67 / 173
5章 洗礼
66話 *強制快楽
しおりを挟む
晴柊の鳩尾が男の拳で抉られる。晴柊の言葉に苛立った男の表情が先ほどからの楽しそうな顔から一変、冷たい表情へとすり替わっていた。
「あぁ~イライラする~今すぐ殺してえ~……でもなぁ…今殺したらなぁ…」
男が聞こえるか聞こえないかの声でボソボソと一人呟き始めた。地雷を踏んだか?いや、地雷を踏もうと思って発言したわけだが。しかし一人でなんとか自己完結した様子である男は、再び黒いバッグを漁り始めた。すると、手に取ったのは注射器であった。中には何やら怪しげな液体が入っている。晴柊の体が強張った。
「仕方ないから、コレ使ってあげるね。結構高いんだからね?」
「な、に…それ……」
さっきまでなんとか虚勢を張り続けていた晴柊の顔が強張る。晴柊は一度、脱走を図った際に琳太郎に精力促進剤を打ち込まれたことがある。本人はそれに気付いてはいない。その時の薬はまだ程度も低いもので副作用も無かったからだった。
しかし、今この男が用意した薬物は、その時の物とは比にならないくらいの作用を持つモノであった。鶴ケ崎組に莫大な利益をもたらしているものこそ、この薬である。一度使えばその効果の強さに誰もが依存し夢中になっていく。快楽を前にすると人は弱い。そこに付け入った強い性欲促進剤であった。
晴柊はその真相を知らずとも、その注射器の中身が自分を害するものだということは重々承知していた。
「気持ちよくなれるお薬だよ。これを打てばあら不思議!どんな淑女も売女に成り下がる。あー、暴れないで暴れないで。」
「やめろ!離せ!…ぁ、いやっ……っ˝~~!!!」
男は晴柊の首元に注射器を思いっきり刺した。晴柊は顔を動かし何とか逃れようとするも男に顔を掴まれ固定されたため抵抗も無意味であった。首から注射針が抜かれると、これからどうなってしまうのか、不安で目の前が真っ暗になりそうだった。
少しして、晴柊の息が上がり始めた。動悸が酷い。バクバクと、苦しい程に跳ねている。苦しかったはずの縛られている拘束具の締め付けが、まるで心地いいと感じるほど身体が弛緩しきっていた。無理矢理突っ込まれ痛みしか感じていなかったはずのバイブも、慣らされていないのにもかかわらず軽々と飲み込み始めていた。
「あはは、相変わらずすげぇ効き目!意識はトばすなよ。少しは可愛げあるとこ見せてみな。あの人に触られてる時みたいにさ。」
男は晴柊のモノを徐に扱き始めた。雑で力も強く、普通なら痛みを伴うようなやり方だ。でも、今の晴柊の体はそれを快楽と飲み込み始めた。こんなの嫌だ。そう思うのに、体は言うことを聞かない。体温が上がる。歯を食いしばり声を漏らさんとばかりに堪えた。男は必死に負けまいと抗う晴柊を見て、楽しそうにまたあの笑顔を向けていた。蛇が獲物を捉えたように、舌なめずりをする。
「は、ぁ………ふっ………きも、ち…わるいっ…」
「ええ?でも、見てホラ。勃起してんじゃん。頭もクラクラして、考えられなくなってんでしょ?身体委ねてみなよ。そしたら今まで感じたことないほど気持ちよくなれるからさ。」
男が晴柊の後ろにただ突っ込んで待っていたバイブの電源を入れる。バイブレーションの音と共に晴柊のナカで玩具が震えはじめた。晴柊のナカの壁がうねり始める。気持ちが悪い。そう思いたいはずなのに、簡単に受け入れてしまう。晴柊の頭はぐちゃぐちゃと混乱して、男の言葉が正しいのではないかと思わせ始めた。そうすれば、楽になれるのではないか、と。
しかし晴柊の僅かな理性と男に対する怒りがそれを一歩手前で踏みとどまらせる。男の手が無慈悲に晴柊のモノを扱き続けていた。射精感が迫っていることに気付くと、嫌な汗が滲む。こんな奴の手でイきたくはない。晴柊にとってこの上ない屈辱であった。
「ぃ、や……あ、とめ……ぁ…!」
「え、もうイきそう?」
晴柊の亀頭を男の指が霞める。太腿がガクガクと震え、悲鳴をあげていた。悪態をつこうと口を開くものなら、だらしなく喘ぎ声が漏れてしまう。耐えることしかできないこの苦痛とも呼べる快感に、晴柊は早くも限界を迎えそうになっていた。血液の廻りがおぞましい程に早い。それに伴うように、精子がせり上がってくる。
