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第11章 魔人暗躍編
208話 護衛対象
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「で、これはいったい……?」
意気揚々と王都のお屋敷を出発して、転移で待ち合わせ場所であるここ。
冒険者ギルド本部がある大都市アバンの中央広場に来たのはいいんだけど……
「おっ、来たな」
「ガルドさん、クリスティアさんも、おはようございます」
「おう」
「おはようございます」
「それで、これは……」
「ん? 言っただろう、依頼内容は2つで、その一つはある人物の護衛だってな」
「確かに……」
そういってた。
「そういってたけど……」
アバンの中央広場に堂々と鎮座する、立派な馬車!
そして……その馬車を守るかのように、待機する騎士達っ!!
「こんなの聞いてないんですけどっ!?」
なにこれ!?
明らかに普通の人じゃないじゃん!
「あはは、まぁある程度は予想してたけど……これは僕も流石に驚いたよ」
「笑いごとじゃないよ!」
あの馬車……一見そんなに派手さはないけど、よくよく見ればしっかりとした素材だし。
各所に散りばめられた装飾と意匠、そして何よりあのサイズ! それに……
「フィルも気づいてるでしょ……?」
あの馬車から感じるこの魔力。
なんらかの魔法が付与されてることは確実!!
そんな馬車なんて普通の商人はもちろん、一般的な下位の貴族でも所有してないと思う。
さらには、あの馬車を守ってる10数名の騎士達……一人一人の実力はBランク以上。
リーダーぽっい人に関しては、Aランクの実力者だし!
確実にどっかの国の要人か、高位の貴族じゃんっ!!
「ど、どうしよう?」
もし、もしもあの馬車の中にいるであろう、護衛対象が知り合いだった場合……私の正体が露見してしまう可能性がっ!!
しかも……
「ふん、こんな小娘共が護衛だと?」
この騎士達から……というよりも、この護衛対象から全然歓迎されてないっ!
「しかも、そこの小娘。
貴様、最後に遅れてくるとは何事だ!!
仕事を受けたならば、誰よりも早くこの場に着いて我々を待つのが礼儀だろう」
えぇ……なにこの人。
確かに騎士達も私達を歓迎していない……というよりは、私達が護衛ってことに不安を抱いてるって感じだけど。
いきなり馬車から出てきて喚いてるこの人は、明確に私達が気に入らないって感じだ。
というか! 誰が小娘だ!!
自分だって同い年くらいのくせに……!
「我々を誰だと思っているんだ?」
誰だと思ってるっていわれても……まだ自己紹介すらされてないし、そんなの知ってるはずがないんだけど。
ガルドさんからも聞いてないし……
「まったく、これだから下世話な冒険者は。
だから私は冒険者なんかに、護衛を任せるのは反対だったんだ!」
うわぁ……いまどき、こんな凝り固まった選民思想をひけらかす人がいるなんて……
「ん?」
ちょ、ちょっと待って!
この感じって、この凝り固まった古い考え方って……なんか、ちょっと嫌な予感がするんですけど。
これってもしかして……
「ガルドさん、まさかあの人達って……」
「あぁ、イストワール王国の貴族だ」
やっぱりっ!!
ま、まずい! これは非常にまずいっ!!
さっきから文句をいって、喚いる男の子が誰かは、知らない…けど……
「っ!?」
う、うそでしょっ!?
よく見たらあの人っ……
「サイラス・エドウィン、侯爵令息……!」
意気揚々と王都のお屋敷を出発して、転移で待ち合わせ場所であるここ。
冒険者ギルド本部がある大都市アバンの中央広場に来たのはいいんだけど……
「おっ、来たな」
「ガルドさん、クリスティアさんも、おはようございます」
「おう」
「おはようございます」
「それで、これは……」
「ん? 言っただろう、依頼内容は2つで、その一つはある人物の護衛だってな」
「確かに……」
そういってた。
「そういってたけど……」
アバンの中央広場に堂々と鎮座する、立派な馬車!
そして……その馬車を守るかのように、待機する騎士達っ!!
「こんなの聞いてないんですけどっ!?」
なにこれ!?
明らかに普通の人じゃないじゃん!
「あはは、まぁある程度は予想してたけど……これは僕も流石に驚いたよ」
「笑いごとじゃないよ!」
あの馬車……一見そんなに派手さはないけど、よくよく見ればしっかりとした素材だし。
各所に散りばめられた装飾と意匠、そして何よりあのサイズ! それに……
「フィルも気づいてるでしょ……?」
あの馬車から感じるこの魔力。
なんらかの魔法が付与されてることは確実!!
そんな馬車なんて普通の商人はもちろん、一般的な下位の貴族でも所有してないと思う。
さらには、あの馬車を守ってる10数名の騎士達……一人一人の実力はBランク以上。
リーダーぽっい人に関しては、Aランクの実力者だし!
確実にどっかの国の要人か、高位の貴族じゃんっ!!
「ど、どうしよう?」
もし、もしもあの馬車の中にいるであろう、護衛対象が知り合いだった場合……私の正体が露見してしまう可能性がっ!!
しかも……
「ふん、こんな小娘共が護衛だと?」
この騎士達から……というよりも、この護衛対象から全然歓迎されてないっ!
「しかも、そこの小娘。
貴様、最後に遅れてくるとは何事だ!!
仕事を受けたならば、誰よりも早くこの場に着いて我々を待つのが礼儀だろう」
えぇ……なにこの人。
確かに騎士達も私達を歓迎していない……というよりは、私達が護衛ってことに不安を抱いてるって感じだけど。
いきなり馬車から出てきて喚いてるこの人は、明確に私達が気に入らないって感じだ。
というか! 誰が小娘だ!!
自分だって同い年くらいのくせに……!
「我々を誰だと思っているんだ?」
誰だと思ってるっていわれても……まだ自己紹介すらされてないし、そんなの知ってるはずがないんだけど。
ガルドさんからも聞いてないし……
「まったく、これだから下世話な冒険者は。
だから私は冒険者なんかに、護衛を任せるのは反対だったんだ!」
うわぁ……いまどき、こんな凝り固まった選民思想をひけらかす人がいるなんて……
「ん?」
ちょ、ちょっと待って!
この感じって、この凝り固まった古い考え方って……なんか、ちょっと嫌な予感がするんですけど。
これってもしかして……
「ガルドさん、まさかあの人達って……」
「あぁ、イストワール王国の貴族だ」
やっぱりっ!!
ま、まずい! これは非常にまずいっ!!
さっきから文句をいって、喚いる男の子が誰かは、知らない…けど……
「っ!?」
う、うそでしょっ!?
よく見たらあの人っ……
「サイラス・エドウィン、侯爵令息……!」
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