私の幼馴染は、世界一無敵な騎士

野うさぎ

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第1章 親友と同じ人を好きになってしまって

第7話 二回目の惨劇で幼馴染はある決意をする

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 でも、やっぱり唄さんは私たちのところにやってきた。
 小学生の段階で、妬みとか強いのは異常かもしれない。

「誠、ハーレムでも送っているのかしら?」

「送ってないよ。

みんな、ただの友達だよ」

「ふうん、まあいいわ。

恋愛という意識はない?」

 青葉ちゃんと、私は「ない」と二人同時に答えた。

 緑ちゃんは、唄さんに質問をした。

「恋愛としての意識って、なあに?」

「異性としての感情よ。

まあ、小学1年生のお子様には、そういった話はまだ早かったかしら?」

「よくわかんないけど、君は何歳なの?

というか、誰なの?」

「あたしは、唄よ。

誠のお姉さん。

学年は、小学3年生ってとこかしら?」

「唄ちゃんって、綺麗だね」

「まあ、ありがとう。

実は無名だけど、キッズモデルもやっているのよ」

 ここで、空気を読まない紫帆ちゃんが答える。

「紫帆は、誠君、大好きだよ。

誠君と付き合っているの」

「最近の小学校低学年は、ませているのかしら?

付き合うって、どんなふうに?」

「キスもしたし、手もつないで歩いたりもしたんだ。

将来は、誠君と結婚するって婚約もしたの。

指輪は、まだもらってないけど、大人になってから買ってもらうんだあ」

 やばい。
 唄さんの地雷を踏んじゃったよ。

「紫帆ちゃん、もうこれくらいにしようか・・・・」

 誠君は止めたけれど、紫帆ちゃんは止まらなかった。

「誠君にお嫁さんになりたい人を、ランク付けしてもらってね、1番は紫帆だったの」

「これ以上、言うとどうなるのかわかっているかしら?

幸せ発言はやめてもらえない?

少しでも助かりたい意思があればね」

 唄さんは、一瞬で隼のように動いたかと思えば、紫帆ちゃんは地面に倒れた。
 しかも、血だらけになっていた。

「小学低学年の分際で、偉そうな発言や態度をするんじゃないわよ。

いつ、どこで、誰が被害にあるのかわからない世の中で、軽々しいことをすると、どうなるか身に染みておくのよ。

って、死人にいってもしょうがないか。

話を聞いていないというか、聞くことすらもできないものね。

じゃあね、誠、またいつか会いましょう。

次、会う時はいつになるのかしらね」

 こうして、唄さんは去っていった。

 紫帆ちゃんはこの世界で、誠君の初恋で、初カノだったけれど、こうして亡くなってしまった。
 紫帆ちゃんに家族はいないので、児童養護施設の職員や、子供たちがお墓参りに行くことになった。

「絶対、強くなってやる・・・!」

 誠君が泣きながら、私と青葉ちゃんと緑ちゃんの前で呟いていた。
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