21 / 25
♯20(Side蒼太)
しおりを挟む
それは突然の告白だった。
いや、あれは本当に告白だったのか、ただの冗談だったのか、俺には真意が正直なところよく分からない。
ーー「‥‥じゃ、じゃあさ!私とかどう!?私と恋愛してみるとかさ!?」
誕生日の食事の席で、由美ちゃんがこんなセリフを口にしたのだ。
恋愛の話をしていた会話の流れ的に、告白の言葉にも取れるが、由美ちゃんの口調は冗談っぽくも聞こえた。
一瞬驚いたが、これを間に受けてはいけない気がした。
なぜなら下手に恋愛ごとに持ち込めば、せっかくの貴重な友達を失ってしまうことにもなりかねない。
つい先日、こんなに気軽に話せる女友達を作るのは至難の業だからみすみす恋愛絡みにはしたくないと思ったばかりなのだ。
だから俺も冗談に軽く答える形で答えた。
ーー「突然どうしたの?でもまぁ、由美ちゃんだけはないかな~」
由美ちゃんだけはないと言ったのは、紛れもない俺の本音だったけど。
由美ちゃんだけは他の女の子と違う貴重な存在だから、恋愛対象に見えないんじゃなく、恋愛対象にしたくなかった。
その後の由美ちゃんはいつも通りの笑顔だったし、誕生日以降も変わらず普通に2人で飲みに行っていた。
あの日のあの告白はやっぱり冗談だったんだろうと思ったし、由美ちゃんと関係が変わらなかったことに正直ホッとした。
伊藤さんに告白されたのはそんな頃だ。
その日仕事が終わりオフィスを出ると、オフィスビルの入り口に伊藤さんが待ち伏せていた。
誘ってもつれない俺に剛を煮やしていたのだろう。
「蒼太さん、お疲れ様ですぅ!私、蒼太さんのこと待ってたんです!」
「お疲れ様。何か用?」
「はい!お話したいことがあるんです!」
オフィスビルの入り口だから人通りも多く、人目につく。
ちょうどその時植木さんが通りかかって、俺と伊藤さんに目を止める。
「あれ?蒼太と伊藤さん、どうしたの?」
「あ、植木さん!お疲れ様ですぅ!今から蒼太さんと予定があるんです~」
「へぇ~そうなんだ。楽しんできてね~」
「はぁ~い!」
勝手に予定ありと既成事実を作られてしまった。
しかも恋愛ネタが好きな植木さんに見られたとなれば明日色々ツッコまれるだろうことが明白で俺はちょっとゲンナリする。
「‥‥とりあえず場所移そうか」
「はぁい!」
伊藤さんはパッと華やかな笑顔を浮かべると、嬉しそうに俺の後について来た。
一緒に食事をする気にならなかった俺は、会社から少し離れたカフェに足を踏み入れた。
2人分の飲み物を注文して受け取り席に座る。
伊藤さんはてっきり食事に連れて行ってもらえると思っていたのか、カフェだったことに少し不満げな様子だった。
「それで?話って?」
「食事に行くのかと思ってたのに、カフェなんですね」
「話があるっていうから、食べながらよりもコーヒーでも飲みながらの方が話しやすいかと思って」
俺は取り繕った言葉を並べた。
「蒼太さんって彼女さんと秋に別れたんですよね?それから彼女いないって聞いてるんですけど、本当ですかぁ?」
「本当だけど」
「実は私も今彼氏いなくって。寂しいなぁって」
「そう」
「お互い恋人いないですし、私とかどうですかぁ?私と蒼太さんってお似合いだと思うんです」
「‥‥」
そのセリフを聞いた時、「私とかどう?」という言葉自体は由美ちゃんと同じなのに、どうしてこんなに感じ方が違うのだろうとまず思った。
それにお似合いってなんだとツッコみたくなる。
この女は俺の外見しか見てないし、興味がないのだろうなというのが分かる。
(さて、角が立たないようにどう断るかだな。同じ会社の子だから面倒なことになるのも避けたいし)
