愛されなかった俺の転生先は激重執着ヤンデレ兄達のもと

はじめてのちゅう

あれからというもの兄様達の監視がより一層厳しくなった。どこに行くのにも付いてくるし、兄様達が学舎へ行っている間は単独の外出禁止で、部屋の近くには常にメイドやら執事が立っている。
これでは俺の異世界エンジョイライフどころか、このまま異世界軟禁ライフになってしまう。どうしたものか。
まぁでも、くよくよしていてもしょうがない。俺の異世界エンジョイライフのための人生計画でもたてるか！
まずは友達が欲しいな～前世では友達なんていなかったからな。そんで友達と遊んだり、ご飯食べたりしたい！絶対楽しい！　次に魔法の習得だな。やっぱ異世界といえば魔法だろ！自分の適性属性早く知りたい！
魔法習得したら旅に出るんだ！魔物を倒して強くなって、そんで世界を見て回る。これこそ俺の理想の異世界ライフ。
ますは、友達を作ることからだな。その為には兄様達に俺は一人でも大丈夫だと分かってもらわないと！
頑張るぞー！

そんなことを考えていると、勉強を終えた兄達がシェルの部屋にやって来た。
ガチャ_____

♢「やぁシェル、いい子にしていたかい？」
☆「シェル～今日は何やら楽しそうだったね。学舎から見ていたよ」

リーベルがシェルを膝の上にのせ、ガッシュがシェルの手を握る。

「あのねにいしゃまがた！にいしゃまがたは、かっこいいひとすごいとおもう？」

☆「かっこいいとはどの様にだい？」ガッシュが言う

「えーとね、つよくておべんきょうができる！」

☆「あぁ、すごいと思うよ。でも急にどうしたんだい？」

「ぼくね！かっこよくなってにいしゃまがたにみとめてもらうの！」そう言い、とびきりの笑顔を兄達に向けた。
♢「認めてもらう？それはシェルがかっこよくなって、私達との結婚を認めてもらうとことかい？」リーベルが食いつく様に言う。
「けっこん？」

♢「死ぬまで愛し合うことだよ」リーベルが言う。

「アイシアウ？ん～よくわかんないけど、ぼくかっこよくなる！」

☆「ッ可愛いすぎる、天使か！天使なのか！」♢「あぁまさかシェルから結婚を申し出るとは、シェルが大きくなるまで待てない。早くシェルと結ばれたい、既成事実を作るか？いやまだシェルには早すぎるブツブツ.......」ガッシュはシェルの可愛さにもがき、リーベルは一人小声でブツブツ呟いている。

良かったどうやらこの様子だと兄様達はかっこよくなれば認めてくれる様だ。早く独り立ちでくるようがんばらなくては。
ッ！？

そう思っていると、リーベルに顎をそっと掴まれ、顔を後ろに向かされた。いつもとは違う。甘いオーラの中に今にでも食いつかれそうな、猛獣の様な瞳と目が合い体が動かなくなる。
リーベルの見慣れない表情にシェルが困惑していると、どんどんリーベルの顔が近付いて思わず目を瞑ると口に柔らかいものが触れる。だがそれは、すぐに離れた。
「ぁ、あう　あわわっ」シェルが顔を真っ赤ににして、目を大きく見開きリーベルをみつめる。リーベルはシェルの唇の感触を記憶する様に舌なめずりをする。

今起きたことにビックリしていると、今度はガッシュが近付いて来て、リーベルと同じ様にキスをする。
☆「フフッシェル、顔が真っ赤だよ♡」♢「ご馳走様シェル。とてもおいしかった♡」

何が起きた？キスされた？え？え？

シェルがまだ混乱しているとリーベルが言った。

♢「こんなに真っ赤になって可愛いねシェルは。さっきのは、頑張れのキスだよ。」

頑張れのキス？あ～そうか異世界だから、キスは普通なのか～びっくりした～
「そうなんですね！がんばれのときはちゅってするんですね！」

♢「あぁ、今はまだちゅっだけどね.....」
リーベルが小さく呟く。
「？...ぼくがんばってかっこよくなりましゅ！」
そう言って兄達に抱きついた。