41 / 83
オナジ④
しおりを挟む
真っ暗闇の視界でぼんやりとする中、ジャックが感じたのは、サッパリとした、蜜柑のような香りだった。
「ん······んん······」
「おつかれさま」
彼が目を開けると、目の前にあったのはミーナの顔だった。突然の至近距離に、彼の心臓がビクンと飛び跳ねる。
彼女はちょうど、ジャックのおでこに置かれたタオルを取り替えている所だった。
先の戦いの疲労で、彼は少し眠ってしまっていたのだった。
「はぁ······身体に悪いな」
自分の胸の辺りを軽く押さえながら、ゆっくりと身体を起こし、ジャックはそう呟いた。
悪気を持って言った言葉ではなかったが、それを耳にした彼女の手がピタリと止まる。
「あんた。世話してもらっといて、いきなりそれ?」
彼女は不機嫌を露わにする。
「いや悪い、今のはそういう意味じゃなくて——」
「あっそ。後は自分でやって」
ミーナは聞く耳を持たず、持っていたタオルをジャックに思いっきり投げると、扉を乱暴に開け、そのまま部屋を出て行った。
「おー、こわっ」
反対側のベッドで横になっていたスライが、思わず心の声を漏らす。
あまりにも急な出来事に、ジャックは呆然としていた。
湿りを帯びたタオルが彼の手にずり落ちてくる。
「どうしたんだジャック? なんであんなこと言った?」
その声でジャックは、ようやく向こう側にいるスライに気付く。
「い、いや······目開けたら、いきなり近くにあいつの顔があって、それで、その、まぁ······驚いただけだよ」
「······ふーん。あの子の早とちりか」
「そう」
「まぁ、後でちゃんと説明してこいよ」
「あぁ、そうする——」
——バンッ!
その時、何者かによって、部屋の扉が勢いよく開かれた。
「ご飯食べに行きましょー!」
フィリカの御飯の誘いだった。
「船のコックさんが、お礼にご馳走してくれるんですって! 早く行きましょう! ······ん? あれ、ミーナさんは?」
「あれ? すれ違わなかった?」
「はい。まったく」
「あー、じゃあデッキのほうだ」
「えー」
食事がまた少し、先延ばしされる事に肩を落とすフィリカ。
スライは身体を起こし、ベットから足を出して座る。
「まだ飯食ってなかったのか?」
ジャックはフィリカに尋ねる。
「食べてないですよー」
「なんで? 先食べてりゃよかったのに」
「何言ってるんですか、怪我した人の手当てが終わってからミーナさん、ずっとジャックさんの側にいたんですよ?」
「えっ?」
ジャックはその言葉に虚を突かれる。
「ジャックさんはともかく、ミーナさんを置いてご飯を先に頂くなんて、私には出来ませんよ」
「······そっか」
「ちなみに俺もまだ食べてないよ?」
「スライさんは寝てたじゃないですか」
「そうだっけ?」
スライはとぼけてみせる。
「まぁいいです。ジャックさんも起きたみたいですし······それじゃあ私、ミーナさん呼んできますね——」
「あっ! 待って、フィリカちゃ······! いてててて······」
「スライさん大丈夫ですか!?」
彼女は部屋を出るのをやめ、スライの側へとしゃがみ込む。彼は、自分の左腕をグリグリと押さえていた。
しかしそれは、どこか不自然な動きである。
「フィリカちゃん、ごめん。俺、結構腕痛めたみたいでさ、包帯したいんだけど、ちょっと手伝ってくれないかな?」
「えっ? じゃあジャックさん、スライさんに包帯を——」
「あぁ、だめだめ。こいつ手当てすんの下っ手くそだから」
「なんだと」
「ミナっち呼びに行くのはこいつに任せりゃいいよ。それまでの間でいいから、ちょっと手伝ってくれないかな?」
「んー······もう、仕方ないですね。——じゃあジャックさん。ミーナさんお願いしますよ?」
「ん、あ、あぁ······」
フィリカに見えないように、てへっ、とピースをするスライ。ジャックの感じていた違和感が確かなものになる。
「ったく······わかった。行ってくるよ」
「はやくしてくださいね。こっちはお腹ぺこぺこなんですから」
「あぁ、わかってるよ」
そうしてジャックは、濡れたタオルを桶に掛け、部屋を後にした。
再び彼が訪れたデッキは暗かった。しかし完全な闇でもなかった。
それは、昼間とは打って変わり、太陽よりも幾らか大きい、白い満月が船上を照らしていたからだった。闇夜の海には少し歪曲した月だけが映し出されている。
昼間鳴いてた鳥の声も全く聞こえなかった。船の軋む音と、夜風に吹かれた旗の音だけが彼の耳に届く。
彼は彼女を探して歩き出す。
船頭と船首に見張りのクルーが見える。
彼がデッキを出て半周程した頃、月明かりに照らされる横顔の、縁に腕を置いた、彼女の姿が見つかる。
彼はゆっくりと歩いて近付いていく。一歩歩くたびに、ギシ、ギシっと鳴る板。
彼女のほうも静かな夜に響く、彼のその音に気付いたようだった。だが、彼のほうを一瞥しては、フンっ、と、また前を見る。
彼は、二メートル程のとこで立ち止まる。
「······なによ」
「謝りにと······ちゃんと説明しに来たんだ。俺がワケを話す前に、お前出て行っちゃうんだからさ」
ツンとしたままのミーナ。彼女はまだ、部屋を出て行く時と同じような顔をしていた。どっか行って、と言う声が聞こえてきそうな横顔だった。
しかしジャックは歩を進めると、彼女の隣につき、彼女と同じほうを見る。
気まずい沈黙が二人に流れる。
そんな中、先に口火を切ったのはジャックだった。
「······ありがとな。船員の手当て終わってから、ずっとついてたって聞いた」
「······別に」
彼女の短い言葉には、まだ彼のことを許さない何かを含んでいた。
「まだ怒ってんのか? さっきの事」
彼女は何も言わない。
「そんな怒るなよ。目開けたら、まさかお前の顔が目の前にあるなんて思わないだろ?」
同意を求めるよう彼女を見るが、彼女は目も合わそうとしない。
「だから、それでつい、ああ口走っちゃっただけだよ。勘違いさせたなら謝るって」
縁へと寄りかかり、彼女の顔を覗き込むように見る。彼女は瞳だけを動かし、一瞬、彼に視線を合わせる。
「······なんで」
ようやく口を開いた彼女の言葉はそれだった。
「なんで、ってなにが?」
「なんでそんな驚かれなきゃいけないのよ」
「そ、それは······」
ジャックは彼女から少し身を引いて、自分が目覚めたばかりの事を思い出す。
顔を寄せたら触れたであろう、あの距離を。
「別に······何でもいいだろ。理由なんか」
彼は、ふいっと視線をそらす。
「ふーん······」
彼のその反応に、彼女は何かを感じ取ったようだった。
再び、二人の間に沈黙が流れる。
だが、先程までの重たい空気はもう、海の中へと流されていた。
そのまましばらく、二人は、あの白い月を眺めていた。
「······変わらないのも、悪くないわね」
「······あぁ、そうだな」
凪いだ海と優しい静寂が二人をそっと包みこんでいく。
——このままずっと、ここに居てもいいような。
そんな心地良さが。
しかし、
そんな幻想を、打ち砕く音が。
——きゅるるるるる······
「············」
彼の腹の虫に、思わず笑うミーナ。
「······ふふっ、台無し」
彼の顔を、笑って見るミーナ。
妙な恥ずかしさが彼を襲う。
「······しょうがないだろ。あれから何にも食ってないんだから」
視線を横にしながら、彼はそう言った。
それを聞いて彼女も、ようやく自分のことも思い出し「そういえばそうだったわね」と、腕を伸ばし、身体を起こす。
「······じゃあ、そろそろ行きましょ。きっと、フィリカが待ってるんでしょう?」
「あぁ」
先に船内に向け歩き出すミーナ。ジャックはその後をついて歩く。
戻るまでの間、二人はたわいない事を話す。
「そういえば、お礼にって、コックの人がご馳走してくれるらしいぞ」
「あら、そうなの? なんか悪いわね」
「それでフィリカのやつ、部屋の扉思いっきり開けてお前呼びに来たんだぜ? ご飯食べましょー! って」
「ふふ。まったく、あの子らしいわね。けど、もう少し、あの食い意地どうにかならないのかしら」
「あれはもうどうにもならんだろ」
「それもそうね」
その時、船内へと続く扉の前で、あることを思い出すジャックが、彼女に話しかける。
「そうだミーナ。俺、お前にまだちゃんと謝ってなかったけどさ——」
「いいわよ、もう」
