120 / 460
第7章 新人戦編
120話 手加減はなしでお願いね?
しおりを挟む
オルガマギア魔法学園の新人戦。
昨日の予選もすごかったけど、今日の本戦……決勝トーナメントの注目度は昨日を更に上回る。
まさしく世界中が注目する大舞台!!
まぁ、この大会で活躍した者は魔法研究、国防、冒険者としてなどなど。
立場は様々だけど、いずれも次世代を背負って立つ人物になることが多いわけだし! 世界中がこの新人戦に注目してるのは当然なわけだけど……
「むふっ!」
『決勝トーナメント第一試合を戦うのはこの2人っ!!
美しく鮮やか! 見事な水の魔法を操り、予選1組を勝ち抜いたBクラスの才女!
〝水華〟メイ選手の入場だぁっ!!』
さぁ……世界よ! 刮目せよ!!
『そしてっ! そんなメイ選手と相対するはこの人!
予選を僅か5分ほどという今大会最速記録で圧倒して見せた幼き少女! この新人戦の舞台に舞い降りた可憐な天使!!
〝白銀の天使〟ソフィア選手~!!』
この私の実力をっ!!
「ふふん~!」
最初はちょっと恥ずかしかったけど……知らない間に浸透してた白銀の天使って二つ名にももう慣れたし。
会場の観客を盛り上げてくれる、この実況も慣れたら素晴らしく思えてくる。
まぁ、誰が実況をしてるのかは気になるけど……
「ふむ」
この会場全体を魔力感知とか千里眼を駆使して探しても、誰が実況をしているのかがわからない。
この場合、考えられる可能性は2つ!
1つは、そもそも実況してる人がこの会場にいない可能性。
そして、もう1つは……今の私じゃあ看破できないほどに高位の魔法とか、スキルで存在が隠蔽されている可能性。
「ふ~む」
「ふふ、対戦相手を目の前にして考え事ですか?」
「っ! ご、ごめんなさい!」
わ、私としたことが! まだ試合が始まってないとはいえ、まさか対戦相手を前にして別のことに気を取られてしまうなんて!!
「別にメイさんを侮ってるとか、そいうのじゃないんです!!
戦場では慢心して、油断した者から死んで行く。
油断大敵っ! それは、油断してくれたからこそナルダバートに勝てた私が。
圧倒的な格上だったナルダバートに勝った私自身が一番身に染みてわかってたはずなのに……
しかも、メイさんはすさまじい倍率を誇るオルガマギア魔法学園に入学して、新人戦の予選を突破できるほどの実力者!
当然、だからといって負けるつもりは一切ないけど……油断大敵は私の冒険者心得の第一条!
それに! これじゃあ対戦相手であるメイさんに失礼すぎるっ!!
「あ、あの! その……つい、あの実況は誰がやってるのか気になってしまって……」
「ふふふ、冗談ですよ。
私も実況を誰がやっているのかは気になっていました」
「っ! やっぱり気になりますよね!!」
メイさん……私の失態を冗談だって笑って許してくれるなんてっ!
この柔らかで優しい雰囲気に、華やかな微笑み!
まさしく水華! メイさんのバックに水の花が咲いてるように見えるっ!!
なんだろう。
ミラさんはいつも強気で明るくて元気な、エレンお兄様の婚約者であるディアお姉様みたいなタイプなのに対して! メイさんは厳しくもお淑やかでクールだけど優しいアルトお兄様の婚約者のフィアナお姉様と同じ感じがする!!
「今……なんとなくソフィアさんが白銀の天使と呼ばれる理由がわかりました。
ミラはソフィーちゃんって呼んでるようだし、私もそう呼んでもいいでしょうか?」
ミ、ミラっ!?
「も、もちろんです!」
それよりミラって! メイさんってミラさんとは仲がいいのかな?
「ふふ、ミラと私は従姉妹同士なのよ」
「従姉妹!」
『では! いよいよ……オルガマギア魔法学園、新人戦!
決勝トーナメント第一試合……開始っ!!』
「っと、お話はこのくらいにして……」
メイさんの周囲に無数の水球が……本当に水の花が咲き誇るっ!
「そろそろ始めましょうか。
ミラの話からもソフィーちゃんの方が私よりも強いのはわかっているけれど……手加減はなしでお願いね?」
「ふふっ! もちろんです!!」
昨日の予選もすごかったけど、今日の本戦……決勝トーナメントの注目度は昨日を更に上回る。
まさしく世界中が注目する大舞台!!
まぁ、この大会で活躍した者は魔法研究、国防、冒険者としてなどなど。
立場は様々だけど、いずれも次世代を背負って立つ人物になることが多いわけだし! 世界中がこの新人戦に注目してるのは当然なわけだけど……
「むふっ!」
『決勝トーナメント第一試合を戦うのはこの2人っ!!
美しく鮮やか! 見事な水の魔法を操り、予選1組を勝ち抜いたBクラスの才女!
〝水華〟メイ選手の入場だぁっ!!』
さぁ……世界よ! 刮目せよ!!
『そしてっ! そんなメイ選手と相対するはこの人!