「むり、むりっ…ぁ、ん……はなせっ……あ゛、っ~~~!!」
晴柊はぎゅっと目を瞑って身体を強張らせると、男の手の中で果てた。ぜえぜえと肩で息するも、一度の射精感だけでは異常なほどに興奮している身体は治まりを見せない。晴柊にとってこれは地獄の始まりにしか過ぎなかった。身体が言うことを聞かない。意識さえ混濁していく。尻のナカでは、ただ煽るようにバイブが震えていた。ただ適当に入れられただけで、晴柊の弱点に当たってはいないことだけが唯一の救いであった。
「イけたねぇ。どう?まだまだ足りないでしょ?うわ、きったね。ねえ、次は後ろでイクとこ見せてよ。そういうの得意でしょ?」
男は手のひらに付いた晴柊の出した精液を晴柊の頬に擦り付けるようにして拭った。まだ正気を保とうと抗っている様子が晴柊の目から見て取れる。男は女と違って頑丈だから良い。すぐに壊れないから、多少荒治療したって問題はない。男は楽しくなってきた、と晴柊の尻に無造作に突っ込んでいたソレを抜き差ししてみた。
「ふ、ぅっ……ぅっ…」
「面白いから声出してよ。はい、あーん。どう?下手くその手でイかされた気分は。あはは、またちんこ勃起してきてる。これじゃぁ発情したお猿さんだねぇ。」
晴柊の奥歯に添わせるように男が親指を突っ込んだ。そして晴柊の口を閉じられなくすると、抑えようとして抑えきれなかった声が漏れ出る。尻の具合も良くなってきたのか、薬の効果も合わさって晴柊のモノはまたゆるゆると立ち上がり始めていた。上の服は脱がされないまま拘束されたため、立ち上がった自分のモノで、晴柊はだらしなく自分の服を汚していた。
気持ち悪い。苦しい。気持ちい。もっと。琳太郎、琳太郎。
どれが本当の自分か見失いかける。晴柊は自我を保つためと言うように、愛しい人の名前を必死に頭の中で連呼した。
「あぁ~イライラする~今すぐ殺してえ~……でもなぁ…今殺したらなぁ…」
男が聞こえるか聞こえないかの声でボソボソと一人呟き始めた。地雷を踏んだか?いや、地雷を踏もうと思って発言したわけだが。しかし一人でなんとか自己完結した様子である男は、再び黒いバッグを漁り始めた。すると、手に取ったのは注射器であった。中には何やら怪しげな液体が入っている。晴柊の体が強張った。
「仕方ないから、コレ使ってあげるね。結構高いんだからね?」
「な、に…それ……」
さっきまでなんとか虚勢を張り続けていた晴柊の顔が強張る。晴柊は一度、脱走を図った際に琳太郎に精力促進剤を打ち込まれたことがある。本人はそれに気付いてはいない。その時の薬はまだ程度も低いもので副作用も無かったからだった。
しかし、今この男が用意した薬物は、その時の物とは比にならないくらいの作用を持つモノであった。鶴ケ崎組に莫大な利益をもたらしているものこそ、この薬である。一度使えばその効果の強さに誰もが依存し夢中になっていく。快楽を前にすると人は弱い。そこに付け入った強い性欲促進剤であった。
晴柊はその真相を知らずとも、その注射器の中身が自分を害するものだということは重々承知していた。
「気持ちよくなれるお薬だよ。これを打てばあら不思議!どんな淑女も売女に成り下がる。あー、暴れないで暴れないで。」
「やめろ!離せ!…ぁ、いやっ……っ˝~~!!!」
男は晴柊の首元に注射器を思いっきり刺した。晴柊は顔を動かし何とか逃れようとするも男に顔を掴まれ固定されたため抵抗も無意味であった。首から注射針が抜かれると、これからどうなってしまうのか、不安で目の前が真っ暗になりそうだった。
少しして、晴柊の息が上がり始めた。動悸が酷い。バクバクと、苦しい程に跳ねている。苦しかったはずの縛られている拘束具の締め付けが、まるで心地いいと感じるほど身体が弛緩しきっていた。無理矢理突っ込まれ痛みしか感じていなかったはずのバイブも、慣らされていないのにもかかわらず軽々と飲み込み始めていた。
「あはは、相変わらずすげぇ効き目!意識はトばすなよ。少しは可愛げあるとこ見せてみな。あの人に触られてる時みたいにさ。」
