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第1章

第3話

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 俺は、いつも通りに学校に向かった。

 ここで、同級生の背の高い高《こう》君にぶつかった。

「ごめん」

「ごめんじゃないだろ。
生存権ないくせに」

 高君は、この年齢で身長が170センチあって、学年の中で一番背が高いし、学年で一番スタイルがいいCカップの彼女もいる。
 
 よく、男は身長170センチ未満は生存権ないとか、女はCカップ以上ないと生存権ないとか言うけど、生存権ってないってどういうことだろう?
 Bカップは、人によるらしい。
 Aカップが絶対的にないとか。

 なんの話をしているのだろう? 
 血液型のことかな?

 高君の言うAが、A型のことで、
 BがB型のことだろうけど、
 血液型のことかな?

 だけど、C型なんてないし、友達に聞いても答えてくれない。

「生存権?」

「そうだ。
身長170センチ未満だろ?」

「そうだけど」

「うわー、女みてえ」

 もしかして、高君、僕のことを女だと思ってるの?

「俺は、男だけど、女の子って勘違いされてたの?」

「そんなことは、見ればわかるわ!」

 高君は、何が言いたかったんだろう?

「お前の彼女も、人じゃないんだろう?」

「人間じゃない?」

「生存権。
人としての生きる権利。

お前の彼女、Aだろ?」

「俺の彼女は、A型じゃない」

「違うって。
貧乳って言いたいの。

それより、お前はB以上の彼女とかできるのか?」

「B型の彼女?
前、付き合ってた彼女がB型だけど、別れたよ」

「いろいろ突っ込みどころが多いな。

血液型の話をしていないから、血液型から離れろ。

そして、彼女と別れたってどういうことだ?」

「13日の金曜日に別れたの」

「はは、別れたって」

 高君が、どういうわけだか、笑っていた。
 何がおかしかったんだろう?

「初めての彼女だったんだろう?」

「初めての彼女だし、それがどうかしたの?」

「次の彼女は、作らないのか?」

「好きな人いないからなあ。
高君、いい人いたら、紹介してよ」

「いいぜ、紹介してやる。
お前に見合ういい彼女をな」

「わあい、すごく楽しみ。

高君、大好き。

ずっと親友でいようね」

「親友?

友達とすら思ってないが・・・」

「今日から、最高の友達になっていくの。
ありがとうね、高君」

「あ・・・ああ・・・・」


 クラスのホームルームが始まった。
 担任の先生が入ってくると「みなさん、悲しいお知らせがあります」

 悲しいこと?
 何だろう?

「うちの学校の生徒が、今月の15日の日曜日にお亡くなりになりました」

 先生の話を聞いてみると、それは俺の元カノであるプレジデンテだった。

 後でわかったことだけど、ティータオさんも殺されていたみたいだし、いじめ殺し退治屋のギルドメンバー全員、あの有名な指名手配犯の昭島朱莉に、13日の日曜日に皆殺しにされたらしい。

 俺が、ギルドを追放された二日後の話だ。
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