予選を僅か5分ほどという今大会最速記録で圧倒して見せた幼き少女! この新人戦の舞台に舞い降りた可憐な天使!!
〝白銀の天使〟ソフィア選手~!!』
この私の実力をっ!!
「ふふん~!」
最初はちょっと恥ずかしかったけど……知らない間に浸透してた白銀の天使って二つ名にももう慣れたし。
会場の観客を盛り上げてくれる、この実況も慣れたら素晴らしく思えてくる。
まぁ、誰が実況をしてるのかは気になるけど……
「ふむ」
この会場全体を魔力感知とか千里眼を駆使して探しても、誰が実況をしているのかがわからない。
この場合、考えられる可能性は2つ!
1つは、そもそも実況してる人がこの会場にいない可能性。
そして、もう1つは……今の私じゃあ看破できないほどに高位の魔法とか、スキルで存在が隠蔽されている可能性。
「ふ~む」
「ふふ、対戦相手を目の前にして考え事ですか?」
「っ! ご、ごめんなさい!」
わ、私としたことが! まだ試合が始まってないとはいえ、まさか対戦相手を前にして別のことに気を取られてしまうなんて!!
「別にメイさんを侮ってるとか、そいうのじゃないんです!!
戦場では慢心して、油断した者から死んで行く。
油断大敵っ! それは、油断してくれたからこそナルダバートに勝てた私が。
圧倒的な格上だったナルダバートに勝った私自身が一番身に染みてわかってたはずなのに……
しかも、メイさんはすさまじい倍率を誇るオルガマギア魔法学園に入学して、新人戦の予選を突破できるほどの実力者!
当然、だからといって負けるつもりは一切ないけど……油断大敵は私の冒険者心得の第一条!
それに! これじゃあ対戦相手であるメイさんに失礼すぎるっ!!
「あ、あの! その……つい、あの実況は誰がやってるのか気になってしまって……」
「ふふふ、冗談ですよ。
私も実況を誰がやっているのかは気になっていました」
「っ! やっぱり気になりますよね!!」
メイさん……私の失態を冗談だって笑って許してくれるなんてっ!
この柔らかで優しい雰囲気に、華やかな微笑み!
まさしく水華! メイさんのバックに水の花が咲いてるように見えるっ!!
なんだろう。
ミラさんはいつも強気で明るくて元気な、エレンお兄様の婚約者であるディアお姉様みたいなタイプなのに対して! メイさんは厳しくもお淑やかでクールだけど優しいアルトお兄様の婚約者のフィアナお姉様と同じ感じがする!!
「今……なんとなくソフィアさんが白銀の天使と呼ばれる理由がわかりました。
ミラはソフィーちゃんって呼んでるようだし、私もそう呼んでもいいでしょうか?」
ミ、ミラっ!?
「も、もちろんです!」
それよりミラって! メイさんってミラさんとは仲がいいのかな?
「ふふ、ミラと私は従姉妹同士なのよ」
「従姉妹!」
『では! いよいよ……オルガマギア魔法学園、新人戦!
決勝トーナメント第一試合……開始っ!!』
「っと、お話はこのくらいにして……」
メイさんの周囲に無数の水球が……本当に水の花が咲き誇るっ!
「そろそろ始めましょうか。
ミラの話からもソフィーちゃんの方が私よりも強いのはわかっているけれど……手加減はなしでお願いね?」
「ふふっ! もちろんです!!」
10
お気に入りに追加
1,673
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢ですが最強ですよ??
鈴の音
ファンタジー
乙女ゲームでありながら戦闘ゲームでもあるこの世界の悪役令嬢である私、前世の記憶があります。
で??ヒロインを怖がるかって?ありえないw
ここはゲームじゃないですからね!しかも、私ゲームと違って何故か魂がすごく特別らしく、全属性持ちの神と精霊の愛し子なのですよ。
だからなにかあっても死なないから怖くないのでしてよw
主人公最強系の話です。
苦手な方はバックで!
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
異世界転生 転生後は自由気ままに〜
猫ダイスキー
ファンタジー
ある日通勤途中に車を運転していた青野 仁志(あおの ひとし)は居眠り運転のトラックに後ろから追突されて死んでしまった。
しかし目を覚ますと自称神様やらに出会い、異世界に転生をすることになってしまう。
これは異世界転生をしたが特に特別なスキルを貰うでも無く、主人公が自由気ままに自分がしたいことをするだけの物語である。
小説家になろうで少し加筆修正などをしたものを載せています。
更新はアルファポリスより遅いです。
ご了承ください。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。
ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった
16歳の少年【カン】
しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ
これで魔導まで極めているのだが
王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ
渋々それに付き合っていた…
だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう
この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである
※タイトルは思い付かなかったので適当です
※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました
以降はあとがきに変更になります
※現在執筆に集中させて頂くべく
必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします
※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
異世界転生は、0歳からがいいよね
八時
ファンタジー
転生小説好きの少年が神様のおっちょこちょいで異世界転生してしまった。
神様からのギフト(チート能力)で無双します。
初めてなので誤字があったらすいません。
自由気ままに投稿していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる