いじめ殺し~いじめられっ子からの復讐~

野うさぎ

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第1章

第1話

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 窓から落ちて、落下しそうな僕をお姫様抱っこした状態で受け止めてくれたのは、恋人で、セミショートぐらいの水色の髪を持った明るくて、おてんばな女の子はプレジデンテだった。
 ちなみに、プレジテンデの肩に乗っている小さなパンダは、シャンマーって言う。

「いきなり負けるなんて・・・」
「負けてない。
ただ、吹き飛ばされただけで」

「それを負けているって言うの。
怪物はどうしたの?」

「どうしたんだろう?
姿が見えないけど、迷子?」

「よく、そんなんでいじめ殺し退治屋の試験に受かったな。

とにかく、生徒たちの命も危ないし、怪物を捜しに行くことにしよう」

「うん、頑張ってね」

「君も一緒に行くこと、わかっているの?」

「えへへ。プレジデンテと校内デートかあ、楽しみ」

「これから、いじめ殺しを退治しに行くのに、デートもあるか」

 シャンマーからは「プレジデンテよ、やはりこのド天然なライハイツ一人で、行かせることは、安心できないとわかったのではないですかぞ?」

「これが今になって、わかるとはね」

「シャンマーも、プレジデンテも、なんの話をしているの?
ド天然って、なあに?
もしかして、あの怪物は天然なトイレの水から出来上がってたの?」

「天然なトイレの水?」

 プレジデンテが、首をかしげていた。

「うん。さっき、怪物がトイレに現れたんだ」

「それを先に言ってほしかったな。
それで、怪物は何階のトイレに行ってたの?」

「うーん、1階の男子トイレ」

「そこだ」

 プレジデンテ、僕は1階の男子トイレに駆けつけた。

「いじめ殺しよ、観念するんだ」

 プレジデンテのセリフが出てからは、

「いじめ殺しよ、天然水に戻るんだ」

 と、僕の決めセリフが出る。

「天然水?」
 怪物が、不思議そうな顔をしていた。

「怪物さんって、最初はトイレの天然水だったって話があったの」
「一体、何のこと?
わし、いじめ殺しだけど、トイレの天然水から生まれたってことはない」

「それなら、怪物さんの正体と弱点を教えて」

 いじめ殺しの弱点なら、事前に知っておきたい気持ちがあった。

「弱点を自分で言うの?」

「そんなことより、君は何が目的なの?」
 プレジデンテが質問した。

「わしは、いじめ殺しのために、異世界からやってきた。
よって、邪魔するやつは許さない」

「邪魔?
僕たちは、邪魔なんかしてない。
いじめ殺しなんか、やっちゃいけないから、止めに来ただけ」

「それを邪魔って言うんだ。
くらえ」

 氷が飛んできたけど、僕もプレジデンテも避けた。

「動きが素早いな。
なら、これなら・・・」

 怪物が、トイレ全体を凍らした。
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