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第26章 神魔衝突編

454話 私の獲物!!

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「我ら七眷属をはじめ、私共はお嬢様にお仕えする者。
 何なりとお申したくださいませ」

 圧巻!
 なにこの光景!  見ている者全員を圧倒するというか、なんというか。
 とにかく!  まさに圧巻としか言いようがないんですけどっ!?

 大勢の……というより、王都にいるほとんど全ての人達が唖然としるけど、それも無理はないわ。
 だって人類最強の一角たるSランク冒険者である私も……悪魔王国の皆様と面識がある私ですら唖然としちゃってるわけだし。

「っ~!!」

 これが伝説や御伽話で語られる神の国こと、悪魔王国ナイトメアの……レフィーちゃんの軍勢っ!
 っていうか!  跪いている人達を代表するように、レフィーちゃんに話しかけてるあのシルヴィアさんって人……

 めちゃくちゃ見覚えがある。
 メイド服に身を包んだ、金色の髪をした絶世の美女!
 初めて参加した世界三大学園の交流祭で、レフィーちゃんやマリア先生、雷帝アークさん達とお茶をした時に、給仕をしてたメイドさん!!

 それに!  シルヴィアさんと同じく、メイド服に身を包んだ雪のように透き通った白い肌と純白の髪、金色に輝くような瞳をした絶世の美女。
 ミーシャさんは、私達に特級依頼を提案してきたメイドさんっ!!

 というか!  ミーシャさんの頭の上に、ピコピコって動く真っ白なネコ耳がっ!
 同じく真っ白な尻尾もゆらゆらと揺れてるし!!
 ミーシャさんって獣人さんだったのっ!?

「ん、みんな、久しぶり」

 さ、さすがはルミエ様のお母様にして、悪魔王国ナイトメアを統べる女王である魔法神ティフィア様……改め、魔神レフィーちゃん!
 この状況でも平然とっ!!

「紹介する、この子は、ソフィー」

「ほぇっ」

 こ、この状況でいきなり私の紹介っ!?
 いやまぁ確かにレフィーちゃんの側にいるし……あれ?  ちょっと待って。

 改めて考えるとレフィーちゃんと一緒に、跪く方々を見ている状況なんだけどっ!?
 ど、どうすればっ!  場違い感が半端ないんですけどっ!!

「私の愛子」

 えっ、レフィーちゃん……なんで私の背中をポンって叩くの?
 皆様方からもめっちゃ見られてるし!
 というか!  ほとんどの方とは顔見知りなんだから、みんな助けてよぉっ!!

 ノワール様もレヴィア様もベル様も、にこにこしてないで助け舟を!
 グランさんも微笑ましそうな顔だ見てるだけだし……えぇい!  ままよっ!!

「Sランク冒険者が1人、白銀のソフィーことソフィア・ルスキューレです。
 お知り合いの方々もいらっしゃいますが、よろしくお願いします」

 ふっ!  どうよ?
 緊張も動揺も悟らせない、我ながら完璧だわっ!!

「よくできました、ソフィー、えらいえらい」

「うぅ~……」

 レフィーちゃんによしよしされちゃった、みんな見てるのに……!!

「ふふっ、よろしくお願いいたします、ソフィー様」

「さ、様はやめてください!」

 こんなにもすごい方から様付けで呼ばれるのは、さすがに落ち着かない!!
 どうか私に対して様付けだけはご勘弁をっ!

「かしこまりました。
 ではソフィーさんと」

「ありがとうございます!」

「私を含め数名は初対面ではありませんが、改めて自己紹介を……と、言いたいところなのですが」

 シルヴィアさんの言葉が途切れた瞬間。


 ッ────!!!


 強大な魔素エネルギーが吹き荒れ、白い光の閃光が眼前に迫り……

「ふふっ」

「「「「なっ!?」」」」

 優雅かつ軽やかに。
 思わず見惚れてしまいそうになるほどに、美しい所作で軽く手を振るったシルヴィアさんによって霧散し、ミカエル達4人が目を見開いて息を呑む。

「挨拶もなしに攻撃とは、さすがは堕ちた女神に仕えし天使羽虫共。
 無礼な連中ですね」

 シルヴィアさん、マジですか。
 さっきのミカエル達の攻撃を、なんでもないように軽く手を振っただけで霧散させるなんて……って、こうしてる場合じゃないっ!  私達も気を引きしめて……

「ソフィー」

「レフィーちゃん?」

「ソフィーは、他のみんなと、一緒に見てて」

「えっ……」

 見ててって、確かにレフィーちゃん達ならミカエル達にも簡単に勝てちゃいそうだけども……そういうわけにはいかない!
 それに……ミカエル達4人はいいとしても、女神アナスタシアは格が違う!!

 いくらレフィーちゃん達が強いからといって、全部任せちゃうわけにはいかないっ!
 ここはみんなで力を合わせて、強大な敵に立ち向かうべきっ!!

「私達も……」

「かしこまりました」

「へっ?  フィル?」

 いったい何を……

「ん」

「それじゃあ、私達は下で観ているとするわ」

 ルミエ様までっ!?

「で、でも……」

「ソフィー、心配しなくても、大丈夫。
 それに……アイツは、私の獲物!!」
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