抱え上げられてしまいました。
コレール、一体いつの間に僕の背後に……
「離してください」
「なりません、お嬢様。
お嬢様は今何をしようとなさいましたか?」
何をって、当然この場にかけられた魔法の解除です。
でないと、迷宮に挑戦する事が出来ないですからね……
「お嬢様は先程、この場に施されている魔法を取り省こうとなさいましたね?」
ゆっくりと地面に下ろしてくれたコレールに頷く。
「お嬢様、もう少し周囲の状況をお考え下さい。
このお屋敷は多くの人々が行き交う街中にあるのです。
迷宮の封印を解き、もし仮に迷宮の魔物達が這い出てくれば大惨事になりかねません」
むぅ……確かにこの1週間の勉強で読んだ本に、迷宮や魔境で増えすぎた魔物達が溢れ出す『スタンピード』と呼ばれる現象があると目にしました。
もし街中、しかも帝都の大通りに面しているこの場所で魔物達が溢れ出したりすれば……その被害は甚大なものになるでしょう。
見たところ、長い間この迷宮の封印が解かれた様子は見られませんし。
中で魔物達が飽和している可能性は十全に考えられますね。
「僕が軽率でした……ごめんなさい」
それにしても、コレールが僕を咎めるなんて、少し前までは考えられない事でした。
最近の眷属達の成長が良い意味でちょっと怖いですね。
「はっ!? 眷属であり従者である私如きがお嬢様に物申すなんてっ!
お嬢様、どうか私のご無礼をお許し下さい」
いきなりコレールがそんな事を言って畏まってしまいました……さっきの僕の感動を返して欲しいです。
「そうですよ、コレール。
私達は従者である以前に、ルーミエル様の眷属なのですよ?
それが、主人に対して意見するなどあってはなら無い事です」
「ん、コレール、生意気」
なんと言う事でしょう。
見事な成長を成したはずのコレールに向かって投げ掛けられる辛辣な言葉の数々!!
そんな2人の言葉に打ちのめされたコレールが項垂れてしまいました。
さっきまでの出来る執事と言った雰囲気は一体どこへ!?
こう言う時ってどうすれば良いのでしょうか?
う~ん、ヒキニートの僕には難し過ぎる難問ですね……
と、取り敢えず、頭を撫でておきましょうか?
そうです、それが良いです!
うんうん、丁度コレールが項垂れていて、ちょっと背伸びをすれば何とか手が届きそうですしね!
はっ!? で、でも、何て言って撫でてあげれば良いのでしょうか?
「……よしよし」
ふっ、所詮僕にはこれが限界ですよ……
しかし、僕にしては頑張りました! 自分で自分を褒めてあげたい程です!!
「お、お嬢様……」
コレールも元気になった様ですし、これで良かったはずです。
そのはずです、そうに違いありません!!
「なっ!?
何故貴方がルーミエル様からナデナデを……」
「むぅ、コレール、恐るべし……」
コレールが元気になったのに、オルグイユとフェルが何故か戦慄しています……な、何かマズイ事をしてしまったのでしょうか?
う~ん、わかりません。
まぁいいでしょう、今はそれよりも迷宮の方が大切です!!
善は急げと言いますし、早速迷宮に挑戦と行きたいところですが……その前に、この地下室とお屋敷全体に結界を張っておくとしましょう。
「滅光魔法・滅光結界」
その瞬間、一瞬だけ僕の魔力が迸る。
魔力を解放したのは一瞬だけですし、流石に帝国の人に気づかれる事は無いでしょう。
「ルーミエル様、今のは一体?」
「今のは滅光結界。
僕が使える中で、最強の結界魔法です」
それを地下室とお屋敷全体に、二重に展開させてますし。
今回は2つの結界で計1億、1つの結界に五千万の魔力をつぎ込んでいますからね。
余程のことがない限りは、恐らく大丈夫でしょう。
「これで迷宮内の魔物達が帝都に溢れ出る事は無いでしょう」
フフフ、これで憂も無くなった事ですし、大手を振って迷宮に挑戦できると言う訳ですっ!!
「危ないので僕の後ろに……では、行きますよ!
滅光魔法・ホーリーフィールド!!」
僕が放った神をも滅する光。
その光が薄暗い地下室を呑み込み……光がはれた時、そこには……
神々しく、一欠片の汚れも無い純白に光り輝く扉が佇んでいました。
爽やかな朝の余韻に浸っていると……突如姿を現したオルグイユによって拉致。
お風呂で体を洗われ、着替えに髪のセットなど朝支度の全てをオルグイユにされました。
体を洗われてる辺りで、やっと意識が明瞭になって来たのですが……途轍も無く恥ずかしい!!
けどまぁ、何処ぞの貴族令嬢みたいで、貴重な経験が出来たので良しとしましょう。
そうこうしている内にコレールによって作られた朝食がテーブルに並ぶ。
因みに、この間フェルはずっと夢の中でした……羨ましいです。
今日は早起きしたので、僕もまだ少し眠たいですし。
しかし、そうも言ってられません。
少し……かなり残念ですが、寝ぼけているフェルを連れて、帝都のお屋敷に転移しました。
因みに、今回はコレールではなく、転移魔法を使ったのは僕!
実は今朝、朝支度の時に暇だったので等価交換で買っておいたのですっ!!
今までもコレールの転移魔法で移動する事は結構ありましたが。
やっぱり自分で使うと新鮮な感覚ですね。
転移の時に感じる違和感が全く感じませんでしたし。
まぁ、それはさておき……遂にやって参りました、地下室!!
「どう思いますか?」
「ん、当たりだと、思う」
「この神聖な気配は、まず間違い無いでしょう」
フェルとオルグイユの証言も取る事が出来ましたし……やっぱりこの場所は、八大迷宮の一角で間違い無い様ですね。
「では、早速……」
2人の言葉に頷きつつ、この場に施されている隠蔽魔法を吹き飛ばそうとすると……両脇を抱え上げられてしまいました。
コレール、一体いつの間に僕の背後に……
「離してください」
「なりません、お嬢様。
お嬢様は今何をしようとなさいましたか?」
何をって、当然この場にかけられた魔法の解除です。
でないと、迷宮に挑戦する事が出来ないですからね……
「お嬢様は先程、この場に施されている魔法を取り省こうとなさいましたね?」
ゆっくりと地面に下ろしてくれたコレールに頷く。
「お嬢様、もう少し周囲の状況をお考え下さい。
このお屋敷は多くの人々が行き交う街中にあるのです。
迷宮の封印を解き、もし仮に迷宮の魔物達が這い出てくれば大惨事になりかねません」
むぅ……確かにこの1週間の勉強で読んだ本に、迷宮や魔境で増えすぎた魔物達が溢れ出す『スタンピード』と呼ばれる現象があると目にしました。
もし街中、しかも帝都の大通りに面しているこの場所で魔物達が溢れ出したりすれば……その被害は甚大なものになるでしょう。
見たところ、長い間この迷宮の封印が解かれた様子は見られませんし。
中で魔物達が飽和している可能性は十全に考えられますね。
「僕が軽率でした……ごめんなさい」
それにしても、コレールが僕を咎めるなんて、少し前までは考えられない事でした。
最近の眷属達の成長が良い意味でちょっと怖いですね。
「はっ!? 眷属であり従者である私如きがお嬢様に物申すなんてっ!
お嬢様、どうか私のご無礼をお許し下さい」
いきなりコレールがそんな事を言って畏まってしまいました……さっきの僕の感動を返して欲しいです。
「そうですよ、コレール。
私達は従者である以前に、ルーミエル様の眷属なのですよ?
それが、主人に対して意見するなどあってはなら無い事です」
「ん、コレール、生意気」
なんと言う事でしょう。
見事な成長を成したはずのコレールに向かって投げ掛けられる辛辣な言葉の数々!!
そんな2人の言葉に打ちのめされたコレールが項垂れてしまいました。
さっきまでの出来る執事と言った雰囲気は一体どこへ!?
こう言う時ってどうすれば良いのでしょうか?
う~ん、ヒキニートの僕には難し過ぎる難問ですね……
と、取り敢えず、頭を撫でておきましょうか?
そうです、それが良いです!
うんうん、丁度コレールが項垂れていて、ちょっと背伸びをすれば何とか手が届きそうですしね!
はっ!? で、でも、何て言って撫でてあげれば良いのでしょうか?
「……よしよし」
ふっ、所詮僕にはこれが限界ですよ……
しかし、僕にしては頑張りました! 自分で自分を褒めてあげたい程です!!
「お、お嬢様……」
コレールも元気になった様ですし、これで良かったはずです。
そのはずです、そうに違いありません!!
「なっ!?
何故貴方がルーミエル様からナデナデを……」
「むぅ、コレール、恐るべし……」
コレールが元気になったのに、オルグイユとフェルが何故か戦慄しています……な、何かマズイ事をしてしまったのでしょうか?
う~ん、わかりません。
まぁいいでしょう、今はそれよりも迷宮の方が大切です!!
善は急げと言いますし、早速迷宮に挑戦と行きたいところですが……その前に、この地下室とお屋敷全体に結界を張っておくとしましょう。
「滅光魔法・滅光結界」
その瞬間、一瞬だけ僕の魔力が迸る。
魔力を解放したのは一瞬だけですし、流石に帝国の人に気づかれる事は無いでしょう。
「ルーミエル様、今のは一体?」
「今のは滅光結界。
僕が使える中で、最強の結界魔法です」
それを地下室とお屋敷全体に、二重に展開させてますし。
今回は2つの結界で計1億、1つの結界に五千万の魔力をつぎ込んでいますからね。
余程のことがない限りは、恐らく大丈夫でしょう。
「これで迷宮内の魔物達が帝都に溢れ出る事は無いでしょう」
フフフ、これで憂も無くなった事ですし、大手を振って迷宮に挑戦できると言う訳ですっ!!
「危ないので僕の後ろに……では、行きますよ!
滅光魔法・ホーリーフィールド!!」
僕が放った神をも滅する光。
その光が薄暗い地下室を呑み込み……光がはれた時、そこには……
神々しく、一欠片の汚れも無い純白に光り輝く扉が佇んでいました。
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