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赤い髪の(小)悪魔②
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「この辺からか······」
「ですね······」
自分たちが行く道を悩み始めた二人はミーナに連絡する事にした。
(ミーナ、聞こえるか?)
(ええ、聞こえるわよ)
(いま大体、あと三メートルって所だ)
(全く進めない?)
(ああ、前は一人の身体通すのも難しいな。左右と後ろは身体が通せるトコがありそうだ)
(そう······。試しに右に行ってもダメ?)
(行ってみる)
ミーナの中にしばらく沈黙が流れる。だが、十秒ほどして彼の声が再び響く。
(全然変わらないな。さっきと同じで、木を正面にすると、左右が空いている感じだ。だが、後ろは塞がれてる)
ミーナは考え込む。なかなか返事がない事に心配したジャックが彼女に話しかける。
(大丈夫か?)
(ええ、大丈夫よ。ちょっと考え事してたの)
(そうか、なにかあったら言ってくれ)
彼のその言葉を聞いたミーナは、ふと近くにあった樹木に目を移す。その幹には幾重にもツタが巻き付いていた。彼女はそれを見てなにかを思う。
(ジャック、ツタの始めが何処に伸びてるか分かる?)
(俺からは······見えないな。ちょっと待っててくれ。フィリカ持ち上げて確かめさせてみる)
(上、気を付けてね)
ミーナの位置からゆっくりと肩車をする二人が見える。
(見えたぞ。左に伸びてるみたいだ。大分離れた所に絡み付いてる)
(その絡まってる所の巻き方見えるかしら?)
ジャックからの返事は、ミーナの問いから遅れて帰ってきた。
(反時計回りに二回巻いて、違う所へ伸びてるみたいだ)
(そう······)
自分の視界で確認出来る木々を彼女は見る。
(ジャック、途中後ろ下がってもいいから、そのまま右に、反時計回りに進んでみてくれないかしら)
(わかった)
「——だそうだ」
「何か気付いたんですかね?」
「さぁ······。まぁ、とりあえず行ってみるか」
「はい」
肩車から降りていたフィリカは、今度はジャックの背中に飛び乗った。
それから半周ぐらいしてフィリカが口を開く。
「僅かにですけど、近付きましたかね?」
「どうだろうな。一周してみないとちょっと比べにくいな」
「もう少し行ってみましょうか」
三人の居る森の空で「ガー」と鳥が低い声で鳴く。思わずビクッと身体を震わせたフィリカの振動がジャックにも伝わる。
「あんま動かないでくれよ」
「すみません······。ちょっと不気味ですね······」
「俺たちを狙ってんのかもな」
「冗談でも今はやめて下さいよ······」
「あぁ······、悪い」
本気で怖がるフィリカを背中に感じてジャックは素直に謝る。
「そろそろ一周するけど······」
遠くに見えるミーナの位置を確認して位置を確認する。目の前には、さっき立っていた位置がツタの向こうに見える。
「三歩分前に進んだ感じか?」
「ですね······」
「まさか、これずっと繰り返すのか?」
「······進んでるならやるしかないですよ」
「嘘だろ······」
ミーナにコンタクトしたジャックだったが、答えはもちろん「続ける」だった。
ジャックの靴のサイズからしても、あと五周は必要だった。単純計算をした彼は溜息を漏らす。
「行くか······」
本当に少しずつだが彼らは進んでいた。もっと沢山回らなくていけないのかと、落胆していたジャックだが、次第に少なくなるツルを見て元気を取り戻しつつあった。
「ジャックさん! もう少しですよ!」
「ああ、わかってる。わかってるから、興奮させないでくれ」
ようやく二人は最後の一本に辿り着く。
「絶対に動くなよ」
「わかってます······」
今まで以上にジャックの首から降りていたフィリカの腕に力が入る。慎重に頭を屈めて、二人は最後の罠をくぐり抜ける。
「や、やった······」
「やりました! やりましたよ!ジャックさん!」
安心しきったジャックは、フィリカを降ろし、草の上に倒れ込む。その隣で座りながら彼の身体を揺らして喜ぶフィリカ。そして、その喜びをミーナへ伝える。
「やりましたよー!! ミーナさーん!!」
ミーナは手を振って彼女の声に応える。『コンタクト』の魔法は既に切れていた。
「ジャックさん、とっとと取って、とっとと帰りましょう!」
「ああ······そうだな」
疲れが溜まった身体を無理矢理起こし、透明な果実の前に歩く。
「向こうが透けてるな······」
「大きな雨粒みたいですね」
ジャックはその実を見たまま、腰にぶら下がった革のポーチからナイフを取り出す。
「切って、本当に大丈夫だよな?」
「多分······」
視線の先には光に反射し、七色に輝く透明な木の実が成っていた。
不安を覚えながらもジャックは、震えそうな手でそれを掴んでは、ヘタの部分にナイフを当て、ゆっくりと横にずらす。
刃はまるでゼリーを切るようにスルスルと中へ入っていく。
「おおお······」
透明の実をその手に持ったジャックが、小さく歓喜の声を上げる。眼鏡越しにフィリカも魅入るようにそれを見つめていた。
彼らはついに"虹の実"を手に入れたのだった。
「フィリカ、これカバンに入るだけ入れといてくれ」
「わかりました!」
樹木の枝に実るその果実を、ジャックは次々と切り落としていく。その時、一つの実を切った拍子に、飛び散った果汁が彼の口へと飛び込んだ。
「んっ!? うんまっ!! なんだこれ!!」
フィリカに渡そうとしていた実を、ジャックは自分の口へと運ぶ。
「ちょっとジャックさん! なにやって——」
「うんめえええー!!」
「えっ! そんな美味しいんですか! 私にも!」
ジャックは近くになっていた実を切ると、彼女の小さい手にそれを乗せた。少し覚悟するようにその実を見つめると、彼女は一気にそれにかぶりつく。
「んんんん!! おいひぃーー!! なんでふかコレ!」
「すごい喉越しのいいフルーツジュースみてぇだろ!」
「はい! こんな美味しい食べ物初めてです!」
「こんなに甘いのに、くどくなくて、後味もフルーツの甘みでいっぱいだよ······。フィリカ、これどんだけでも食えるな!」
「はい!」
二人は、一つの実を食べてはまた一つ食べ、その見た目とは裏腹の濃厚な果実をを味わっていた。
しばらく七色の果実の味に酔いしれてると、遠くからミーナの声がした。
「ねぇ!! どうしたのー?」
二人はハッとして現実に戻ってくる。
「い、いけませんね······私としたことが、つい取り乱してしまいました」
「これ、ミーナにバレたら怒られるな」
「ジャックさん。いくらミーナさんでも、これ持って行って食べさせてあげれば、怒りなんてたちまち吹き飛びますよ」
「おぉ、そうか? じゃあ沢山持って行くか」
二人は呑気にそんな会話をしていた。
その後、取れるだけ実を取った彼らは、いよいよミーナの元へ帰ることにした。が、その時、鞄パンパンに実を詰め込んだ彼女が何かに気付く。
「あれ? ジャックさん。それ、なんで汚れてるんですか?」
「えっ?」
ジャックは指をさされた箇所を見る。着ていた服の腹の部分が、黒く染みて汚れていた。
心当たりのない彼は、さっき倒れ込んでいた場所を振り返る。そこには黒に染まった実が、潰れたトマトのようになって落ちていた。
二人は思わず目を見合わせた。
「これ······マズイですよ······」
「あ、あぁ······」
二人は急いで、来た時とは違い、ナイフや手で、ツタを乱雑に扱いながらミーナの元へ走っていた。取りきれなかった果実が黒色へと変わっていく。
「ミーナ!! まずい!! 実を潰した!!」
ジャックは遠くにいるミーナに大声で状況を伝えた。
「ですね······」
自分たちが行く道を悩み始めた二人はミーナに連絡する事にした。
(ミーナ、聞こえるか?)
(ええ、聞こえるわよ)
(いま大体、あと三メートルって所だ)
(全く進めない?)
(ああ、前は一人の身体通すのも難しいな。左右と後ろは身体が通せるトコがありそうだ)
(そう······。試しに右に行ってもダメ?)
(行ってみる)
ミーナの中にしばらく沈黙が流れる。だが、十秒ほどして彼の声が再び響く。
(全然変わらないな。さっきと同じで、木を正面にすると、左右が空いている感じだ。だが、後ろは塞がれてる)
ミーナは考え込む。なかなか返事がない事に心配したジャックが彼女に話しかける。
(大丈夫か?)
(ええ、大丈夫よ。ちょっと考え事してたの)
(そうか、なにかあったら言ってくれ)
彼のその言葉を聞いたミーナは、ふと近くにあった樹木に目を移す。その幹には幾重にもツタが巻き付いていた。彼女はそれを見てなにかを思う。
(ジャック、ツタの始めが何処に伸びてるか分かる?)
(俺からは······見えないな。ちょっと待っててくれ。フィリカ持ち上げて確かめさせてみる)
(上、気を付けてね)
ミーナの位置からゆっくりと肩車をする二人が見える。
(見えたぞ。左に伸びてるみたいだ。大分離れた所に絡み付いてる)
(その絡まってる所の巻き方見えるかしら?)
ジャックからの返事は、ミーナの問いから遅れて帰ってきた。
(反時計回りに二回巻いて、違う所へ伸びてるみたいだ)
(そう······)
自分の視界で確認出来る木々を彼女は見る。
(ジャック、途中後ろ下がってもいいから、そのまま右に、反時計回りに進んでみてくれないかしら)
(わかった)
「——だそうだ」
「何か気付いたんですかね?」
「さぁ······。まぁ、とりあえず行ってみるか」
「はい」
肩車から降りていたフィリカは、今度はジャックの背中に飛び乗った。
それから半周ぐらいしてフィリカが口を開く。
「僅かにですけど、近付きましたかね?」
「どうだろうな。一周してみないとちょっと比べにくいな」
「もう少し行ってみましょうか」
三人の居る森の空で「ガー」と鳥が低い声で鳴く。思わずビクッと身体を震わせたフィリカの振動がジャックにも伝わる。
「あんま動かないでくれよ」
「すみません······。ちょっと不気味ですね······」
「俺たちを狙ってんのかもな」
「冗談でも今はやめて下さいよ······」
「あぁ······、悪い」
本気で怖がるフィリカを背中に感じてジャックは素直に謝る。
「そろそろ一周するけど······」
遠くに見えるミーナの位置を確認して位置を確認する。目の前には、さっき立っていた位置がツタの向こうに見える。
「三歩分前に進んだ感じか?」
「ですね······」
「まさか、これずっと繰り返すのか?」
「······進んでるならやるしかないですよ」
「嘘だろ······」
ミーナにコンタクトしたジャックだったが、答えはもちろん「続ける」だった。
ジャックの靴のサイズからしても、あと五周は必要だった。単純計算をした彼は溜息を漏らす。
「行くか······」
本当に少しずつだが彼らは進んでいた。もっと沢山回らなくていけないのかと、落胆していたジャックだが、次第に少なくなるツルを見て元気を取り戻しつつあった。
「ジャックさん! もう少しですよ!」
「ああ、わかってる。わかってるから、興奮させないでくれ」
ようやく二人は最後の一本に辿り着く。
「絶対に動くなよ」
「わかってます······」
今まで以上にジャックの首から降りていたフィリカの腕に力が入る。慎重に頭を屈めて、二人は最後の罠をくぐり抜ける。
「や、やった······」
「やりました! やりましたよ!ジャックさん!」
安心しきったジャックは、フィリカを降ろし、草の上に倒れ込む。その隣で座りながら彼の身体を揺らして喜ぶフィリカ。そして、その喜びをミーナへ伝える。