男は晴柊のモノを徐に扱き始めた。雑で力も強く、普通なら痛みを伴うようなやり方だ。でも、今の晴柊の体はそれを快楽と飲み込み始めた。こんなの嫌だ。そう思うのに、体は言うことを聞かない。体温が上がる。歯を食いしばり声を漏らさんとばかりに堪えた。男は必死に負けまいと抗う晴柊を見て、楽しそうにまたあの笑顔を向けていた。蛇が獲物を捉えたように、舌なめずりをする。
「は、ぁ………ふっ………きも、ち…わるいっ…」
「ええ?でも、見てホラ。勃起してんじゃん。頭もクラクラして、考えられなくなってんでしょ?身体委ねてみなよ。そしたら今まで感じたことないほど気持ちよくなれるからさ。」
男が晴柊の後ろにただ突っ込んで待っていたバイブの電源を入れる。バイブレーションの音と共に晴柊のナカで玩具が震えはじめた。晴柊のナカの壁がうねり始める。気持ちが悪い。そう思いたいはずなのに、簡単に受け入れてしまう。晴柊の頭はぐちゃぐちゃと混乱して、男の言葉が正しいのではないかと思わせ始めた。そうすれば、楽になれるのではないか、と。
しかし晴柊の僅かな理性と男に対する怒りがそれを一歩手前で踏みとどまらせる。男の手が無慈悲に晴柊のモノを扱き続けていた。射精感が迫っていることに気付くと、嫌な汗が滲む。こんな奴の手でイきたくはない。晴柊にとってこの上ない屈辱であった。
「ぃ、や……あ、とめ……ぁ…!」
「え、もうイきそう?」
晴柊の亀頭を男の指が霞める。太腿がガクガクと震え、悲鳴をあげていた。悪態をつこうと口を開くものなら、だらしなく喘ぎ声が漏れてしまう。耐えることしかできないこの苦痛とも呼べる快感に、晴柊は早くも限界を迎えそうになっていた。血液の廻りがおぞましい程に早い。それに伴うように、精子がせり上がってくる。
「むり、むりっ…ぁ、ん……はなせっ……あ゛、っ~~~!!」
晴柊はぎゅっと目を瞑って身体を強張らせると、男の手の中で果てた。ぜえぜえと肩で息するも、一度の射精感だけでは異常なほどに興奮している身体は治まりを見せない。晴柊にとってこれは地獄の始まりにしか過ぎなかった。身体が言うことを聞かない。意識さえ混濁していく。尻のナカでは、ただ煽るようにバイブが震えていた。ただ適当に入れられただけで、晴柊の弱点に当たってはいないことだけが唯一の救いであった。
「イけたねぇ。どう?まだまだ足りないでしょ?うわ、きったね。ねえ、次は後ろでイクとこ見せてよ。そういうの得意でしょ?」
男は手のひらに付いた晴柊の出した精液を晴柊の頬に擦り付けるようにして拭った。まだ正気を保とうと抗っている様子が晴柊の目から見て取れる。男は女と違って頑丈だから良い。すぐに壊れないから、多少荒治療したって問題はない。男は楽しくなってきた、と晴柊の尻に無造作に突っ込んでいたソレを抜き差ししてみた。
「ふ、ぅっ……ぅっ…」
「面白いから声出してよ。はい、あーん。どう?下手くその手でイかされた気分は。あはは、またちんこ勃起してきてる。これじゃぁ発情したお猿さんだねぇ。」
晴柊の奥歯に添わせるように男が親指を突っ込んだ。そして晴柊の口を閉じられなくすると、抑えようとして抑えきれなかった声が漏れ出る。尻の具合も良くなってきたのか、薬の効果も合わさって晴柊のモノはまたゆるゆると立ち上がり始めていた。上の服は脱がされないまま拘束されたため、立ち上がった自分のモノで、晴柊はだらしなく自分の服を汚していた。
気持ち悪い。苦しい。気持ちい。もっと。琳太郎、琳太郎。
どれが本当の自分か見失いかける。晴柊は自我を保つためと言うように、愛しい人の名前を必死に頭の中で連呼した。
31
お気に入りに追加
1,741
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ヤクザと捨て子
幕間ささめ
BL
執着溺愛ヤクザ幹部×箱入り義理息子
ヤクザの事務所前に捨てられた子どもを自分好みに育てるヤクザ幹部とそんな保護者に育てられてる箱入り男子のお話。
ヤクザは頭の切れる爽やかな風貌の腹黒紳士。息子は細身の美男子の空回り全力少年。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる