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番外編 彼女の記憶3
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互いの家に行くわけにはいかない。ジェインはクリスティアを連れて、そういう目的のために存在している宿を取った。彼女はどうだが知らないが、ジェインはこういう宿に入るのは初めてだった。思っていたよりはずっと綺麗だ。
クリスティアは慣れた様子でベッドに腰かけ、重そうな耳飾りを外す。
「ねぇ、オーギュスト家の次男坊さん。名前は……なんだったかしら」
ジェインは目を見開き、あんぐりと口を開けて絶句した。いくらなんでも、名前すら知られていないとは思っていなかったのだ。
「ひどいな。十年以上も同級生をしているのに」
ジェインは上着を脱ぎ、タイを緩めながらクリスティアの隣に座る。じっと彼女の瞳を見つめて、低くささやく。
「名前も知らない男とこういうことをしていいの?」
クリスティアはふふと蠱惑的な笑みを浮かべると、身体をくるりと反転させて、ジェインの膝の上にまたがった。
「名前なんてどうでもいい。疲れ切った優等生がかわいそうで、慰めてあげたくなったのよ」
「じゃあ遠慮なく……」
言いながら、ジェインは顎をあげて、少し上にあった彼女の唇を奪う。温かく、柔らかで、ひどく官能的だ。舌を差し入れ、甘い唾液を貪る。湿った水音を響かせながら、ジェインはキスを続けた。こらえきれないといったふうに漏れる彼女の吐息が、ますますジェインを昂らせていく。
「思ってたよりキスが上手ね。見かけによらず、経験豊富なの?」
ストレートな質問にジェインはややたじろいだ。少し迷ったが、見栄をはっても仕方ないと正直に答える。
「ゼロではないけど……正直、君を満足させられる自信はないな」
手慣れた年上の女性に誘われるがまま何度か経験は重ねていた。だが、期待していたほどの感動はなく、『もういいかな』という気持ちになっていた。どう考えても、彼女のほうが経験値は上だろう。それを聞いたクリスティアは楽しそうに笑う。
「うふふ、おもしろい人」
クリスティアはとても大胆だ。自らドレスを脱ぎ、ジェインの手を胸元にあてがう。
「見て。あなたに触れてほしいって言ってる」
ジェインは柔肌をゆっくりと揉みしだき、つんと存在を主張する両の頂を同時に刺激した。ジェインが過去に身体を重ねた女性たちも彼女のように積極的だった。だが、なにかが決定的に違う。これまで一度も感じたことのない衝動に突き動かされるようにジェインは彼女を攻める。
「あぁっ」
悦びに満ちたその声がジェインの理性を狂わせる。エバンス家の娘とややこしい関係になってはいけない、わかり切っているはずのことが理解できなくなる。自分の上で淫らにうごめくクリスティアを見ていると、なにもかもどうでもよくなって本能だけがむき出しになっていく。ジェインはゆっくりと白いシーツに彼女の身体を沈める。美しい赤髪にキスを落とし、白い首筋を吸い、下腹部を撫で回す。
「優しいのね」
柔らかな声が耳に響く。
「つまらない?」
「ううん。すごくいい」
ジェインは彼女の膝を割り、手を奥へと進める。薄布ごしにさすると、クリスティアの腰がびくりと浮いた。指先を滑らせ、直接刺激する。ぴちゃりと卑猥な音が響くが……ジェインは彼女の身体に覚えた違和感を確かめようと、指をさらに奥へと侵入させる。
(――えーっと、これは僕の技量不足か? はたまた……)
クリスティアのそこは決して異物を受け入れようとしない。指先ですらこうなのだから、その先は確かめるまでもないだろう。
「あの、失礼を承知で聞くけど……君の経験値は?」
