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第四章 魔法使いと大会
第五十六話 実力
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「ではタクヤ・サカモト選手とウラク・ヤーコブ選手は舞台にあがってください」
その声に従い、舞台にあがる。
………!
「ワアアアアアアッ!!」
「凄い歓声だな…」
歓声に驚きながらも観客を見回した。
と、
「フフ…フフフ…」
「?」
相手のウラクがプルプル震えだした。
何だ…?
「ついに…ついにこの日がやってきたっ!!」
「!?」
「俺のイケメンと実力を証明する日がっ!!」
「………」
コイツ、どう見てもナルシストだな。
「そこのお前っ!!「コイツヤバい奴だな」見たいな目で見るなっ!!」
いや、そうだろ。
「試合、開始!!」
イリスの声が響いた瞬間、ウラクは詠唱をし始めた。
「炎よ!!燃え盛れ!!ファイアー!!」
「…っ」
ボオオオッと激しく炎が地面から吹き出した。
あ、暑い…
だが。俺の得意属性は…水だ。
「ウォーターボール!!」
バシャッ!
勢い良く水の玉が降り注ぎ、炎を打ち消した。
「お、お前…!たかが「ウォーターボール」でそれだけの威力…オマケに詠唱を端折るとは…あなどれんっ!!」
一瞬たじろいたが、すぐに呪文を唱えるウラク。
「炎よ!!煉獄より集まりて形を成せ!!ファイアーホース!!」
炎が集まり、馬の形を作った。
「ヒヒィィィンッ!!」
馬がいななき、俺に向かって突進して来る。と。
『ここはサリィちゃんにおっまかせ~!!』
「サリィ!?」
「なっ…伝説の妖精、サリフィルト!?」
突然現れたサリィに驚く。
「おまかせって…お前、炎の妖精だろ?」
『んもうっ!黙って見てて!』
ボボボッとその小さな背後に金色の炎が集結した。
『勇者の炎…なめないでよね』
そして、猛突進してくる馬に狙いを定め、…放った。
『ゴールデンファイアーショット!!』
その金色の炎は弾丸のようなスピードで馬を貫いた。
ぐらり、と揺らめいて馬は消えた。
「お…お前っ!何者だ!その使役している妖精は伝説の妖精サリフィルト!!魔力が少なくとも500なければ今頃死んでいるはずだぞ!?」
「死んでないってことは魔力があるってことだろ」
そう、あれはアリスと会った時。
オマケでもらった効果は実は、魔力を消費しまくればしまくるほど莫大に魔力が増えるという代物だった。
普通に消費しても魔力は増えるのだが、アリスはそれの5倍ぐらいのスピードで増えるようにしてくれたのだ。
『私は魔力のある奴と…気に入った奴としか契約しないわよっ』
「ならば、お前は勇者か!?」
しばし、沈黙が続く。
…いや、そうじゃない。
「俺はただ、勇者の親友である魔法使いだよ」
「なっ…!?だ、だとしても魔力の限界値を超えてそんなに平然としていられる訳がない!!…いや、まだ魔力は底をつきていないのか!」
「当たりだよ」
腕を持ち上げ、呪文を繰り出す。
「ルミナス・ライトスマッシュ!」
これは、光を圧縮して大きな爆発を生み出す力。
「この…この感じは…お前っ…まさか、勇者のあいぼ…」
「さて、ご退場願おう」
ドオオココンッ!!
「………お…おおっ!凄いぞ!?」
「舞台が…削られた…」
観客の呆気にとられた声を聞いた。
確かに、俺もここまで威力があるとは思ってなかったけど…
舞台は、半分以上削り取られていた。
「しょうがないか…ラストレーション」
光が溢れ、しばし何も見えなくなったが…
「舞台が直ってる!?」
「嘘だろ…おい」
「魔力どんだけあるんだよ…」
舞台は無事、「修復」出来たっぽかった。
「しょ…勝者!!タクヤ!!」
「スッゲエェェエッ!!」
「お前、サイコーだぜぇ!!」
観客の歓声を受け取り、控え室に戻った。
その声に従い、舞台にあがる。
………!
「ワアアアアアアッ!!」
「凄い歓声だな…」
歓声に驚きながらも観客を見回した。
と、
「フフ…フフフ…」
「?」
相手のウラクがプルプル震えだした。
何だ…?
「ついに…ついにこの日がやってきたっ!!」
「!?」
「俺のイケメンと実力を証明する日がっ!!」
「………」
コイツ、どう見てもナルシストだな。
「そこのお前っ!!「コイツヤバい奴だな」見たいな目で見るなっ!!」
いや、そうだろ。
「試合、開始!!」
イリスの声が響いた瞬間、ウラクは詠唱をし始めた。
「炎よ!!燃え盛れ!!ファイアー!!」
「…っ」
ボオオオッと激しく炎が地面から吹き出した。
あ、暑い…
だが。俺の得意属性は…水だ。
「ウォーターボール!!」
バシャッ!
勢い良く水の玉が降り注ぎ、炎を打ち消した。
「お、お前…!たかが「ウォーターボール」でそれだけの威力…オマケに詠唱を端折るとは…あなどれんっ!!」
一瞬たじろいたが、すぐに呪文を唱えるウラク。
「炎よ!!煉獄より集まりて形を成せ!!ファイアーホース!!」
炎が集まり、馬の形を作った。
「ヒヒィィィンッ!!」
馬がいななき、俺に向かって突進して来る。と。
『ここはサリィちゃんにおっまかせ~!!』
「サリィ!?」
「なっ…伝説の妖精、サリフィルト!?」
突然現れたサリィに驚く。
「おまかせって…お前、炎の妖精だろ?」
『んもうっ!黙って見てて!』
ボボボッとその小さな背後に金色の炎が集結した。
『勇者の炎…なめないでよね』
そして、猛突進してくる馬に狙いを定め、…放った。
『ゴールデンファイアーショット!!』
その金色の炎は弾丸のようなスピードで馬を貫いた。
ぐらり、と揺らめいて馬は消えた。
「お…お前っ!何者だ!その使役している妖精は伝説の妖精サリフィルト!!魔力が少なくとも500なければ今頃死んでいるはずだぞ!?」
「死んでないってことは魔力があるってことだろ」
そう、あれはアリスと会った時。
オマケでもらった効果は実は、魔力を消費しまくればしまくるほど莫大に魔力が増えるという代物だった。
普通に消費しても魔力は増えるのだが、アリスはそれの5倍ぐらいのスピードで増えるようにしてくれたのだ。
『私は魔力のある奴と…気に入った奴としか契約しないわよっ』
「ならば、お前は勇者か!?」
しばし、沈黙が続く。
…いや、そうじゃない。
「俺はただ、勇者の親友である魔法使いだよ」
「なっ…!?だ、だとしても魔力の限界値を超えてそんなに平然としていられる訳がない!!…いや、まだ魔力は底をつきていないのか!」
「当たりだよ」
腕を持ち上げ、呪文を繰り出す。
「ルミナス・ライトスマッシュ!」
これは、光を圧縮して大きな爆発を生み出す力。
「この…この感じは…お前っ…まさか、勇者のあいぼ…」
「さて、ご退場願おう」
ドオオココンッ!!
「………お…おおっ!凄いぞ!?」
「舞台が…削られた…」
観客の呆気にとられた声を聞いた。
確かに、俺もここまで威力があるとは思ってなかったけど…
舞台は、半分以上削り取られていた。
「しょうがないか…ラストレーション」
光が溢れ、しばし何も見えなくなったが…
「舞台が直ってる!?」
「嘘だろ…おい」
「魔力どんだけあるんだよ…」
舞台は無事、「修復」出来たっぽかった。
「しょ…勝者!!タクヤ!!」
「スッゲエェェエッ!!」
「お前、サイコーだぜぇ!!」
観客の歓声を受け取り、控え室に戻った。
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