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第5章 魔王襲来編
69話 要件は済んだ!
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「へ、陛下っ!? 何を……」
「エルヤード公、そう言うことだから馬鹿な真似はやめろ」
「な、何故ですかっ!?
そこの小娘を1人犠牲にすれば、多くの国民が救われるというのにっ!!」
小娘って……もしかしなくても私のことだろうけど、仮にも同じ公爵家のご令嬢にして、第一王子の婚約者でもある私に対して小娘とかいっちゃダメでしょ。
まったく、この程度のことで動揺して本心が漏れちゃうなんて……エルヤード公爵はまったくなってないっ!!
悪事を働くならば! あくまでも優雅にカッコよく!
毅然とした態度で遂行するのが悪役というものなのだよっ!!
「はぁ……先程、ヴェルトも言っていただろう。
エルヤード公は本当にソフィーちゃんを魔王に捧げれば、ヤツが素直に手を引くとでも思っているのか?」
「っ……」
「今は国家存亡の緊急事態だ。
そして魔王と戦うためにはルスキューレ公爵家の力は必要不可欠なのはエルヤード公も理解しているだろう?」
「それは……」
「でも父上っ! この者達は罪人なのですよっ!?」
「ウェルバー、ヴェルト達がどのような罪を犯したと?
その罪状を言ってみろ」
「えっと、それは……」
「大方、ソフィーちゃんを排除することでルスキューレ公爵家によるセドリックの後ろ盾を無くそうとでも考えていたのだろうが……この緊急時にこのような揉め事を起こし、時間を無駄にすることこそが罪だ」
「で、ではあの人は!?」
「そうです!
国王様、ここは王族の方々と一部の者以外は立ち入りが禁止された場所。
この場所に部外者を連れて来たのは罪だと思います!!」
「あら、私の事かしら?」
あらら、苦し紛れでルミエ様に目をつけちゃったか。
「この方は先日、数百年ぶりに特別推薦試験でAランク冒険者まで上り詰めた2人の冒険者の1人です。
推薦状を書いたのがエレンお兄様だということもあって、今回の一件に手を貸してくれるとのことで一緒に来ていただいたのです」
無論、ルミエ様も一緒に来るにあたって、言い訳は用意しているのだよ!!
むふふ! 完璧に論破してやったわ!!
「おぉ! 彼女が話題の!!」
「ふふっ、まぁそういう事よ。
けど……それはそうと、ヴェルトに抱っこされたままキリッとした表情をするソフィーを見た?」
「えぇ、もちろんです!」
「うぅ……」
そ、そういえば、まだお父様に抱っこされたままだった。
というか! ルミエ様もお母様も、恥ずかしいからそんな話を普通にするのはやめて! 空気を読んでっ!!
「まぁ、とにかくそう言うわけだ。
魔王の相手は我らルスキューレ公爵家が受け持つ、王国騎士団や魔法師団は国の防衛とその他大勢の対処を頼む」
「……」
「さて、用件も済んだし帰ってソフィーを愛で……こほん、対魔王ナルダバートの作戦会議をしようか」
「えぇ、そうしましょう。
アルト」
「わかりました。
では、皆様は私達はこれで」
アルトお兄様が優雅な所作で一礼した瞬間……一瞬にして視界が切り替わった。
「エルヤード公、そう言うことだから馬鹿な真似はやめろ」
「な、何故ですかっ!?
そこの小娘を1人犠牲にすれば、多くの国民が救われるというのにっ!!」
小娘って……もしかしなくても私のことだろうけど、仮にも同じ公爵家のご令嬢にして、第一王子の婚約者でもある私に対して小娘とかいっちゃダメでしょ。
まったく、この程度のことで動揺して本心が漏れちゃうなんて……エルヤード公爵はまったくなってないっ!!
悪事を働くならば! あくまでも優雅にカッコよく!
毅然とした態度で遂行するのが悪役というものなのだよっ!!
「はぁ……先程、ヴェルトも言っていただろう。
エルヤード公は本当にソフィーちゃんを魔王に捧げれば、ヤツが素直に手を引くとでも思っているのか?」
「っ……」
「今は国家存亡の緊急事態だ。
そして魔王と戦うためにはルスキューレ公爵家の力は必要不可欠なのはエルヤード公も理解しているだろう?」
「それは……」
「でも父上っ! この者達は罪人なのですよっ!?」
「ウェルバー、ヴェルト達がどのような罪を犯したと?
その罪状を言ってみろ」
「えっと、それは……」
「大方、ソフィーちゃんを排除することでルスキューレ公爵家によるセドリックの後ろ盾を無くそうとでも考えていたのだろうが……この緊急時にこのような揉め事を起こし、時間を無駄にすることこそが罪だ」
「で、ではあの人は!?」
「そうです!
国王様、ここは王族の方々と一部の者以外は立ち入りが禁止された場所。
この場所に部外者を連れて来たのは罪だと思います!!」
「あら、私の事かしら?」
あらら、苦し紛れでルミエ様に目をつけちゃったか。
「この方は先日、数百年ぶりに特別推薦試験でAランク冒険者まで上り詰めた2人の冒険者の1人です。
推薦状を書いたのがエレンお兄様だということもあって、今回の一件に手を貸してくれるとのことで一緒に来ていただいたのです」
無論、ルミエ様も一緒に来るにあたって、言い訳は用意しているのだよ!!
むふふ! 完璧に論破してやったわ!!
「おぉ! 彼女が話題の!!」
「ふふっ、まぁそういう事よ。
けど……それはそうと、ヴェルトに抱っこされたままキリッとした表情をするソフィーを見た?」
「えぇ、もちろんです!」
「うぅ……」
そ、そういえば、まだお父様に抱っこされたままだった。
というか! ルミエ様もお母様も、恥ずかしいからそんな話を普通にするのはやめて! 空気を読んでっ!!
「まぁ、とにかくそう言うわけだ。
魔王の相手は我らルスキューレ公爵家が受け持つ、王国騎士団や魔法師団は国の防衛とその他大勢の対処を頼む」
「……」
「さて、用件も済んだし帰ってソフィーを愛で……こほん、対魔王ナルダバートの作戦会議をしようか」
「えぇ、そうしましょう。
アルト」
「わかりました。
では、皆様は私達はこれで」
アルトお兄様が優雅な所作で一礼した瞬間……一瞬にして視界が切り替わった。
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