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第一章
生きづらさ
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✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
「生きづらい」
物心ついたときから、
常にこの言葉がつきまとった。
「ハナちゃんて、
なんか見てて腹立つんだよね」
覚えているなかで、一番最初の記憶だ。
どうやら私は周りの子達いわく、
根っからのいじめられっ子体質らしい。
集団というものは、誰か仲間外れをつくりたがる。自然の原理だ。
自信がなく、おどおどしていて、
思ってることがあっても意見を言えない私はきまってターゲットにされた。
その上気も弱く臆病だから、
何も言い返せずにいるうちに、
どんどんイジメは酷くなった。
唯一幼馴染みのミクは私の味方でいてくれたが、
いじめられっ子の私のせいで大切な友人に迷惑はかけられない。
ミクは私と違っていつもクラスの中心にいる人気者で、
私のような子とも仲良くしてくれるくらい性格も良く、美人で成績も優秀。
全てに恵まれた子だ。
たまに廊下ですれ違うと、
多くの仲間たくさんの友達に囲まれて楽しそうに笑っていて、
私とは別世界の子のように遠く離れた存在に感じる。
私もこんな子になりたかった…と
彼女を見ると少し嫉妬さえも覚える。
私の人生は、終わりのない暗闇をひたすら彷徨っているようで、
いつしかかすかな希望も消えた。
私はどこに行ってもみんなから煙たがられる、惨めな存在でしかないんだ。
それからは、好かれることも集団に馴染むことも諦めて、
身を潜めるようにして教室の隅で過ごすようになった。
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「生きづらい」
物心ついたときから、
常にこの言葉がつきまとった。
「ハナちゃんて、
なんか見てて腹立つんだよね」
覚えているなかで、一番最初の記憶だ。
どうやら私は周りの子達いわく、
根っからのいじめられっ子体質らしい。
集団というものは、誰か仲間外れをつくりたがる。自然の原理だ。
自信がなく、おどおどしていて、
思ってることがあっても意見を言えない私はきまってターゲットにされた。
その上気も弱く臆病だから、
何も言い返せずにいるうちに、
どんどんイジメは酷くなった。
唯一幼馴染みのミクは私の味方でいてくれたが、
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ミクは私と違っていつもクラスの中心にいる人気者で、
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たまに廊下ですれ違うと、
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私の人生は、終わりのない暗闇をひたすら彷徨っているようで、
いつしかかすかな希望も消えた。
私はどこに行ってもみんなから煙たがられる、惨めな存在でしかないんだ。
それからは、好かれることも集団に馴染むことも諦めて、
身を潜めるようにして教室の隅で過ごすようになった。
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