この強固さから推測するに、もしかすると彼女は未経験なのではないか。ジェインはそう考えた。でなければ、ジェインが壊滅的に下手くそだということか。どちらにしても、困った事態になる。
クリスティアはしれっとした顔で言い放つ。
「これが初めてよ」
ジェインは秘部をまさぐっていた手をぴたりと止める。自身の技量不足ではなかったことに安堵する気持ちが半分と、とんでもないことをしてしまったと焦る気持ちが半分。せわしなく揺れる瞳で彼女を見る。彼女のほうは憎らしいほどに落ち着き払っている。
「初めての女は嫌いだった?」
「そんなことはないけど、本当にいいの?」
初めてを自分なんかで捨ててしまって、という言葉は野暮なので省略する。クリスティアはジェインの下腹部に手を伸ばし、彼の分身を包み込むように撫でる。「うっ」と小さくうめいて、ジェインは腰を引く。
「私がやっぱりやめると言ったら、おしまいにしてくれるの?」
クスクスとからかうような瞳で彼女はジェインを見つめる。ジェインは目を閉じ、必死に理性をかき集めようとしたが、淫らに動き続ける彼女の指のせいでちっとも集中できない。
ジェインは彼女の両手をつかまえると、頭の上で固定してしまって彼女の動きを封じる。
そのままどさりと彼女に体重を乗せ、耳元でそっとささやいた。
「できたら、このまま流されてほしいかな」
クリスティアは返事の代わりにジェインの頬に口づける。ジェインはもう一度彼女の唇を奪うと、角度を変えながら幾度もキスを繰り返した。まるでいとしい恋人にそうするように。
そこはきつく、狭く、ジェインのものが少し入っただけで、クリスティアは苦悶に顔をゆがめる。浅く息を吐く彼女の額に汗がにじむ。ジェインはそれを優しく拭いながら、かすれた声でつぶやく。
「悪いけど、やめようとは言ってあげられない」
「そんなの、望んでないわ」
きっぱりと言う彼女にジェインはほほ笑む。
「君が欲しくてたまらないんだ」
ジェインは言うなり、やや強引に腰を進めた。ジェインの下で身悶える彼女の姿にどうしようもないほどの劣情を覚える。クリスティアが欲しくてたまらない、彼女の初めての男になれる喜びにジェインは震えた。
「んっ、あぁ」
慣らすように優しくゆっくりと腰を揺すっていると、彼女の声が甘やかなものへと変わっていく。トロトロにとけ始めたそこはジェインにさらなる快楽をもたらす。
「気持ちいいの?」
クリスティアの声も、まるで媚薬のようにジェインを狂わせる。
「ん。君は?」
「悪く、ないわ」
『悪くない』を『最高』に変えるためにはどうしたらいいのだろうか。ジェインはその答えを探すように彼女の全身を愛撫する。ねっとりと舌を這わせると、彼女の唇からは絶え間ない喘ぎがこぼれた。
「あっ、あぁ」
クリスティアはジェインの腰に脚を絡ませ、がくがくと身体を震わせる。同じタイミングでジェインもたぎる熱を放った。
夜の街は危険だからと、自分に言い訳してジェインはエバンス邸まで彼女を送る。要塞のような高い塀が見えたところでクリスティアは彼を振り返る。
「ここでいいわ。見つかると面倒だものね」
「そうだね」
エバンス家の人間に見られたら、半殺しにされるかもしれない。そのくらい、自分たちの関係は面倒なものなのだ。ふたりの視線が絡み合う、だが離れがたいと感じているのはジェインだけのようだ。クリスティアはあっさりと視線を外して、小さく手を振る。
「バイバイ」
またね、そう言いかけてジェインは口をつぐむ。『また』はきっとないほうがいい、今宵かぎりの思い出にしておくべきなのだ。
(初めてだけじゃなく、最後の男になりたいなんて……馬鹿げた妄想だ)
ジェインは細く息を吐き、彼女を見据えた。
「さよなーー」
「またね、ジェイン」
彼の言葉を遮って、クリスティアは言った。ジェインは目を丸くして、彼女を見返す。
「名前……」
「知らないとも忘れたとも言ってないわ。今夜は最高だった!」
無邪気な笑顔が、夜の闇に輝く。ジェインの心に鮮やかな残像を残して彼女は去っていく。
クリスティアは慣れた様子でベッドに腰かけ、重そうな耳飾りを外す。
「ねぇ、オーギュスト家の次男坊さん。名前は……なんだったかしら」
ジェインは目を見開き、あんぐりと口を開けて絶句した。いくらなんでも、名前すら知られていないとは思っていなかったのだ。
「ひどいな。十年以上も同級生をしているのに」
ジェインは上着を脱ぎ、タイを緩めながらクリスティアの隣に座る。じっと彼女の瞳を見つめて、低くささやく。
「名前も知らない男とこういうことをしていいの?」
クリスティアはふふと蠱惑的な笑みを浮かべると、身体をくるりと反転させて、ジェインの膝の上にまたがった。
「名前なんてどうでもいい。疲れ切った優等生がかわいそうで、慰めてあげたくなったのよ」
「じゃあ遠慮なく……」
言いながら、ジェインは顎をあげて、少し上にあった彼女の唇を奪う。温かく、柔らかで、ひどく官能的だ。舌を差し入れ、甘い唾液を貪る。湿った水音を響かせながら、ジェインはキスを続けた。こらえきれないといったふうに漏れる彼女の吐息が、ますますジェインを昂らせていく。
「思ってたよりキスが上手ね。見かけによらず、経験豊富なの?」
ストレートな質問にジェインはややたじろいだ。少し迷ったが、見栄をはっても仕方ないと正直に答える。
「ゼロではないけど……正直、君を満足させられる自信はないな」
手慣れた年上の女性に誘われるがまま何度か経験は重ねていた。だが、期待していたほどの感動はなく、『もういいかな』という気持ちになっていた。どう考えても、彼女のほうが経験値は上だろう。それを聞いたクリスティアは楽しそうに笑う。
「うふふ、おもしろい人」
クリスティアはとても大胆だ。自らドレスを脱ぎ、ジェインの手を胸元にあてがう。
「見て。あなたに触れてほしいって言ってる」
ジェインは柔肌をゆっくりと揉みしだき、つんと存在を主張する両の頂を同時に刺激した。ジェインが過去に身体を重ねた女性たちも彼女のように積極的だった。だが、なにかが決定的に違う。これまで一度も感じたことのない衝動に突き動かされるようにジェインは彼女を攻める。
「あぁっ」
悦びに満ちたその声がジェインの理性を狂わせる。エバンス家の娘とややこしい関係になってはいけない、わかり切っているはずのことが理解できなくなる。自分の上で淫らにうごめくクリスティアを見ていると、なにもかもどうでもよくなって本能だけがむき出しになっていく。ジェインはゆっくりと白いシーツに彼女の身体を沈める。美しい赤髪にキスを落とし、白い首筋を吸い、下腹部を撫で回す。
「優しいのね」
柔らかな声が耳に響く。
「つまらない?」
「ううん。すごくいい」
ジェインは彼女の膝を割り、手を奥へと進める。薄布ごしにさすると、クリスティアの腰がびくりと浮いた。指先を滑らせ、直接刺激する。ぴちゃりと卑猥な音が響くが……ジェインは彼女の身体に覚えた違和感を確かめようと、指をさらに奥へと侵入させる。
(――えーっと、これは僕の技量不足か? はたまた……)
クリスティアのそこは決して異物を受け入れようとしない。指先ですらこうなのだから、その先は確かめるまでもないだろう。
「あの、失礼を承知で聞くけど……君の経験値は?」
この強固さから推測するに、もしかすると彼女は未経験なのではないか。ジェインはそう考えた。でなければ、ジェインが壊滅的に下手くそだということか。どちらにしても、困った事態になる。
クリスティアはしれっとした顔で言い放つ。
「これが初めてよ」
ジェインは秘部をまさぐっていた手をぴたりと止める。自身の技量不足ではなかったことに安堵する気持ちが半分と、とんでもないことをしてしまったと焦る気持ちが半分。せわしなく揺れる瞳で彼女を見る。彼女のほうは憎らしいほどに落ち着き払っている。
「初めての女は嫌いだった?」
「そんなことはないけど、本当にいいの?」
初めてを自分なんかで捨ててしまって、という言葉は野暮なので省略する。クリスティアはジェインの下腹部に手を伸ばし、彼の分身を包み込むように撫でる。「うっ」と小さくうめいて、ジェインは腰を引く。
「私がやっぱりやめると言ったら、おしまいにしてくれるの?」
クスクスとからかうような瞳で彼女はジェインを見つめる。ジェインは目を閉じ、必死に理性をかき集めようとしたが、淫らに動き続ける彼女の指のせいでちっとも集中できない。
ジェインは彼女の両手をつかまえると、頭の上で固定してしまって彼女の動きを封じる。
そのままどさりと彼女に体重を乗せ、耳元でそっとささやいた。
「できたら、このまま流されてほしいかな」
クリスティアは返事の代わりにジェインの頬に口づける。ジェインはもう一度彼女の唇を奪うと、角度を変えながら幾度もキスを繰り返した。まるでいとしい恋人にそうするように。
そこはきつく、狭く、ジェインのものが少し入っただけで、クリスティアは苦悶に顔をゆがめる。浅く息を吐く彼女の額に汗がにじむ。ジェインはそれを優しく拭いながら、かすれた声でつぶやく。
「悪いけど、やめようとは言ってあげられない」
「そんなの、望んでないわ」
きっぱりと言う彼女にジェインはほほ笑む。
「君が欲しくてたまらないんだ」
ジェインは言うなり、やや強引に腰を進めた。ジェインの下で身悶える彼女の姿にどうしようもないほどの劣情を覚える。クリスティアが欲しくてたまらない、彼女の初めての男になれる喜びにジェインは震えた。
「んっ、あぁ」
慣らすように優しくゆっくりと腰を揺すっていると、彼女の声が甘やかなものへと変わっていく。トロトロにとけ始めたそこはジェインにさらなる快楽をもたらす。
「気持ちいいの?」
クリスティアの声も、まるで媚薬のようにジェインを狂わせる。
「ん。君は?」
「悪く、ないわ」
『悪くない』を『最高』に変えるためにはどうしたらいいのだろうか。ジェインはその答えを探すように彼女の全身を愛撫する。ねっとりと舌を這わせると、彼女の唇からは絶え間ない喘ぎがこぼれた。
「あっ、あぁ」
クリスティアはジェインの腰に脚を絡ませ、がくがくと身体を震わせる。同じタイミングでジェインもたぎる熱を放った。
夜の街は危険だからと、自分に言い訳してジェインはエバンス邸まで彼女を送る。要塞のような高い塀が見えたところでクリスティアは彼を振り返る。
「ここでいいわ。見つかると面倒だものね」
「そうだね」
エバンス家の人間に見られたら、半殺しにされるかもしれない。そのくらい、自分たちの関係は面倒なものなのだ。ふたりの視線が絡み合う、だが離れがたいと感じているのはジェインだけのようだ。クリスティアはあっさりと視線を外して、小さく手を振る。
「バイバイ」
またね、そう言いかけてジェインは口をつぐむ。『また』はきっとないほうがいい、今宵かぎりの思い出にしておくべきなのだ。
(初めてだけじゃなく、最後の男になりたいなんて……馬鹿げた妄想だ)
ジェインは細く息を吐き、彼女を見据えた。
「さよなーー」
「またね、ジェイン」
彼の言葉を遮って、クリスティアは言った。ジェインは目を丸くして、彼女を見返す。
「名前……」
「知らないとも忘れたとも言ってないわ。今夜は最高だった!」
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