22 / 110
陽と陰の皇帝編
第二十一章 修羅
しおりを挟む
「陛下……?」
いつものユーディンとは、明らかに様子が違う。ルクレツィアは呆然と、兄と皇帝を見比べた。
「……頭が、高いぞ」
「え……」
ユーディンが杖を──仕込みの刃を一閃する。
カラカラ……と音をたてて、ルクレツィアの義手が石の床に転がった。
「!」
仮の既製品とはいえ、複雑な内部構造の金属製の義手を、たった一薙ぎで斬り落としたユーディンは、そのままその刃をルクレツィアの首にあて──視線を周囲に向ける。
「皆、頭が高いと言っている」
ざぁっと、その場にいる者、皆がひれ伏した。
いや、一人だけ立ったままの者がいる。
宰相、ベルゲル=プラーナ……。
「まったく、躾がなっていない……なぁ。チェーザレよ」
「申し訳ございません。陛下」
ここは、静まりください……と、チェーザレが言うが、ユーディンは聞く耳を持たず、ツカツカとベルゲルに詰め寄る。
「何か、余に言いたいことはあるか?」
「僭越ながら……オブシディアン両名の疑いが、物理的に、晴れたわけではありませぬ」
あくまでも、襲撃はチェーザレとルクレツィアによるもの──と訴える宰相に、ユーディンは鼻で笑った。
「貴様の方が、よほど動機があるというのに……」
まぁよい。と、ユーディンは剣を鞘に収める。
「ならば、貴様が満足するまで、吟味しようではないか……」
では……と、ベルゲルはニヤリと笑う。
「ラング・オブシディアン、およびリイヤ・オブシディアン、ラジェ・ヘリオドールの三名を拘束する! ……よろしいですな? 陛下」
うなずくユーディンを見て、ベルゲル配下の文官が、儀式の間を出て行った。
しかし、間もなく、慌てた様子で駆け戻ってくる。
「ラジェ・ヘリオドールの姿が、どこにもありません!」
◆◇◆
「ヘルメガータも消えた……だと?」
ミカの報告に、ルクレツィアが目を見開く。
宮殿の一室に、チェーザレとルクレツィアの二人は軟禁されていた。
二人バラバラに独房に入れられなかったのはユーディンの意思だと思われるが、部屋の扉には鍵がかけられ、前にはしっかり見張りがいる。
「どうした?」
「兄上……実は……」
声が漏れないよう、小声で兄に耳打ちする。
控えの間に、モルガの姿は無く、代わりに、大量の砂と、崩れかけた人の形をした石の塊が数体、転がっていたとのこと。
さらに、見張りがいたにもかかわらず、ヘルメガータも突然、忽然と消えてしまったらしい。
兄が「ふむ」と、納得する。
「我らの吟味がなかなか始まらないのは、そのせいか……」
『エロヒム様が、一生懸命追跡をしておりますが……我らも、『操者の力』を得て、初めて力が出せるものなので……』
ミカの言葉に、ユディトとイザヤ──兄に従う光の精霊機の二人の精霊も、うんうんとうなずいた。
チェーザレはむぅっと、眉間にしわを寄せる。
「解せん……。お前が伝説級と同様に精霊と交信できるようになって、何故オレの前には奴らは姿を現さん」
『技量的な条件としては、地のボウヤと同レベルっていうか、十分満たしてるっていうか……申し分ないんだけどねー。……ただアンタ、承認したらいろいろ悪さしそうで、許可だすの怖いんだよ……』
『なにぶん性格が悪すぎるわい』
精霊たちのダメ出しの嵐に、この話は兄に伝えるべきなのだろうか……ルクレツィアはわからない。
ただ……。
「あ、アレは……事故です」
まさか「モルガにキスされたから見えるようになりました」とは、兄には死んでも言えない。
「ミカ、協力を願えそうな者は、何人いる?」
『現時点で我らの声を聴ける者は、モリオン様、アキシナイト様……そして、アウイナイト様の三名です』
「アウインもか!」
こくり。とミカがうなずいた。
『火山爆発の際、ルツが接触したそうですの。落ち着かせて、安全な場所に誘導し、助けを待つように伝えたので、あの子たちは無駄な体力を消費せず、助けることができました』
