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第20章 ゲーム進行編
353話 スタート
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「むふふっ!」
気配を消し、物陰に隠れ、ガイルとサイラスを除いて3人で和気藹々とダンジョンを進むセドリック達の後を追うっ!!
「ノリノリだね」
「むっ」
いやまぁ確かに神域の展開に成功して機嫌がいいし、セドリック達の追跡をちょっと楽しんでるのは認めるけど。
どうして堂々と道のど真ん中を歩くかな?
仮にも私達、尾行中なわけだよ?
下手をしたらセドリック達が振り返ったら、普通に見えちゃうじゃん!!
もうちょっと緊張感を持って欲しいんですけど。
「そんなムスっとした顔をしない。
せっかくの綺麗な顔が台無しだよ?」
そう言って、私の頭をぽんぽんとしてくるフィル。
いつもの事ながら子供扱いされている気がするのは気のせいだろうか? 同い年なのに……
「むぅ」
いやまぁ別にもういいんですけどね!
「それに、認識阻害の結界を展開してるから、彼らからは僕たちの姿はもちろん。
話し声も、気配すら感じ取れないよ」
「それはそうだけど……」
そんな事はわかってるわよ!
だってその結界を展開してるのは私なわけだし、でもそういう事じゃなくてさ!
もっとこうなんというか……雰囲気? そう! 雰囲気が大事だと思うわけだよ!!
いくら私の認識阻害が超すごいと言っても、何かの拍子にセドリック達にバレちゃう可能性はゼロじゃないし。
今回の夏休みイベントは最終的な乙女ゲームのラスボスである魔王が絡んでいるだけではなく、ヒーロー達との親密度を上げるための重要なイベント!!
予定通り私との婚約をセドリックから破棄してもらうためにも、是非ともこのイベントを成功させて欲しい。
乙女ゲームでは当然このイベントに私やフィルは登場しない。
よって! もう既に違ってるところもあるとはいえ……基本的には乙女ゲーム通りに事を運んで、婚約を破棄して欲しい私としては、本来ならばこのイベントに登場しない私達の事に気づかれたくないのだよ!!
「うんうん!」
もし私達のことがバレちゃったら、乙女ゲーム通りに進まなくて私との婚約を破棄してくれない、なんて事になるかもしれないしね!
まぁ、最悪の場合は姿を現してセドリック達を助けてあげるつもりだけど。
「そう言うわけなので、フィル君はもうちょっと緊張感を待ちましょう」
「えっ、なんでそんな上から目線?」
「なんでって……まったく、だってフィルはオルガマギア魔法学園の生徒で、私は先生なんだよ?
生徒に先生が指導するのは当然でしょ!」
「側から見れば、遊んでるように見えるのは絶対にソファーの方なのに……」
「何か言いましたか?」
「いいえ何も」
「そうですか」
わかればいいのだよ、わかれば!
私は今機嫌がいいから、特別にフィルが口走った失礼な言葉は聞かなかった事にしてあげよう。
「はぁ……」
なぜかフィルがやれやれって感じで首を振ってるけど……まぁいいや。
「それよりも……そろそろ、かな?」
セドリック達が12階層に足を踏み入れて数分。
「これは……殿下、私の魔力感知に反応がありました。
それなりに大きい魔力反応はが向こうから接近してきます」
「わかった、みんな油断はしないようにね」
「うん!」
「「……」」
今回のイベントの本題となる犯罪組織・影の騎士との戦いは確か……12階層に到達したセドリック達の前に、影の騎士から逃げ出した1人の少年が現れるところから始まる。
「あれは……」
セドリック達の視線の先。
曲がり角から姿を現したのは……
「うっ……」
襤褸に身を包んだ1人の少年。
全身傷だらけでボロボロの少年が、限界を迎えたように倒れ込み……
「キミ! 大丈夫っ!?」
「エマっ!」
「危険です!!」
「殿下っ!?」
「止まってくださいっ!!」
エマが少年に駆け寄り、セドリック達が後を追う。
とまぁしっかりと夏休みイベントの本題が始まったわけだけど……
「うん」
もし仮に乙女ゲーム通りにセドリック達が犯罪組織・影の騎士を壊滅させれなかった場合は……
「私の手で叩き潰してやるわ!」
気配を消し、物陰に隠れ、ガイルとサイラスを除いて3人で和気藹々とダンジョンを進むセドリック達の後を追うっ!!
