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第1章 幼少期編
04話 目指すは最強っ!
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「乙女ゲーム」
どうやら、私ことソフィア・ルスキューレは前世で私がやっていた恋愛要素に本格的な……というより鬼畜すぎる難易度な戦闘要素をプラスしたRPGな乙女ゲームの悪役令嬢というものらしい。
乙女ゲームでありながら本格的でド派手な戦闘RPGも楽しめるとあって話題を呼び。
乙女ゲームファンのみならず、そのRPGの難易度の高さから数々のゲーマーを魅了したと。
「ふむ」
その乙女ゲームによると……私はセドリック殿下の婚約者で、セドリック殿下は私という婚約者がいるにも関わらず、異世界から魔王を倒すために召喚された主人公。
ヒロインの聖女と真実の愛とやらに落ちる。
そしてヒロインに攻略されたセドリック殿下は、対魔王に関しての重要な国際会議で国王陛下が国を離れている時。
夢でも出てきたイストワール王立学園の卒業パーティーで私との婚約を破棄することを宣言する。
嫉妬から聖女を殺そうとした罪で断罪する事になるわけだけど。
その時の攻略度合い、いわゆる親密度とかいうものによって断罪された私が辿る事になる末路が変わる。
夢のように婚約を破棄され、国外追放を告げられたショックで魔力暴走を起こして騎士に殺されたり。
そのまま国外追放されたり、幽閉される事になったり、公開処刑されたりと色々あるけど、悲惨な目に遭う事には違いない。
夢では騎士に殺される最期だったけど、あれが最もメジャーな最期らしい。
そして私の死後、重要な国際会議で国を離れていた国王陛下が帰国して、自身がいない間に起こったことの顛末を知る。
「そして……」
公爵家の御令嬢に対して衆人環視の中で婚約を破棄。
さらには正式な裁判も行う事なく国外追放を告げた上に殺してしまったとあっては一大事。
国王陛下の主導で本格的な調査が行われた結果……
殺された公爵令嬢、つまり私は無実。
全ては聖女であるヒロインを排除したかった魔王とその配下が行った事で、冤罪だった事が発覚する。
その事実を国王陛下から告げられた心優しいセドリック殿下と聖女の2人は無実の公爵令嬢を断罪し、貶め、殺してしまった事を酷く、深く後悔する。
そして悪役令嬢である私を断罪したことで無事に婚約を交わして婚約者となった2人は……
『無実の罪を着せられ死んでしまった彼女のためにも全ての元凶である魔王を必ず撃ち倒し、平和な世界を築いて幸せになろう』と誓い合う……
っていう、魔王とのバトル。
話題だった戦闘要素が始まる前の完全乙女ゲームオンリーの前半部分をプレイした前世の私が『ちょっと待てぇっい!!』って見事なツッコミを入れてたけど、確かにこれは酷い。
「つまり……」
私が婚約破棄されて、破滅するのはセドリック殿下と聖女が魔王討伐を決意するためのきっかけを作るための当て馬。
私は2人の恋を盛り上げるための踏み台は踏み台でも、ただの前座って事じゃない!
「ふんっ!」
とりあえず、現状を整理すると1つは前世の記憶を思い出したこと。
そして、ここは乙女ゲームの世界であり、私がその乙女ゲームの悪役令嬢だってところかな?
前世の私の記憶にあるこの乙女ゲームってモノのラスボス的な存在なら、悪役令嬢でもまだ納得できる……いや、これっぽっちも納得はできないけども。
そもそも、どうして私が乙女ゲームとやらのキャラクターとして登場してて、この世界が舞台になってるのかも知らないけど。
とにかく! この私を前座の当て馬扱いだなんて……
「随分となめられたものね!」
ふふふ……前世の記憶にあるラノベとかマンガとかでは転生、逆行して自分の将来を知った悪役令嬢はその事実を家族にも相談できずに前世の記憶がある事を秘密にして嘆き、悲しみ。
そして世界の強制力とやらに怯えながらも、なんとか破滅を回避するために破滅の元凶である攻略対象を避けたり、知識チートとかいうやつをやって努力したりするらしい。
けど! 世界の強制力なんてモノが本当にあるのかもわからないし、確かにこの世界は乙女ゲームと酷似しているけど、酷似しているだけで全く別の世界って可能性もある。
なのに、どうして私がビクビク怯えて! 自分の未来を悲観しなければならないの!?
ラノベとかマンガの悪役令嬢達が全員総じて恐れているのは断罪されて破滅する事。
じゃあどうして断罪されて破滅する事になるのか? 運命だから? 違う! 力がないからだ!!
王子や王太子と言った王族に、それに準ずる者達が持つ権力。
それに抗うだけの力がないからたとえ冤罪だったとしても無理やり断罪されて破滅することになる。
「ふふんっ!」
ならどうすればいいのか? 答えは簡単!!
強大な権力にも抗えるだけの! それこそ一国を相手にしても渡り合えるほどの圧倒的な力を身につける!!
「よし!」
そうと決まれば、私のやる事はただ1つ!
「断罪? 婚約破棄? 国外追放? そして冤罪で殺される? 上等じゃない!」
超絶高スペックな悪役令嬢を舐めるなよっ!
「目指すは最強っ!」
殺される運命だというのであれば! 私が最強になってその運命をねじ伏せてやるわ!!
ちなみに、後からお母様から聞いた話によると。
お母様とファナが私の寝室を出た直後にお父様とお兄様達が到着したらしく。
まだ体調が万全じゃない私はまた眠ったからと、私の寝室に入る事を禁止されてショックを受けたお父様とお兄様達が数十分ほど扉の前で項垂れていたらしい。
どうやら、私ことソフィア・ルスキューレは前世で私がやっていた恋愛要素に本格的な……というより鬼畜すぎる難易度な戦闘要素をプラスしたRPGな乙女ゲームの悪役令嬢というものらしい。
乙女ゲームでありながら本格的でド派手な戦闘RPGも楽しめるとあって話題を呼び。
乙女ゲームファンのみならず、そのRPGの難易度の高さから数々のゲーマーを魅了したと。
「ふむ」
その乙女ゲームによると……私はセドリック殿下の婚約者で、セドリック殿下は私という婚約者がいるにも関わらず、異世界から魔王を倒すために召喚された主人公。
ヒロインの聖女と真実の愛とやらに落ちる。
そしてヒロインに攻略されたセドリック殿下は、対魔王に関しての重要な国際会議で国王陛下が国を離れている時。
夢でも出てきたイストワール王立学園の卒業パーティーで私との婚約を破棄することを宣言する。
嫉妬から聖女を殺そうとした罪で断罪する事になるわけだけど。
その時の攻略度合い、いわゆる親密度とかいうものによって断罪された私が辿る事になる末路が変わる。
夢のように婚約を破棄され、国外追放を告げられたショックで魔力暴走を起こして騎士に殺されたり。
そのまま国外追放されたり、幽閉される事になったり、公開処刑されたりと色々あるけど、悲惨な目に遭う事には違いない。
夢では騎士に殺される最期だったけど、あれが最もメジャーな最期らしい。
そして私の死後、重要な国際会議で国を離れていた国王陛下が帰国して、自身がいない間に起こったことの顛末を知る。
「そして……」
公爵家の御令嬢に対して衆人環視の中で婚約を破棄。
さらには正式な裁判も行う事なく国外追放を告げた上に殺してしまったとあっては一大事。
国王陛下の主導で本格的な調査が行われた結果……
殺された公爵令嬢、つまり私は無実。
全ては聖女であるヒロインを排除したかった魔王とその配下が行った事で、冤罪だった事が発覚する。
その事実を国王陛下から告げられた心優しいセドリック殿下と聖女の2人は無実の公爵令嬢を断罪し、貶め、殺してしまった事を酷く、深く後悔する。
そして悪役令嬢である私を断罪したことで無事に婚約を交わして婚約者となった2人は……
『無実の罪を着せられ死んでしまった彼女のためにも全ての元凶である魔王を必ず撃ち倒し、平和な世界を築いて幸せになろう』と誓い合う……
っていう、魔王とのバトル。
話題だった戦闘要素が始まる前の完全乙女ゲームオンリーの前半部分をプレイした前世の私が『ちょっと待てぇっい!!』って見事なツッコミを入れてたけど、確かにこれは酷い。
「つまり……」
私が婚約破棄されて、破滅するのはセドリック殿下と聖女が魔王討伐を決意するためのきっかけを作るための当て馬。
私は2人の恋を盛り上げるための踏み台は踏み台でも、ただの前座って事じゃない!
「ふんっ!」
とりあえず、現状を整理すると1つは前世の記憶を思い出したこと。
そして、ここは乙女ゲームの世界であり、私がその乙女ゲームの悪役令嬢だってところかな?
前世の私の記憶にあるこの乙女ゲームってモノのラスボス的な存在なら、悪役令嬢でもまだ納得できる……いや、これっぽっちも納得はできないけども。
そもそも、どうして私が乙女ゲームとやらのキャラクターとして登場してて、この世界が舞台になってるのかも知らないけど。
とにかく! この私を前座の当て馬扱いだなんて……
「随分となめられたものね!」
ふふふ……前世の記憶にあるラノベとかマンガとかでは転生、逆行して自分の将来を知った悪役令嬢はその事実を家族にも相談できずに前世の記憶がある事を秘密にして嘆き、悲しみ。
そして世界の強制力とやらに怯えながらも、なんとか破滅を回避するために破滅の元凶である攻略対象を避けたり、知識チートとかいうやつをやって努力したりするらしい。
けど! 世界の強制力なんてモノが本当にあるのかもわからないし、確かにこの世界は乙女ゲームと酷似しているけど、酷似しているだけで全く別の世界って可能性もある。
なのに、どうして私がビクビク怯えて! 自分の未来を悲観しなければならないの!?
ラノベとかマンガの悪役令嬢達が全員総じて恐れているのは断罪されて破滅する事。
じゃあどうして断罪されて破滅する事になるのか? 運命だから? 違う! 力がないからだ!!
王子や王太子と言った王族に、それに準ずる者達が持つ権力。
それに抗うだけの力がないからたとえ冤罪だったとしても無理やり断罪されて破滅することになる。
「ふふんっ!」
ならどうすればいいのか? 答えは簡単!!
強大な権力にも抗えるだけの! それこそ一国を相手にしても渡り合えるほどの圧倒的な力を身につける!!
「よし!」
そうと決まれば、私のやる事はただ1つ!
「断罪? 婚約破棄? 国外追放? そして冤罪で殺される? 上等じゃない!」
超絶高スペックな悪役令嬢を舐めるなよっ!
「目指すは最強っ!」
殺される運命だというのであれば! 私が最強になってその運命をねじ伏せてやるわ!!
ちなみに、後からお母様から聞いた話によると。
お母様とファナが私の寝室を出た直後にお父様とお兄様達が到着したらしく。
まだ体調が万全じゃない私はまた眠ったからと、私の寝室に入る事を禁止されてショックを受けたお父様とお兄様達が数十分ほど扉の前で項垂れていたらしい。
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