『ちなみに補足するなら、アキシナイトって子は私たちの声は聴こえないよ。最初の地のボウヤと一緒で、見えるだけだね』
なるほど……と、ルクレツィアはうなずいた。
行方不明になった五人の子供たちを助け出したのは、ハデスヘルだった。
「しかし、モリオン殿は騎士ではないし、あとの二人も新入りで、ヘルメガータを独自に追うことはできないし……陛下は?」
「陛下には無理だ」
ルクレツィアの問いに、何故か兄が答えた。
訝しむルクレツィアに、補足するように、ミカが口を開く。
『大変言いにくいのですが……あの方は、精霊の加護を、持ち合わせていません』
◆◇◆
太古から、この世界の人間には、それぞれ「精霊の加護」がある。「例外」がいくつかあるものの、基本的には一人の人間は、どれか一つの精霊の加護を受けていた。
その、数少ない例外の一例。
「陛下に、加護が無い……?」
ルクレツィアは目を見開いた。彼女の様子に、兄が、小さくため息を吐く。
「極秘中の極秘案件だ。宰相も知らない……絶対に、知られてはならないレベルの」
むやみやたらに口にするな。兄の様子から、それが事実であることが、ルクレツィアに痛いほど解った。
「解りました……」
そう口にし、思わず、座り込んだ。
「衝撃的、だったか?」
「はい……」
精霊の加護が無いこと。それは、この世界において、「人間と認められない」ことに等しい。
実害は「VDを動かすことができない」くらいしかないのだが、精霊から「加護をもらえなかった」という事実は、古来から差別の対象となっており、「精霊の加護が無い」事を理由に殺され、それが許される例も、後を絶たなかった。
もちろん、そのような者が「皇帝」になった例など、ルクレツィアは、今まで、聞いたことがない。
「陛下が闘わなければならないモノは、何もアレイオラや宰相だけではない。血筋、慣例、加護の無い事実……それらと闘ううちに、具現化した修羅が、アレだ」
兄が、そっと、ルクレツィアの斬られた左腕に触れる。
「いや……本来の陛下が、修羅の方なのかもしれない。時を止めた陛下とは違い、年相応の分別があるからな」
ただし、と、兄は付け加えた。
その性格は極めて冷酷にて、慈悲と仁愛の心を持ち合わせないが……。と。
「兄上は、いつからご存じだったのです?」
「陛下が『二人に別れた』時から、知っていたさ……。七歳の頃から、な」
わずか七歳の少年が、母親の死をきっかけに、片方は母親恋しさに時を止め、もう片方は母親の復讐を胸に、修羅となった……。
「元の陛下に、戻られるのですか?」
「『修羅』が出てくるのは陛下が出血を伴う怪我をすること。一日経たずに元に戻ることもあれば、数か月、そのままの時もある」
ルクレツィアが、無言で黙り込む。そして、しばらくの後、口を開いた。
やや、不安は残るのだが……。
「兄上、こういう案は、いかがでしょうか?」
やはり、彼女に頼む事しか、ルクレツィアには思いつかなかった。
いつものユーディンとは、明らかに様子が違う。ルクレツィアは呆然と、兄と皇帝を見比べた。
「……頭が、高いぞ」
「え……」
ユーディンが杖を──仕込みの刃を一閃する。
カラカラ……と音をたてて、ルクレツィアの義手が石の床に転がった。
「!」
仮の既製品とはいえ、複雑な内部構造の金属製の義手を、たった一薙ぎで斬り落としたユーディンは、そのままその刃をルクレツィアの首にあて──視線を周囲に向ける。
「皆、頭が高いと言っている」
ざぁっと、その場にいる者、皆がひれ伏した。
いや、一人だけ立ったままの者がいる。
宰相、ベルゲル=プラーナ……。
「まったく、躾がなっていない……なぁ。チェーザレよ」
「申し訳ございません。陛下」
ここは、静まりください……と、チェーザレが言うが、ユーディンは聞く耳を持たず、ツカツカとベルゲルに詰め寄る。
