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第9話 メイドとの会話を楽しむ
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私達は今、ギルドへ向かう馬車に乗っている。
アルフレッドと挨拶を交わし、もう城も見えなくなった。
私は静まり返る車内の空気が居心地悪くなり何か話題を探そうと辺りを見渡すと…
「レン様?どうかされましたか?」
私の前に座ったメイドのリズが私の様子を伺うように声をかけてきた。
そういえば、このメイド…似ている。
顔も、名前もそっくりだ。
そう。私を毎朝迎えに来てくれるメイド、リジに。
「あのっ!」
「ふぁっ…ふぁい! 何でしょうかぁ!」
「ご…ごめんなさい。あの…
もしかして、お城に兄弟の方とかいらっしゃいますか?」
いきなり驚かせてしまっただろうか?
でも、気になったものはしょうがない。
ここまで似てるのだ。
姉妹でないはずがない。
「なっ…なんだぁ。
私がなにかお気に触るようなことをしてしまったのかと思いました…
はい。いますよ。 上に2人。」
やっぱり! そうだったんだ!
いや~ そうだと思ったんだよ~
まあ、これなら誰でもわかるだろうけど。
「そういえば、"リジお姉様"はレン様のお世話担当でしたね。
実は私達、三つ子なんです。
長女の"リザお姉様"。
次女の"リジお姉様"。
そして、私。三女のリズです。」
フンス!と胸を張るリズ。
なんかややこしいな…
顔も名前も似すぎだよ…
性格もまだわかってないし…
区別の仕方は、髪の色くらい?
一番上はまだ会ったことがないからわかんないけど…
"リジ"が金髪でロング。
"リズ"が桃色でショート。
ってことはわかった。
こう考えると見分けやすい?
でも、結局のところ名前は覚えないと…
私の頭がこんがらがっている間にいつの間にかギルドについていたらしい。
馬の蹄の音が鳴り止み、扉が開かれた。
リズに連れられギルド内に入ると、私が来ると通達がされていたのか、冒険者らしき人は誰もいなかった。
カウンターにいる一人を除けば…
「あら!いらっしゃい♡
貴方がアルフレッド様の婚約者様ね。
王様からのご命令なんて驚いちゃったわ。」
「………」
私は目の前にいる人物を見て、思わず固まってしまった。
きれいな肉体美。完全なるオネエ口調。
さらに、その一つ一つの仕草に至るまでが見るものに違和感を抱かせた。
そう。彼女(?)のことを簡単に表現すると、
マッチョなオネエ。
なのだ。
「アラ?いきなりで驚かせてしまったかしら?
アタシはここのギルドマスターの、
"アンドリュー・ロックハート"
よ。
ここの人は愛を込めてワタシのことを姐さんと呼んでくれるわ。
あなたもそう呼んでいいのよ。」
圧がすごい…
「ね、姐さん…?」
「きゃぁ!可愛い子ね。食べちゃいたいわ。
とまぁ立ち話はこの辺にしてひとまずお部屋へ案内するわ。
ついていらっしゃい。」
アルフレッドと挨拶を交わし、もう城も見えなくなった。
私は静まり返る車内の空気が居心地悪くなり何か話題を探そうと辺りを見渡すと…
「レン様?どうかされましたか?」
私の前に座ったメイドのリズが私の様子を伺うように声をかけてきた。
そういえば、このメイド…似ている。
顔も、名前もそっくりだ。
そう。私を毎朝迎えに来てくれるメイド、リジに。
「あのっ!」
「ふぁっ…ふぁい! 何でしょうかぁ!」
「ご…ごめんなさい。あの…
もしかして、お城に兄弟の方とかいらっしゃいますか?」
いきなり驚かせてしまっただろうか?
でも、気になったものはしょうがない。
ここまで似てるのだ。
姉妹でないはずがない。
「なっ…なんだぁ。
私がなにかお気に触るようなことをしてしまったのかと思いました…
はい。いますよ。 上に2人。」
やっぱり! そうだったんだ!
いや~ そうだと思ったんだよ~
まあ、これなら誰でもわかるだろうけど。
「そういえば、"リジお姉様"はレン様のお世話担当でしたね。
実は私達、三つ子なんです。
長女の"リザお姉様"。
次女の"リジお姉様"。
そして、私。三女のリズです。」
フンス!と胸を張るリズ。
なんかややこしいな…
顔も名前も似すぎだよ…
性格もまだわかってないし…
区別の仕方は、髪の色くらい?
一番上はまだ会ったことがないからわかんないけど…
"リジ"が金髪でロング。
"リズ"が桃色でショート。
ってことはわかった。
こう考えると見分けやすい?
でも、結局のところ名前は覚えないと…
私の頭がこんがらがっている間にいつの間にかギルドについていたらしい。
馬の蹄の音が鳴り止み、扉が開かれた。
リズに連れられギルド内に入ると、私が来ると通達がされていたのか、冒険者らしき人は誰もいなかった。
カウンターにいる一人を除けば…
「あら!いらっしゃい♡
貴方がアルフレッド様の婚約者様ね。
王様からのご命令なんて驚いちゃったわ。」
「………」
私は目の前にいる人物を見て、思わず固まってしまった。
きれいな肉体美。完全なるオネエ口調。
さらに、その一つ一つの仕草に至るまでが見るものに違和感を抱かせた。
そう。彼女(?)のことを簡単に表現すると、
マッチョなオネエ。
なのだ。
「アラ?いきなりで驚かせてしまったかしら?
アタシはここのギルドマスターの、
"アンドリュー・ロックハート"
よ。
ここの人は愛を込めてワタシのことを姐さんと呼んでくれるわ。
あなたもそう呼んでいいのよ。」
圧がすごい…
「ね、姐さん…?」
「きゃぁ!可愛い子ね。食べちゃいたいわ。
とまぁ立ち話はこの辺にしてひとまずお部屋へ案内するわ。
ついていらっしゃい。」
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