「えっ」
彼女は後ろに手をやったまま、くるりと振り返ると
「もう怒ってない」
そう言って、船内へと入っていった。
呆気に取られるジャックだったが、しかし、ぼんやりとする間はなかった。
それは、またもあの空腹に促され、すぐ、彼女の後を追いかけることとなったからだった。
「ん······んん······」
「おつかれさま」
彼が目を開けると、目の前にあったのはミーナの顔だった。突然の至近距離に、彼の心臓がビクンと飛び跳ねる。
彼女はちょうど、ジャックのおでこに置かれたタオルを取り替えている所だった。
先の戦いの疲労で、彼は少し眠ってしまっていたのだった。
「はぁ······身体に悪いな」
自分の胸の辺りを軽く押さえながら、ゆっくりと身体を起こし、ジャックはそう呟いた。
悪気を持って言った言葉ではなかったが、それを耳にした彼女の手がピタリと止まる。
「あんた。世話してもらっといて、いきなりそれ?」
彼女は不機嫌を露わにする。
「いや悪い、今のはそういう意味じゃなくて——」
「あっそ。後は自分でやって」
ミーナは聞く耳を持たず、持っていたタオルをジャックに思いっきり投げると、扉を乱暴に開け、そのまま部屋を出て行った。
「おー、こわっ」
反対側のベッドで横になっていたスライが、思わず心の声を漏らす。
あまりにも急な出来事に、ジャックは呆然としていた。
湿りを帯びたタオルが彼の手にずり落ちてくる。
「どうしたんだジャック? なんであんなこと言った?」
その声でジャックは、ようやく向こう側にいるスライに気付く。
「い、いや······目開けたら、いきなり近くにあいつの顔があって、それで、その、まぁ······驚いただけだよ」
「······ふーん。あの子の早とちりか」
「そう」
「まぁ、後でちゃんと説明してこいよ」
「あぁ、そうする——」
——バンッ!
その時、何者かによって、部屋の扉が勢いよく開かれた。
「ご飯食べに行きましょー!」
フィリカの御飯の誘いだった。
「船のコックさんが、お礼にご馳走してくれるんですって! 早く行きましょう! ······ん? あれ、ミーナさんは?」
「あれ? すれ違わなかった?」
「はい。まったく」
「あー、じゃあデッキのほうだ」
「えー」
食事がまた少し、先延ばしされる事に肩を落とすフィリカ。
スライは身体を起こし、ベットから足を出して座る。
「まだ飯食ってなかったのか?」
ジャックはフィリカに尋ねる。
「食べてないですよー」
「なんで? 先食べてりゃよかったのに」
「何言ってるんですか、怪我した人の手当てが終わってからミーナさん、ずっとジャックさんの側にいたんですよ?」
「えっ?」
ジャックはその言葉に虚を突かれる。
「ジャックさんはともかく、ミーナさんを置いてご飯を先に頂くなんて、私には出来ませんよ」
「······そっか」
「ちなみに俺もまだ食べてないよ?」
「スライさんは寝てたじゃないですか」
「そうだっけ?」
スライはとぼけてみせる。
「まぁいいです。ジャックさんも起きたみたいですし······それじゃあ私、ミーナさん呼んできますね——」
「あっ! 待って、フィリカちゃ······! いてててて······」
「スライさん大丈夫ですか!?」
彼女は部屋を出るのをやめ、スライの側へとしゃがみ込む。彼は、自分の左腕をグリグリと押さえていた。
しかしそれは、どこか不自然な動きである。
「フィリカちゃん、ごめん。俺、結構腕痛めたみたいでさ、包帯したいんだけど、ちょっと手伝ってくれないかな?」
「えっ? じゃあジャックさん、スライさんに包帯を——」
「あぁ、だめだめ。こいつ手当てすんの下っ手くそだから」
「なんだと」
「ミナっち呼びに行くのはこいつに任せりゃいいよ。それまでの間でいいから、ちょっと手伝ってくれないかな?」
「んー······もう、仕方ないですね。——じゃあジャックさん。ミーナさんお願いしますよ?」
「ん、あ、あぁ······」
フィリカに見えないように、てへっ、とピースをするスライ。ジャックの感じていた違和感が確かなものになる。
「ったく······わかった。行ってくるよ」
「はやくしてくださいね。こっちはお腹ぺこぺこなんですから」
「あぁ、わかってるよ」
そうしてジャックは、濡れたタオルを桶に掛け、部屋を後にした。
再び彼が訪れたデッキは暗かった。しかし完全な闇でもなかった。
それは、昼間とは打って変わり、太陽よりも幾らか大きい、白い満月が船上を照らしていたからだった。闇夜の海には少し歪曲した月だけが映し出されている。
昼間鳴いてた鳥の声も全く聞こえなかった。船の軋む音と、夜風に吹かれた旗の音だけが彼の耳に届く。
彼は彼女を探して歩き出す。
船頭と船首に見張りのクルーが見える。
彼がデッキを出て半周程した頃、月明かりに照らされる横顔の、縁に腕を置いた、彼女の姿が見つかる。
彼はゆっくりと歩いて近付いていく。一歩歩くたびに、ギシ、ギシっと鳴る板。
彼女のほうも静かな夜に響く、彼のその音に気付いたようだった。だが、彼のほうを一瞥しては、フンっ、と、また前を見る。
彼は、二メートル程のとこで立ち止まる。
「······なによ」
「謝りにと······ちゃんと説明しに来たんだ。俺がワケを話す前に、お前出て行っちゃうんだからさ」
ツンとしたままのミーナ。彼女はまだ、部屋を出て行く時と同じような顔をしていた。どっか行って、と言う声が聞こえてきそうな横顔だった。
しかしジャックは歩を進めると、彼女の隣につき、彼女と同じほうを見る。
気まずい沈黙が二人に流れる。
そんな中、先に口火を切ったのはジャックだった。
「······ありがとな。船員の手当て終わってから、ずっとついてたって聞いた」
「······別に」
彼女の短い言葉には、まだ彼のことを許さない何かを含んでいた。
「まだ怒ってんのか? さっきの事」
彼女は何も言わない。
「そんな怒るなよ。目開けたら、まさかお前の顔が目の前にあるなんて思わないだろ?」
同意を求めるよう彼女を見るが、彼女は目も合わそうとしない。
「だから、それでつい、ああ口走っちゃっただけだよ。勘違いさせたなら謝るって」
縁へと寄りかかり、彼女の顔を覗き込むように見る。彼女は瞳だけを動かし、一瞬、彼に視線を合わせる。
「······なんで」
ようやく口を開いた彼女の言葉はそれだった。
「なんで、ってなにが?」
「なんでそんな驚かれなきゃいけないのよ」
「そ、それは······」
ジャックは彼女から少し身を引いて、自分が目覚めたばかりの事を思い出す。
顔を寄せたら触れたであろう、あの距離を。
「別に······何でもいいだろ。理由なんか」
彼は、ふいっと視線をそらす。
「ふーん······」
彼のその反応に、彼女は何かを感じ取ったようだった。
再び、二人の間に沈黙が流れる。
だが、先程までの重たい空気はもう、海の中へと流されていた。
そのまましばらく、二人は、あの白い月を眺めていた。
「······変わらないのも、悪くないわね」
「······あぁ、そうだな」
凪いだ海と優しい静寂が二人をそっと包みこんでいく。
——このままずっと、ここに居てもいいような。
そんな心地良さが。
しかし、
そんな幻想を、打ち砕く音が。
——きゅるるるるる······
「············」
彼の腹の虫に、思わず笑うミーナ。
「······ふふっ、台無し」
彼の顔を、笑って見るミーナ。
妙な恥ずかしさが彼を襲う。
「······しょうがないだろ。あれから何にも食ってないんだから」
視線を横にしながら、彼はそう言った。
それを聞いて彼女も、ようやく自分のことも思い出し「そういえばそうだったわね」と、腕を伸ばし、身体を起こす。
「······じゃあ、そろそろ行きましょ。きっと、フィリカが待ってるんでしょう?」
「あぁ」
先に船内に向け歩き出すミーナ。ジャックはその後をついて歩く。
戻るまでの間、二人はたわいない事を話す。
「そういえば、お礼にって、コックの人がご馳走してくれるらしいぞ」
「あら、そうなの? なんか悪いわね」
「それでフィリカのやつ、部屋の扉思いっきり開けてお前呼びに来たんだぜ? ご飯食べましょー! って」
「ふふ。まったく、あの子らしいわね。けど、もう少し、あの食い意地どうにかならないのかしら」
「あれはもうどうにもならんだろ」
「それもそうね」
