黄色い水仙を君に贈る

えんがわ

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この学園に転校生が来るらしい……。



どうやら、理事長の息子で春は事故で入院しており遅れて来たという。



空いてる先生がいないため、副会長の冬弥が職員室まで転校生を案内しに行った…。



ここから、地獄の日々の始まりだった──────────。





「俺は、転校生の高明輝こうめいひかるを好きになってしまったかもしれません。」



と生徒会室のドアの前で言った副会長…。



副会長が惚れた転校生が気になった俺たちは、食堂へと向かうことになった。



「輝!またお会いしましたね…。」


「あ!冬弥じゃないか!食堂で食べるのか!俺たちと一緒に食おうぜ!!友達だろ」


この子は、一体何を言ってるのだろうか……?



俺はその言葉に尽きた……。会って早々友達になれるものだろうか……?


「「へぇー。この子が副会長のお気に入り?」」


冬弥の背中からひょこっと顔を出す空と海…。


そしていつもの「どっちが空でしょうゲーム」をする。



「ん?右が空で左が海だろ!簡単じゃん!」



「「せ、いかい……。へぇー…」」


面白いものを見つけたそんな顔をする空と海。


「ご……はん……。」


「腹減ったのか?じゃあ頼みに行こーぜ!!」


「う……ん!」


ぱあっと顔が明るくなる凛也…。



俺は、嫌な予感がした。一刻も早くこの場から立ち去りたいと思った。






そして──────────






「ふっ……んっ……っ……な、何すんだよ!」ドゴ



「なっ…!」



「俺様を殴るとは…面白いお前俺のもんになれ!!」




俺は一体、何を見せつけられているのだろうか?



龍二と転校生がキスした……?



転校生が龍二の腹を殴ったことの心配もあったが。



俺は、目の前で起こったキスシーンに……



龍二が転校生に、「俺のもんになれ」って言葉に



























俺は、ショックを受けた──────────。






俺は、龍二にとってどんな存在になるの……?





俺は、食堂から走り去った……。ただこの現実を受け止めきれなくて……。





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