美術部ってさ!

久世 かやの

文字の大きさ
上 下
17 / 39
第二章 ~美術部だから絵が上手いんだ~…と言われると、ムッとする~

「入賞するには?」 7

しおりを挟む
冬馬が面白そうに、椿の呟きに答えた。 

「自由か~」

「そう言えば秋山さん、元・軽音部出身ですよね?今、何聴いてたんですか?」

「え?軽音?!」

冬馬が秋山にたずねると、椿が反応した。

「あ~、えっくすじゃぱんの『紅』です!」

「はげしいな~」

榎本は秋山のモチーフと、絵を見比べて呟いた。

「絵を描く人で音楽好きって、けっこーいますよ、椿君」

「へー…面白いな~」

「入っちゃえ、入っちゃえ・椿!」

榎本が立ち去り際に椿にそう言うと、準備室へと戻って行った。
しおりを挟む

処理中です...