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第20章 ゲーム進行編
351話 マジですか
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「ほわっ!?」
び、びっくりした!
フィルと一緒にセドリック達のいる第5階層に向かおうと思って、ノワールさんのお膝の上から立ち上がって……直後にノワールさんのお膝の上に戻されて、私とした事がちょっと変な声が出ちゃった。
というかノワールさん、その必要はないってどういう……?
確かにセドリック達はその実力だけでいえば、ギリギリとはいえCランク冒険者相当と言える。
本来なら第5階層くらいでは、何の問題もないだろう。
でも彼は温室育ちで、いいところのお坊ちゃんだし。
エマに至っては魔物が存在しない地球の、それも比較的安全な日本から転生して来たばかり。
つまりセドリック達5人は、実力はあっで実践経験が乏しい。
よってFランクの魔物といえども、敵が単体ではなく集団で出現するようになる第5階層以降は危険が大きい。
だから当初の予定通り、ここから先は私達が陰ながらセドリック達をサポートした方がいいと思うんだけど……
「ふふふっ、大丈夫よ。
何も問題はないわ」
「えっと……ノワールさん、それはいったいどういう?」
「そうね……本当は秘密なんだけど、ソフィーちゃんは特別だから教えてあげるわ。
実はこのダンジョンは私達、七魔公に管理が任されているのよ」
「へぇ~」
まぁノワールさん達は伝説に謳われる大悪魔!
悪魔達の住む世界である悪魔界を統治する七柱の悪魔公なわけだし、悪魔達の楽園とも呼ばれるこのダンジョンの管理を任されていても不思議じゃない。
「……ん? このダンジョンの管理を任されている?」
悪魔族の頂点に君臨する七柱の悪魔公、七魔公であるノワールさん達が?
「それに私が特別って……」
教団……光の使徒の連中が私の事を、特異点たる愛子って呼ぶ理由。
恐らくだけど名前がわからない何者かからの加護だろうけど、それと何か関係があるのかな?
「ウフフ、さっきも言った通り、私は3番目に生まれた悪魔」
「3番目……という事は」
「そう、私は悪魔族の序列で言うと第3位。
その下にもう1人の公爵、侯爵、そして伯爵であるレヴィアや子爵であるベルと続くわ。
つまり私達よりも高位の悪魔は存在する」
おぉう、マジですか。
これでも一応は人類最強の一角とされるSランク冒険者、その中でも私の実力はこの2年間で他のみんなから色々と教わったり、技を盗んだりして上位に位置する……と思う。
恐らくSランク冒険者で私よりも強いのは、ルミエ様とガルスさんの2人だけだし。
そんな今の私ですら底が見えない……全く敵わない七柱の悪魔公、七魔公の頂点に立つノワールさんよりも高位の存在がいるなんて!!
「お1人は私達の上に立たれて、私達が統治する領域を含めた悪魔界全土を治める皇帝。
そして……最も古き原初の悪魔にして、全ての悪魔族の支配者! いと尊く貴い、偉大なる我らが神!!」
「……」
なんというか……うん、さっきまでは妖艶でミステリアスな美女って感じだったけど、一気に残念な時のお兄様達感が噴出しちゃったわ。
「ノワール、話が逸れているわよ」
「っと、私とした事が……こほん、とにかくこのダンジョンは我らを統べられている悪魔族の神。
原初の悪魔であらせられる、いと尊く貴き御方より私達七魔公が管理を仰せつかっているのよ」
「な、なるほど」
「つまり私達七魔公、7人全員がそれぞれこのダンジョンにおけるダンジョンマスターとしての権限を持っているの。
よって……」
『おかしい』
『セド? どうしたの?』
『いや、さっきから全く魔物と遭遇しないと思ってね……』
「こんなふうにあの人間達が魔物と出くわさないようにしたり、彼らが危険になれば即座にソフィーちゃん達をその場に転移する事も、彼ら自体を安全な場所に転移させる事も。
なんなら今すぐに彼らを12階層にある、愚か者共の拠点の前に送る事だって簡単にできるのよ?」
「ま、マジですか……」
「えぇ、マジです。
だからソフィーちゃん達の手助けが必要となるまでは、気楽にここで私達とお茶をしていましょうね」
び、びっくりした!
フィルと一緒にセドリック達のいる第5階層に向かおうと思って、ノワールさんのお膝の上から立ち上がって……直後にノワールさんのお膝の上に戻されて、私とした事がちょっと変な声が出ちゃった。
というかノワールさん、その必要はないってどういう……?
確かにセドリック達はその実力だけでいえば、ギリギリとはいえCランク冒険者相当と言える。
本来なら第5階層くらいでは、何の問題もないだろう。
でも彼は温室育ちで、いいところのお坊ちゃんだし。
エマに至っては魔物が存在しない地球の、それも比較的安全な日本から転生して来たばかり。
つまりセドリック達5人は、実力はあっで実践経験が乏しい。
よってFランクの魔物といえども、敵が単体ではなく集団で出現するようになる第5階層以降は危険が大きい。
だから当初の予定通り、ここから先は私達が陰ながらセドリック達をサポートした方がいいと思うんだけど……
「ふふふっ、大丈夫よ。
何も問題はないわ」
「えっと……ノワールさん、それはいったいどういう?」
「そうね……本当は秘密なんだけど、ソフィーちゃんは特別だから教えてあげるわ。
実はこのダンジョンは私達、七魔公に管理が任されているのよ」
「へぇ~」
まぁノワールさん達は伝説に謳われる大悪魔!
悪魔達の住む世界である悪魔界を統治する七柱の悪魔公なわけだし、悪魔達の楽園とも呼ばれるこのダンジョンの管理を任されていても不思議じゃない。
「……ん? このダンジョンの管理を任されている?」
悪魔族の頂点に君臨する七柱の悪魔公、七魔公であるノワールさん達が?
「それに私が特別って……」
教団……光の使徒の連中が私の事を、特異点たる愛子って呼ぶ理由。
恐らくだけど名前がわからない何者かからの加護だろうけど、それと何か関係があるのかな?
「ウフフ、さっきも言った通り、私は3番目に生まれた悪魔」
「3番目……という事は」
「そう、私は悪魔族の序列で言うと第3位。
その下にもう1人の公爵、侯爵、そして伯爵であるレヴィアや子爵であるベルと続くわ。
つまり私達よりも高位の悪魔は存在する」
おぉう、マジですか。
これでも一応は人類最強の一角とされるSランク冒険者、その中でも私の実力はこの2年間で他のみんなから色々と教わったり、技を盗んだりして上位に位置する……と思う。
恐らくSランク冒険者で私よりも強いのは、ルミエ様とガルスさんの2人だけだし。
そんな今の私ですら底が見えない……全く敵わない七柱の悪魔公、七魔公の頂点に立つノワールさんよりも高位の存在がいるなんて!!
「お1人は私達の上に立たれて、私達が統治する領域を含めた悪魔界全土を治める皇帝。
そして……最も古き原初の悪魔にして、全ての悪魔族の支配者! いと尊く貴い、偉大なる我らが神!!」
「……」
なんというか……うん、さっきまでは妖艶でミステリアスな美女って感じだったけど、一気に残念な時のお兄様達感が噴出しちゃったわ。
「ノワール、話が逸れているわよ」
「っと、私とした事が……こほん、とにかくこのダンジョンは我らを統べられている悪魔族の神。
原初の悪魔であらせられる、いと尊く貴き御方より私達七魔公が管理を仰せつかっているのよ」
「な、なるほど」
「つまり私達七魔公、7人全員がそれぞれこのダンジョンにおけるダンジョンマスターとしての権限を持っているの。
よって……」
『おかしい』
『セド? どうしたの?』
『いや、さっきから全く魔物と遭遇しないと思ってね……』
「こんなふうにあの人間達が魔物と出くわさないようにしたり、彼らが危険になれば即座にソフィーちゃん達をその場に転移する事も、彼ら自体を安全な場所に転移させる事も。
なんなら今すぐに彼らを12階層にある、愚か者共の拠点の前に送る事だって簡単にできるのよ?」
「ま、マジですか……」
「えぇ、マジです。
だからソフィーちゃん達の手助けが必要となるまでは、気楽にここで私達とお茶をしていましょうね」
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