その時、船内へと続く扉の前で、あることを思い出すジャックが、彼女に話しかける。
「そうだミーナ。俺、お前にまだちゃんと謝ってなかったけどさ——」
「いいわよ、もう」
「えっ」
彼女は後ろに手をやったまま、くるりと振り返ると
「もう怒ってない」
そう言って、船内へと入っていった。
呆気に取られるジャックだったが、しかし、ぼんやりとする間はなかった。
それは、またもあの空腹に促され、すぐ、彼女の後を追いかけることとなったからだった。
0
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
半身転生
片山瑛二朗
ファンタジー
忘れたい過去、ありますか。やり直したい過去、ありますか。
元高校球児の大学一年生、千葉新(ちばあらた)は通り魔に刺され意識を失った。
気が付くと何もない真っ白な空間にいた新は隣にもう1人、自分自身がいることに理解が追い付かないまま神を自称する女に問われる。
「どちらが元の世界に残り、どちらが異世界に転生しますか」
実質的に帰還不可能となった剣と魔術の異世界で、青年は何を思い、何を成すのか。
消し去りたい過去と向き合い、その上で彼はもう一度立ち上がることが出来るのか。
異世界人アラタ・チバは生きる、ただがむしゃらに、精一杯。
少なくとも始めのうちは主人公は強くないです。
強くなれる素養はありますが強くなるかどうかは別問題、無双が見たい人は主人公が強くなることを信じてその過程をお楽しみください、保証はしかねますが。
異世界は日本と比較して厳しい環境です。
日常的に人が死ぬことはありませんがそれに近いことはままありますし日本に比べればどうしても命の危険は大きいです。
主人公死亡で主人公交代! なんてこともあり得るかもしれません。
つまり主人公だから最強! 主人公だから死なない! そう言ったことは保証できません。
最初の主人公は普通の青年です。
大した学もなければ異世界で役立つ知識があるわけではありません。
神を自称する女に異世界に飛ばされますがすべてを無に帰すチートをもらえるわけではないです。
もしかしたらチートを手にすることなく物語を終える、そんな結末もあるかもです。
ここまで何も確定的なことを言っていませんが最後に、この物語は必ず「完結」します。
長くなるかもしれませんし大して話数は多くならないかもしれません。
ただ必ず完結しますので安心してお読みください。
ブックマーク、評価、感想などいつでもお待ちしています。
この小説は同じ題名、作者名で「小説家になろう」、「カクヨム」様にも掲載しています。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
裏庭が裏ダンジョンでした@完結
まっど↑きみはる
ファンタジー
結界で隔離されたど田舎に住んでいる『ムツヤ』。彼は裏庭の塔が裏ダンジョンだと知らずに子供の頃から遊び場にしていた。
裏ダンジョンで鍛えた力とチート級のアイテムと、アホのムツヤは夢を見て外の世界へと飛び立つが、早速オークに捕らえれてしまう。
そこで知る憧れの世界の厳しく、残酷な現実とは……?
挿絵結構あります
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
妖精王オベロンの異世界生活
悠十
ファンタジー
ある日、サラリーマンの佐々木良太は車に轢かれそうになっていたお婆さんを庇って死んでしまった。
それは、良太が勤める会社が世界初の仮想空間による体感型ゲームを世界に発表し、良太がGMキャラの一人に、所謂『中の人』選ばれた、そんな希望に満ち溢れた、ある日の事だった。
お婆さんを助けた事に後悔はないが、未練があった良太の魂を拾い上げたのは、良太が助けたお婆さんだった。
彼女は、異世界の女神様だったのだ。
女神様は良太に提案する。
「私の管理する世界に転生しませんか?」
そして、良太は女神様の管理する世界に『妖精王オベロン』として転生する事になった。
そこから始まる、妖精王オベロンの異世界生活。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる