デキナイ私たちの秘密な関係

美並ナナ

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14. 大きな存在

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「ああ、神崎さん? また操作について質問なんだけどね――」

システム不具合で呼び出されて以降も、倉林院長からは相変わらず頻繁に電話がかかってきていた。

わざと肘を胸に当てられたかもと疑っていた私は倉林院長に対して苦手意識を感じてしまいつつも、今まで通り何食わぬ顔で対応する。

先輩である中津さんの大切な顧客の一人なのだ。

意図的でなかった可能性も捨てきれない中、明確な根拠もなく騒ぎ立てられないという想いがあった。

とはいえ、電話がかかってくるたびにストレスに感じていた。

しかも電話がかかってくる時間帯が、次第に昼間から夜になってきていたのだ。

仕事を終えて家に帰ってのんびりしているプライベートな時間にかかってくることが増え、それが余計に心に負荷をかける。

もともとシステムに何かトラブルが発生した時のために顧客には社用携帯の番号を知らせている。

実際に他の顧客から業務時間外の夜に電話がかかってきたことも過去にあった。

それは本当に緊急の内容だったため、本来意味する社用携帯の真っ当な使い方だろう。

だが、倉林院長の場合は「どうしても今日中に知りたくて」と言いつつ、全く重要度の高い内容ではない。

最初だけシステム関係の話に触れて、その後は「ディナーは何食べたの?」「神崎さんは仕事終わりはいつも何時くらい?」「今度日頃のお礼を兼ねて食事でもどう?」など全然関係のない個人的な質問やお誘いをされる。

こうなってくると、やっぱり倉林院長のアレはワザとだったのではないかと思わざるを得ないし、警戒してしまう。

電話がかかってくるたびにため息が漏れ、そのストレスを癒したいがために、週末に速水さんに会うと今まで以上にハグを求めてしまう始末だった。

甘えるようにくっついて、心が満たされ、そしてまた翌週から仕事を頑張るというルーティンになりつつあった。

 ……イチャイチャで心に潤いが補充できていなかったら本当に私やっていけてなかったかも。

最初は同期カップルや世の恋人たちが羨ましくて、私もイチャイチャしたいというだけだったのだが、今や完全に依存している気がする。

都合の良い関係というより、なくてはならない関係に変わりつつあるのをうっすら感じながらも、向き合うのが怖くて私は見ないフリをしていた。

そんなある日のことである。

また夜に倉林院長から電話がかかってきたのだが、この日はいつもと様子が違っていた。

「神崎さん、明日の夜は予定空いてる?」

その日はシステムの話も切り出さず、開口一番にこんなことを尋ねてきたのだ。

明らかにお誘いが続きそうな雰囲気を感じ取った私は、本当は予定などなかったけど嘘をつくことにした。

「お世話になっております。倉林院長、いきなりどうされたのですか? あいにく明日は予定がございまして……」

「本当に? 僕からの誘いを断りたいだけなんじゃない?」

「いえ、そんな」

「実は友人から人気レストランの食事券を貰ってね。期限が明日までなんだよ。一緒に行ってくれないかな?」

「私などではなく、他の方をお誘いされた方が良いかと存じます」

「僕は日頃お世話になっている神崎さんと一緒に食事がしたいんだよ。それともなに、神崎さんは顧客と親交を深めることもしたくないのかな? それほどうちのクリニックは御社に軽視されているということ? 営業としてそれってどうかと思うなぁ」

いつもなら断れば引き下がってくれるのだが、この日は妙にねちっこく食い下がられた。

営業としての資質を疑うような発言までされて、唇を噛み締める。

「……では、担当営業の中津も一緒にということでいかがでしょうか?」

顧客と親交を深めるというのなら、中津さんがいても問題ないはずだ。

リスクヘッジも兼ねて私はそう切り出した。

「中津さんとは過去に何度も食事に行ったことがあるよ。だからこそ、うちを新しく担当することになった神崎さんとも親交を深めたいと思っていたんだけどなぁ。こうも頑なに断られると御社との今後の付き合いも考えてしまうな」

「えっ……」

「他社さんからもシステムを乗り換えないかと営業を受けているし、御社との契約は切ろうかな。なにせ営業である神崎さんが顧客を蔑ろにする態度なんだから。とても残念だよ」

「あの、私は決して蔑ろにしたわけでは……!」

「じゃあ顧客の要望に合わせて食事くらい付き合ってくれるよね? 親交を深めるのは大切なことだからね」

「………っ、承知しました」

中津さんとは過去に食事に行ったことがあると言われて私の営業態度を疑問視されたり、契約を切ることを盾にされてしまえば、もうそれ以上私の立場では強く断ることもできなかった。

 ……一度食事をするだけ。それぐらい我慢しよう。付き合いの関係上、顧客と食事に行くことは実際営業として普通にあることだもの。

そういう時は大抵数人で行くから二人でというのはあまりないが。

倉林院長は私が了承すると態度を一変させ、さっきまでのねちっこい感じを引っ込めて、いつもの感じの良い口調で時間や場所を一方的に告げると、そのまま電話を切ったのだった。

そして翌日の夜――。

憂鬱な気持ちでその日の仕事を終えた私は、指定されたレストランへと足を運んでいた。

お店は麻布の路地裏にポツンと佇む一軒家のダイニングバーだった。

入り口から中に入ると、高級ホテルのラウンジのような薄暗くラグジュアリーな空間が広がっている。

出迎えてくれた店員さんに倉林院長の名前を告げたところ、2階へと案内された。

2階の席はカーテンで仕切られて個室のようになっているようだ。

「こちらです」と言われた場所で立ち止まりカーテンを開けられると、中には倉林院長がすでに席に座っていた。

その席を見て私はより一層嫌な予感がしてくる。

そこはソファー席で、横並びに座るようなタイプの場所だったのだ。

しかも仕切っているのがカーテンとは言え、一応個室である。

あのシステム不具合で呼び出された日のことを思い出さずにはいられない。

「神崎さん、待ってたよ。さぁ、こっちにどうぞ」

指し示されたのはもちろん倉林院長の隣だ。

そこ以外に座る場所がなく、私は渋々と指定された場所へ腰を下ろした。

「ここは食事もお酒も絶品なんだよ。しかも雰囲気もよく、親交を深めるにはぴったりだからね」

倉林院長がおすすめだという食事とお酒をパパッと注文し、ほどなくしてそれらがすべて運ばれてくる。

店員さんが運び終えて出て行ってしまうと完全に二人きりの個室になってしまうため、心情的には店員さんを呼び止めたくなってしまった。

「じゃあ素敵な夜に乾杯しよう」

「……はい。乾杯」

フルートグラスを合わせ、シャンパンをゆっくり喉に流し込む。

酔わないように気をつけなければと私は意識的にチビチビ飲むように心がけた。

倉林院長は、ソファーに深く腰をかけてお酒を嗜みながら私をじっと見つめてくる。

「このジャガイモのガレット美味しいですね。トリュフの香りもアクセントになってます」

気詰まりになった私は、食事に集中することにし、とりあえず料理の感想という無難な会話を投げかけた。

だが、倉林院長は「それは良かった」と一言相槌を打つだけで、微笑みを浮かべてまた私を舐めるように見てくる。

その視線が体に向けられているのを感じ、不快でたまらない。

「そういえば、システムの機能追加をお考えだと前におっしゃっていましたが、その後具体的な仕様のご希望などは決まられましたか?」

あくまで仕事の延長でここに来ているということを主張するように、次に私はシステムの話を切り出した。

だが、キャンドルの灯りを中心とした暗めの店内はムーディーな雰囲気で、仕事の話は無粋だと言わんばかりの空気を感じる。

自分の言葉が浮いて聞こえる空間にますます居心地の悪さが増してしまった。

「そんな話はまた今度でいいじゃない。それよりも今日はもっと他の話をしよう。神崎さんと親交を深めるために、君についてもっと色々知りたいな」

案の定、仕事の話を切り捨てられ、隣に座る倉林院長がこちらに距離を詰めてくる。

店内は暖房が効いていて暖かいはずなのに、途端に寒気がしてきた。

「僕はね、初めて神崎さんに会った時からずっと君のことが気になっていたんだよ」

「…………」

「やっとこうして食事に行く機会ができて嬉しくてね。何度誘ってもすげなく断られていたから、さすがに焦れてしまったよ」

そう語る倉林院長の表情は、愛想の良い笑顔からどんどんいやらしい目つきへと変わっていく。

下心が透けて見えて嫌悪を感じ、私は距離を取るようにジリジリとソファーの端の方へ座る位置をズラし始めた。


「神崎さんは本当にいい体してるよね。その胸、サイズはどれくらいなの? 僕の見立てだとGカップくらいはあると思うんだけどどう? 当たってる?」

「そういうことはお答え致しかねます」

「ああ、言っておくけどこれはセクハラじゃないからね? 僕は美容外科医として聞いてるんだよ。大きな胸はね、ちゃんとケアしてあげないとダメなんだけど神崎さんはしてる? 僕がやり方を教えてあげようか?」

「いえ、結構です!」

屁理屈を言ってさらに距離を詰めてくる倉林院長に、私はハッキリ断り、さらにソファーの端へと逃げる。

しかし倉林院長はそれを察していたようで、素早く私を背後から拘束するように抱きしめてきた。

「倉林院長、やめてください!」

「遠慮しないでいいよ。神崎さんは大事なうちの営業担当だからね、美容外科医の僕自らが特別にケアしてあげるよ」

「遠慮なんてしていません! 本当にやめてください!」

「いいじゃない。減るもんじゃないんだから」

そう言うと倉林院長は、背後から私の胸に手を伸ばし、大きさや柔らかさを確かめるように下から持ち上げてガッツリ揉み始めた。

もうこれは明らかに故意な接触であり、容赦ないその動きに気持ち悪さを感じ全身の鳥肌が総立ちになる。

私に触る倉林院長からはタバコのような渋い香水の匂いが漂ってきた。 

まとわりつくその香りも不快で仕方ない。

「柔らかさも揉み心地も最高だなぁ。童顔巨乳ってのがたまんない」

「嫌っ! 触らないでください! やめて!」

私は身をよじって離れようと抵抗する。

なのに倉林院長はますます楽しそうに下品な笑みを深めるだけだ。

「この個室、こっちが呼ぶまで店員は来ないんだよ。だから抵抗しても無駄だよ? 神崎さんもどうせ今までこの体で契約取ってきたんでしょ? こんないやらしい体してるもんね。僕が胸だけじゃなくきちんと全身をケアしてあげよう」

 ……彼氏は私じゃ反応しなかったのに、なんでこんな体目当ての男性ばっかり! 本当にもうウンザリ!

心の中は荒れ狂い、毒付きが止まらない。

でも心とは裏腹に頭は冷静だった私は諦めたと見せかけて油断を誘おうと考えた。

一旦抵抗をやめ、されるがまま大人しくする。

「よく分かってるじゃないか。すぐ気持ち良くしてあげるからね」

無抵抗な私に気を良くした倉林院長は、胸を揉みながらさっそくと言わんばかりに今度は私のトップスのボタンを一つずつ外し始めた。

もう私が完璧に服従したと思ったのか腕の力が弱まる。

その瞬間を私は見逃さなかった。

 ……今だっ!

私は思いっきりかかとで倉林院長の足を踏み付ける。

相手が悲鳴を上げた隙に力いっぱい振り払い、なんとか体を離して腕の中から抜け出した。

そのまま立ち上がり、鞄を持って一目散にその場を逃げ出す。

背後も振り返らず、とにかくここから離れることだけを考えた。

向かった先は自宅ではなく、速水さんのマンションだった。

今一人にはなりたくない、そう思った時に速水さんの顔しか思い浮かばなかったのだ。

半ば無意識に足が向かっていたと言ってもいい。

マンションの前まで着いて、エントランスで部屋番号を押して呼び出してみるが不在のようだ。

平日である今日、速水さんはまだ仕事をしているのだろう。

冷静になればこのまま帰るべきだと頭では思うのだが、やっぱり家で一人にはなりたくなくて、私はそのままマンション前で立ち尽くしてしまった。

幸いなことに、それから30分ほどして速水さんは帰って来た。

私の姿を目にしたその顔と声には驚きが滲んでいる。

その時になって初めて気づいた。

 ……ああ、そうだ。速水さんは干渉や束縛が嫌いな人だった。こうやって待ち伏せされるのとかも嫌なんだろうなぁ。困らせちゃってるよね……。

寒空の下で立ちすくむ姿を見かねたのか追い返されるということはなく、とりあえず中に入ろうと促されてホッとする一方、とても申し訳ない気持ちが襲ってくる。

だから部屋に入るなり、速水さんにくっつくと、私は謝罪の言葉をまず述べた。

「本当にすみません。速水さんが干渉や束縛が嫌いなの知ってるのに。こうしていきなり押しかけてプライベートを邪魔するようなことして申し訳なく思ってます」

そう口にしながらも、いつもの体温と匂いに包まれると心が落ち着いてきて、やっぱり来て良かったと感じてくる。

 ……速水さんに頼り過ぎだよね。なくてはならない存在になっちゃってる。

速水さんにしがみつきながら、彼の存在の大きさを感じずにはいられない。

もう手放せない、いなくなって欲しくないと思った。

それが上司に対する感情以上のものであることを自覚する。

でもだからと言って、どうこうしようとは思わない。

 ……このまま速水さんが勃たないままで、ずっと私のそばにいてくれたらいいのに。イチャイチャだけするこの関係が永遠に続いて欲しい。

そんな気持ちで速水さんにギュッと抱きついていたら、ふと頭の上から彼の声が降ってきた。

「……もしかしてここ来る前に誰かと会ってた?」

その言葉にドキリとする。

もちろん図星だったからであり、なぜ気づかれたのだろうと内心焦った。

「えっ? いえ、外出先で仕事してました……」

倉林院長のことは速水さんには知られたくなくて、私は嘘ではない言葉を返す。

あれも仕事と言えば仕事なのだ。

「外で待ってて体が冷えてるだろうから、風呂入ってきなよ。今日は泊まっていけばいいから」

「平日なのにすみません。ありがとうございます」

素直にお礼を言い、そのままお風呂を使わせてもらう。

正直、まずお風呂に入らせてもらえたのは助かった。

さっき触られた不快な感覚を洗い流すように、私はいつもより念入りに自分の体を洗う。

記憶も洗い流せればいいのに、さすがにそれは無理で、投げかけられた言葉や触られた感触はまだ鮮明に思い出すことができてしまった。

 ……速水さんは何か気づいたのかな? ううん、まさかね。

新規開拓ではなく既存顧客対応が向いていると言ってもらって、せっかく先輩から引き継いで仕事を少しずつ任せてもらえている状況の中、投げ出したくなかった。

ナメられがちな外見なのは自覚していたし、私は強くあらねばならないのだ。

上司である速水さんに迷惑をかけるのではなく、自分で対処して然るべきだと思う。

 ……でも上司じゃない時の速水さんには甘えさせてもらいたい。いきなり来て嫌な思いをさせてしまったかもしれないけど、今日だけはどうか大目に見てください……!

泊まってもいいと言ってくれた速水さんの言葉にそのまま甘えさせてもらって、私はその日初めて平日に速水さんの家に泊まった。

添い寝してもらって、安心感に包まれ、夜は更けていったのだった。
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