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第10章 英雄台頭編
179話 冒険者ギルド本部
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「ここが……」
冒険者ギルドはどこの国にも属さない、独立した超多国籍機関。
まぁそれでも各国に支部がある以上、各国の上層部とまったくの無関係ってわけにはいかないんだけども。
とにかく! そのせいで昔はギルドが王侯貴族達と結託して、不正の温床になることもしばしば。
そこで約400年前の大戦後に改革が行われ、誕生したのがここ……
「冒険者ギルド本部!!」
巨大な城壁!
熱気に満ち溢れ、冒険者をはじめとする多くの人々が行き交う街!
そして……中央に聳え立つ冒険者ギルド本部!!
「おぉ~!」
「驚いたか?」
「はい! 噂には聞いていましたが、まさかこれほどとは……!!」
これは冒険者ギルドの本部というよりも……
「これはもはや、1つの巨大な都市っ!!」
「ははは、驚いてくれたようで何より!」
「むむっ、悔しいですけど……さすがにこれは驚きました!
ルミエ様、すごいですね!!」
「ふふっ、そうね。
久しぶりに来たけれど……ここは相変わらず賑わっているわね」
「へっ?」
い、いまなんと??
「ルミエ様……まさかとは思いますが」
「以前にもこの場所に来た事があるように聞こえるのですが……?」
グランさんと、ミレーネさんが驚くのも当然!
確かに今は絶世の美女にしか見えないけど、ルミエ様の正体は……ん? そういえば、ルミエ様の本来の姿ってどんななんだろ?
猫ちゃんサイズの、小さくて超絶かわゆい竜の姿も。
神々しくてカッコいい竜王としての姿も、力を抑えて弱体化してる姿らしいし……
う~ん……って、今はそうじゃなくて!
とにかく! 竜種であるルミエ様が、冒険者達の総本山である冒険者ギルド本部に来た事があるって!!
もしそれが本当なら……結構衝撃の事実っ!!
「あら、私はこの通り完全に人の姿になる事もできるのよ?」
おぉう、確かにそういわれると納得せざるを得ない。
竜種の姿なら騒ぎになるのは明白だけど、今の人の姿なら変に思われることすらないだろうし。
「ふふっ、小さい頃はよく遊びに来たものよ」
「ん? ちょ、ちょっと待ってください!」
「ソフィー、どうかしたの?」
「今……小さい頃って、いいましたか?」
「えぇ、そうよ?」
それってつまり……子供の頃のルミエ様を知る者が、この街のどこかにいるかも知れないということなのではっ!?
ガルスさんや、皇帝陛下達には結局まだルミエ様が小さい頃の話を聞けてないけど……
これはルミエ様が小さい頃の話を聞くチャンスっ!!
問題は……この広大な都市の中から、どうやってルミエ様の子供時代を知っているだろう人物を探し出すか。
「ミレーネくん、これは……上にどう報告すればいいのかな?
いや、そもそもこれって報告した方がいいのかな?」
「……私は副ギルドマスターですので、ギルドマスターの判断に従います」
「ちょ! それは酷くないっ!?」
「そんな事より、無駄話をしていないで行くわよ」
「わっ!」
び、びっくりしたぁ~。
「むぅ~ルミエ様」
考え事をしてたから、いきなり抱き上げられて変な声が出ちゃったじゃないですか!
「ふふっ、後でスイーツをご馳走してあげるから怒らないの」
ス、スイーツっ!
「し、仕方ないですね。
別に怒ってないですけど……許してあげます!」
むふっ、スイーツ!!
「ほら、貴方達もボサっとしてないで行くわよ」
「わかりました……では案内するのでこちらへ」
「その必要はないわ」
へ? 今度はちゃんと説明を聞いてたけど、付き添いであるグランさん達に本部で手続きをしてもらわないと!!
「言ったでしょう? ここにはよく遊びに来てたって。
この場所は言ってしまえば、私の遊び場みたいなものよ? 案内は必要ないわ」
「なるほど……しかし……」
「ですが、本部でギルマスが手続きをする必要が……」
グレンさんが、さらっとミレーネさんにセリフを奪われた!
「それも問題ないわ。
私が待たされるのが嫌いなのは、彼らも承知しているからね」
それっていったいどういう……
パチンっ!
ルミエ様が指を打ち鳴らした瞬間……一瞬にして視界が切り替わった。
冒険者ギルドはどこの国にも属さない、独立した超多国籍機関。
まぁそれでも各国に支部がある以上、各国の上層部とまったくの無関係ってわけにはいかないんだけども。
とにかく! そのせいで昔はギルドが王侯貴族達と結託して、不正の温床になることもしばしば。
そこで約400年前の大戦後に改革が行われ、誕生したのがここ……
「冒険者ギルド本部!!」
巨大な城壁!
熱気に満ち溢れ、冒険者をはじめとする多くの人々が行き交う街!
そして……中央に聳え立つ冒険者ギルド本部!!
「おぉ~!」
「驚いたか?」
「はい! 噂には聞いていましたが、まさかこれほどとは……!!」
これは冒険者ギルドの本部というよりも……
「これはもはや、1つの巨大な都市っ!!」
「ははは、驚いてくれたようで何より!」
「むむっ、悔しいですけど……さすがにこれは驚きました!
ルミエ様、すごいですね!!」
「ふふっ、そうね。
久しぶりに来たけれど……ここは相変わらず賑わっているわね」
「へっ?」
い、いまなんと??
「ルミエ様……まさかとは思いますが」
「以前にもこの場所に来た事があるように聞こえるのですが……?」
グランさんと、ミレーネさんが驚くのも当然!
確かに今は絶世の美女にしか見えないけど、ルミエ様の正体は……ん? そういえば、ルミエ様の本来の姿ってどんななんだろ?
猫ちゃんサイズの、小さくて超絶かわゆい竜の姿も。
神々しくてカッコいい竜王としての姿も、力を抑えて弱体化してる姿らしいし……
う~ん……って、今はそうじゃなくて!
とにかく! 竜種であるルミエ様が、冒険者達の総本山である冒険者ギルド本部に来た事があるって!!
もしそれが本当なら……結構衝撃の事実っ!!
「あら、私はこの通り完全に人の姿になる事もできるのよ?」
おぉう、確かにそういわれると納得せざるを得ない。
竜種の姿なら騒ぎになるのは明白だけど、今の人の姿なら変に思われることすらないだろうし。
「ふふっ、小さい頃はよく遊びに来たものよ」
「ん? ちょ、ちょっと待ってください!」
「ソフィー、どうかしたの?」
「今……小さい頃って、いいましたか?」
「えぇ、そうよ?」
それってつまり……子供の頃のルミエ様を知る者が、この街のどこかにいるかも知れないということなのではっ!?
ガルスさんや、皇帝陛下達には結局まだルミエ様が小さい頃の話を聞けてないけど……
これはルミエ様が小さい頃の話を聞くチャンスっ!!
問題は……この広大な都市の中から、どうやってルミエ様の子供時代を知っているだろう人物を探し出すか。
「ミレーネくん、これは……上にどう報告すればいいのかな?
いや、そもそもこれって報告した方がいいのかな?」
「……私は副ギルドマスターですので、ギルドマスターの判断に従います」
「ちょ! それは酷くないっ!?」
「そんな事より、無駄話をしていないで行くわよ」
「わっ!」
び、びっくりしたぁ~。
「むぅ~ルミエ様」
考え事をしてたから、いきなり抱き上げられて変な声が出ちゃったじゃないですか!
「ふふっ、後でスイーツをご馳走してあげるから怒らないの」
ス、スイーツっ!
「し、仕方ないですね。
別に怒ってないですけど……許してあげます!」
むふっ、スイーツ!!
「ほら、貴方達もボサっとしてないで行くわよ」
「わかりました……では案内するのでこちらへ」
「その必要はないわ」
へ? 今度はちゃんと説明を聞いてたけど、付き添いであるグランさん達に本部で手続きをしてもらわないと!!
「言ったでしょう? ここにはよく遊びに来てたって。
この場所は言ってしまえば、私の遊び場みたいなものよ? 案内は必要ないわ」
「なるほど……しかし……」
「ですが、本部でギルマスが手続きをする必要が……」
グレンさんが、さらっとミレーネさんにセリフを奪われた!
「それも問題ないわ。
私が待たされるのが嫌いなのは、彼らも承知しているからね」
それっていったいどういう……
パチンっ!
ルミエ様が指を打ち鳴らした瞬間……一瞬にして視界が切り替わった。
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