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第5章 魔王襲来編
71話 忠告するよ
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これはいったい……なんでマリア先生達が我が家に?
今日はマリア先生の授業がある日じゃないし。
ガルスさんは昨日私が断念した迷宮〝魔法神の休息所〟の第二階層以降の攻略をしていたはず。
そしてなにより……四大国の一角にして、隣国レフィア神聖王国と双璧をなす超大国と称される帝国の君主!!
現人神と呼ばれる皇帝陛下がなぜここにっ!?
と、とりあえずお母様達に紹介して……
「皆様、ようこそお越しくださいました。
どうぞ、お好きにお掛けになってください」
「あはは、お久しぶりです、ルスキューレ公爵夫人」
「ふふ、お久しぶりですね、現人神様?」
「そ、その呼び名はやめて欲しいんですけど……」
あ、あれ? なんかめっちゃ普通に会話してる??
「ソフィーに、アルト、エレンも久しぶりだね」
「えぇ、お久しぶりです」
「どうも」
えっ? えっ!? なんでそんなに普通に挨拶できるのっ!!
もしかして、マリア先生達が突然現れて驚いてるのって私だけっ!?
「えっと、あの……お、お久しぶりぃっ!?」
「ダメよ、ソフィーちゃん」
こ、これはっ! さっきまでお母様の膝の上に座らされてたはずなのに、気がついたらマリア先生に抱っこされてるっ!?
こ、この私に一切悟らせることも、なんの予備動作もなく強制転移させるとは……さすがは伝説に謳われる大賢者。
「あの男はロリコンの変態だから気をつけなさい」
「ぇっ……」
「ちょっ! 本当にやめてくださいよ!!
ソフィーが信じたらどうするんですか!」
「あら、事実じゃない。
帝国守護の五姫と名高い貴方の妃達の中には……」
「誤解です! 言っておきますが、私の妻は全員が成人していますからねっ!?」
「そうよ、ソフィー。
マリア……の言う通り、この変態皇帝にはあまり近づいたらダメよ?」
ルミエ様まで……そういえば、初めて会った1ヶ月前にもロリコンがどうとかってやり取りをしてた。
ルミエ様と皇帝陛下は旧知の仲みたいだし、冗談をいってるだけだと思ってたけど、まさか……
「こ、こほん!」
いやいやいや! たとえ、たとえ! もし仮にそうだったとしても別になにも問題はない!!
「せ、性癖は人それぞれだと思います!
皇帝陛下の性癖が、ろ、ろろろろロリコンだったとしても! 別に私は気にしま……せん」
「ソフィー……どうしてくれるんですか!
これ、もう完全にロリコンだと思われてるじゃないですか!!」
「はっはっはっ、まぁまぁ落ち着いて。
いくら帝国の皇帝と言えど……ふんっ、勝手に我らの天使に近づいて愛称で呼んだ罰ですよ」
「ヴェルト……愛娘を溺愛するのはわかるけど、度が過ぎると嫌われるよ?」
「っ!! なん、だと……」
私に勘違いされたって落ち込む皇帝陛下を見て、なぜか嬉しそうに鼻で笑ったお父様が逆に撃沈されてしまった……
というか! 別に私は勘違いなんて……
「はっ!!」
なるほど、そういうことか!
超大国が片割れである帝国の頂点に君臨し、現人神と呼び称えられる皇帝陛下の性癖がロ……ロリコンだなんて世間にバレちゃったらまずいもんね。
そりゃあいくら私にバレにちゃったからと。
この場には皇帝陛下の性癖を知っている者しかいないとはいえ、おいそれと認めるわけにはいかないってわけだ!!
う~ん、仕方ない! 帝国との関係を悪化させるわけにはいかないし、ここは私も皇帝陛下の意図を汲んであげないと!!
「また何か、非常にややこしい勘違いをされている気がするんだけど……」
「まっ、アイツらに目をつけられたのが運の尽きだな。
俺もルミエに変態呼ばわりされたからお前の気持ちはよくわかるぞ、ロリコン皇帝」
「ロリコン、皇帝……ガ、ガルスさん? いったい何を……」
「もう! ガルスさん、そんなにハッキリといったらダメですよ!!
たとえ事実であろうとも、明言しないのがマナーなのです」
「……はぁ、もう良いですよ。
そんな事より、早く魔王ナルダバートを迎え撃つにあたっての打ち合わせを始めましょう……と、言いたいところですが」
「あぁ、マリア」
「当然、わかってるわよ」
まっ、私が気づいてるんだからこの御三方は気がついていて当然だよね。
パチンっ!
「っ!」
すごいっ! マリア先生が何気なく指を鳴らした瞬間。
一瞬で広大な公爵邸を覆い尽くす程の結界が展開された上に、再びお母様の膝の上に移動させられたっ!!
「ソフィーちゃん達はそこで見ていてね。
アルト、エレン、ちゃんとソフィーちゃんとユリアナを守るのよ?」
「もちろんです」
「当然!」
「えっ? 私は……」
「さて、これでもう逃げられないわよ」
おぉぅ、お父様の訴えの呟きが華麗にスルーされた。
さすがにちょっと可哀想だから、あとで慰めてあげよう。
「んじゃあ、まぁ……始めるとするか」
「隠れていても無駄だよ。
もう既にバレてるんだから、素直に出てきた方が良いと忠告するよ、ネズミさん」
今日はマリア先生の授業がある日じゃないし。
ガルスさんは昨日私が断念した迷宮〝魔法神の休息所〟の第二階層以降の攻略をしていたはず。
そしてなにより……四大国の一角にして、隣国レフィア神聖王国と双璧をなす超大国と称される帝国の君主!!
現人神と呼ばれる皇帝陛下がなぜここにっ!?
と、とりあえずお母様達に紹介して……
「皆様、ようこそお越しくださいました。
どうぞ、お好きにお掛けになってください」
「あはは、お久しぶりです、ルスキューレ公爵夫人」
「ふふ、お久しぶりですね、現人神様?」
「そ、その呼び名はやめて欲しいんですけど……」
あ、あれ? なんかめっちゃ普通に会話してる??
「ソフィーに、アルト、エレンも久しぶりだね」
「えぇ、お久しぶりです」
「どうも」
えっ? えっ!? なんでそんなに普通に挨拶できるのっ!!
もしかして、マリア先生達が突然現れて驚いてるのって私だけっ!?
「えっと、あの……お、お久しぶりぃっ!?」
「ダメよ、ソフィーちゃん」
こ、これはっ! さっきまでお母様の膝の上に座らされてたはずなのに、気がついたらマリア先生に抱っこされてるっ!?
こ、この私に一切悟らせることも、なんの予備動作もなく強制転移させるとは……さすがは伝説に謳われる大賢者。
「あの男はロリコンの変態だから気をつけなさい」
「ぇっ……」
「ちょっ! 本当にやめてくださいよ!!
ソフィーが信じたらどうするんですか!」
「あら、事実じゃない。
帝国守護の五姫と名高い貴方の妃達の中には……」
「誤解です! 言っておきますが、私の妻は全員が成人していますからねっ!?」
「そうよ、ソフィー。
マリア……の言う通り、この変態皇帝にはあまり近づいたらダメよ?」
ルミエ様まで……そういえば、初めて会った1ヶ月前にもロリコンがどうとかってやり取りをしてた。
ルミエ様と皇帝陛下は旧知の仲みたいだし、冗談をいってるだけだと思ってたけど、まさか……
「こ、こほん!」
いやいやいや! たとえ、たとえ! もし仮にそうだったとしても別になにも問題はない!!
「せ、性癖は人それぞれだと思います!
皇帝陛下の性癖が、ろ、ろろろろロリコンだったとしても! 別に私は気にしま……せん」
「ソフィー……どうしてくれるんですか!
これ、もう完全にロリコンだと思われてるじゃないですか!!」
「はっはっはっ、まぁまぁ落ち着いて。
いくら帝国の皇帝と言えど……ふんっ、勝手に我らの天使に近づいて愛称で呼んだ罰ですよ」
「ヴェルト……愛娘を溺愛するのはわかるけど、度が過ぎると嫌われるよ?」
「っ!! なん、だと……」
私に勘違いされたって落ち込む皇帝陛下を見て、なぜか嬉しそうに鼻で笑ったお父様が逆に撃沈されてしまった……
というか! 別に私は勘違いなんて……
「はっ!!」
なるほど、そういうことか!
超大国が片割れである帝国の頂点に君臨し、現人神と呼び称えられる皇帝陛下の性癖がロ……ロリコンだなんて世間にバレちゃったらまずいもんね。
そりゃあいくら私にバレにちゃったからと。
この場には皇帝陛下の性癖を知っている者しかいないとはいえ、おいそれと認めるわけにはいかないってわけだ!!
う~ん、仕方ない! 帝国との関係を悪化させるわけにはいかないし、ここは私も皇帝陛下の意図を汲んであげないと!!
「また何か、非常にややこしい勘違いをされている気がするんだけど……」
「まっ、アイツらに目をつけられたのが運の尽きだな。
俺もルミエに変態呼ばわりされたからお前の気持ちはよくわかるぞ、ロリコン皇帝」
「ロリコン、皇帝……ガ、ガルスさん? いったい何を……」
「もう! ガルスさん、そんなにハッキリといったらダメですよ!!
たとえ事実であろうとも、明言しないのがマナーなのです」
「……はぁ、もう良いですよ。
そんな事より、早く魔王ナルダバートを迎え撃つにあたっての打ち合わせを始めましょう……と、言いたいところですが」
「あぁ、マリア」
「当然、わかってるわよ」
まっ、私が気づいてるんだからこの御三方は気がついていて当然だよね。
パチンっ!
「っ!」
すごいっ! マリア先生が何気なく指を鳴らした瞬間。
一瞬で広大な公爵邸を覆い尽くす程の結界が展開された上に、再びお母様の膝の上に移動させられたっ!!
「ソフィーちゃん達はそこで見ていてね。
アルト、エレン、ちゃんとソフィーちゃんとユリアナを守るのよ?」
「もちろんです」
「当然!」
「えっ? 私は……」
「さて、これでもう逃げられないわよ」
おぉぅ、お父様の訴えの呟きが華麗にスルーされた。
さすがにちょっと可哀想だから、あとで慰めてあげよう。
「んじゃあ、まぁ……始めるとするか」
「隠れていても無駄だよ。
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