私の幼馴染は、世界一無敵な騎士

野うさぎ

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第2章 好きな人が異常な恋愛体質になった場合

第4話 幼馴染に告白した結果

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 どうしてなの?
 ここまで言っても、気づかないものなの?

 なら、今度こそ、告白しないと。

「誠君に伝えたいことがあるの」

「伝えたいこと?」

「私、誠君が好きなの」

「好きだよ。

俺も友達として、幼馴染として」

「違うの」

「違うって、何が?」

「私は、好き。

恋愛感情として」

 誠君は、驚いていた。
 
 やっと、言えた。
 私は安堵したその瞬間、

「それじゃあ、俺たちは友達でいられないし、俺はもうすでに好きな人いるから」

 誠君は冷たく答えた。

「ーっ!」

「俺は、華ちゃんのことが好きなの」

「さっき、振られたばかりじゃん?」

「たった今、華ちゃんのことが好きになったの。

君の親友という人。

じゃあね」


 こうして、誠君は去っていった。

 嘘、振られた・・・・?
 やっとの思いで、告白したのに?

 家に帰ってから、華ちゃんから電話がかかってきた。

「赤音に謝らなくちゃいけないことがあって」

「なあに?」

「私ね、井藤君に告白されて、付き合うことになったの。

ごめんね」

 こうして、一方的に電話を切られた。

 こんなことになるなら、告白しなければよかった。

 私は一人で泣いた。
 自分の部屋で、誰にも聞こえないように静かに泣いた。

 私は高校2年生になり、誠君と違うクラスになり、華ちゃんとも違うクラスだった。

 だけど、失恋の傷からは立ち直れていない。

 華ちゃんと誠君は学校で有名なカップルとなった。
 だけど、華ちゃんはしばらくしたら、亡くなっていた。
 殺人事件に巻き込まれたらしい。

 ここから、私は誠君からアプローチをされるようになった。

「赤音、もし俺のことをまだ好きなら、付き合ってくれないか?」

 ここで、私は誠君が嫌いになる。

「自分から振っておいて、何なの?」

「赤音が必要だって、今になって気づいたんだ。

俺たち、やり直そう」

「華ちゃんのこと、好きなんでしょ?」

「あいつは、故人だから・・・・」

「私と誠君が付き合ったら、どうなると思う?」

「それは大切にするし、守るよ」

「有言実行なんて、本当にするの?」

「え?」

 私は、腹が立ってくる。
 誠君が好きなうちはこれも含めて、許せたけれど、恋愛感情がなくなった今は、これが苛立ちしか感じなくなってくる。

「私は、もう誠君に対する気持ちがないの。

それに、私と誠君がカップルになったら、唄さんに狙われるし、命を落としたくない」

「俺が守るよ」

「守りきれてない」

「俺のこと、好きなんだろう?

だから、告白したんだ。

あれは、罰ゲームだったのかい?」

「罰ゲームでもないけど、あの時は本気で好きだったから、告白した。

だけど、それはその時限定の気持ちなの。

今は、誠君に対する気持ちがない」

 冷たく言う私に、誠君は叫んだ。

「嘘だよ!

赤音は、本気だった!

認めない、認めないよ!」
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