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第11章 魔人暗躍編
220話 一件落着っ!
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ふっふっふ~ん! どうよ、この素晴らしき威力っ!!
「……」
リアットさんがポカンって口を開けて唖然としてるけど……それも無理もない!
なにせ眼前に鬱蒼と広がっていた魔の森が、遥か前方まで地面ごと抉り取られるようにして消滅しちゃってるわけだし。
「うんうん!」
我ながら、すさまじい魔法だわ!
いかに侯爵令嬢たるリアットさんといえども、口を開いて貴族令嬢らしからぬ姿を晒してしまうのは避けられない!
というか、むしろ当然の反応とすらいえる。
「さてと……」
悦に浸るのはこのくらいにして……まずはこっちをどうにかしないと。
『ウフフ、流石と言ったところかしら?』
「それはこっちのセリフです」
私の放った白炎・息吹は、しっかりとルイーナに直撃した。
憑依されちゃってる男の人には悪いけど、その肉体もろとも消滅したはずなのに……
「さすがは魔王、といったところですね」
白炎・息吹は火炎属性と神聖属性の複合魔法。
本来なら普通の物理的なダメージだけじゃなくて、ルイーナ本人にも……肉体を奪って憑依していた、ルイーナの魂にもダメージがあるはずなのに。
「まさか魂にダメージが及ぶ直前に肉体を捨てて、私の魔法を回避するとは」
やっぱり魔王、一筋縄ではいかないわ。
どこかからかこの場所を見られてるような視線? 気配は感じるけど……ルイーナ自身は私の魔力感知が及ぶ範囲内にはいない。
さて、どうしたものか……
もし仮にルイーナが、自身の配下がいる限り何度でもその肉体を乗っ取って顕現することができたとしたら?
まぁ、他人の肉体を乗っ取っての憑依程度なら、何回顕現されても問題ないけど。
リアットさんを守りながらとなると万が一があるし、なによりめちゃくちゃ面倒くさい。
だって私の攻撃はルイーナ本人には、ダメージを与えられないわけだし。
諦めて引いてくれたら一番ありがたいんだけど……さすがに、そんな都合よくは……
『やっぱり貴女……』
「む?」
『まぁ、いいわ。
厄介な存在もいるようだし、今回はここまでにしましょう』
なんなの! 気になるじゃんかっ!
いやそれよりも! よくわからないけど……つまり、撤退してくれるってこと!?
お、落ち着け私! ここで少しでも弱みを見せちゃったら、ルイーナの考えが変わるかもしれない!!
ここは強気でいないとっ!
「ふっ、逃げるつもりですか?」
『本当に生意気な小娘ね……』
ひぃっ! 調子に乗りすぎたっ!!
ごめんなさいっ! ごめんなさいっ! お願いだから、そのまま帰ってくださいっ!!
『今回は見逃してあげるわ。
次に相見える時は……ウフフ、楽しみにしていなさい』
「……ふぅ~」
よかった~、ルイーナに見られてる時に感じてた気配が消えたし、素直に引いてくれたみたいだ!
「リアットさん! これで一件落着ですね!!」
「……」
「リアットさん?」
いったいどうしたんだろ?
「あの、ソフィア様……森が」
「えっ? あぁ~、なるほど」
私の放った白炎・息吹の威力が凄すぎて、リアットさんにはまだちょっと衝撃が強かったか~。
「大丈夫ですよ。
ここは魔の森、明日の朝には元通りになってると思いますよ?」
「いえ、そうではなく……」
「ん?」
それじゃあいったい……
「お兄様や、他の皆様もあの森にいたのでは……?」
「……」
「……」
「だ、大丈夫ですよ!
フィルやルミエ様もいらっしゃいましたし、問題はない……はずです。
たぶん、きっと、おそらく……!」
「おそらく! じゃないよ……」
「っ~! フィルっ!!
ほ、ほら! やっぱり大丈夫だったでしょう?」
うんうん、私は大丈夫だって信じてたよ!!
「ソフィー」
「っ……!」
こ、怖い! 穏やかな声なはずなのに、フィルからいいしれぬ圧を感じるっ!!
「ルミエ様がいらっしゃったから、よかったけど……いきなりあんな魔法を放ったら危ないでしょ?」
そ、そんなこといわれたって……私だって、配下の肉体を乗っ取って顕現した、魔王ルイーナと戦ってたわけだし……
「ソフィー?」
「ぅっ……ごめんなさい」
「……」
リアットさんがポカンって口を開けて唖然としてるけど……それも無理もない!
なにせ眼前に鬱蒼と広がっていた魔の森が、遥か前方まで地面ごと抉り取られるようにして消滅しちゃってるわけだし。
「うんうん!」
我ながら、すさまじい魔法だわ!
いかに侯爵令嬢たるリアットさんといえども、口を開いて貴族令嬢らしからぬ姿を晒してしまうのは避けられない!
というか、むしろ当然の反応とすらいえる。
「さてと……」
悦に浸るのはこのくらいにして……まずはこっちをどうにかしないと。
『ウフフ、流石と言ったところかしら?』
「それはこっちのセリフです」
私の放った白炎・息吹は、しっかりとルイーナに直撃した。
憑依されちゃってる男の人には悪いけど、その肉体もろとも消滅したはずなのに……
「さすがは魔王、といったところですね」
白炎・息吹は火炎属性と神聖属性の複合魔法。
本来なら普通の物理的なダメージだけじゃなくて、ルイーナ本人にも……肉体を奪って憑依していた、ルイーナの魂にもダメージがあるはずなのに。
「まさか魂にダメージが及ぶ直前に肉体を捨てて、私の魔法を回避するとは」
やっぱり魔王、一筋縄ではいかないわ。
どこかからかこの場所を見られてるような視線? 気配は感じるけど……ルイーナ自身は私の魔力感知が及ぶ範囲内にはいない。
さて、どうしたものか……
もし仮にルイーナが、自身の配下がいる限り何度でもその肉体を乗っ取って顕現することができたとしたら?
まぁ、他人の肉体を乗っ取っての憑依程度なら、何回顕現されても問題ないけど。
リアットさんを守りながらとなると万が一があるし、なによりめちゃくちゃ面倒くさい。
だって私の攻撃はルイーナ本人には、ダメージを与えられないわけだし。
諦めて引いてくれたら一番ありがたいんだけど……さすがに、そんな都合よくは……
『やっぱり貴女……』
「む?」
『まぁ、いいわ。
厄介な存在もいるようだし、今回はここまでにしましょう』
なんなの! 気になるじゃんかっ!
いやそれよりも! よくわからないけど……つまり、撤退してくれるってこと!?
お、落ち着け私! ここで少しでも弱みを見せちゃったら、ルイーナの考えが変わるかもしれない!!
ここは強気でいないとっ!
「ふっ、逃げるつもりですか?」
『本当に生意気な小娘ね……』
ひぃっ! 調子に乗りすぎたっ!!
ごめんなさいっ! ごめんなさいっ! お願いだから、そのまま帰ってくださいっ!!
『今回は見逃してあげるわ。
次に相見える時は……ウフフ、楽しみにしていなさい』
「……ふぅ~」
よかった~、ルイーナに見られてる時に感じてた気配が消えたし、素直に引いてくれたみたいだ!
「リアットさん! これで一件落着ですね!!」
「……」
「リアットさん?」
いったいどうしたんだろ?
「あの、ソフィア様……森が」
「えっ? あぁ~、なるほど」
私の放った白炎・息吹の威力が凄すぎて、リアットさんにはまだちょっと衝撃が強かったか~。
「大丈夫ですよ。
ここは魔の森、明日の朝には元通りになってると思いますよ?」
「いえ、そうではなく……」
「ん?」
それじゃあいったい……
「お兄様や、他の皆様もあの森にいたのでは……?」
「……」
「……」
「だ、大丈夫ですよ!
フィルやルミエ様もいらっしゃいましたし、問題はない……はずです。
たぶん、きっと、おそらく……!」
「おそらく! じゃないよ……」
「っ~! フィルっ!!
ほ、ほら! やっぱり大丈夫だったでしょう?」
うんうん、私は大丈夫だって信じてたよ!!
「ソフィー」
「っ……!」
こ、怖い! 穏やかな声なはずなのに、フィルからいいしれぬ圧を感じるっ!!
「ルミエ様がいらっしゃったから、よかったけど……いきなりあんな魔法を放ったら危ないでしょ?」
そ、そんなこといわれたって……私だって、配下の肉体を乗っ取って顕現した、魔王ルイーナと戦ってたわけだし……
「ソフィー?」
「ぅっ……ごめんなさい」
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