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第24話 新たなる騒動

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「・・・・どうやら撒いたようでね。で、どちらまで?」

「そのまま真っ直ぐだ。次の道を右に行け」

俺達は2tトラックで道なりをひたすら進んでいた。運転席にフォルテに助席に俺が座り行き先を指示していた。
他の連中は釈迦峰とマサは見張りでそれ以外は荷台に取り付けた見た目が『ど○でもドア』にそっくりな魔道具『簡易部屋』の中で待機している。

この『簡易部屋』は三日月 友がクリアしたゲーム『家政婦は扉の向こう側を見た(妄想)!』というゲームの拾得出来るアイテムでこのゲームは主人公の家政婦(五十過ぎのババア)が謎の扉を見つけて部屋の中に入って、部屋の中で起きた事件を解決していく『エロゲー』なのだ。

『エロゲー』なのだ。

ふざけんな!

俺は三日月に無理矢理やらされた時そう思った。

しかも、これ最後まで自分(主人公)が五十過ぎのババアだとは分からない仕様でストーリーを進めて見たエロシーンは普通の美少女なのに、『ギャラリー』や『メモリー』や『シーン回想』のように全クリアしてエロシーンだけ見れるようになると全部少女の裸体がババアの裸体に変わるクソゲーなのだ。
俺はエロゲーに興味なかったので全クリアしてトモに返そうとしたらトモに『最後にシーン回想を見て』と言われたので仕方がなく見たが・・・マジで吐いた。
しかもストーリーは静止画だったくせにババアの時だけ滑らかなアニメーションでババアの腰使いに妙に凝っていて思わず嘔吐して失神した。
そのゲームのアイテムで部屋の中の事件を解決、クリアしたら貰えるいつでも部屋の中(エロシーンを見させられる)に入れる扉なのだ。
部屋の中はもの凄い豪勢で一部屋が半端なく広い。

俺はぶっちゃけ扉を叩き壊したい!今回ババアが出てくる事はなかったが、もし出てくる仕様だったら俺がぶっ殺してた。

俺はあの部屋に入りたくなくて現在助席に乗っている。

部屋の中で寛ぐお前らに教えてやりたい・・・そのベッド18の美少年アイドルと50過ぎの腕と足ガリガリ腹ぽっこりババアがセックスしてたベッドだぞ!

だがトモに口止めされている。後でわかった時のリアクションが見たいと言っていた。

・・・・我が彼女ながら恐ろしい女だ。

「ところでどこに向かっている?」

「まずは手下共と合流してそれからは、ちっ!やっぱり出ねえな!」

「どうしたんだい?」

「手下に持たせてた通信機にでねえ、な。何かあったか?いや、アニスたんがいるから考えづらいから、壊したはないな、通信機の発信器は作動してるし」

「難しくて分からないんじゃないのかい?この世界には携帯電話なんて一般に普及してるわけじゃないから?」

「いや、ボタン3つの簡単なものを渡したからそれはない」

まさか本当に何かあったのかアニスたんでも対処出来ない事態が?

「月島は、どうやら悪い方が的中しているぽいぞ」

俺は通信機を見て考えていたのを進行方向に顔を向けた。

そこには『ナンバーズ』が血塗れで倒れている姿があった。

俺は2tトラックから降りると一番近くにいたNo.3、ギースに駆け寄った。

まだ息があるか、まず治療して話を。

俺が治療しようとするがギースに腕を掴まれる。

「ゼロ・・・!聞け・・・『ラクシャータ』が拐われた!」

「まさかゼニスドル公爵家の奴等にやられたのか?」

「ハア、ハア、確かに公爵、家では、あるが、違うン、だ、奴等は『ラクシャータの姉』が!」

ラクシャータの姉?確かラクシャータは長女のはず?

「公爵家、の娘に、ふさわしく、ないと、他家に引き、取らせて、流産した、事にし、て、なか、た事に。生まれ、てすぐに、ある程度、、才能が見え、る眼を持った、ハア、ハア、能力に、」

そしてNo.3は知った事実を語る。

ラクシャータには『婚約者』がいた。

この国の第2王子だ。

だが、その王子は密かにラクシャータの姉と繋がっており肉体関係もあったそうだ。

ラクシャータの存在が邪魔になった王子はラクシャータの殺害を計画した。

俺がラクシャータを手に入れた日。

あの日、ラクシャータを始末させる手筈だったらしい。

それを現場で仕切っていたのは・・・。

『レビテーション』浮遊魔法の使い手、No.4、マリルだった。

奴はギースのまだ盗賊『団』と呼ばれてた時に入り込んでいた。この盗賊団を利用しようと考え、騎士団にアジトの場所をリークし襲わせる。
少人数だけ逃がし、今度は『狙いやすい金持ちの馬車』として偽りの情報をギースに流し、ラクシャータの馬車を襲わせる。
勿論馬車の護衛の強力な実力者は全員マリルの手下だった。
ちなみに護衛の女達はマリルの手下ではないが、ギース達が襲う意欲を上げようと死んでもいい派閥の綺麗どころの娘を王子に依頼して派遣して貰った。
後は簡単、ギース達に馬車を襲わせ、その間にマリルの手下にラクシャータを殺害させればいいだけだった。

しかし、イレギュラー(異常事態)が起きた。

勿論『俺』月島竜一だ。

マリルの部下が俺のちょっかい出したせいで手下は全滅。そこで俺がラクシャータを殺せば奴にとっては結果オーライだったが、俺がラクシャータを気に入ったせいで計画は狂った。
マリルは俺を殺すのは不可能と判断。ラクシャータを始末できる機会を伺っていたようだ。
だがそれでは時間が掛かりすぎてしまう。
だから次の手をうった。

この国ではもう『ラクシャータ』は俺が知っている女ではなく、存在をなかった事にされた女が『ラクシャータ』になっていた。

『幻術使い』によって今は周りに目がある時は、姿を『ラクシャータ』に変化させて出ているらしい。

あの事件ごとなかった事にしてラクシャータと『入れかわる』事にしたのだ。

その間に本物を始末して、ついでに俺の持っている薬を奪えと追加命令が下されたらしい。

どうもキサラに使った『幼女にする薬』を『若返りの薬』と勘違いしたらしい。保持しておけば自分が老いてしまった時に使えると。

そして俺の知っているラクシャータの元従者、キサラはマリルの『部下』であり『恋人』だった。

まあ、俺はなんとなくは感じていたから、マリルにキサラの拷問を手伝わせてみたんだが。あの女も体をめちゃくちゃに改造され快楽地獄を味合わせてやったが最後の一線は越えず、俺に『屈する事』はなかった。
その間にマリルにキサラの調教をわざと見せていたんだが引っ掛からなかった事から疑いは少し薄れていた。

だから浅田源氏に『任せた』んだがな。

で、今回俺がラクシャータの側を離れたからマリルは正体を表し連れ去った。

なぜ殺さずに連れ去ったのかというとつい先日、王子陣営は新たな能力者を手に入れた。



その能力者の名は『ジョン=ウィービル=ゲルシー』



ピエロ姿で犯行を行い子供を拐い、何百人の子供を残虐な殺して死刑判決を受けた男だったが能力者と判明し『宰相の命令』で生かされていた。



『生物の皮を剥ぎ取り・はり付ける』能力者である。

1、素手で直接触れた生物の皮を剥ぎ取る事が出来る。

2、剥ぎ取った皮ははり付ける事も出来、はれる場所を選ばない。生物でない物にもはり付ける事が出来る。

3、剥ぎ取った皮は腐らず、そのままの状態で保存できる。

4、はった皮ははられた生物に合わせて成長させる事が出来る。



「つまり奴等は、」

「ハア、ハア、そうだ、『ラクシャータの顔の皮』、を剥いで『姉』の顔に、はりつけようと、」

殺す!ぶち殺す!

「アニスが、奴を、追ってる、アイツはラクシャータ、を浮かせて、それに、掴まって、空を、飛んで、」

ラクシャータに抱き付いているだと!

死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑!!!!

「そうか・・・なら、俺は奴を追う。傷の手当ては後ろにいる連中にしてもらえ、」

「いいんだ、傷の手当ては、しなくて、いい」

「はあ?何言ってるんだてめえ?」

「ガ、キのお守、りも出来ない、無能、な部下は!いらねえ!だろ!だから!ガハッ!ゴホッ!ハア、ハア、置いていけ!」

血を吐きながらNo.3、いやギースが吠える。

「俺達、は、元々、賊だ、こんな死に方が、お似合い、だ、」

「・・・・そうか、なら死ね。ただし俺が殺す」

悪魔の右腕が光だし腕部から赤い巨大なショーテル状の刃が生えてきた。

「てめえらの魂は俺が食う。天国や地獄なんぞにいけると思うなよ」

俺は答えを聞かずにギースの胸に刃を突き刺した。

『ソウルテイカー(悪魔は大好物の魂を貪る)』

「あばよ、くそ共・・・・」

死んだ者、まだ息がある者も刃で切り伏せ、死体は光の粒子となって消えていった。

「く、くくく、ははははははは!!!」

月島竜一は突然笑い出した。

「うめえ、うまいぞ!これが人間の魂か!なんだコレは!ははははははは!ははははははは!・・・・」

「月島・・・お前、腰!腰!」

「なんだマイヤーズ、ん?なんだ妙な感覚がある、なんだ?」

腰の部分から何かが生えている。

俺に尻尾が生えてた。

尻尾の先が鋭利で螺旋状の刃がついたワイヤーロープのような尻尾が生えていた。

どうやらこの尻尾の先の刃や尻尾自体は伸縮自在で収納可能なようなので俺は尻尾を収める。

出来れば腕も通常時は人間の腕に戻したいんだが、天使の腕はいいんだが悪魔の腕の方は爪が鋭いからな。女を抱くには不向きだからな。

「ふふふ、どんどん悪魔じみてきたな」

それに左腕の天使の腕についている6枚の純白の羽が少し成長していた。

「・・・・さて、行くぞ!」

あばよ、くそ共。

俺達はトラックに乗り込みラクシャータを追いかけた。

アニスが通り道を散々破壊して回っているので問題なくいける。

アニスも余裕がなかったと見える。

アニスは賢い子だ。しかし超パワーで通り道を破壊しながらの目印しか残せなかった。

「二人を迎えにいく・・・・悪いなトモ」

俺は彼女に形だけの謝罪する。
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