34 / 88
Chapter 3
共寝 ③ ♡
しおりを挟む神宮寺の舌と指で胎内を掻き回されることによって、自分自身の奥底に、確かに存在していたにもかかわらず、これまで知らなかったなにかがじわじわと迫り上がってくる。
どのくらい、時間が経ったのだろう。
ものすごく永い時間だったかもしれないし、もしかしたら思ったよりずっと短い刹那だったかもしれない。
迫り上がってくるものが、どんどん強くなっていく。抗っても抗っても、渦に巻かれるように翻弄されてゆく。
そして、ついには押し流されるようにして……
——あか…ん……もう…どうする…ことも……でき…ひ…ん……っ……!
栞は……弾けた。
゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚
神宮寺の寝室でキングサイズのベッドに仰向けで横たわる栞は、ログハウスの切妻屋根の勾配に沿った天井の両端に渡された丸太の梁を、肩を上下させるほど荒い息をしながら見つめていた。
その脚の間から、ようやく神宮寺がその顔を上げた。
ずるずるずる…と、ずり這いのように上がってきた彼は、
「……大丈夫か、栞?」
彼女の頬に、ちゅ、と一つキスを落とした。
「このまま……挿入るからな」
耳元で低く囁く。切羽詰まった中に甘い響きもあった。
「ぅん……っ!」
その声に、まだまだ達した余韻を残す栞のカラダが、ぶるっ、と反応した。
神宮寺が手早く避妊具を着けて、栞の上に覆いかぶさってきた。すでに彼も、なにも身に纏っていない。
そして、栞の片方の腿を持ち上げ大きく開き、その中心に滾った自身を押しつけた。
ゆるゆるゆる…と数回、軽く出し入れところで——
「栞っ…………くっ!」
神宮寺は一気に腰を押し出した。
「ぁあああああああ……ぁっ⁉︎」
それまでの彼の指とは較べものにならないほどの圧迫と、膣内をこじ開けられて引き裂かれるとてつもない痛みとで、栞は絶叫した。
「なんだ……この……締めつけ……っ」
さすがにこの状態で動くのはあまりにも「鬼畜」なので、神宮寺は大人しくじっとしている。
なのに、それでも栞の膣内はヒクついて、まるで誘うように、じわ…っじわ…っと締めつけてくる。ザラつく膣壁も堪らない。
知らず識らず重量が増していくのがわかった。
「……すんげぇ……病みつきになりそ……っ!」
湧き上がってくる漏意に、神宮寺は歯を食いしばって耐えた。
ぅう……ぅう……っと、唸り声を上げて耐えている栞の目から、ぽろぽろぽろ…と涙がまろび出た。
神宮寺はその涙をぺろり、と舌でぬぐった。
「……栞、痛いか?」
栞は痛みを逃すために、手のひらに爪が食い込むほど握り締めていた。
その手を解いて、今度は神宮寺の手が栞の手を恋人つなぎのようにがっちりと握る。
「痛ければ……おれの手を思いっきり握れ」
すると、引きちぎられるかと思うくらい、強くつよく握り締められた。
——これ以上は、無理だな……
神宮寺は奥底まで挿し入れた自身を、すーっと引き抜こうとした。
「……た……っく……ん……?」
あふれ出る涙で大きな瞳を潤ませた栞が、心許なさげに彼を見上げた。
そのとき、彼女の膣内が出て行こうとする彼を追い縋るように、きゅ……っと狭くなり、締めつけてきた。
神宮寺には——もう、堪えきれなかった。
0
お気に入りに追加
66
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】


【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。

【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる