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五章6
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アデリナを自身の膝の上に座らせて、カイは上目遣いに彼女を見る。あふれる愛を隠そうともしないその熱い眼差しに、アデリナは照れたように視線をそらした。
「そんなに見ないでよ」
カイは口元をほころばせて、アデリナの頬を包み込む。彼女の顔を強引に自分のほうへと向ける。
「ダメだ。ずっと、いつまででも見ていたい」
カイはアデリナを見つめたまま続ける。
「初めてお前を抱いた夜、俺の人生にこれ以上の幸運が訪れることはもうないと思った。けど、今はあの夜以上に幸せだ」
アデリナはくすりと笑う。
「私が相手で不満だったんじゃないの?」
カイは目を伏せ、肩をすくめる。
「俺はそんなこと一度も言ってない」
アデリナは慈しむようにカイの頭をその胸に抱いた。カイはゆっくりとアデリナの背に腕を回す。
「ねぇ、カイ。あなたは覚えていないかもしれないけど、一緒に金バッジをもらったとき私をかばってくれたでしょう? 今さらだけど、本当にありがとう」
「覚えてるよ。俺にとって、あの日は特別だから」
「私に勝ったから? 一番に名前を呼ばれたのがカイで悔しかったなぁ」
アデリナは当時の心境を思い出し、苦笑いを浮かべた。あの試験、外国語の点数はカイが二点上回っていたのだ。最初に金バッジを授与されたのはアデリナではなくカイだった。アデリナは笑いながら、カイに告げる。
「あの日は私にとっても特別な日なのよ。……初めて恋をした日だから。初恋は実らないっていうけど、私は実ったみたい」
「さすがは、がり勉のアデリナ嬢だな。ずいぶんと遅い初恋だ」
カイにちゃかされ、アデリナはぷぅと頬を膨らませた。
「遅いってほどでもないでしょう! そんなこと言うならカイの初恋は? いつだった?」
「俺は……」
カイは昔を懐かしむように目を細めた。
「六歳だ。貴族学院の入学式」
アデリナは目を丸くした。
「ませた子どもだったのね! 相手は? レイチェル? もしかしてソフィア先生?」
男子から絶大な人気のあった同級生と美人と評判だった教師の名をアデリナはあげた。だが、カイは苦笑混じりに首を横に振り、アデリナを見あげて、にやりと楽しそうに笑んだ。
「アデリナだ。俺だけじゃない、あの入学式に出席した男の大半が帝国の真珠に骨抜きにされた。もっとも俺は現在進行形で、だけどな」
アデリナは目を瞬いた。
「カイって……私のことが好きだったの?」
そんな話は初耳だ。両思いだったなんて、思ってもいなかった。カイは心底あきれた顔で、盛大なため息を落とした。
「お前は勉強ばかりで本当になにも知らなかったんだな。まぁ、いいさ」
言いながら、カイはアデリナの首の後ろに手を回す。
「俺がどれだけお前を欲していたか、これから時間をかけてたっぷりと教えてやる」
「カ、イ」
重なった唇は熱く、甘く、頭から足先まで電流が走ったようにアデリナの全身は震えた。差し入れられた舌がアデリナの口内を蹂躙し、本能を呼び覚ます。激しく舌の絡み合う水音に、ふたりの呼吸も荒くなっていく。カイはアデリナの白い鎖骨に唇を這わせながら、ドレスの背中のファスナーをおろした。肩からするりとドレスが滑り落ち、下着からのぞく胸の谷間があらわになった。カイはそこにキスを落とし、強く吸いあげた。
「あぁっ」
アデリナの白い肌に赤い花が咲く。彼の唇に翻弄され夢中になっている間に、アデリナのドレスは床に投げ捨てられ下着もすべてはぎ取られてしまった。生まれたままの姿になったアデリナをカイはうっとりと見つめる。
「この瞬間を俺が何度夢に見てきたか、お前は知らないだろう」
カイはアデリナの胸の頂を軽く食み、もう一方を指先で弾いた。
「ひあっ」
「その声を聞きたいと、どれだけ願っていたか」
「んっ。はぁ」
カイの攻めは止まらない。つんと硬くなった果実を舌先で愛撫しながら、アデリナの秘所に手を伸ばす。焦らすように指を往復させたかと思うと、すっと指を折り入口に浅い刺激をくわえる。くちゅりという淫らな音とともにアデリナの腰がびくりと大きく跳ねた。
「ここに触れる妄想も何度もしたな」
カイの呼吸が浅く荒くなっていく。余裕をなくした彼の表情があまりにも色っぽくて、アデリナの奥が疼く。
カイはもう一度アデリナの唇を奪った。角度を変えながら幾度もキスを繰り返す。
「やばいな。今夜は、手加減できそうもない。めちゃくちゃに抱いて、お前を壊してしまうかもしれない」
アデリナは潤んだ瞳で彼を見つめる。
「いいのっ。カイにならめちゃくちゃにされてもいい」
「愛している、アデリナ。初めて会ったあの日からずっと……お前が欲しくてたまらなかった」
カイの手によって、アデリナの身体はトロトロにとかされていく。ぐっしょりとぬれたアデリナのそこにカイは限界まで昂ったものをあてがった。それが身体に侵入してきた瞬間に、アデリナの頭で火花が散った。突きあげられ激しく揺さぶられると、アデリナの頭は真っ白になり、もうなにも考えることなどできなかった。甘い媚薬に全身を侵されているようで、どこに触れられてもはしたない嬌声が漏れた。
「カイッ。もうっ」
アデリナはがくがくと腰を痙攣させながら、カイにすがりつく。彼は扇情的な笑みを浮かべてアデリナの顔をのぞき込む。
「まだダメ」
「あっ、んんっ」
もったいつけるようにカイの動きがゆっくりとしたものに変わる。浅く、でもねっとりとした刺激にアデリナは悶えた。もどかしさに自分から彼に身体をなすりつける。カイはアデリナの耳元に唇を寄せ、ささやく。
「俺しか知らない淫らなアデリナをもっと見たい」
「やっ、そんなこと言わないで」
口ではそう言っていても、欲情しきったアデリナの身体は積極的にカイを煽る。彼の厚い胸板に自身の胸の頂を押しつけ、上下に身体を揺する。
「あんっ。はぁ」
「気持ちいいか?」
熱に浮かされたようになったアデリナは無意識のうちにこくこくとうなずいていた。半開きになった口からこぼれ落ちる銀糸をカイが舐めとり、また深く口づける。激しく舌を絡ませながら、カイは腰の動きを速めた。緩急をつけて突きあげられ、アデリナの熱は限界寸前だった。
「カイ。お願い、もう……」
これ以上お預けをされたら、頭がどうにかなってしまいそうだった。アデリナは必死でカイに懇願する。
「いいよ。好きなだけイけ」
カイはアデリナの胸の先端をぎゅっと強くつまみあげると、彼女の身体の最奥を貫いた。
「あああぁ」
はしたないほどに大きな声をあげて、アデリナは達した。浅く息を吐きながら、カイの肩に顔を埋める。全身はぐったりとした疲労感に包まれていたが、彼の攻めはおさまるどころかますます勢いを増していく。
「やっ、あっ、カイってば」
「悪いが、まだまだ終われない」
ふたりは三日三晩ほど寝室にこもりきりだった。アデリナは気を失うように浅い眠りにつくこともあったが、目覚めるとまたすぐカイに組み敷かれた。カイは幾度もアデリナに愛を注ぎ込み、彼女に未知の快楽を教え込んだ。
「愛してる、アデリナ。世界中の誰よりもお前が好きだ」
「私も……あっ、カイ。また……」
「そんなに見ないでよ」
カイは口元をほころばせて、アデリナの頬を包み込む。彼女の顔を強引に自分のほうへと向ける。
「ダメだ。ずっと、いつまででも見ていたい」
カイはアデリナを見つめたまま続ける。
「初めてお前を抱いた夜、俺の人生にこれ以上の幸運が訪れることはもうないと思った。けど、今はあの夜以上に幸せだ」
アデリナはくすりと笑う。
「私が相手で不満だったんじゃないの?」
カイは目を伏せ、肩をすくめる。
「俺はそんなこと一度も言ってない」
アデリナは慈しむようにカイの頭をその胸に抱いた。カイはゆっくりとアデリナの背に腕を回す。
「ねぇ、カイ。あなたは覚えていないかもしれないけど、一緒に金バッジをもらったとき私をかばってくれたでしょう? 今さらだけど、本当にありがとう」
「覚えてるよ。俺にとって、あの日は特別だから」
「私に勝ったから? 一番に名前を呼ばれたのがカイで悔しかったなぁ」
アデリナは当時の心境を思い出し、苦笑いを浮かべた。あの試験、外国語の点数はカイが二点上回っていたのだ。最初に金バッジを授与されたのはアデリナではなくカイだった。アデリナは笑いながら、カイに告げる。
「あの日は私にとっても特別な日なのよ。……初めて恋をした日だから。初恋は実らないっていうけど、私は実ったみたい」
「さすがは、がり勉のアデリナ嬢だな。ずいぶんと遅い初恋だ」
カイにちゃかされ、アデリナはぷぅと頬を膨らませた。
「遅いってほどでもないでしょう! そんなこと言うならカイの初恋は? いつだった?」
「俺は……」
カイは昔を懐かしむように目を細めた。
「六歳だ。貴族学院の入学式」
アデリナは目を丸くした。
「ませた子どもだったのね! 相手は? レイチェル? もしかしてソフィア先生?」
男子から絶大な人気のあった同級生と美人と評判だった教師の名をアデリナはあげた。だが、カイは苦笑混じりに首を横に振り、アデリナを見あげて、にやりと楽しそうに笑んだ。
「アデリナだ。俺だけじゃない、あの入学式に出席した男の大半が帝国の真珠に骨抜きにされた。もっとも俺は現在進行形で、だけどな」
アデリナは目を瞬いた。
「カイって……私のことが好きだったの?」
そんな話は初耳だ。両思いだったなんて、思ってもいなかった。カイは心底あきれた顔で、盛大なため息を落とした。
「お前は勉強ばかりで本当になにも知らなかったんだな。まぁ、いいさ」
言いながら、カイはアデリナの首の後ろに手を回す。
「俺がどれだけお前を欲していたか、これから時間をかけてたっぷりと教えてやる」
「カ、イ」
重なった唇は熱く、甘く、頭から足先まで電流が走ったようにアデリナの全身は震えた。差し入れられた舌がアデリナの口内を蹂躙し、本能を呼び覚ます。激しく舌の絡み合う水音に、ふたりの呼吸も荒くなっていく。カイはアデリナの白い鎖骨に唇を這わせながら、ドレスの背中のファスナーをおろした。肩からするりとドレスが滑り落ち、下着からのぞく胸の谷間があらわになった。カイはそこにキスを落とし、強く吸いあげた。
「あぁっ」
アデリナの白い肌に赤い花が咲く。彼の唇に翻弄され夢中になっている間に、アデリナのドレスは床に投げ捨てられ下着もすべてはぎ取られてしまった。生まれたままの姿になったアデリナをカイはうっとりと見つめる。
「この瞬間を俺が何度夢に見てきたか、お前は知らないだろう」
カイはアデリナの胸の頂を軽く食み、もう一方を指先で弾いた。
「ひあっ」
「その声を聞きたいと、どれだけ願っていたか」
「んっ。はぁ」
カイの攻めは止まらない。つんと硬くなった果実を舌先で愛撫しながら、アデリナの秘所に手を伸ばす。焦らすように指を往復させたかと思うと、すっと指を折り入口に浅い刺激をくわえる。くちゅりという淫らな音とともにアデリナの腰がびくりと大きく跳ねた。
「ここに触れる妄想も何度もしたな」
カイの呼吸が浅く荒くなっていく。余裕をなくした彼の表情があまりにも色っぽくて、アデリナの奥が疼く。
カイはもう一度アデリナの唇を奪った。角度を変えながら幾度もキスを繰り返す。
「やばいな。今夜は、手加減できそうもない。めちゃくちゃに抱いて、お前を壊してしまうかもしれない」
アデリナは潤んだ瞳で彼を見つめる。
「いいのっ。カイにならめちゃくちゃにされてもいい」
「愛している、アデリナ。初めて会ったあの日からずっと……お前が欲しくてたまらなかった」
カイの手によって、アデリナの身体はトロトロにとかされていく。ぐっしょりとぬれたアデリナのそこにカイは限界まで昂ったものをあてがった。それが身体に侵入してきた瞬間に、アデリナの頭で火花が散った。突きあげられ激しく揺さぶられると、アデリナの頭は真っ白になり、もうなにも考えることなどできなかった。甘い媚薬に全身を侵されているようで、どこに触れられてもはしたない嬌声が漏れた。
「カイッ。もうっ」
アデリナはがくがくと腰を痙攣させながら、カイにすがりつく。彼は扇情的な笑みを浮かべてアデリナの顔をのぞき込む。
「まだダメ」
「あっ、んんっ」
もったいつけるようにカイの動きがゆっくりとしたものに変わる。浅く、でもねっとりとした刺激にアデリナは悶えた。もどかしさに自分から彼に身体をなすりつける。カイはアデリナの耳元に唇を寄せ、ささやく。
「俺しか知らない淫らなアデリナをもっと見たい」
「やっ、そんなこと言わないで」
口ではそう言っていても、欲情しきったアデリナの身体は積極的にカイを煽る。彼の厚い胸板に自身の胸の頂を押しつけ、上下に身体を揺する。
「あんっ。はぁ」
「気持ちいいか?」
熱に浮かされたようになったアデリナは無意識のうちにこくこくとうなずいていた。半開きになった口からこぼれ落ちる銀糸をカイが舐めとり、また深く口づける。激しく舌を絡ませながら、カイは腰の動きを速めた。緩急をつけて突きあげられ、アデリナの熱は限界寸前だった。
「カイ。お願い、もう……」
これ以上お預けをされたら、頭がどうにかなってしまいそうだった。アデリナは必死でカイに懇願する。
「いいよ。好きなだけイけ」
カイはアデリナの胸の先端をぎゅっと強くつまみあげると、彼女の身体の最奥を貫いた。
「あああぁ」
はしたないほどに大きな声をあげて、アデリナは達した。浅く息を吐きながら、カイの肩に顔を埋める。全身はぐったりとした疲労感に包まれていたが、彼の攻めはおさまるどころかますます勢いを増していく。
「やっ、あっ、カイってば」
「悪いが、まだまだ終われない」
ふたりは三日三晩ほど寝室にこもりきりだった。アデリナは気を失うように浅い眠りにつくこともあったが、目覚めるとまたすぐカイに組み敷かれた。カイは幾度もアデリナに愛を注ぎ込み、彼女に未知の快楽を教え込んだ。
「愛してる、アデリナ。世界中の誰よりもお前が好きだ」
「私も……あっ、カイ。また……」
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