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赤い髪の(小)悪魔⑦
しおりを挟む 下着が濡れる。
昨夜よりも少ない量ではあるが、射精をしてしまった。
「あ、あ」
唇が離れる。
あっという間に達してしまったからなのか。
与えられた快感が抜けきらないのか。
ブラッドは蕩け切った表情のまま、気の抜ける声しか出せなかった。
「恥ずかしいことじゃない」
アルバートはブラッドの頬に軽い口付けをする。
耳まで真っ赤に染まり、両膝をこすり合わせて、射精した事実を隠そうとしているブラッドに対し、アルバートはなにも思っていないかのような表情を浮かべていた。
「服の上からでも気持ちよかったのだろう?」
その問いかけに対し、ブラッドは視線を逸らした。
……最悪だ。
下着が生暖かい。
脱ぐ時間さえも与えられずに達したことも、直接触られたわけではないのにもかかわらず、達するほどの快感を得てしまったことも認めたくない現実だった。
……昨日まで童貞だったくせに!
本当はブラッドが知らないだけで、経験豊富なのではないだろうか。
一瞬、頭を過ってしまった可能性を否定する。
アルバートが他人に好意を向けた事実はない。それはブラッドが誰よりもわかっていることだった。
「かわいいよ。ブラッド」
興奮しているのだろうか。
それとも、緊張しているのだろうか。
アルバートは慣れていない手つきでブラッドの服のボタンを外していく。
「うる、さい」
力のない声だった。
羞恥心が抜けない。
馬車の中で煽っていたとは思えない大人しい姿にアルバートは気を良くしたのだろう。頬に触れるだけでキスをした。
……触れるだけじゃ足りないくせに。
キスをするのは癖なのだろうか。
触れられた頬が熱を持っているかのように熱い。
昨夜よりも少ない量ではあるが、射精をしてしまった。
「あ、あ」
唇が離れる。
あっという間に達してしまったからなのか。
与えられた快感が抜けきらないのか。
ブラッドは蕩け切った表情のまま、気の抜ける声しか出せなかった。
「恥ずかしいことじゃない」
アルバートはブラッドの頬に軽い口付けをする。
耳まで真っ赤に染まり、両膝をこすり合わせて、射精した事実を隠そうとしているブラッドに対し、アルバートはなにも思っていないかのような表情を浮かべていた。
「服の上からでも気持ちよかったのだろう?」
その問いかけに対し、ブラッドは視線を逸らした。
……最悪だ。
下着が生暖かい。
脱ぐ時間さえも与えられずに達したことも、直接触られたわけではないのにもかかわらず、達するほどの快感を得てしまったことも認めたくない現実だった。
……昨日まで童貞だったくせに!
本当はブラッドが知らないだけで、経験豊富なのではないだろうか。
一瞬、頭を過ってしまった可能性を否定する。
アルバートが他人に好意を向けた事実はない。それはブラッドが誰よりもわかっていることだった。
「かわいいよ。ブラッド」
興奮しているのだろうか。
それとも、緊張しているのだろうか。
アルバートは慣れていない手つきでブラッドの服のボタンを外していく。
「うる、さい」
力のない声だった。
羞恥心が抜けない。
馬車の中で煽っていたとは思えない大人しい姿にアルバートは気を良くしたのだろう。頬に触れるだけでキスをした。
……触れるだけじゃ足りないくせに。
キスをするのは癖なのだろうか。
触れられた頬が熱を持っているかのように熱い。
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