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第21章 魔の国編
380話 残るは……
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魔力感知でフィルの魔力を探して……発見!
「っと」
流れるような自然な動作で転移っ!!
「さて……」
目の前には、その異名に相応しい禍々しく膨大な闇の魔力をたぎらせ、空中に浮かんでいる十使徒が1人にして、八魔王が一柱。
真実の称号を持つ第六使徒、灰燼の魔術師ルイーナ。
光の剣を手に地面でルイーナを見据えながら、全身に溢れる魔力を白い光の衣のように纏って、背中に2対の真っ白な光の翼を広げる少年。
世界で15人存在する人類最強の一角、Sランク冒険者〝光天〟ことフィル。
闇と光。
まさに闇の魔王と光の勇者!
物語の一幕かのごとく、ルイーナとフィルが対峙してるわけだけど……
「う~ん」
ピアよりも格上の第六使徒で。
レオン陛下や他の古き六柱の魔王と比べたら見劣りするとはいえ、不可侵存在とされる魔王の一柱を相手に互角に渡り合ってるみたいね。
「ふふん!」
うんうん! さすがはフィル!!
私の相棒なだけあるわ~。
たとえ魔王が相手でも、対等に渡り合えてしまうほどに我が相棒はすごいのだよっ!!
「ソフィー、早かったね。
聞くまでもないけど……ここに来たって事は、勝ったんだね?」
「ふふっ、もちろん!!」
ピアには無事に勝利を収めましたとも。
「あら、どうして貴女がここにいるのかしら?」
「どうしてって、今の話を聞いていなかったんですか?」
「……はぁ、流石は特異点たる愛子といったところかしら、少し貴女の力を見誤っていたようね。
まさか第七使徒であるピアが、こんなにあっさりと殺されるなんて」
殺した、ね。
そう、私はついさっき、この手でピアを殺した。
今までも盗賊の討伐とかで人を手にかけた経験は当然ある……けど、この感覚は何度経験しても慣れないなぁ。
いやまぁ、人を殺す事なんて、慣れちゃわない方がいいんだけども。
でも! 私は人類最強の一角であるSランク冒険者の一人として、家族やお友達……大切な人達を守るためにも、この程度で動揺するわけにはいかないのだ!!
「当然です。
私を誰だと思っているんですか?」
数百年前から生きている伝説の英雄であるガルスさんと魔法神様の娘であるルミエ様。
お目付け役である2人は例外として、これでも普通に今の世代のSランク冒険者の中では頂点に立つ女だよ?
「次は……貴女の番です、灰燼の魔術師ルイーナ」
愛刀をルイーナに向けてビシッ!
ふっ、どうよ? この動揺なんて微塵も感じさせない、威厳に満ち溢れた堂々とした態度!!
とはいえ、ピアとの戦いで圧勝したのは事実だけど、実際にはそこまで余裕があったわけじゃないんだけどね。
あそこまで圧勝できたのは、時間停止を無効化した事による不意打ちの要素が大きかったし。
だがしかしっ!
敵であるルイーナに、そんな事をわざわざ教えてあげる必要は一切ない。
これでルイーナが変に警戒して、フィルへの注意が散漫になるなら万々歳なんだけど……
ルミエ様なら心配する必要もないだろうし。
残るはルイーナ1人! ここでルイーナを倒して、今回の騒動を終わらせる!!
「すぅ、はぁ……よし」
呼吸を整えて……普段は抑えている魔力を、魔素を解き放つ!!
「フィル、やるよ」
「オーケー」
「うふふっ、ピアに勝てたからって私に勝てるかでいるのかしら?
いいわ、仮にも魔王に数えられる私の力を、存分に思い知らせてあげる」
「っと」
流れるような自然な動作で転移っ!!
「さて……」
目の前には、その異名に相応しい禍々しく膨大な闇の魔力をたぎらせ、空中に浮かんでいる十使徒が1人にして、八魔王が一柱。
真実の称号を持つ第六使徒、灰燼の魔術師ルイーナ。
光の剣を手に地面でルイーナを見据えながら、全身に溢れる魔力を白い光の衣のように纏って、背中に2対の真っ白な光の翼を広げる少年。
世界で15人存在する人類最強の一角、Sランク冒険者〝光天〟ことフィル。
闇と光。
まさに闇の魔王と光の勇者!
物語の一幕かのごとく、ルイーナとフィルが対峙してるわけだけど……
「う~ん」
ピアよりも格上の第六使徒で。
レオン陛下や他の古き六柱の魔王と比べたら見劣りするとはいえ、不可侵存在とされる魔王の一柱を相手に互角に渡り合ってるみたいね。
「ふふん!」
うんうん! さすがはフィル!!
私の相棒なだけあるわ~。
たとえ魔王が相手でも、対等に渡り合えてしまうほどに我が相棒はすごいのだよっ!!
「ソフィー、早かったね。
聞くまでもないけど……ここに来たって事は、勝ったんだね?」
「ふふっ、もちろん!!」
ピアには無事に勝利を収めましたとも。
「あら、どうして貴女がここにいるのかしら?」
「どうしてって、今の話を聞いていなかったんですか?」
「……はぁ、流石は特異点たる愛子といったところかしら、少し貴女の力を見誤っていたようね。
まさか第七使徒であるピアが、こんなにあっさりと殺されるなんて」
殺した、ね。
そう、私はついさっき、この手でピアを殺した。
今までも盗賊の討伐とかで人を手にかけた経験は当然ある……けど、この感覚は何度経験しても慣れないなぁ。
いやまぁ、人を殺す事なんて、慣れちゃわない方がいいんだけども。
でも! 私は人類最強の一角であるSランク冒険者の一人として、家族やお友達……大切な人達を守るためにも、この程度で動揺するわけにはいかないのだ!!
「当然です。
私を誰だと思っているんですか?」
数百年前から生きている伝説の英雄であるガルスさんと魔法神様の娘であるルミエ様。
お目付け役である2人は例外として、これでも普通に今の世代のSランク冒険者の中では頂点に立つ女だよ?
「次は……貴女の番です、灰燼の魔術師ルイーナ」
愛刀をルイーナに向けてビシッ!
ふっ、どうよ? この動揺なんて微塵も感じさせない、威厳に満ち溢れた堂々とした態度!!
とはいえ、ピアとの戦いで圧勝したのは事実だけど、実際にはそこまで余裕があったわけじゃないんだけどね。
あそこまで圧勝できたのは、時間停止を無効化した事による不意打ちの要素が大きかったし。
だがしかしっ!
敵であるルイーナに、そんな事をわざわざ教えてあげる必要は一切ない。
これでルイーナが変に警戒して、フィルへの注意が散漫になるなら万々歳なんだけど……
ルミエ様なら心配する必要もないだろうし。
残るはルイーナ1人! ここでルイーナを倒して、今回の騒動を終わらせる!!
「すぅ、はぁ……よし」
呼吸を整えて……普段は抑えている魔力を、魔素を解き放つ!!
「フィル、やるよ」
「オーケー」
「うふふっ、ピアに勝てたからって私に勝てるかでいるのかしら?
いいわ、仮にも魔王に数えられる私の力を、存分に思い知らせてあげる」
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