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第28話 マリルの哀れな最後
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「くく、どうしたマリル?足が生まれたての小鹿みたいにプルプル震えてるぜ?怖いのか?」
「誰がだ!こっちはてめえを殺したくて殺したくてウズウズしてたんだよ!」
「はははは、殺るチャンスはいくらでもあったろ?お前の姉ちゃん犯している時とかな!もしかして自分の姉が犯されている姿見て勃起しちまって動けなかったか?はははははは」
「殺す!絶対に殺してやる!僕が必ず殺してやる!」
「てめえはそれしか言えないのかよ?おい、同志源氏!マイヤーズ!てめえ等は教会の外に出てろ!碧海!この教会を氷漬けに出来るか?」
「で、できますけど。それだと教会内部の気温が低く、」
「構わねえ、やれ!」
「わ、分かりました!」
浅田源氏とフォルテ=マイヤーズが教会外に出ていき扉を閉められる。教会内部が寒くなってきた。
「さて、これでどっちも逃げられない。くくく、さあ始めようぜ。右腕がさっきから疼いて仕方がないんでな!早く俺に逆らったクソガキの顔に拳を叩き込めってな!」
「・・・・ッ!クソ野郎!」
マリルのナイフを右手の人差し指の一本で止めた。
「なっ!くそっ!くそっ!くそっ!くそっ!くそっ!」
俺はその場から一歩も動かずマリルの攻撃を人差し指だけで受け止める。
「くそおおおおおおおおおおおおおお!!」
マリルが俺に手の平を向け奴の魔法が発動する。すると俺の体が浮かび天井に叩きつけられ、俺の体を落下させ床に叩きつけ、横に飛ばされ壁に叩きつけられる。
「はははははは!どうだ!ゼロ!手も足も出ないだろ!」
正直全く痛くない。人間相手なら、まあ、骨にヒビが入るか最悪骨が折れるか程度の衝撃だ。所詮は物を浮かすだけの魔法か?悪魔として『完全ではないが』覚醒した俺の体からしてみれば蚊に刺された程度だ。自力で奴の魔法を解けなくはないが『手も足も出ないだろ!』と言われては面白くはない。だから俺は尻尾を出した。
螺旋状になっている尻尾の先っぽで奴の右肩を抉るように突き刺してやった。
「ひぎゃあああああ!!」
あっ、魔法が解けた。おいおい簡単に解いてんじゃねーよ。
「ひぐぇ!ああががっ!ぐおっ!があああ!ああぐう!」
ちょっと大袈裟じゃね?暗部の人間だろ?肩を抉られた程度で魔法解いてどうする?痛みで敵の存在を忘れて転げ回る馬鹿。ひょっとしたて罠か?近づいたら何かいるのか?
「ごはあああ!おえええ!あがぎよや!おがああ!」
目から血涙を流し、口から血を吐きながら、自身の首の皮や肉が剥けるほどかきむしり始めた。
・・・・あれ?何か様子がおかしくね?
ふと、頭の中に言葉が浮かんできた。
『ニーアゲシュタルト(病を振り撒く者)』
尻尾の先についた螺旋の刃で傷付けられた者は体や心、魂さえも蝕まれる。
解毒方法は尻尾の主の血液を摂取させるのみ。一滴で適量。
あ~、もう少し早く教えてくれ。
「ぐげげげげかえ!!おげええええ!!ひやあああ!!」
だ~めだな。いたぶる為だけにコイツに血を与える気になんねえ。
試しに何度か尻尾の先の刃でマリルの体を抉る。どうやらなんの異常かはランダムで決まるらしい。
肉体の方は火傷したり、凍傷にかかったり、目が見えないと騒ぎだしたり、石化したりと様々な症状が現れたが精神などの異常は確認が難しかった。
「もういいか・・・死ね」
飽きた俺はマリルにトドメをさす。
『ソウルテイカー(悪魔は大好物の魂を貪る)』
ギース達の時と違い、ショーテル状ではなく鎌状に変化させる。どうやら刃の形は自由に変化させられるようだ。
俺はマリルの首をはね飛ばした。
『浮遊魔法を習得しました』
どうやら俺は人間の魂を食うとそいつの持っていた能力を奪えるようだ。
マリルの魂はうまくも不味くもなかった。
「ん?何だ?」
俺は出口に向かうがその途中に足元から妙な気配を感じた。
「下か?・・・・左腕が光だした?何かに反応してんのか?」
ん~、面倒い!無視していくか?
「ん?お、お、なんだこりゃ!痛い!イタタタタ!!」
無視して先に進もうとしたが左腕から酷い痛みが発生。
「わ、分かった。行く!行くから!やめろや!!」
痛みが引いた。どうやら意地でも地下に向かわせたいらしいな。
「ちっ!とっとと終わらせるか。ようは下に行けばいいんだろ!!」
俺は悪魔の右腕に邪気を集中させ振り下ろす。
ズドオオオオオオオオン!!
「素直に地下への階段探すような人間じゃないんでね」
床をぶち抜いた先は古びた倉庫のようだ。
「武器、防具、毒薬の類いか?あとは本棚には・・・普通の本しか置いてないな」
壁に立て掛けられた武器や防具を見るが特に変わった物はない。
次に変な色の液体が入った小瓶が並んだ棚を見るが関係なさそうだ。
本棚にある本も一般的な物ばかりで変わった物はない。
周りを見渡しても別段変わった様子はない。気配を辿るがこの部屋の内部全体から感じるので場所が特定できない。
帰ろうとすると左腕が激痛に襲われる。
本棚をもう一度確認してみる。もしかしたら漫画やゲームみたいに何か仕掛けがあるかも。
俺は本を表紙だけ軽く確認して本棚から出していった。どうせ教会ごと消し飛ばす予定なのでテキトーに床へと投げていく。
すると一冊妙な本を発見した。
鎖を何重にも巻いて厳重な南京錠をつけた本。
俺は鎖と南京錠を破壊を試みるがびくともしない。俺のパワーは今や1tくらいなら軽く持ち上げられるんだけどな。
試しに火竜の炎で炙ってみるが燃えなかった。
「全く読めない?ん~、何だコレ?」
この世界に来てから、『こっちの世界』の言葉や文字は何故か聞いたり見たりすれば理解できて困る事はなかった、文字を書くにしても書きたい言葉を考えれば勝手に手が動いてくれる。
しかしこの本の表紙に書かれている字は全く理解できなかった。
『ルクスブリンガー(光をもたらす者)』が反応し始めた。
すると本は左腕に吸収されていった。
『ルクスブリンガー(光をもたらす者)』
『人間の魂』と『天使の体』が合わさりできた義手。
光属性の力と耐性を身に宿している。
浄化の力を身に宿している。
『至高天■■■■■の写本』を手に入れた。
写本を取り込み『■■■■■■■■■■■』の力を手に入れた。
「いや、また訳の分からん力を手に入れてしまったんだが」
「誰がだ!こっちはてめえを殺したくて殺したくてウズウズしてたんだよ!」
「はははは、殺るチャンスはいくらでもあったろ?お前の姉ちゃん犯している時とかな!もしかして自分の姉が犯されている姿見て勃起しちまって動けなかったか?はははははは」
「殺す!絶対に殺してやる!僕が必ず殺してやる!」
「てめえはそれしか言えないのかよ?おい、同志源氏!マイヤーズ!てめえ等は教会の外に出てろ!碧海!この教会を氷漬けに出来るか?」
「で、できますけど。それだと教会内部の気温が低く、」
「構わねえ、やれ!」
「わ、分かりました!」
浅田源氏とフォルテ=マイヤーズが教会外に出ていき扉を閉められる。教会内部が寒くなってきた。
「さて、これでどっちも逃げられない。くくく、さあ始めようぜ。右腕がさっきから疼いて仕方がないんでな!早く俺に逆らったクソガキの顔に拳を叩き込めってな!」
「・・・・ッ!クソ野郎!」
マリルのナイフを右手の人差し指の一本で止めた。
「なっ!くそっ!くそっ!くそっ!くそっ!くそっ!」
俺はその場から一歩も動かずマリルの攻撃を人差し指だけで受け止める。
「くそおおおおおおおおおおおおおお!!」
マリルが俺に手の平を向け奴の魔法が発動する。すると俺の体が浮かび天井に叩きつけられ、俺の体を落下させ床に叩きつけ、横に飛ばされ壁に叩きつけられる。
「はははははは!どうだ!ゼロ!手も足も出ないだろ!」
正直全く痛くない。人間相手なら、まあ、骨にヒビが入るか最悪骨が折れるか程度の衝撃だ。所詮は物を浮かすだけの魔法か?悪魔として『完全ではないが』覚醒した俺の体からしてみれば蚊に刺された程度だ。自力で奴の魔法を解けなくはないが『手も足も出ないだろ!』と言われては面白くはない。だから俺は尻尾を出した。
螺旋状になっている尻尾の先っぽで奴の右肩を抉るように突き刺してやった。
「ひぎゃあああああ!!」
あっ、魔法が解けた。おいおい簡単に解いてんじゃねーよ。
「ひぐぇ!ああががっ!ぐおっ!があああ!ああぐう!」
ちょっと大袈裟じゃね?暗部の人間だろ?肩を抉られた程度で魔法解いてどうする?痛みで敵の存在を忘れて転げ回る馬鹿。ひょっとしたて罠か?近づいたら何かいるのか?
「ごはあああ!おえええ!あがぎよや!おがああ!」
目から血涙を流し、口から血を吐きながら、自身の首の皮や肉が剥けるほどかきむしり始めた。
・・・・あれ?何か様子がおかしくね?
ふと、頭の中に言葉が浮かんできた。
『ニーアゲシュタルト(病を振り撒く者)』
尻尾の先についた螺旋の刃で傷付けられた者は体や心、魂さえも蝕まれる。
解毒方法は尻尾の主の血液を摂取させるのみ。一滴で適量。
あ~、もう少し早く教えてくれ。
「ぐげげげげかえ!!おげええええ!!ひやあああ!!」
だ~めだな。いたぶる為だけにコイツに血を与える気になんねえ。
試しに何度か尻尾の先の刃でマリルの体を抉る。どうやらなんの異常かはランダムで決まるらしい。
肉体の方は火傷したり、凍傷にかかったり、目が見えないと騒ぎだしたり、石化したりと様々な症状が現れたが精神などの異常は確認が難しかった。
「もういいか・・・死ね」
飽きた俺はマリルにトドメをさす。
『ソウルテイカー(悪魔は大好物の魂を貪る)』
ギース達の時と違い、ショーテル状ではなく鎌状に変化させる。どうやら刃の形は自由に変化させられるようだ。
俺はマリルの首をはね飛ばした。
『浮遊魔法を習得しました』
どうやら俺は人間の魂を食うとそいつの持っていた能力を奪えるようだ。
マリルの魂はうまくも不味くもなかった。
「ん?何だ?」
俺は出口に向かうがその途中に足元から妙な気配を感じた。
「下か?・・・・左腕が光だした?何かに反応してんのか?」
ん~、面倒い!無視していくか?
「ん?お、お、なんだこりゃ!痛い!イタタタタ!!」
無視して先に進もうとしたが左腕から酷い痛みが発生。
「わ、分かった。行く!行くから!やめろや!!」
痛みが引いた。どうやら意地でも地下に向かわせたいらしいな。
「ちっ!とっとと終わらせるか。ようは下に行けばいいんだろ!!」
俺は悪魔の右腕に邪気を集中させ振り下ろす。
ズドオオオオオオオオン!!
「素直に地下への階段探すような人間じゃないんでね」
床をぶち抜いた先は古びた倉庫のようだ。
「武器、防具、毒薬の類いか?あとは本棚には・・・普通の本しか置いてないな」
壁に立て掛けられた武器や防具を見るが特に変わった物はない。
次に変な色の液体が入った小瓶が並んだ棚を見るが関係なさそうだ。
本棚にある本も一般的な物ばかりで変わった物はない。
周りを見渡しても別段変わった様子はない。気配を辿るがこの部屋の内部全体から感じるので場所が特定できない。
帰ろうとすると左腕が激痛に襲われる。
本棚をもう一度確認してみる。もしかしたら漫画やゲームみたいに何か仕掛けがあるかも。
俺は本を表紙だけ軽く確認して本棚から出していった。どうせ教会ごと消し飛ばす予定なのでテキトーに床へと投げていく。
すると一冊妙な本を発見した。
鎖を何重にも巻いて厳重な南京錠をつけた本。
俺は鎖と南京錠を破壊を試みるがびくともしない。俺のパワーは今や1tくらいなら軽く持ち上げられるんだけどな。
試しに火竜の炎で炙ってみるが燃えなかった。
「全く読めない?ん~、何だコレ?」
この世界に来てから、『こっちの世界』の言葉や文字は何故か聞いたり見たりすれば理解できて困る事はなかった、文字を書くにしても書きたい言葉を考えれば勝手に手が動いてくれる。
しかしこの本の表紙に書かれている字は全く理解できなかった。
『ルクスブリンガー(光をもたらす者)』が反応し始めた。
すると本は左腕に吸収されていった。
『ルクスブリンガー(光をもたらす者)』
『人間の魂』と『天使の体』が合わさりできた義手。
光属性の力と耐性を身に宿している。
浄化の力を身に宿している。
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