「やりましたよー!! ミーナさーん!!」
ミーナは手を振って彼女の声に応える。『コンタクト』の魔法は既に切れていた。
「ジャックさん、とっとと取って、とっとと帰りましょう!」
「ああ······そうだな」
疲れが溜まった身体を無理矢理起こし、透明な果実の前に歩く。
「向こうが透けてるな······」
「大きな雨粒みたいですね」
ジャックはその実を見たまま、腰にぶら下がった革のポーチからナイフを取り出す。
「切って、本当に大丈夫だよな?」
「多分······」
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不安を覚えながらもジャックは、震えそうな手でそれを掴んでは、ヘタの部分にナイフを当て、ゆっくりと横にずらす。
刃はまるでゼリーを切るようにスルスルと中へ入っていく。
「おおお······」
透明の実をその手に持ったジャックが、小さく歓喜の声を上げる。眼鏡越しにフィリカも魅入るようにそれを見つめていた。
彼らはついに"虹の実"を手に入れたのだった。
「フィリカ、これカバンに入るだけ入れといてくれ」
「わかりました!」
樹木の枝に実るその果実を、ジャックは次々と切り落としていく。その時、一つの実を切った拍子に、飛び散った果汁が彼の口へと飛び込んだ。
「んっ!? うんまっ!! なんだこれ!!」
フィリカに渡そうとしていた実を、ジャックは自分の口へと運ぶ。
「ちょっとジャックさん! なにやって——」
「うんめえええー!!」
「えっ! そんな美味しいんですか! 私にも!」
ジャックは近くになっていた実を切ると、彼女の小さい手にそれを乗せた。少し覚悟するようにその実を見つめると、彼女は一気にそれにかぶりつく。
「んんんん!! おいひぃーー!! なんでふかコレ!」
「すごい喉越しのいいフルーツジュースみてぇだろ!」
「はい! こんな美味しい食べ物初めてです!」
「こんなに甘いのに、くどくなくて、後味もフルーツの甘みでいっぱいだよ······。フィリカ、これどんだけでも食えるな!」
「はい!」
二人は、一つの実を食べてはまた一つ食べ、その見た目とは裏腹の濃厚な果実をを味わっていた。
しばらく七色の果実の味に酔いしれてると、遠くからミーナの声がした。
「ねぇ!! どうしたのー?」
二人はハッとして現実に戻ってくる。
「い、いけませんね······私としたことが、つい取り乱してしまいました」
「これ、ミーナにバレたら怒られるな」
「ジャックさん。いくらミーナさんでも、これ持って行って食べさせてあげれば、怒りなんてたちまち吹き飛びますよ」
「おぉ、そうか? じゃあ沢山持って行くか」
二人は呑気にそんな会話をしていた。
その後、取れるだけ実を取った彼らは、いよいよミーナの元へ帰ることにした。が、その時、鞄パンパンに実を詰め込んだ彼女が何かに気付く。
「あれ? ジャックさん。それ、なんで汚れてるんですか?」
「えっ?」
ジャックは指をさされた箇所を見る。着ていた服の腹の部分が、黒く染みて汚れていた。
心当たりのない彼は、さっき倒れ込んでいた場所を振り返る。そこには黒に染まった実が、潰れたトマトのようになって落ちていた。
二人は思わず目を見合わせた。
「これ······マズイですよ······」
「あ、あぁ······」
二人は急いで、来た時とは違い、ナイフや手で、ツタを乱雑に扱いながらミーナの元へ走っていた。取りきれなかった果実が黒色へと変わっていく。
「ミーナ!! まずい!! 実を潰した!!」
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