「ノリノリだね」
「むっ」
いやまぁ確かに神域の展開に成功して機嫌がいいし、セドリック達の追跡をちょっと楽しんでるのは認めるけど。
どうして堂々と道のど真ん中を歩くかな?
仮にも私達、尾行中なわけだよ?
下手をしたらセドリック達が振り返ったら、普通に見えちゃうじゃん!!
もうちょっと緊張感を持って欲しいんですけど。
「そんなムスっとした顔をしない。
せっかくの綺麗な顔が台無しだよ?」
そう言って、私の頭をぽんぽんとしてくるフィル。
いつもの事ながら子供扱いされている気がするのは気のせいだろうか? 同い年なのに……
「むぅ」
いやまぁ別にもういいんですけどね!
「それに、認識阻害の結界を展開してるから、彼らからは僕たちの姿はもちろん。
話し声も、気配すら感じ取れないよ」
「それはそうだけど……」
そんな事はわかってるわよ!
だってその結界を展開してるのは私なわけだし、でもそういう事じゃなくてさ!
もっとこうなんというか……雰囲気? そう! 雰囲気が大事だと思うわけだよ!!
いくら私の認識阻害が超すごいと言っても、何かの拍子にセドリック達にバレちゃう可能性はゼロじゃないし。
今回の夏休みイベントは最終的な乙女ゲームのラスボスである魔王が絡んでいるだけではなく、ヒーロー達との親密度を上げるための重要なイベント!!
予定通り私との婚約をセドリックから破棄してもらうためにも、是非ともこのイベントを成功させて欲しい。
乙女ゲームでは当然このイベントに私やフィルは登場しない。
よって! もう既に違ってるところもあるとはいえ……基本的には乙女ゲーム通りに事を運んで、婚約を破棄して欲しい私としては、本来ならばこのイベントに登場しない私達の事に気づかれたくないのだよ!!
「うんうん!」
もし私達のことがバレちゃったら、乙女ゲーム通りに進まなくて私との婚約を破棄してくれない、なんて事になるかもしれないしね!
まぁ、最悪の場合は姿を現してセドリック達を助けてあげるつもりだけど。
「そう言うわけなので、フィル君はもうちょっと緊張感を待ちましょう」
「えっ、なんでそんな上から目線?」
「なんでって……まったく、だってフィルはオルガマギア魔法学園の生徒で、私は先生なんだよ?
生徒に先生が指導するのは当然でしょ!」
「側から見れば、遊んでるように見えるのは絶対にソファーの方なのに……」
「何か言いましたか?」
「いいえ何も」
「そうですか」
わかればいいのだよ、わかれば!
私は今機嫌がいいから、特別にフィルが口走った失礼な言葉は聞かなかった事にしてあげよう。
「はぁ……」
なぜかフィルがやれやれって感じで首を振ってるけど……まぁいいや。
「それよりも……そろそろ、かな?」
セドリック達が12階層に足を踏み入れて数分。
「これは……殿下、私の魔力感知に反応がありました。
それなりに大きい魔力反応はが向こうから接近してきます」
「わかった、みんな油断はしないようにね」
「うん!」
「「……」」
今回のイベントの本題となる犯罪組織・影の騎士との戦いは確か……12階層に到達したセドリック達の前に、影の騎士から逃げ出した1人の少年が現れるところから始まる。
「あれは……」
セドリック達の視線の先。
曲がり角から姿を現したのは……
「うっ……」
襤褸に身を包んだ1人の少年。
全身傷だらけでボロボロの少年が、限界を迎えたように倒れ込み……
「キミ! 大丈夫っ!?」
「エマっ!」
「危険です!!」
「殿下っ!?」
「止まってくださいっ!!」
エマが少年に駆け寄り、セドリック達が後を追う。
とまぁしっかりと夏休みイベントの本題が始まったわけだけど……
「うん」
もし仮に乙女ゲーム通りにセドリック達が犯罪組織・影の騎士を壊滅させれなかった場合は……
「私の手で叩き潰してやるわ!」
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