可愛いと自覚しながら、うるうるとした上目遣いで見つめてくる伊藤さんに俺は告げる。
「彼女がいないのは本当なんだけど、実は好きな人がいてさ。だから気持ちは嬉しいんだけどごめんね」
「え?好きな人ですかぁ?」
もちろんそんなのは嘘だ。
今は彼女いらないとか、仕事が楽しいからとかの理由で断ると粘って来そうだと感じた俺は、心に決めた相手がいるということにしたのだ。
「あ!もしかして忘年会のお店に一緒に行った人ですかぁ?」
由美ちゃんと姉ちゃんと3人で食事に行った時のことを持ち出される。
そういえば、あの店に誘われた時も適当に女の影を匂わせて断ったのだった。
あれが今効いてくるとは。
「そうそう。今頑張って落とそうとしてるんだよね」
「へ、へぇ‥‥そうなんですかぁ‥‥」
伊藤さんは明らかに勢いをなくし、モゴモゴと口ごもり始めた。
こういう俺の外見しか見てない子は、他にターゲットがいればすぐに興味を移し乗り換えてくれるだろうと目論んだ俺は、さらに言葉を重ねる。
「伊藤さんほど可愛い子なら俺なんかじゃなく他にももっといい男がいっぱいいるよ。ほら、システム部の山田さんとか、取引先の田中さんとか、この前伊藤さんのこと褒めてたよ」
伊藤さんの自尊心をくすぐりながら、いわゆる容姿の良くて女性人気のある男性の名前を挙げた。
実際にその2人は伊藤さんのことを可愛いとこの前言っていたから嘘ではない。
「え!本当ですかぁ!知らなかったですぅ!」
伊藤さんが目をキラッと光らせたのを見逃さなかった。
これで興味は移りそうだと感じ、安堵の息をそっと吐いた。
案の定、翌日は植木さんに詰め寄られ、昨日の伊藤さんとのことを聞かれた。
何でこの人はこんなに人の恋愛事情が好きなのかサッパリ理解できない。
俺が適当にはぐらかしていると諦めたのか、別の話題を持ちかけて来た。
「そうそう、今度大塚フードウェイさんとコラボの打ち上げすることになったから!蒼太も参加でよろしくな!」
「打ち上げですか、分かりました」
そう、あのコラボは無事に成功を収め、定期的な打合せは終了してのだった。
それにより、由美ちゃんや姉と仕事で会うことはなくなった。
あのコラボのおかげで、どこの誰かも分からなかった由美ちゃんと再会することができたのだからある意味感謝である。
(いや、もしあの件がなくても、姉を推しと崇める由美ちゃんだから、遅かれ早かれ知り合う機会はあったのかもな~。なんせあの崇めっぷりはアッパレだし)
うっとり姉について語る由美ちゃんの姿を思い出し、ついククッと小さく笑ってしまった。
「なに思い出し笑いしてんの?蒼太がそんなふうに笑うなんて珍しいな」
「いや、なんでもないです。すみません」
植木さんにツッコまれてしまった。
その場にいなくても俺を笑かす由美ちゃんはすごい子だなと改めて思った。
コラボの打ち上げでは席が離れていたからほとんど言葉を交わさなかった俺と由美ちゃんが次に会ったのは、ゴールデンウィーク前だった。
ちょうど姉が海外挙式に旅立った頃だ。
その時も「推しのドレス姿見たら嬉しくて死んじゃう」と顔を緩めてる姿が面白くて、思わず笑ってしまった。
それに日本での結婚披露宴の時のはしゃぎっぷりもすごかった。
終始目をキラキラ輝かせて楽しそうにしている姿が微笑ましくて、ついつい目で追ってしまう。
スマホのカメラで必死に姉を撮ってる姿なんかが目に入ると、「きっと女神降臨!とか思ってんだろうな~」と由美ちゃんが言いそうなことまで想像できてしまった。
親族席にいた俺と、新婦同僚として会社の人たちと同じ席にいた由美ちゃんは離れていたけど、披露宴中なんだかんだ俺は由美ちゃんを眺めて楽しんでいたように思う。
そんないつも明るくて元気で推しに一直線な由美ちゃんの様子がおかしいと思ったのは、久しぶりに会った日のことだったーー。
いや、あれは本当に告白だったのか、ただの冗談だったのか、俺には真意が正直なところよく分からない。
ーー「‥‥じゃ、じゃあさ!私とかどう!?私と恋愛してみるとかさ!?」
誕生日の食事の席で、由美ちゃんがこんなセリフを口にしたのだ。
恋愛の話をしていた会話の流れ的に、告白の言葉にも取れるが、由美ちゃんの口調は冗談っぽくも聞こえた。
一瞬驚いたが、これを間に受けてはいけない気がした。
なぜなら下手に恋愛ごとに持ち込めば、せっかくの貴重な友達を失ってしまうことにもなりかねない。
つい先日、こんなに気軽に話せる女友達を作るのは至難の業だからみすみす恋愛絡みにはしたくないと思ったばかりなのだ。
だから俺も冗談に軽く答える形で答えた。
ーー「突然どうしたの?でもまぁ、由美ちゃんだけはないかな~」
由美ちゃんだけはないと言ったのは、紛れもない俺の本音だったけど。
由美ちゃんだけは他の女の子と違う貴重な存在だから、恋愛対象に見えないんじゃなく、恋愛対象にしたくなかった。
その後の由美ちゃんはいつも通りの笑顔だったし、誕生日以降も変わらず普通に2人で飲みに行っていた。
あの日のあの告白はやっぱり冗談だったんだろうと思ったし、由美ちゃんと関係が変わらなかったことに正直ホッとした。
伊藤さんに告白されたのはそんな頃だ。
その日仕事が終わりオフィスを出ると、オフィスビルの入り口に伊藤さんが待ち伏せていた。
誘ってもつれない俺に剛を煮やしていたのだろう。
「蒼太さん、お疲れ様ですぅ!私、蒼太さんのこと待ってたんです!」
「お疲れ様。何か用?」
「はい!お話したいことがあるんです!」
オフィスビルの入り口だから人通りも多く、人目につく。
ちょうどその時植木さんが通りかかって、俺と伊藤さんに目を止める。
「あれ?蒼太と伊藤さん、どうしたの?」
「あ、植木さん!お疲れ様ですぅ!今から蒼太さんと予定があるんです~」
「へぇ~そうなんだ。楽しんできてね~」
「はぁ~い!」
勝手に予定ありと既成事実を作られてしまった。
しかも恋愛ネタが好きな植木さんに見られたとなれば明日色々ツッコまれるだろうことが明白で俺はちょっとゲンナリする。
「‥‥とりあえず場所移そうか」
「はぁい!」
伊藤さんはパッと華やかな笑顔を浮かべると、嬉しそうに俺の後について来た。
一緒に食事をする気にならなかった俺は、会社から少し離れたカフェに足を踏み入れた。
2人分の飲み物を注文して受け取り席に座る。
伊藤さんはてっきり食事に連れて行ってもらえると思っていたのか、カフェだったことに少し不満げな様子だった。
「それで?話って?」
「食事に行くのかと思ってたのに、カフェなんですね」
「話があるっていうから、食べながらよりもコーヒーでも飲みながらの方が話しやすいかと思って」
俺は取り繕った言葉を並べた。
「蒼太さんって彼女さんと秋に別れたんですよね?それから彼女いないって聞いてるんですけど、本当ですかぁ?」
「本当だけど」
「実は私も今彼氏いなくって。寂しいなぁって」
「そう」
「お互い恋人いないですし、私とかどうですかぁ?私と蒼太さんってお似合いだと思うんです」
「‥‥」
そのセリフを聞いた時、「私とかどう?」という言葉自体は由美ちゃんと同じなのに、どうしてこんなに感じ方が違うのだろうとまず思った。
それにお似合いってなんだとツッコみたくなる。
この女は俺の外見しか見てないし、興味がないのだろうなというのが分かる。
(さて、角が立たないようにどう断るかだな。同じ会社の子だから面倒なことになるのも避けたいし)
可愛いと自覚しながら、うるうるとした上目遣いで見つめてくる伊藤さんに俺は告げる。
「彼女がいないのは本当なんだけど、実は好きな人がいてさ。だから気持ちは嬉しいんだけどごめんね」
「え?好きな人ですかぁ?」
もちろんそんなのは嘘だ。
今は彼女いらないとか、仕事が楽しいからとかの理由で断ると粘って来そうだと感じた俺は、心に決めた相手がいるということにしたのだ。
「あ!もしかして忘年会のお店に一緒に行った人ですかぁ?」
由美ちゃんと姉ちゃんと3人で食事に行った時のことを持ち出される。
そういえば、あの店に誘われた時も適当に女の影を匂わせて断ったのだった。
あれが今効いてくるとは。
「そうそう。今頑張って落とそうとしてるんだよね」
「へ、へぇ‥‥そうなんですかぁ‥‥」
伊藤さんは明らかに勢いをなくし、モゴモゴと口ごもり始めた。
こういう俺の外見しか見てない子は、他にターゲットがいればすぐに興味を移し乗り換えてくれるだろうと目論んだ俺は、さらに言葉を重ねる。
「伊藤さんほど可愛い子なら俺なんかじゃなく他にももっといい男がいっぱいいるよ。ほら、システム部の山田さんとか、取引先の田中さんとか、この前伊藤さんのこと褒めてたよ」
伊藤さんの自尊心をくすぐりながら、いわゆる容姿の良くて女性人気のある男性の名前を挙げた。
実際にその2人は伊藤さんのことを可愛いとこの前言っていたから嘘ではない。
「え!本当ですかぁ!知らなかったですぅ!」
伊藤さんが目をキラッと光らせたのを見逃さなかった。
これで興味は移りそうだと感じ、安堵の息をそっと吐いた。
案の定、翌日は植木さんに詰め寄られ、昨日の伊藤さんとのことを聞かれた。
何でこの人はこんなに人の恋愛事情が好きなのかサッパリ理解できない。
俺が適当にはぐらかしていると諦めたのか、別の話題を持ちかけて来た。
「そうそう、今度大塚フードウェイさんとコラボの打ち上げすることになったから!蒼太も参加でよろしくな!」
「打ち上げですか、分かりました」
そう、あのコラボは無事に成功を収め、定期的な打合せは終了してのだった。
それにより、由美ちゃんや姉と仕事で会うことはなくなった。
あのコラボのおかげで、どこの誰かも分からなかった由美ちゃんと再会することができたのだからある意味感謝である。
(いや、もしあの件がなくても、姉を推しと崇める由美ちゃんだから、遅かれ早かれ知り合う機会はあったのかもな~。なんせあの崇めっぷりはアッパレだし)
うっとり姉について語る由美ちゃんの姿を思い出し、ついククッと小さく笑ってしまった。
「なに思い出し笑いしてんの?蒼太がそんなふうに笑うなんて珍しいな」
「いや、なんでもないです。すみません」
植木さんにツッコまれてしまった。
その場にいなくても俺を笑かす由美ちゃんはすごい子だなと改めて思った。
コラボの打ち上げでは席が離れていたからほとんど言葉を交わさなかった俺と由美ちゃんが次に会ったのは、ゴールデンウィーク前だった。
ちょうど姉が海外挙式に旅立った頃だ。
その時も「推しのドレス姿見たら嬉しくて死んじゃう」と顔を緩めてる姿が面白くて、思わず笑ってしまった。
それに日本での結婚披露宴の時のはしゃぎっぷりもすごかった。
終始目をキラキラ輝かせて楽しそうにしている姿が微笑ましくて、ついつい目で追ってしまう。
スマホのカメラで必死に姉を撮ってる姿なんかが目に入ると、「きっと女神降臨!とか思ってんだろうな~」と由美ちゃんが言いそうなことまで想像できてしまった。
親族席にいた俺と、新婦同僚として会社の人たちと同じ席にいた由美ちゃんは離れていたけど、披露宴中なんだかんだ俺は由美ちゃんを眺めて楽しんでいたように思う。
そんないつも明るくて元気で推しに一直線な由美ちゃんの様子がおかしいと思ったのは、久しぶりに会った日のことだったーー。
10
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説

【完結】俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
雪井しい
恋愛
「こはる、俺の妻になれ」その日、大女優を母に持つ2世女優の花宮こはるは自分の所属していた劇団の解散に絶望していた。そんなこはるに救いの手を差し伸べたのは年上の幼馴染で大企業の御曹司、月ノ島玲二だった。けれど代わりに妻になることを強要してきて──。花嫁となったこはるに対し、俺様な玲二は独占欲を露わにし始める。
【幼馴染の俺様御曹司×大物女優を母に持つ2世女優】
☆☆☆ベリーズカフェで日間4位いただきました☆☆☆
※ベリーズカフェでも掲載中
※推敲、校正前のものです。ご注意下さい
契約結婚のはずが、幼馴染の御曹司は溺愛婚をお望みです
紬 祥子(まつやちかこ)
恋愛
旧題:幼なじみと契約結婚しましたが、いつの間にか溺愛婚になっています。
夢破れて帰ってきた故郷で、再会した彼との契約婚の日々。
★第17回恋愛小説大賞(2024年)にて、奨励賞を受賞いたしました!★
☆改題&加筆修正ののち、単行本として刊行されることになりました!☆
※作品のレンタル開始に伴い、旧題で掲載していた本文は2025年2月13日に非公開となりました。
お楽しみくださっていた方々には申し訳ありませんが、何卒ご了承くださいませ。
不器用騎士様は記憶喪失の婚約者を逃がさない
かべうち右近
恋愛
「あなたみたいな人と、婚約したくなかった……!」
婚約者ヴィルヘルミーナにそう言われたルドガー。しかし、ツンツンなヴィルヘルミーナはそれからすぐに事故で記憶を失い、それまでとは打って変わって素直な可愛らしい令嬢に生まれ変わっていたーー。
もともとルドガーとヴィルヘルミーナは、顔を合わせればたびたび口喧嘩をする幼馴染同士だった。
ずっと好きな女などいないと思い込んでいたルドガーは、女性に人気で付き合いも広い。そんな彼は、悪友に指摘されて、ヴィルヘルミーナが好きなのだとやっと気付いた。
想いに気づいたとたんに、何の幸運か、親の意向によりとんとん拍子にヴィルヘルミーナとルドガーの婚約がまとまったものの、女たらしのルドガーに対してヴィルヘルミーナはツンツンだったのだ。
記憶を失ったヴィルヘルミーナには悪いが、今度こそ彼女を口説き落して円満結婚を目指し、ルドガーは彼女にアプローチを始める。しかし、元女誑しの不器用騎士は息を吸うようにステップをすっ飛ばしたアプローチばかりしてしまい…?
不器用騎士×元ツンデレ・今素直令嬢のラブコメです。
12/11追記
書籍版の配信に伴い、WEB連載版は取り下げております。
たくさんお読みいただきありがとうございました!

転生令嬢、シスコンになる ~お姉様を悪役令嬢になんかさせません!~
浅海 景
恋愛
物心ついた時から前世の記憶を持つ平民の子供、アネットは平凡な生活を送っていた。だが侯爵家に引き取られ母親違いの姉クロエと出会いアネットの人生は一変する。
(え、天使?!妖精?!もしかしてこの超絶美少女が私のお姉様に?!)
その容姿や雰囲気にクロエを「推し」認定したアネットは、クロエの冷たい態度も意に介さず推しへの好意を隠さない。やがてクロエの背景を知ったアネットは、悪役令嬢のような振る舞いのクロエを素敵な令嬢として育て上げようとアネットは心に誓う。
お姉様至上主義の転生令嬢、そんな妹に絆されたクーデレ完璧令嬢の成長物語。
恋愛要素は後半あたりから出てきます。
【完結】もう一度やり直したいんです〜すれ違い契約夫婦は異国で再スタートする〜
四片霞彩
恋愛
「貴女の残りの命を私に下さい。貴女の命を有益に使います」
度重なる上司からのパワーハラスメントに耐え切れなくなった日向小春(ひなたこはる)が橋の上から身投げしようとした時、止めてくれたのは弁護士の若佐楓(わかさかえで)だった。
事情を知った楓に会社を訴えるように勧められるが、裁判費用が無い事を理由に小春は裁判を断り、再び身を投げようとする。
しかし追いかけてきた楓に再度止められると、裁判を無償で引き受ける条件として、契約結婚を提案されたのだった。
楓は所属している事務所の所長から、孫娘との結婚を勧められて困っており、 それを断る為にも、一時的に結婚してくれる相手が必要であった。
その代わり、もし小春が相手役を引き受けてくれるなら、裁判に必要な費用を貰わずに、無償で引き受けるとも。
ただ死ぬくらいなら、最後くらい、誰かの役に立ってから死のうと考えた小春は、楓と契約結婚をする事になったのだった。
その後、楓の結婚は回避するが、小春が会社を訴えた裁判は敗訴し、退職を余儀なくされた。
敗訴した事をきっかけに、裁判を引き受けてくれた楓との仲がすれ違うようになり、やがて国際弁護士になる為、楓は一人でニューヨークに旅立ったのだった。
それから、3年が経ったある日。
日本にいた小春の元に、突然楓から離婚届が送られてくる。
「私は若佐先生の事を何も知らない」
このまま離婚していいのか悩んだ小春は、荷物をまとめると、ニューヨーク行きの飛行機に乗る。
目的を果たした後も、契約結婚を解消しなかった楓の真意を知る為にもーー。
❄︎
※他サイトにも掲載しています。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

【完結】勤労令嬢、街へ行く〜令嬢なのに下働きさせられていた私を養女にしてくれた侯爵様が溺愛してくれるので、国いちばんのレディを目指します〜
鈴木 桜
恋愛
貧乏男爵の妾の子である8歳のジリアンは、使用人ゼロの家で勤労の日々を送っていた。
誰よりも早く起きて畑を耕し、家族の食事を準備し、屋敷を隅々まで掃除し……。
幸いジリアンは【魔法】が使えたので、一人でも仕事をこなすことができていた。
ある夏の日、彼女の運命を大きく変える出来事が起こる。
一人の客人をもてなしたのだ。
その客人は戦争の英雄クリフォード・マクリーン侯爵の使いであり、ジリアンが【魔法の天才】であることに気づくのだった。
【魔法】が『武器』ではなく『生活』のために使われるようになる時代の転換期に、ジリアンは戦争の英雄の養女として迎えられることになる。
彼女は「働かせてください」と訴え続けた。そうしなければ、追い出されると思ったから。
そんな彼女に、周囲の大人たちは目一杯の愛情を注ぎ続けた。
そして、ジリアンは少しずつ子供らしさを取り戻していく。
やがてジリアンは17歳に成長し、新しく設立された王立魔法学院に入学することに。
ところが、マクリーン侯爵は渋い顔で、
「男子生徒と目を合わせるな。微笑みかけるな」と言うのだった。
学院には幼馴染の謎の少年アレンや、かつてジリアンをこき使っていた腹違いの姉もいて──。
☆第2部完結しました☆
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる