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第25章 女神降臨編
438話 魔の森の中心
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「到着しましたよ。
ここに我ら光の使徒の本部へと繋がる、転移魔法陣が設置されています」
ミカエル達4人に案内されて、たどり着いたのは……草はもちろんツタやコケに覆われた瓦礫が山積する、ザ・廃墟って感じの場所。
「しかし……」
まさかこんな場所があったとは。
魔の森は400年前の聖魔大戦によってできた場所で、聖魔大戦が終結した直後から冒険者ギルド協会によってS級危険領域に指定された危険地帯。
悪魔王国ナイトメアで聞いた話によると、詳しくは知らないけどこの魔の森ができた原因はルミエ様のお母様。
つまりは魔法神ティフィア様らしいんだけど……そんな事ができちゃうとか凄すぎるってことは、ひとまず置いておくとして。
とりあえず! それからこの場所が、人類の生息圏になった事は今まで一度もない。
つまり! この瓦礫の山は聖魔大戦以前、400年よりも前のものという事になる!!
「ふむ」
聖魔大戦では多くの国が滅んだらしいし。
瓦礫ってことは多分だけど、聖魔大戦で滅んだ国の残骸なのかな?
とにかく……これは歴史的な発見じゃないっ!?
聖魔大戦時代のものが、それも最終決戦が行われたらしい魔の森近辺で残っている事なんて早々ない。
それがまさか四大国が一角にして帝国と並んで超大国と称される、レフィア神聖王国の王都近郊に存在したなんて……
「う~ん」
なんで今まで発見されなかったんだろう?
レフィア神聖王国の王都レ・フィーアから、徒歩で1時間も離れてないのに……
「謎だわ」
「ふふっ、さっきからまたどうしたの?」
「いえ、どうしてこんな遺跡が、今まで発見されなかったのか不思議に思いまして」
「それは我らがこの場所に認識阻害の魔法を展開しているからです」
「むっ」
まぁ確かにここには光の使徒の本部に繋がる転移魔法陣があるらしいし、ミカエルの言うように教団が認識阻害の魔法を展開してるのは納得できる。
とはいえ、それだけで全く発見されないとは思えない。
というかミカエルに着いたと言われるまで、目の前にあるのに気が付かなかったなんて。
それも全て……は無理でも、多くを見通す竜眼をもつ私が気が付かないなんてあり得るの!?
「さぁ、こちらです」
くっ……ミカエルのこの余裕。
片や私はこんなにも驚いてるし、なんなら子猫の姿だし、なんか負けた気分だわ。
「ふふっ! エレン、見たかしら?」
「えぇ、もちろん!」
「子猫の姿で、おひげをちょんちょんと動かしながら真剣な顔で考え事をする。
もう可愛すぎるわっ!!」
「今のは反則ですよね!
というかっ! そろそろ俺にもソフィーを抱っこさせてくださいよっ!!」
「ダメよ。
この姿のソフィーを抱っこできるのは、私だけの特権なんだから」
「そんなっ! いくらルミエ様でも、それは横暴すぎです!!」
いやまぁ……うん、冷静というか、平常運転なのはいい事だと思うよ?
けどとりあえず、ルミエ様とエレンお兄様は勝手にやっててください。
「お取り込み中のようですが、これが我らが本部へと繋がる魔法陣です」
ほほう、朽ちた教会っぽい所の地面に描かれた幾何学模様……確かに転移魔法の魔法陣みたいね。
「では、全員この陣の上に」
ミカエルの指示に従い、全員が魔法陣の上に立ち……
パチンっ!
ミカエルが軽く指を打ち鳴らすと同時に、魔法陣が眩く光を放つ!
一瞬の浮遊感、そして──
「これって……」
「ようこそ、皆様。
ここが我ら光の使徒が本部がある地……魔の森の中心です」
私達を振り返ってそう告げるミカエルの背後に広がる光景……なんか、ものすご~く見覚えがあるんですけどっ!?
ここに我ら光の使徒の本部へと繋がる、転移魔法陣が設置されています」
ミカエル達4人に案内されて、たどり着いたのは……草はもちろんツタやコケに覆われた瓦礫が山積する、ザ・廃墟って感じの場所。
「しかし……」
まさかこんな場所があったとは。
魔の森は400年前の聖魔大戦によってできた場所で、聖魔大戦が終結した直後から冒険者ギルド協会によってS級危険領域に指定された危険地帯。
悪魔王国ナイトメアで聞いた話によると、詳しくは知らないけどこの魔の森ができた原因はルミエ様のお母様。
つまりは魔法神ティフィア様らしいんだけど……そんな事ができちゃうとか凄すぎるってことは、ひとまず置いておくとして。
とりあえず! それからこの場所が、人類の生息圏になった事は今まで一度もない。
つまり! この瓦礫の山は聖魔大戦以前、400年よりも前のものという事になる!!
「ふむ」
聖魔大戦では多くの国が滅んだらしいし。
瓦礫ってことは多分だけど、聖魔大戦で滅んだ国の残骸なのかな?
とにかく……これは歴史的な発見じゃないっ!?
聖魔大戦時代のものが、それも最終決戦が行われたらしい魔の森近辺で残っている事なんて早々ない。
それがまさか四大国が一角にして帝国と並んで超大国と称される、レフィア神聖王国の王都近郊に存在したなんて……
「う~ん」
なんで今まで発見されなかったんだろう?
レフィア神聖王国の王都レ・フィーアから、徒歩で1時間も離れてないのに……
「謎だわ」
「ふふっ、さっきからまたどうしたの?」
「いえ、どうしてこんな遺跡が、今まで発見されなかったのか不思議に思いまして」
「それは我らがこの場所に認識阻害の魔法を展開しているからです」
「むっ」
まぁ確かにここには光の使徒の本部に繋がる転移魔法陣があるらしいし、ミカエルの言うように教団が認識阻害の魔法を展開してるのは納得できる。
とはいえ、それだけで全く発見されないとは思えない。
というかミカエルに着いたと言われるまで、目の前にあるのに気が付かなかったなんて。
それも全て……は無理でも、多くを見通す竜眼をもつ私が気が付かないなんてあり得るの!?
「さぁ、こちらです」
くっ……ミカエルのこの余裕。
片や私はこんなにも驚いてるし、なんなら子猫の姿だし、なんか負けた気分だわ。
「ふふっ! エレン、見たかしら?」
「えぇ、もちろん!」
「子猫の姿で、おひげをちょんちょんと動かしながら真剣な顔で考え事をする。
もう可愛すぎるわっ!!」
「今のは反則ですよね!
というかっ! そろそろ俺にもソフィーを抱っこさせてくださいよっ!!」
「ダメよ。
この姿のソフィーを抱っこできるのは、私だけの特権なんだから」
「そんなっ! いくらルミエ様でも、それは横暴すぎです!!」
いやまぁ……うん、冷静というか、平常運転なのはいい事だと思うよ?
けどとりあえず、ルミエ様とエレンお兄様は勝手にやっててください。
「お取り込み中のようですが、これが我らが本部へと繋がる魔法陣です」
ほほう、朽ちた教会っぽい所の地面に描かれた幾何学模様……確かに転移魔法の魔法陣みたいね。
「では、全員この陣の上に」
ミカエルの指示に従い、全員が魔法陣の上に立ち……
パチンっ!
ミカエルが軽く指を打ち鳴らすと同時に、魔法陣が眩く光を放つ!
一瞬の浮遊感、そして──
「これって……」
「ようこそ、皆様。
ここが我ら光の使徒が本部がある地……魔の森の中心です」
私達を振り返ってそう告げるミカエルの背後に広がる光景……なんか、ものすご~く見覚えがあるんですけどっ!?
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