360 / 460
第20章 ゲーム進行編
360話 ボス戦、決着
しおりを挟む
「ソフィー、これって乙女ゲーム通りの展開なの?」
「ううん、違うわ。
前に乙女ゲームと現実は大きな流れは一緒だけど、細かい所で差異がたくさんあるって言ったでしょ?」
「言ってたね」
「乙女ゲームにはユニークスキルなんて設定はないの、これも乙女ゲームとは違う差異の1つ」
「うんうん、なるほど……えっ?」
あのゲームにはHPとかMPその他ステータス、多種多様なスキルは存在したけどユニークスキルを始め、固有スキルとか普通のスキル以外の設定は存在しない。
だから私も5歳の時に初めて自分のステータスを確認した時に、ユニークスキルの事を知らなかったわけだし。
まぁ乙女ゲームではユニークスキルとかの代わりに、この世界には存在しないレベルシステムは存在したんだけど。
「ユニークスキルが存在しない?」
「そう! 乙女ゲームでは事前にボスに勝てる強さまでレベリングしてから、ボスに戦いを挑むの。
それに……この戦いは乙女ゲームでは戦闘要素のチュートリアル扱いだから、こんなふうに窮地に陥る事はあまりないんだけど」
まぁ、それでもボス戦はその時点ではレベリング可能レベルギリギリまで上げとかないと、普通に負けちゃうんだけども。
これが鬼畜と呼ばれる所以! 何人のゲーマーが、このチュートリアルであるダンジョンで涙を呑んだ事やら。
「乙女ゲームにはユニークスキルが存在しないなんて初耳なんだけど」
「あれ、そうだっけ?」
そう言われてみれば、ユニークスキルがなくてレベルシステムとゲーム的ステータスがあるとかは話してなかった気がしないでもない。
「まぁ、とにかく! もうそろそろ決着かな?」
「はぁ……だろうね。
ユニークスキルは総じて強力なものが多い、それを5人が同時に獲得したのなら形成は一気に逆転しても不思議じゃない」
「うんうん!」
全てのスキルの中で最上位に位置するユニークスキルを獲得できるのは、ごく一部のほんの一握り者達のみ。
その権能はどれも強力の一言!
そんなユニークスキルを5人が同時に獲得して、急にパワーアップしちゃったらね。
流石は主人公達というべきなのか、こんなのまさに理不尽の一言じゃん!
いかに影の騎士のリーダーが強いといっても厳しい状況に陥るのは必然。
フィルのいう通り一気に形勢が逆転して、勝負がついてもおかしくないんだけど……
「ッ! なん……なんなのですか!
貴方達はなんなのですかっ!!」
「「「「「ッ!!」」」」」
覚醒してユニークスキルを獲得した5人に周囲を包囲され、全身ボロボロながらも両足で立つ男が。
影の騎士のリーダーが鋭い視線で、セドリック達を見据えて吠える。
はっきり言って、もう勝負はついているはずなのに。
押しているはずのセドリック達が、思わず後ずさる程の眼光! 満身創痍とは思えない程のこの迫力!!
「流石はA+っていったところね」
「まさかここまで粘るとはね」
セドリック達が覚醒してから既に一時間以上。
覚醒してユニークスキルを獲得した事で、Aランククラスの実力を手に入れた乙女ゲームの主人公達5人を相手に、5対1の状況でここまでもったのは賞賛に値する。
「けど、流石にもう限界。
勝負はついた……この戦いはセドリック達の勝ちだ」
フィルがそう断言するが早いか……
「くっ、こんな、ところで……」
膝がガクンと折れて、両膝を地面についた影の騎士のリーダーが前のめりに倒れ込む。
「勝った……のか?」
「やっ……やったぁ~!!」
地面に倒れ伏す影の騎士のリーダーを見て、セドリックが唖然と呟きエマが歓喜の声を上げる。
「ふぅ……なんとかなったようですね」
「流石にもう終わりかと思ったぜ……サイラス、頼んだぞ」
「あぁ、わかっている。
とはいえ……流石にもう魔力が尽きそうだ」
オズワルド、ガイル、サイラスも安堵の息を吐きながら、サイラスが気絶している影の騎士のリーダーを拘束する。
「さて……」
もうこの拠点には他の幹部達はいないから、あとは残っているのは有象無象のモブだけ。
乙女ゲームの展開通り問題なく影の騎士のこの拠点を潰して、保護した子供達を連れ帰れるかな。
「フィル」
「わかってるよ」
「流石ね。
それじゃあ! 私達も行くとしますか!!」
このダンジョンの奥から近づいてくる……影の騎士のリーダーを凌駕する強大な魔素。
せっかく乙女ゲーム通りの展開なのだ。
「ふふっ」
誰かは知らないけど……私がいる限り、邪魔はさせない!!
「ううん、違うわ。
前に乙女ゲームと現実は大きな流れは一緒だけど、細かい所で差異がたくさんあるって言ったでしょ?」
「言ってたね」
「乙女ゲームにはユニークスキルなんて設定はないの、これも乙女ゲームとは違う差異の1つ」
「うんうん、なるほど……えっ?」
あのゲームにはHPとかMPその他ステータス、多種多様なスキルは存在したけどユニークスキルを始め、固有スキルとか普通のスキル以外の設定は存在しない。
だから私も5歳の時に初めて自分のステータスを確認した時に、ユニークスキルの事を知らなかったわけだし。
まぁ乙女ゲームではユニークスキルとかの代わりに、この世界には存在しないレベルシステムは存在したんだけど。
「ユニークスキルが存在しない?」
「そう! 乙女ゲームでは事前にボスに勝てる強さまでレベリングしてから、ボスに戦いを挑むの。
それに……この戦いは乙女ゲームでは戦闘要素のチュートリアル扱いだから、こんなふうに窮地に陥る事はあまりないんだけど」
まぁ、それでもボス戦はその時点ではレベリング可能レベルギリギリまで上げとかないと、普通に負けちゃうんだけども。
これが鬼畜と呼ばれる所以! 何人のゲーマーが、このチュートリアルであるダンジョンで涙を呑んだ事やら。
「乙女ゲームにはユニークスキルが存在しないなんて初耳なんだけど」
「あれ、そうだっけ?」
そう言われてみれば、ユニークスキルがなくてレベルシステムとゲーム的ステータスがあるとかは話してなかった気がしないでもない。
「まぁ、とにかく! もうそろそろ決着かな?」
「はぁ……だろうね。
ユニークスキルは総じて強力なものが多い、それを5人が同時に獲得したのなら形成は一気に逆転しても不思議じゃない」
「うんうん!」
全てのスキルの中で最上位に位置するユニークスキルを獲得できるのは、ごく一部のほんの一握り者達のみ。
その権能はどれも強力の一言!
そんなユニークスキルを5人が同時に獲得して、急にパワーアップしちゃったらね。
流石は主人公達というべきなのか、こんなのまさに理不尽の一言じゃん!
いかに影の騎士のリーダーが強いといっても厳しい状況に陥るのは必然。
フィルのいう通り一気に形勢が逆転して、勝負がついてもおかしくないんだけど……
「ッ! なん……なんなのですか!
貴方達はなんなのですかっ!!」
「「「「「ッ!!」」」」」
覚醒してユニークスキルを獲得した5人に周囲を包囲され、全身ボロボロながらも両足で立つ男が。
影の騎士のリーダーが鋭い視線で、セドリック達を見据えて吠える。
はっきり言って、もう勝負はついているはずなのに。
押しているはずのセドリック達が、思わず後ずさる程の眼光! 満身創痍とは思えない程のこの迫力!!
「流石はA+っていったところね」
「まさかここまで粘るとはね」
セドリック達が覚醒してから既に一時間以上。
覚醒してユニークスキルを獲得した事で、Aランククラスの実力を手に入れた乙女ゲームの主人公達5人を相手に、5対1の状況でここまでもったのは賞賛に値する。
「けど、流石にもう限界。
勝負はついた……この戦いはセドリック達の勝ちだ」
フィルがそう断言するが早いか……
「くっ、こんな、ところで……」
膝がガクンと折れて、両膝を地面についた影の騎士のリーダーが前のめりに倒れ込む。
「勝った……のか?」
「やっ……やったぁ~!!」
地面に倒れ伏す影の騎士のリーダーを見て、セドリックが唖然と呟きエマが歓喜の声を上げる。
「ふぅ……なんとかなったようですね」
「流石にもう終わりかと思ったぜ……サイラス、頼んだぞ」
「あぁ、わかっている。
とはいえ……流石にもう魔力が尽きそうだ」
オズワルド、ガイル、サイラスも安堵の息を吐きながら、サイラスが気絶している影の騎士のリーダーを拘束する。
「さて……」
もうこの拠点には他の幹部達はいないから、あとは残っているのは有象無象のモブだけ。
乙女ゲームの展開通り問題なく影の騎士のこの拠点を潰して、保護した子供達を連れ帰れるかな。
「フィル」
「わかってるよ」
「流石ね。
それじゃあ! 私達も行くとしますか!!」
このダンジョンの奥から近づいてくる……影の騎士のリーダーを凌駕する強大な魔素。
せっかく乙女ゲーム通りの展開なのだ。
「ふふっ」
誰かは知らないけど……私がいる限り、邪魔はさせない!!
0
お気に入りに追加
1,673
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢ですが最強ですよ??
鈴の音
ファンタジー
乙女ゲームでありながら戦闘ゲームでもあるこの世界の悪役令嬢である私、前世の記憶があります。
で??ヒロインを怖がるかって?ありえないw
ここはゲームじゃないですからね!しかも、私ゲームと違って何故か魂がすごく特別らしく、全属性持ちの神と精霊の愛し子なのですよ。
だからなにかあっても死なないから怖くないのでしてよw
主人公最強系の話です。
苦手な方はバックで!
黄金蒐覇のグリード 〜力と財貨を欲しても、理性と対価は忘れずに〜
黒城白爵
ファンタジー
とある異世界を救い、元の世界へと帰還した玄鐘理音は、その後の人生を平凡に送った末に病でこの世を去った。
死後、不可思議な空間にいた謎の神性存在から、異世界を救った報酬として全盛期の肉体と変質したかつての力である〈強欲〉を受け取り、以前とは別の異世界にて第二の人生をはじめる。
自由気儘に人を救い、スキルやアイテムを集め、敵を滅する日々は、リオンの空虚だった心を満たしていく。
黄金と力を蒐集し目指すは世界最高ランクの冒険者。
使命も宿命も無き救世の勇者は、今日も欲望と理性を秤にかけて我が道を往く。
※ 更新予定日は【月曜日】と【金曜日】です。
※第301話から更新時間を朝5時からに変更します。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。
ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった
16歳の少年【カン】
しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ
これで魔導まで極めているのだが
王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ
渋々それに付き合っていた…
だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう
この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである
※タイトルは思い付かなかったので適当です
※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました
以降はあとがきに変更になります
※現在執筆に集中させて頂くべく
必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします
※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
異世界転生は、0歳からがいいよね
八時
ファンタジー
転生小説好きの少年が神様のおっちょこちょいで異世界転生してしまった。
神様からのギフト(チート能力)で無双します。
初めてなので誤字があったらすいません。
自由気ままに投稿していきます。
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる