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第20章 ゲーム進行編
357話 ボス戦、開始
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「貴様、何者だ?」
おぉ~! セドリックが動きを止めて、影の騎士《シャドウ》のリーダーを鋭く見据えて剣を構えた。
一目でアイツが他の有象無象とは違うと判断したのは流石ね。
「フィル」
「なに?」
「影の騎士のリーダー、名前は確か……アイツの実力はAランクの中でも最上位。
いつでもセドリック達をサポートできるように、準備だけはしておいてね」
「それは勿論だけど……リーダーの名前、忘れちゃったんだね」
「と、とにかく! アイツは今までの雑魚達のようにはいかない!!」
「あはは、まぁ一流とされるBランクと超一流とされるAランクだけど、その間には大きな壁があるからね」
その通りなのだよ!!
「Bランクまでは常人が至る事ができるレベルだけど……超一流であるAランクは才能がある、一部の限られた者にしか到達できない領域。
英雄の領域だもん」
まぁ尤も! SランクはAランクから見ても遥か上位の存在。
その間にはBランクとAランク以上に大きな、大~きな壁があるわけなんだけども。
「ふふっ」
なにせ! Sランクは人類の枠からはみ出した規格外であり、英雄の中の英雄なのだからっ!!
「ソフィー、キミね……」
うっ、フィルから呆れたような視線が……
「こほん、しかもあのリーダーはAランクの中でも最上位……」
Sランクにはまだまだ遠く及ばないけど、Aランクを若干遺脱しているほどの実力者。
「おかしいですね。
この場には第九席次と第八席次が、幹部が2人いるはずですが」
「その2人なら、既に私達が倒したさ」
セドリックの言葉を受けて、影の騎士のメンバー達にどよめきが走る……
「ほう、あの2人を貴方達が」
リーダーの男を除いて。
「ふむ……見たところBランク程度の力はあるようですね。
確かにそれなりには強いようですが、あの2人はAランク相当だったはず。
どうやってあの2人に勝ったのか、興味深いですね」
「余裕だな。
確かに貴様から感じる圧は、他のヤツらとは比べ物にならない。
だが……所詮はあの2人と同等程度」
「油断はできませんが、2人を倒している私達に貴方1人で勝てると思っているのですか?」
うわぁ……世間を知らないって怖いわ~。
「ふふふっ、もしかして私に勝てると?」
「ふっ、そう言っている」
セドリックがキザっぽくそう言い放った瞬間──
ドゴォォッ!!!
セドリックとオズワルドが吹き飛ばされて、ダンジョンの壁に叩きつけられる。
「セドっ! オズっ!?」
「殿下っ!?」
「なんだとっ!?」
エマが悲鳴のような声をあげて2人に駆け寄り、ガイルとサイラスがさっきまでセドリックがいた場所に立っている影の騎士のリーダーに対して身構えてるけど……これは当然の結果なんだよね~。
「くっ……」
「うっ……」
「2人とも大丈夫!?」
「あ、あぁ、問題ないよ」
「なんとか無事です」
「今のを防ぐとは、なかなかやりますね」
すぐそばで冷や汗を流しながら剣を、杖を構えるガイルとサイラスを気にもせず。
セドリック達を見て薄く笑みを浮かべる、影の騎士のリーダー。
「しかし、この私をあの2人と同等に考えてもらっては困ります」
そう同じAランクと言っても、Aランクに足を踏み入れたばかりの2人と、その最上位に立つこの男とでは、その強さには大きな違いがある。
「さて、どうする?
僕達が手を貸してあげようか」
「う~ん」
確かに今のセドリック達ではあの男に勝つのは至難の業。
でも……これまでの急成長ぶりを見ると、可能性はゼロじゃない。
それに! 乙女ゲームでは勝利してるわけだし。
「いや! まだ様子見で」
私達が動くのは、本当にヤバくなった時でいい。
おぉ~! セドリックが動きを止めて、影の騎士《シャドウ》のリーダーを鋭く見据えて剣を構えた。
一目でアイツが他の有象無象とは違うと判断したのは流石ね。
「フィル」
「なに?」
「影の騎士のリーダー、名前は確か……アイツの実力はAランクの中でも最上位。
いつでもセドリック達をサポートできるように、準備だけはしておいてね」
「それは勿論だけど……リーダーの名前、忘れちゃったんだね」
「と、とにかく! アイツは今までの雑魚達のようにはいかない!!」
「あはは、まぁ一流とされるBランクと超一流とされるAランクだけど、その間には大きな壁があるからね」
その通りなのだよ!!
「Bランクまでは常人が至る事ができるレベルだけど……超一流であるAランクは才能がある、一部の限られた者にしか到達できない領域。
英雄の領域だもん」
まぁ尤も! SランクはAランクから見ても遥か上位の存在。
その間にはBランクとAランク以上に大きな、大~きな壁があるわけなんだけども。
「ふふっ」
なにせ! Sランクは人類の枠からはみ出した規格外であり、英雄の中の英雄なのだからっ!!
「ソフィー、キミね……」
うっ、フィルから呆れたような視線が……
「こほん、しかもあのリーダーはAランクの中でも最上位……」
Sランクにはまだまだ遠く及ばないけど、Aランクを若干遺脱しているほどの実力者。
「おかしいですね。
この場には第九席次と第八席次が、幹部が2人いるはずですが」
「その2人なら、既に私達が倒したさ」
セドリックの言葉を受けて、影の騎士のメンバー達にどよめきが走る……
「ほう、あの2人を貴方達が」
リーダーの男を除いて。
「ふむ……見たところBランク程度の力はあるようですね。
確かにそれなりには強いようですが、あの2人はAランク相当だったはず。
どうやってあの2人に勝ったのか、興味深いですね」
「余裕だな。
確かに貴様から感じる圧は、他のヤツらとは比べ物にならない。
だが……所詮はあの2人と同等程度」
「油断はできませんが、2人を倒している私達に貴方1人で勝てると思っているのですか?」
うわぁ……世間を知らないって怖いわ~。
「ふふふっ、もしかして私に勝てると?」
「ふっ、そう言っている」
セドリックがキザっぽくそう言い放った瞬間──
ドゴォォッ!!!
セドリックとオズワルドが吹き飛ばされて、ダンジョンの壁に叩きつけられる。
「セドっ! オズっ!?」
「殿下っ!?」
「なんだとっ!?」
エマが悲鳴のような声をあげて2人に駆け寄り、ガイルとサイラスがさっきまでセドリックがいた場所に立っている影の騎士のリーダーに対して身構えてるけど……これは当然の結果なんだよね~。
「くっ……」
「うっ……」
「2人とも大丈夫!?」
「あ、あぁ、問題ないよ」
「なんとか無事です」
「今のを防ぐとは、なかなかやりますね」
すぐそばで冷や汗を流しながら剣を、杖を構えるガイルとサイラスを気にもせず。
セドリック達を見て薄く笑みを浮かべる、影の騎士のリーダー。
「しかし、この私をあの2人と同等に考えてもらっては困ります」
そう同じAランクと言っても、Aランクに足を踏み入れたばかりの2人と、その最上位に立つこの男とでは、その強さには大きな違いがある。
「さて、どうする?
僕達が手を貸してあげようか」
「う~ん」
確かに今のセドリック達ではあの男に勝つのは至難の業。
でも……これまでの急成長ぶりを見ると、可能性はゼロじゃない。
それに! 乙女ゲームでは勝利してるわけだし。
「いや! まだ様子見で」
私達が動くのは、本当にヤバくなった時でいい。
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