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Prologue
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「あっ、んんっ……」
「ほら分かる? 少し触っただけなのに、もうここ、こんなにぐしょぐしょに濡れてる」
「いや、恥ずかしい……」
土曜日の深夜。
一組の男女がキングサイズのベッドの上で睦み合う。
男の細く長い指が女の秘部を掻き回すたびに、辺りには甘い声と淫らな水音が響き渡った。
その音に羞恥心を煽られ、いやらしい気分が高まった女の蜜口からはますます蜜があふれ出す。
「本当に感じやすい淫乱な身体だね」
「んっ、そ、そんなはず……ない……あっ!」
与えられる快感に悶えながら、涙目で首を横に振って否定する女を見下ろし、男は楽しそうに唇の端を持ち上げる。
ツンと立ち上がった胸の先端へも唇でねっとり愛撫を与え、女が反応して背中をのけ反らせると耳元で囁いた。
「本当に? 身体はこんなに素直なのに。ほら、誘うように腰が揺れてる」
「やめて、そんなこと、言わないで……」
「挿れて欲しい? でもまだダメ」
女の期待が滲んだ瞳をすげなく無視し、男は女の両脚を持ち上げて広げると、その付け根に自らの顔をあてがった。
「えっ、うそっ……! ダメ、やめて……!」
突然のことにビクリと身体を震わせた女は、まったく予想をしていなかった男の行動に狼狽える。
こんな行為は初めてで恥ずかしさから脚を閉じようとするも、男の手によってそれを阻まれてしまう。
仕方なく身を委ねるしかなかった女だったが、巧みな男の舌によってもたらされる快楽に、次第に我を忘れ始めた。
「あああっ、んん……っ。ダメ、なんか来る。おかしくなっちゃいそう……!」
「いいよ。そのままイッて」
「あっ、あっ、んんん……っ!」
絶頂を迎え、身体を強張らせて艶めいた嬌声を上げた女はくたりとベッドに沈む。
頬は上気し、瞳は潤み、はぁはぁと荒い呼吸を繰り返す。
自分の息遣いを耳にしながら、女は今しがた起きた出来事に半ば呆然とした心地になっていた。
「もしかして、イクの初めてだった?」
「…………」
口をつぐんだが、それは図星だった。
言葉にしなくとも察したのか、男はホクロが色気を醸し出す口元を満足そうに綻ばせる。
「一度と言わず、二度三度イかせてあげる。まだまだ夜は長いからね」
男に甘く囁かれ、知らず知らずのうちに女の身体は期待で熱く疼く。
この男に抱かれ、乱され、
もっともっとおかしくなりたい。
だってこれは一夜限りの、
最初で最後の冒険なのだから。
そう心の中で呟いた女は、続きを求めるように目の前にいる見惚れるほど整った顔をした男の身体に自ら身を寄せた――。
「ほら分かる? 少し触っただけなのに、もうここ、こんなにぐしょぐしょに濡れてる」
「いや、恥ずかしい……」
土曜日の深夜。
一組の男女がキングサイズのベッドの上で睦み合う。
男の細く長い指が女の秘部を掻き回すたびに、辺りには甘い声と淫らな水音が響き渡った。
その音に羞恥心を煽られ、いやらしい気分が高まった女の蜜口からはますます蜜があふれ出す。
「本当に感じやすい淫乱な身体だね」
「んっ、そ、そんなはず……ない……あっ!」
与えられる快感に悶えながら、涙目で首を横に振って否定する女を見下ろし、男は楽しそうに唇の端を持ち上げる。
ツンと立ち上がった胸の先端へも唇でねっとり愛撫を与え、女が反応して背中をのけ反らせると耳元で囁いた。
「本当に? 身体はこんなに素直なのに。ほら、誘うように腰が揺れてる」
「やめて、そんなこと、言わないで……」
「挿れて欲しい? でもまだダメ」
女の期待が滲んだ瞳をすげなく無視し、男は女の両脚を持ち上げて広げると、その付け根に自らの顔をあてがった。
「えっ、うそっ……! ダメ、やめて……!」
突然のことにビクリと身体を震わせた女は、まったく予想をしていなかった男の行動に狼狽える。
こんな行為は初めてで恥ずかしさから脚を閉じようとするも、男の手によってそれを阻まれてしまう。
仕方なく身を委ねるしかなかった女だったが、巧みな男の舌によってもたらされる快楽に、次第に我を忘れ始めた。
「あああっ、んん……っ。ダメ、なんか来る。おかしくなっちゃいそう……!」
「いいよ。そのままイッて」
「あっ、あっ、んんん……っ!」
絶頂を迎え、身体を強張らせて艶めいた嬌声を上げた女はくたりとベッドに沈む。
頬は上気し、瞳は潤み、はぁはぁと荒い呼吸を繰り返す。
自分の息遣いを耳にしながら、女は今しがた起きた出来事に半ば呆然とした心地になっていた。
「もしかして、イクの初めてだった?」
「…………」
口をつぐんだが、それは図星だった。
言葉にしなくとも察したのか、男はホクロが色気を醸し出す口元を満足そうに綻ばせる。
「一度と言わず、二度三度イかせてあげる。まだまだ夜は長いからね」
男に甘く囁かれ、知らず知らずのうちに女の身体は期待で熱く疼く。
この男に抱かれ、乱され、
もっともっとおかしくなりたい。
だってこれは一夜限りの、
最初で最後の冒険なのだから。
そう心の中で呟いた女は、続きを求めるように目の前にいる見惚れるほど整った顔をした男の身体に自ら身を寄せた――。
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