「何か、余に言いたいことはあるか?」
「僭越ながら……オブシディアン両名の疑いが、物理的に、晴れたわけではありませぬ」
あくまでも、襲撃はチェーザレとルクレツィアによるもの──と訴える宰相に、ユーディンは鼻で笑った。
「貴様の方が、よほど動機があるというのに……」
まぁよい。と、ユーディンは剣を鞘に収める。
「ならば、貴様が満足するまで、吟味しようではないか……」
では……と、ベルゲルはニヤリと笑う。
「ラング・オブシディアン、およびリイヤ・オブシディアン、ラジェ・ヘリオドールの三名を拘束する! ……よろしいですな? 陛下」
うなずくユーディンを見て、ベルゲル配下の文官が、儀式の間を出て行った。
しかし、間もなく、慌てた様子で駆け戻ってくる。
「ラジェ・ヘリオドールの姿が、どこにもありません!」
◆◇◆
「ヘルメガータも消えた……だと?」
ミカの報告に、ルクレツィアが目を見開く。
宮殿の一室に、チェーザレとルクレツィアの二人は軟禁されていた。
二人バラバラに独房に入れられなかったのはユーディンの意思だと思われるが、部屋の扉には鍵がかけられ、前にはしっかり見張りがいる。
「どうした?」
「兄上……実は……」
声が漏れないよう、小声で兄に耳打ちする。
控えの間に、モルガの姿は無く、代わりに、大量の砂と、崩れかけた人の形をした石の塊が数体、転がっていたとのこと。
さらに、見張りがいたにもかかわらず、ヘルメガータも突然、忽然と消えてしまったらしい。
兄が「ふむ」と、納得する。
「我らの吟味がなかなか始まらないのは、そのせいか……」
『エロヒム様が、一生懸命追跡をしておりますが……我らも、『操者の力』を得て、初めて力が出せるものなので……』
ミカの言葉に、ユディトとイザヤ──兄に従う光の精霊機の二人の精霊も、うんうんとうなずいた。
チェーザレはむぅっと、眉間にしわを寄せる。
「解せん……。お前が伝説級と同様に精霊と交信できるようになって、何故オレの前には奴らは姿を現さん」
『技量的な条件としては、地のボウヤと同レベルっていうか、十分満たしてるっていうか……申し分ないんだけどねー。……ただアンタ、承認したらいろいろ悪さしそうで、許可だすの怖いんだよ……』
『なにぶん性格が悪すぎるわい』
精霊たちのダメ出しの嵐に、この話は兄に伝えるべきなのだろうか……ルクレツィアはわからない。
ただ……。
「あ、アレは……事故です」
まさか「モルガにキスされたから見えるようになりました」とは、兄には死んでも言えない。
「ミカ、協力を願えそうな者は、何人いる?」
『現時点で我らの声を聴ける者は、モリオン様、アキシナイト様……そして、アウイナイト様の三名です』
「アウインもか!」
こくり。とミカがうなずいた。
『火山爆発の際、ルツが接触したそうですの。落ち着かせて、安全な場所に誘導し、助けを待つように伝えたので、あの子たちは無駄な体力を消費せず、助けることができました』
『ちなみに補足するなら、アキシナイトって子は私たちの声は聴こえないよ。最初の地のボウヤと一緒で、見えるだけだね』
なるほど……と、ルクレツィアはうなずいた。
行方不明になった五人の子供たちを助け出したのは、ハデスヘルだった。
「しかし、モリオン殿は騎士ではないし、あとの二人も新入りで、ヘルメガータを独自に追うことはできないし……陛下は?」
「陛下には無理だ」
ルクレツィアの問いに、何故か兄が答えた。
訝しむルクレツィアに、補足するように、ミカが口を開く。
『大変言いにくいのですが……あの方は、精霊の加護を、持ち合わせていません』
◆◇◆
太古から、この世界の人間には、それぞれ「精霊の加護」がある。「例外」がいくつかあるものの、基本的には一人の人間は、どれか一つの精霊の加護を受けていた。
その、数少ない例外の一例。
「陛下に、加護が無い……?」
ルクレツィアは目を見開いた。彼女の様子に、兄が、小さくため息を吐く。
「極秘中の極秘案件だ。宰相も知らない……絶対に、知られてはならないレベルの」
むやみやたらに口にするな。兄の様子から、それが事実であることが、ルクレツィアに痛いほど解った。
「解りました……」
そう口にし、思わず、座り込んだ。
「衝撃的、だったか?」
「はい……」
精霊の加護が無いこと。それは、この世界において、「人間と認められない」ことに等しい。
実害は「VDを動かすことができない」くらいしかないのだが、精霊から「加護をもらえなかった」という事実は、古来から差別の対象となっており、「精霊の加護が無い」事を理由に殺され、それが許される例も、後を絶たなかった。
もちろん、そのような者が「皇帝」になった例など、ルクレツィアは、今まで、聞いたことがない。
「陛下が闘わなければならないモノは、何もアレイオラや宰相だけではない。血筋、慣例、加護の無い事実……それらと闘ううちに、具現化した修羅が、アレだ」
兄が、そっと、ルクレツィアの斬られた左腕に触れる。
「いや……本来の陛下が、修羅の方なのかもしれない。時を止めた陛下とは違い、年相応の分別があるからな」
ただし、と、兄は付け加えた。
その性格は極めて冷酷にて、慈悲と仁愛の心を持ち合わせないが……。と。
「兄上は、いつからご存じだったのです?」
「陛下が『二人に別れた』時から、知っていたさ……。七歳の頃から、な」
わずか七歳の少年が、母親の死をきっかけに、片方は母親恋しさに時を止め、もう片方は母親の復讐を胸に、修羅となった……。
「元の陛下に、戻られるのですか?」
「『修羅』が出てくるのは陛下が出血を伴う怪我をすること。一日経たずに元に戻ることもあれば、数か月、そのままの時もある」
ルクレツィアが、無言で黙り込む。そして、しばらくの後、口を開いた。
やや、不安は残るのだが……。
「兄上、こういう案は、いかがでしょうか?」
やはり、彼女に頼む事しか、ルクレツィアには思いつかなかった。
0
お気に入りに追加
73
あなたにおすすめの小説
旦那様に愛されなかった滑稽な妻です。
アズやっこ
恋愛
私は旦那様を愛していました。
今日は三年目の結婚記念日。帰らない旦那様をそれでも待ち続けました。
私は旦那様を愛していました。それでも旦那様は私を愛してくれないのですね。
これはお別れではありません。役目が終わったので交代するだけです。役立たずの妻で申し訳ありませんでした。
恋人に夢中な婚約者に一泡吹かせてやりたかっただけ
棗
恋愛
伯爵令嬢ラフレーズ=ベリーシュは、王国の王太子ヒンメルの婚約者。
王家の忠臣と名高い父を持ち、更に隣国の姫を母に持つが故に結ばれた完全なる政略結婚。
長年の片思い相手であり、婚約者であるヒンメルの隣には常に恋人の公爵令嬢がいる。
婚約者には愛を示さず、恋人に夢中な彼にいつか捨てられるくらいなら、こちらも恋人を作って一泡吹かせてやろうと友達の羊の精霊メリー君の妙案を受けて実行することに。
ラフレーズが恋人役を頼んだのは、人外の魔術師・魔王公爵と名高い王国最強の男――クイーン=ホーエンハイム。
濡れた色香を放つクイーンからの、本気か嘘かも分からない行動に涙目になっていると恋人に夢中だった王太子が……。
※小説家になろう・カクヨム様にも公開しています
「お前を愛するつもりはない」な仮面の騎士様と結婚しました~でも白い結婚のはずなのに溺愛してきます!~
卯月ミント
恋愛
「お前を愛するつもりはない」
絵を描くのが趣味の侯爵令嬢ソールーナは、仮面の英雄騎士リュクレスと結婚した。
だが初夜で「お前を愛するつもりはない」なんて言われてしまい……。
ソールーナだって好きでもないのにした結婚である。二人はお互いカタチだけの夫婦となろう、とその夜は取り決めたのだが。
なのに「キスしないと出られない部屋」に閉じ込められて!?
「目を閉じてくれるか?」「えっ?」「仮面とるから……」
書き溜めがある内は、1日1~話更新します
それ以降の更新は、ある程度書き溜めてからの投稿となります
*仮面の俺様ナルシスト騎士×絵描き熱中令嬢の溺愛ラブコメです。
*ゆるふわ異世界ファンタジー設定です。
*コメディ強めです。
*hotランキング14位行きました!お読みいただき&お気に入り登録していただきまして、本当にありがとうございます!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
勘当されたい悪役は自由に生きる
雨野
恋愛
難病に罹り、15歳で人生を終えた私。
だが気がつくと、生前読んだ漫画の貴族で悪役に転生していた!?タイトルは忘れてしまったし、ラストまで読むことは出来なかったけど…確かこのキャラは、家を勘当され追放されたんじゃなかったっけ?
でも…手足は自由に動くし、ご飯は美味しく食べられる。すうっと深呼吸することだって出来る!!追放ったって殺される訳でもなし、貴族じゃなくなっても問題ないよね?むしろ私、庶民の生活のほうが大歓迎!!
ただ…私が転生したこのキャラ、セレスタン・ラサーニュ。悪役令息、男だったよね?どこからどう見ても女の身体なんですが。上に無いはずのモノがあり、下にあるはずのアレが無いんですが!?どうなってんのよ!!?
1話目はシリアスな感じですが、最終的にはほのぼの目指します。
ずっと病弱だったが故に、目に映る全てのものが輝いて見えるセレスタン。自分が変われば世界も変わる、私は…自由だ!!!
主人公は最初のうちは卑屈だったりしますが、次第に前向きに成長します。それまで見守っていただければと!
愛され主人公のつもりですが、逆ハーレムはありません。逆ハー風味はある。男装主人公なので、側から見るとBLカップルです。
予告なく痛々しい、残酷な描写あり。
サブタイトルに◼️が付いている話はシリアスになりがち。
小説家になろうさんでも掲載しております。そっちのほうが先行公開中。後書きなんかで、ちょいちょいネタ挟んでます。よろしければご覧ください。
こちらでは僅かに加筆&話が増えてたりします。
本編完結。番外編を順次公開していきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
【完結】聖女になり損なった刺繍令嬢は逃亡先で幸福を知る。
みやこ嬢
恋愛
「ルーナ嬢、神聖なる聖女選定の場で不正を働くとは何事だ!」
魔法国アルケイミアでは魔力の多い貴族令嬢の中から聖女を選出し、王子の妃とするという古くからの習わしがある。
ところが、最終試験まで残ったクレモント侯爵家令嬢ルーナは不正を疑われて聖女候補から外されてしまう。聖女になり損なった失意のルーナは義兄から襲われたり高齢宰相の後妻に差し出されそうになるが、身を守るために侍女ティカと共に逃げ出した。
あてのない旅に出たルーナは、身を寄せた隣国シュベルトの街で運命的な出会いをする。
【2024年3月16日完結、全58話】
好きでした、さようなら
豆狸
恋愛
「……すまない」
初夜の床で、彼は言いました。
「君ではない。私が欲しかった辺境伯令嬢のアンリエット殿は君ではなかったんだ」
悲しげに俯く姿を見て、私の心は二度目の死を迎えたのです。
なろう様でも公開中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる