250 / 460
第14章 白銀の教師編
250話 授業!
しおりを挟む
真っ赤な炎が燃え上がり。
きらめく水が地面を濡らす。
白い風の刃が吹き荒れ。
青白い雷鳴が轟き。
大地が胎動する。
世界三大学園の一角であるオルガマギア魔法学園にいくつも訓練場の1つ。
ここでは今! 多くの生徒達によって……多種多様な、本当に数々の魔法が放たれているっ!!
「うんうん」
素晴らしい!
さすがはすさまじい倍率競争を勝ち抜いて、オルガマギア魔法学園に入学を果たした秀才達! っていったところかな?
ここにいる生徒達のほとんどが、まだ10代で若いのに……放たれる魔法は威力、精度共にかなりのもの。
むふふ~! さすがは私の生徒達! 将来有望だわー!!
「なにニヤニヤしてるの?」
「ニヤっ!? べ、別にニヤニヤなんてしてないし!」
「はいはい」
「むぅ」
フィルめ! なんだその、やれやれって感じの態度はっ!!
「こほん! しんどくなった人、また怪我をした人はこっちで休んでください。
他の人達はそのまま続けるように!!」
「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」
うん、良い返事だ。
さすがにこれだけの……400人近くいると返事もすごい。
「しかし……まさか、本当にこんな授業を実行するとはね」
「当然!」
現在、この訓練場で行われているのは……生徒同士による一対一の試合!
「魔法も剣術も、確かに訓練は大事だけど……実戦に勝るものはないし、これなら一石二鳥でしょ?」
私の講義のテーマはズバリ! 実戦能力の向上と、生き残る技術を磨くこと!!
いくら魔法の知識を持っていようと、熟練した技術があろうとも……実戦で使えなければ意味がないとまではいわないけど、使えるに越したことはない!
そして、最終的な目標は受講生全員が、転移魔法を習得すること!!
転移魔法は非常に便利な魔法だけど、その難易度は非常に高い。
実は上級生でも使えるのは一部の人だけだし、新入生で使える者なんてほとんどいない。
この実戦形式の試合なら、生徒達の実力の向上に加えてもう一つの目的もこなせて、非常に効率がいいといえる!
学園の保護結界を使えば、重症者は出ないし。
これは断じて座学の講義をするのが性に合わないとか、そんな理由で実戦形式の試合を行なっているわけではないのである!!
「魔力量の増加ね」
「いかにも!」
各々の素質によって上限は違うものの、一般的に魔力は回復する時に僅かに増幅するとされている。
また、魔力量の向上率は幼少期が最も高く、成人すればほとんど成長が止まってしまう。
では! 既に自身の素質の限界まで魔力量を上げている場合、もしくは成人してしまっている場合。
この場合は魔力を増やすことはできないのかというと、一概にはそうとはいい切れないんだけど……
それはともかく! いま重要なのは……ギリギリまで使えば使うほど、回復時に魔力が多く増加するということ!
つまり! 魔力を効率的に伸ばすためには、意図して魔力を限界まで消費し、魔力欠乏症に陥るのが効果的なのだ!!
「いや本当に、わざとギリギリまで魔力を使って魔力欠乏症になる事で、魔力を増やすなんて方法を授業で行うとはね……」
まぁ、フィルの言わんとすることもわかる。
「でも、これが一番効率がいいんだよ?」
実際、私もお兄様達との授業で何回も魔力欠乏症になるまで魔法を使ってたわけだし。
いわば! これは最年少賢者であるアルトお兄様直伝の修行方法といえる!!
「あはは、まぁ確かにそうかもしれないけどね……」
まぁ結構な授業をしてる自覚はある。
でも! 軽度の魔力欠乏症になって、気分が悪くなった生徒のためにこうして休憩所も用意してるし!!
アフターケアは万全!! のはず……
「ねぇねぇ! ソフィア先生!」
「ん? どうかしましたか?」
「先生は学園の七不思議って知っていますか?」
「学園の七不思議、ですか……」
本当なら休憩中とはいえ、授業中だし雑談をするのはないかもだけど……生徒とのコミュニケーションも先生の仕事!
それに! 興味津々って顔でこっちを見てくる、休憩中の生徒達の目を見ちゃうと、授業中に関係ない話をしない! なんて野暮なことはいえない!!
「ふっふっふ~、もちろんです!
確かに私は皆さんの先生でもありますけど、その前にこの学園の生徒なんですよ?
知らないはずがありません!!」
きらめく水が地面を濡らす。
白い風の刃が吹き荒れ。
青白い雷鳴が轟き。
大地が胎動する。
世界三大学園の一角であるオルガマギア魔法学園にいくつも訓練場の1つ。
ここでは今! 多くの生徒達によって……多種多様な、本当に数々の魔法が放たれているっ!!
「うんうん」
素晴らしい!
さすがはすさまじい倍率競争を勝ち抜いて、オルガマギア魔法学園に入学を果たした秀才達! っていったところかな?
ここにいる生徒達のほとんどが、まだ10代で若いのに……放たれる魔法は威力、精度共にかなりのもの。
むふふ~! さすがは私の生徒達! 将来有望だわー!!
「なにニヤニヤしてるの?」
「ニヤっ!? べ、別にニヤニヤなんてしてないし!」
「はいはい」
「むぅ」
フィルめ! なんだその、やれやれって感じの態度はっ!!
「こほん! しんどくなった人、また怪我をした人はこっちで休んでください。
他の人達はそのまま続けるように!!」
「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」
うん、良い返事だ。
さすがにこれだけの……400人近くいると返事もすごい。
「しかし……まさか、本当にこんな授業を実行するとはね」
「当然!」
現在、この訓練場で行われているのは……生徒同士による一対一の試合!
「魔法も剣術も、確かに訓練は大事だけど……実戦に勝るものはないし、これなら一石二鳥でしょ?」
私の講義のテーマはズバリ! 実戦能力の向上と、生き残る技術を磨くこと!!
いくら魔法の知識を持っていようと、熟練した技術があろうとも……実戦で使えなければ意味がないとまではいわないけど、使えるに越したことはない!
そして、最終的な目標は受講生全員が、転移魔法を習得すること!!
転移魔法は非常に便利な魔法だけど、その難易度は非常に高い。
実は上級生でも使えるのは一部の人だけだし、新入生で使える者なんてほとんどいない。
この実戦形式の試合なら、生徒達の実力の向上に加えてもう一つの目的もこなせて、非常に効率がいいといえる!
学園の保護結界を使えば、重症者は出ないし。
これは断じて座学の講義をするのが性に合わないとか、そんな理由で実戦形式の試合を行なっているわけではないのである!!
「魔力量の増加ね」
「いかにも!」
各々の素質によって上限は違うものの、一般的に魔力は回復する時に僅かに増幅するとされている。
また、魔力量の向上率は幼少期が最も高く、成人すればほとんど成長が止まってしまう。
では! 既に自身の素質の限界まで魔力量を上げている場合、もしくは成人してしまっている場合。
この場合は魔力を増やすことはできないのかというと、一概にはそうとはいい切れないんだけど……
それはともかく! いま重要なのは……ギリギリまで使えば使うほど、回復時に魔力が多く増加するということ!
つまり! 魔力を効率的に伸ばすためには、意図して魔力を限界まで消費し、魔力欠乏症に陥るのが効果的なのだ!!
「いや本当に、わざとギリギリまで魔力を使って魔力欠乏症になる事で、魔力を増やすなんて方法を授業で行うとはね……」
まぁ、フィルの言わんとすることもわかる。
「でも、これが一番効率がいいんだよ?」
実際、私もお兄様達との授業で何回も魔力欠乏症になるまで魔法を使ってたわけだし。
いわば! これは最年少賢者であるアルトお兄様直伝の修行方法といえる!!
「あはは、まぁ確かにそうかもしれないけどね……」
まぁ結構な授業をしてる自覚はある。
でも! 軽度の魔力欠乏症になって、気分が悪くなった生徒のためにこうして休憩所も用意してるし!!
アフターケアは万全!! のはず……
「ねぇねぇ! ソフィア先生!」
「ん? どうかしましたか?」
「先生は学園の七不思議って知っていますか?」
「学園の七不思議、ですか……」
本当なら休憩中とはいえ、授業中だし雑談をするのはないかもだけど……生徒とのコミュニケーションも先生の仕事!
それに! 興味津々って顔でこっちを見てくる、休憩中の生徒達の目を見ちゃうと、授業中に関係ない話をしない! なんて野暮なことはいえない!!
「ふっふっふ~、もちろんです!
確かに私は皆さんの先生でもありますけど、その前にこの学園の生徒なんですよ?
知らないはずがありません!!」
0
お気に入りに追加
1,673
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢ですが最強ですよ??
鈴の音
ファンタジー
乙女ゲームでありながら戦闘ゲームでもあるこの世界の悪役令嬢である私、前世の記憶があります。
で??ヒロインを怖がるかって?ありえないw
ここはゲームじゃないですからね!しかも、私ゲームと違って何故か魂がすごく特別らしく、全属性持ちの神と精霊の愛し子なのですよ。
だからなにかあっても死なないから怖くないのでしてよw
主人公最強系の話です。
苦手な方はバックで!
サキュバスの眷属になったと思ったら世界統一する事になった。〜おっさんから夜王への転身〜
ちょび
ファンタジー
萌渕 優は高校時代柔道部にも所属し数名の友達とわりと充実した高校生活を送っていた。
しかし気付けば大人になり友達とも疎遠になっていた。
「人生何とかなるだろ」
楽観的に考える優であったが32歳現在もフリーターを続けていた。
そしてある日神の手違いで突然死んでしまった結果別の世界に転生する事に!
…何故かサキュバスの眷属として……。
転生先は魔法や他種族が存在する世界だった。
名を持つものが強者とされるその世界で新たな名を授かる優。
そして任せられた使命は世界の掌握!?
そんな主人公がサキュバス達と世界統一を目指すお話しです。
お気に入りや感想など励みになります!
お気軽によろしくお願いいたします!
第13回ファンタジー小説大賞エントリー作品です!
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。
ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった
16歳の少年【カン】
しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ
これで魔導まで極めているのだが
王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ
渋々それに付き合っていた…
だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう
この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである
※タイトルは思い付かなかったので適当です
※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました
以降はあとがきに変更になります
※現在執筆に集中させて頂くべく
必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします
※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
異世界転生は、0歳からがいいよね
八時
ファンタジー
転生小説好きの少年が神様のおっちょこちょいで異世界転生してしまった。
神様からのギフト(チート能力)で無双します。
初めてなので誤字があったらすいません。
自由気ままに投稿していきます。
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる