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愛してるって、言って。
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「旦那様。大丈夫ですか」
結局旦那様は風魔に乗っている間、最大限の休憩を取ることになりました。
といっても、風魔の通常の運転に加えてエリクル様がバーストをかけるので、相当早くつけるそう。
それまでに回復出来るのでしょうか。
疲労が全身を訴えているのか、旦那様はベッドに横になっています。
「……迷惑かける」
「いいんですよ。どんどんかけてください」
「ラティアンカ」
「何でしょう」
「好きだ」
「私も好きですよ」
「………うん」
あ、笑った。
旦那様の大人びた雰囲気にそぐわぬ、子供っぽい笑顔。
その笑顔が私はいっとう好きでした。
やっぱり私はこの人が好きなんでしょう。
「こっちに来てくれ」
「はい」
言われるがまま、旦那様のそばへと近寄ります。
すると旦那様は大きく腕を広げて、私をベッドの中へ引き摺り込みます。
「絶対安静って言いましたよね?」
「俺にとっての薬はラティアンカだからな」
「……どういう反応すればいいんですか」
「別に。でも、こうしたい」
アルって案外むっつりだと思うんだよねー。あはは。
頭の中でエリクル様がケラケラと笑っています。
私と鼻先を合わせたかと思うと、くふ、と愉快げに笑い声を漏らします。
「なあ、ラティアンカ」
「何でしょう」
「愛してるって、言ってくれないか」
少し、気恥ずかしそうに。
旦那様が私を上目遣いで見つめました。
旦那様は自分の顔の良さをわかっているんでしょうね。
だからこういう風に、有効活用してくる。
「………愛してますよ」
「俺もだ!」
たまらない、とばかりにキスされ、私は驚きのあまり旦那様をずいと押しのけました。
「嫌だったか……」
「えっと、その、は」
「は?」
「反則です」
ああ、本当に。
ズルい人だと改めて思いますよ。
その目で見つめられていれば、溶けてしまいそうになる。
愛おしいのだと叫ぶ瞳は、真っ直ぐに私を見つめてくださるのだから。
「ラティ様ー。アルジェルド様ー。ご飯ですよぉ………」
ガチャリ、と、聞きたくない音が響きました。
あ、と思った頃にはもう遅く。
ロールにばっちり現場を見られました。
「……」
「………」
「………………その、失礼します!!」
羞恥心で顔を真っ赤にしたロールが、バタン! とドアを勢いよく閉めて、走っていってしまいました。
かく言う私も恥ずかしさで死にそうです。
「その、だ、旦那様。離れてもらっても?」
「嫌だ」
「恥ずかしいので」
「ラティアンカが離れたら、俺は干からびる。例えじゃない、本当だ」
ぎゅうと後ろから抱きつかれて、旦那様の体温がダイレクトに伝わってきます。
心臓が保たないんです。お願いですから離れてください……!
「ラティアンカ……苦労かけてごめん。世界の誰よりも、お前のこと愛してる」
「う」
「お前がどんな力を持ってようが。悪意を持つ人間がいようが。どんな奴からも、俺が、絶対に守る」
「………」
「だから、おれをみすてないで」
最後の一言は、子供のようなお願いでした。
疲れがピークに達しているのか、甘えたような舌足らずの声で私に擦り寄ってきます。
「旦那様は、ズルいですよ」
私がもう離れられないの、わかっていってるでしょう?
そう聞けば、旦那様の瞳が弓なりに細められました。
結局旦那様は風魔に乗っている間、最大限の休憩を取ることになりました。
といっても、風魔の通常の運転に加えてエリクル様がバーストをかけるので、相当早くつけるそう。
それまでに回復出来るのでしょうか。
疲労が全身を訴えているのか、旦那様はベッドに横になっています。
「……迷惑かける」
「いいんですよ。どんどんかけてください」
「ラティアンカ」
「何でしょう」
「好きだ」
「私も好きですよ」
「………うん」
あ、笑った。
旦那様の大人びた雰囲気にそぐわぬ、子供っぽい笑顔。
その笑顔が私はいっとう好きでした。
やっぱり私はこの人が好きなんでしょう。
「こっちに来てくれ」
「はい」
言われるがまま、旦那様のそばへと近寄ります。
すると旦那様は大きく腕を広げて、私をベッドの中へ引き摺り込みます。
「絶対安静って言いましたよね?」
「俺にとっての薬はラティアンカだからな」
「……どういう反応すればいいんですか」
「別に。でも、こうしたい」
アルって案外むっつりだと思うんだよねー。あはは。
頭の中でエリクル様がケラケラと笑っています。
私と鼻先を合わせたかと思うと、くふ、と愉快げに笑い声を漏らします。
「なあ、ラティアンカ」
「何でしょう」
「愛してるって、言ってくれないか」
少し、気恥ずかしそうに。
旦那様が私を上目遣いで見つめました。
旦那様は自分の顔の良さをわかっているんでしょうね。
だからこういう風に、有効活用してくる。
「………愛してますよ」
「俺もだ!」
たまらない、とばかりにキスされ、私は驚きのあまり旦那様をずいと押しのけました。
「嫌だったか……」
「えっと、その、は」
「は?」
「反則です」
ああ、本当に。
ズルい人だと改めて思いますよ。
その目で見つめられていれば、溶けてしまいそうになる。
愛おしいのだと叫ぶ瞳は、真っ直ぐに私を見つめてくださるのだから。
「ラティ様ー。アルジェルド様ー。ご飯ですよぉ………」
ガチャリ、と、聞きたくない音が響きました。
あ、と思った頃にはもう遅く。
ロールにばっちり現場を見られました。
「……」
「………」
「………………その、失礼します!!」
羞恥心で顔を真っ赤にしたロールが、バタン! とドアを勢いよく閉めて、走っていってしまいました。
かく言う私も恥ずかしさで死にそうです。
「その、だ、旦那様。離れてもらっても?」
「嫌だ」
「恥ずかしいので」
「ラティアンカが離れたら、俺は干からびる。例えじゃない、本当だ」
ぎゅうと後ろから抱きつかれて、旦那様の体温がダイレクトに伝わってきます。
心臓が保たないんです。お願いですから離れてください……!
「ラティアンカ……苦労かけてごめん。世界の誰よりも、お前のこと愛してる」
「う」
「お前がどんな力を持ってようが。悪意を持つ人間がいようが。どんな奴からも、俺が、絶対に守る」
「………」
「だから、おれをみすてないで」
最後の一言は、子供のようなお願いでした。
疲れがピークに達しているのか、甘えたような舌足らずの声で私に擦り寄ってきます。
「旦那様は、ズルいですよ」
私がもう離れられないの、わかっていってるでしょう?
そう聞けば、旦那様の瞳が弓なりに細められました。
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