32 / 39
第五章 ~なんのかんの言っても、文化祭の華~
「引退の打ち上げとか、やんないの?」 3
しおりを挟む
「文化部の展示は面白そうなの多いから、他も見て来るわ」
「ええ、ここぞとばかりに気合い入れて展示してますからね、文化部は」
「ははは、年に一度の見せ場だもんな~」
「ふだん目立たないですからね…」
「じゃあ、またな~」
「いってらっしゃい…」
来場者でにぎわう校内に、椿はくり出して行った。
「…あれ?元通りじゃん…」
文化祭の翌日…
文化祭の後片付けに追われる人の間を通って、椿は美術室の扉を開けた。
てっきり、美術部もまだ片付けで忙しいだろうと思って来てみると、いつもの部室に戻っていて、文化祭などなかったように静まり返っていた。
「あ、椿君…いいんですか?クラスの片付け手伝わなくても」
唯一、部室にいた冬馬が椿に気づくと、絵を整理していた手を止めて話しかけた。
「ああ、ちょっと抜けて来た…これ、差し入れ…誰もいないのか?」
椿は1・5リットル入りのコーラのペットボトルを持ち上げると、冬馬に見せた。
「ええ、ここぞとばかりに気合い入れて展示してますからね、文化部は」
「ははは、年に一度の見せ場だもんな~」
「ふだん目立たないですからね…」
「じゃあ、またな~」
「いってらっしゃい…」
来場者でにぎわう校内に、椿はくり出して行った。
「…あれ?元通りじゃん…」
文化祭の翌日…
文化祭の後片付けに追われる人の間を通って、椿は美術室の扉を開けた。
てっきり、美術部もまだ片付けで忙しいだろうと思って来てみると、いつもの部室に戻っていて、文化祭などなかったように静まり返っていた。
「あ、椿君…いいんですか?クラスの片付け手伝わなくても」
唯一、部室にいた冬馬が椿に気づくと、絵を整理していた手を止めて話しかけた。
「ああ、ちょっと抜けて来た…これ、差し入れ…誰もいないのか?」
椿は1・5リットル入りのコーラのペットボトルを持ち上げると、冬馬に見せた。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
M性に目覚めた若かりしころの思い出
kazu106
青春
わたし自身が生涯の性癖として持ち合わせるM性について、それをはじめて自覚した中学時代の体験になります。歳を重ねた者の、人生の回顧録のひとつとして、読んでいただけましたら幸いです。
一部、フィクションも交えながら、述べさせていただいてます。フィクション/ノンフィクションの境界は、読んでくださった方の想像におまかせいたします。
ONE WEEK LOVE ~純情のっぽと変人天使の恋~
mizuno sei
青春
永野祐輝は高校3年生。プロバスケットの選手を目指して高校に入学したが、入学早々傷害事件を起こし、バスケット部への入部を拒否されてしまった。
目標を失った彼は、しばらく荒れた生活をし、学校中の生徒たちから不良で怖いというイメージを持たれてしまう。
鬱々とした日々を送っていた彼に転機が訪れたのは、偶然不良に絡まれていた男子生徒を助けたことがきっかけだった。その男子生徒、吉田龍之介はちょっと変わってはいたが、優れた才能を持つ演劇部の生徒だった。生活を変えたいと思っていた祐輝は、吉田の熱心な勧誘もあって演劇部に入部することを決めた。
それから2年後、いよいよ高校最後の年を迎えた祐輝は、始業式の前日、偶然に一人の女子生徒と出会った。彼女を一目見て恋に落ちた祐輝は、次の日からその少女を探し、告白しようと動き出す。
一方、その女子生徒、木崎真由もまた、心に傷とコンプレックスを抱えた少女だった。
不良の烙印を押された不器用で心優しい少年と、コンプレックスを抱えた少女の恋にゆくへは・・・。
僕は 彼女の彼氏のはずなんだ
すんのはじめ
青春
昔、つぶれていった父のレストランを復活させるために その娘は
僕等4人の仲好しグループは同じ小学校を出て、中学校も同じで、地域では有名な進学高校を目指していた。中でも、中道美鈴には特別な想いがあったが、中学を卒業する時、彼女の消息が突然消えてしまった。僕は、彼女のことを忘れることが出来なくて、大学3年になって、ようやく探し出せた。それからの彼女は、高校進学を犠牲にしてまでも、昔、つぶされた様な形になった父のレストランを復活させるため、その思いを秘め、色々と奮闘してゆく
何故か超絶美少女に嫌われる日常
やまたけ
青春
K市内一と言われる超絶美少女の高校三年生柊美久。そして同じ高校三年生の武智悠斗は、何故か彼女に絡まれ疎まれる。何をしたのか覚えがないが、とにかく何かと文句を言われる毎日。だが、それでも彼女に歯向かえない事情があるようで……。疋田美里という、主人公がバイト先で知り合った可愛い女子高生。彼女の存在がより一層、この物語を複雑化させていくようで。
しょっぱなヒロインから嫌われるという、ちょっとひねくれた恋愛小説。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる