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偽りの花嫁
「偽りの花嫁」 2
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「あ、いいよ、行って来て」
「え~…」
鳴海は何とも言えない声を出すと、改めてウエディングドレスの美女…九条 綾子を見た。
「…今、ここで答えないとダメですか?綾子さん」
「あったり前でしょう?!何のために、これ着てると思ってんのよ…で、どっちなの?!私と結婚するの?しないの?!」
綾子はつかんでいた鳴海のむなぐらを放すと、たずねた。
「えーっと…」
鳴海は一つ天井を見上げて周りを見渡すと、午後の一時を過ごすために来ていた、喫茶店の常連客が固唾を飲んで見守っている事に気づいた。
「自分は綾子さんと結婚しま…」
とまで言いかけて、鳴海は言葉を止めると苦笑して…
「すみません、綾子さん…結婚は出来ません」
と言って頭を深く下げた。
「…そう…やっぱり女がいたのね…あなたが、そう?!」
「え?」
綾子にキッとにらまれた千歳は、激しく首を横にふると否定した。
「ね~ちゃん、その子はこの店のマスターだよぉ」
常連客の加藤が、見かねて口をはさんだ。
「え~…」
鳴海は何とも言えない声を出すと、改めてウエディングドレスの美女…九条 綾子を見た。
「…今、ここで答えないとダメですか?綾子さん」
「あったり前でしょう?!何のために、これ着てると思ってんのよ…で、どっちなの?!私と結婚するの?しないの?!」
綾子はつかんでいた鳴海のむなぐらを放すと、たずねた。
「えーっと…」
鳴海は一つ天井を見上げて周りを見渡すと、午後の一時を過ごすために来ていた、喫茶店の常連客が固唾を飲んで見守っている事に気づいた。
「自分は綾子さんと結婚しま…」
とまで言いかけて、鳴海は言葉を止めると苦笑して…
「すみません、綾子さん…結婚は出来ません」
と言って頭を深く下げた。
「…そう…やっぱり女がいたのね…あなたが、そう?!」
「え?」
綾子にキッとにらまれた千歳は、激しく首を横にふると否定した。
「ね~ちゃん、その子はこの店のマスターだよぉ」
常連客の加藤が、見かねて口をはさんだ。
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