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第2章 ギルド登録編
34話 はい、次
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「これから君には魔物と戦ってもらう」
魔物?
ここで試験官と戦うんじゃないの? というか、そもそも魔物なんてどこに……
「俺が召喚した魔物に勝ったら合格だ」
パチンッ!
試験官の男が指を打ち鳴らすと同時に地面に魔法陣が展開される。
「ふむ」
これは……
「ギー!」
「ギギ!」
「ギーギーッ!」
魔法陣から現れたのは簡素な革鎧に身を包み。
それぞれ剣、槍、弓を手に持って武装した3匹の小鬼。
「召喚魔法……?」
「ご名答! Eランク試験はゴブリン3体の討伐だ」
なるほど。
対人戦闘よりも、魔物を相手にすることの方が圧倒的に多い冒険者なら魔物を相手に実力を証明して見せろってわけか~。
しかし、召喚魔法・魔物召喚……初めて見たっ!!
事前に契約してる魔物を召喚してるのかな? 原理としてはマーキングした物を手元に呼び寄せる、普通の召喚魔法と同じか。
『ぴろん!
召喚魔法・魔物召喚を獲得しました!』
よし! 獲得成功っ!!
ふふん! さすがは私、一度見ただけでその本質を理解して自分のものにしちゃうなんて!
「では、戦闘開始っ!」
「「「ギィーッ!!」」」
試験官の掛け声と同時に、剣を持ったゴブリンと槍を持ったゴブリンが地面を蹴り上げて疾駆し。
その陰でもう1匹のゴブリンが弓を構える。
「ふむふむ」
さすがは召喚された魔物。
野生のゴブリンと比べて動きもいいし、連携もまずまず。
スライムと並んで最弱の代名詞たるゴブリンだけど、それは単体での話。
それなりの知能もあるから群れで行動する時のゴブリンの危険度は一気に跳ね上がる。
ゴブリンだからとナメてかかって依頼を失敗。
仲間が犠牲になったり、パーティーが全滅したなんてのはよく聞く話。
普通のゴブリンですら群れたゴブリンの危険度はかなり高い。
たった3匹とはいえ、試験官が召喚したゴブリンはFランク冒険者はもちろん、Eランク冒険者のパーティーでも苦戦するような強敵だ……
まっ! 尤も、私クラスになると全くもって問題ないんだけど!!
問題はこのゴブリン一応は試験官が使役してる使い魔なわけだし、殺しちゃうのは忍びないってところなんだけど……これは試験だし仕方ない。
「せめて楽に仕留めてあげよう」
「ギィっ!!」
剣を持ったゴブリンが私に向かって剣を振り下ろし……
「っと」
チンッ!
刀を鞘に戻した音が鳴り響く。
「ギィ?」
剣が空を切ったゴブリンが不思議そうに、さっきまで私が立っていた場所を見つめながら首を傾げ……
ゴトッ……
弓を構えていたゴブリンの後方に立つ私の背後で、ゴブリン3匹の首が地面に落ちた。
「ふむ」
首を刎ねたゴブリン3体の死体がチリになって消滅した?
いや、これは消滅というよりエネルギー……マリア先生がいってた魔素に分解されたって感じかな?
お兄様達の最終試験を突破してからの1ヶ月間に、最終試験で私が斃した魔物の素材を使って……正真正銘! 私の力だけで集めた素材で作り上げた私の新しい愛刀の切れ味も抜群!!
「さてと」
「……は?」
いや、は? じゃなくて!!
まったく、この試験官は何を呆けているのやら。
まぁ自分の使い魔がやられて落ち込むのはわかるけど、そこは試験官としてしっかりと進行してほしいんですけど。
ほら! 試験官が呆けてるせいで、さっきまではザワザワと騒いでいたギャラリー達も黙り込んじゃったじゃんか!
なんか、みんなからの視線をめっちゃ感じるし。
むぅ、呆けてるのは試験官なのに! なんで私がギャラリー達からの無言の圧を受けないとダメなんだ!!
「次は?」
「ほ、ほう~、なかなかやるようだな」
「ふふんっ!」
いかにも! この5年間、アルトお兄様とエレンお兄様。
たまに大賢者たるマリア先生にも修行をつけてもらっていたのだ!!
私はいずれ最強になる存在っ! 私をそこらの有象無象と一緒にしてもらっては困る!
「じゃあ次はDランク試験だ」
パチンッ!
再び試験官が指を打ち鳴らすと、地面に魔法陣が展開されて魔物が……2メートルを超える巨体に、全身を鎧に身を包んだオークが召喚される。
「次の相手はこのオークだ。
今度はさっきみたいに簡単にはいかないから気をつけるように……では、初め!!」
「グォォ……」
「ほっ!」
鋭い眼光で私を睨んでいたオークの雄叫びが途切れて、宙を舞っていた首と、頭部を失った肉体がチリになって消滅する。
「次」
「ま、まだまだ! 次はCランク試験!!」
パチンっ!
「おぉ~」
今度の相手はオーガか。
オーガはオークよりも小柄で180センチくらいだけど、その引き締まった肉体はオークよりも力が強く動きも遥かに早い。
確か危険度Bランクの魔物だった気がするけど……まぁ、オークの次として妥当かな?
「試験開始!!」
「ガァッ!!」
試験官の掛け声と同時に切迫してきたオーガが振り下ろした腕を体を捻ってクルっと回転しながら避けつつ、勢いを利用してその首に刀を振るう。
よって……
ズシンッ……
私とすれ違ったオーガの身体が勢いそのままに崩れて落ち、チリとなって消滅した。
「はい、次」
魔物?
ここで試験官と戦うんじゃないの? というか、そもそも魔物なんてどこに……
「俺が召喚した魔物に勝ったら合格だ」
パチンッ!
試験官の男が指を打ち鳴らすと同時に地面に魔法陣が展開される。
「ふむ」
これは……
「ギー!」
「ギギ!」
「ギーギーッ!」
魔法陣から現れたのは簡素な革鎧に身を包み。
それぞれ剣、槍、弓を手に持って武装した3匹の小鬼。
「召喚魔法……?」
「ご名答! Eランク試験はゴブリン3体の討伐だ」
なるほど。
対人戦闘よりも、魔物を相手にすることの方が圧倒的に多い冒険者なら魔物を相手に実力を証明して見せろってわけか~。
しかし、召喚魔法・魔物召喚……初めて見たっ!!
事前に契約してる魔物を召喚してるのかな? 原理としてはマーキングした物を手元に呼び寄せる、普通の召喚魔法と同じか。
『ぴろん!
召喚魔法・魔物召喚を獲得しました!』
よし! 獲得成功っ!!
ふふん! さすがは私、一度見ただけでその本質を理解して自分のものにしちゃうなんて!
「では、戦闘開始っ!」
「「「ギィーッ!!」」」
試験官の掛け声と同時に、剣を持ったゴブリンと槍を持ったゴブリンが地面を蹴り上げて疾駆し。
その陰でもう1匹のゴブリンが弓を構える。
「ふむふむ」
さすがは召喚された魔物。
野生のゴブリンと比べて動きもいいし、連携もまずまず。
スライムと並んで最弱の代名詞たるゴブリンだけど、それは単体での話。
それなりの知能もあるから群れで行動する時のゴブリンの危険度は一気に跳ね上がる。
ゴブリンだからとナメてかかって依頼を失敗。
仲間が犠牲になったり、パーティーが全滅したなんてのはよく聞く話。
普通のゴブリンですら群れたゴブリンの危険度はかなり高い。
たった3匹とはいえ、試験官が召喚したゴブリンはFランク冒険者はもちろん、Eランク冒険者のパーティーでも苦戦するような強敵だ……
まっ! 尤も、私クラスになると全くもって問題ないんだけど!!
問題はこのゴブリン一応は試験官が使役してる使い魔なわけだし、殺しちゃうのは忍びないってところなんだけど……これは試験だし仕方ない。
「せめて楽に仕留めてあげよう」
「ギィっ!!」
剣を持ったゴブリンが私に向かって剣を振り下ろし……
「っと」
チンッ!
刀を鞘に戻した音が鳴り響く。
「ギィ?」
剣が空を切ったゴブリンが不思議そうに、さっきまで私が立っていた場所を見つめながら首を傾げ……
ゴトッ……
弓を構えていたゴブリンの後方に立つ私の背後で、ゴブリン3匹の首が地面に落ちた。
「ふむ」
首を刎ねたゴブリン3体の死体がチリになって消滅した?
いや、これは消滅というよりエネルギー……マリア先生がいってた魔素に分解されたって感じかな?
お兄様達の最終試験を突破してからの1ヶ月間に、最終試験で私が斃した魔物の素材を使って……正真正銘! 私の力だけで集めた素材で作り上げた私の新しい愛刀の切れ味も抜群!!
「さてと」
「……は?」
いや、は? じゃなくて!!
まったく、この試験官は何を呆けているのやら。
まぁ自分の使い魔がやられて落ち込むのはわかるけど、そこは試験官としてしっかりと進行してほしいんですけど。
ほら! 試験官が呆けてるせいで、さっきまではザワザワと騒いでいたギャラリー達も黙り込んじゃったじゃんか!
なんか、みんなからの視線をめっちゃ感じるし。
むぅ、呆けてるのは試験官なのに! なんで私がギャラリー達からの無言の圧を受けないとダメなんだ!!
「次は?」
「ほ、ほう~、なかなかやるようだな」
「ふふんっ!」
いかにも! この5年間、アルトお兄様とエレンお兄様。
たまに大賢者たるマリア先生にも修行をつけてもらっていたのだ!!
私はいずれ最強になる存在っ! 私をそこらの有象無象と一緒にしてもらっては困る!
「じゃあ次はDランク試験だ」
パチンッ!
再び試験官が指を打ち鳴らすと、地面に魔法陣が展開されて魔物が……2メートルを超える巨体に、全身を鎧に身を包んだオークが召喚される。
「次の相手はこのオークだ。
今度はさっきみたいに簡単にはいかないから気をつけるように……では、初め!!」
「グォォ……」
「ほっ!」
鋭い眼光で私を睨んでいたオークの雄叫びが途切れて、宙を舞っていた首と、頭部を失った肉体がチリになって消滅する。
「次」
「ま、まだまだ! 次はCランク試験!!」
パチンっ!
「おぉ~」
今度の相手はオーガか。
オーガはオークよりも小柄で180センチくらいだけど、その引き締まった肉体はオークよりも力が強く動きも遥かに早い。
確か危険度Bランクの魔物だった気がするけど……まぁ、オークの次として妥当かな?
「試験開始!!」
「ガァッ!!」
試験官の掛け声と同時に切迫してきたオーガが振り下ろした腕を体を捻ってクルっと回転しながら避けつつ、勢いを利用してその首に刀を振るう。
よって……
ズシンッ……
私とすれ違ったオーガの身体が勢いそのままに崩れて落ち、チリとなって消滅した。
「はい、次」
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